自動入金の処理方法

自動入金プロセスを使用して、クレジット・カードまたは銀行口座振替による支払に対して選択した顧客トランザクションから入金バッチを作成します。

自動入金は、事前定義済の契約を結んでいる顧客に対して使用します。これらの契約によって、入金満期日に顧客の銀行口座またはクレジット・カードから業者の銀行口座に資金を振り替えることで、未回収借方品目に対する支払を期日どおりに収集できます。必要に応じて、顧客は、資金を振り替える前に自動入金バッチを確認できます。

自動入金バッチが作成されると、手動入金と同じように自動入金の再消込および戻し処理を行うことができます。自動入金の戻し処理を行うには、承認が必要です。

自動入金に影響する設定

Receivablesの次の設定は、自動入金プロセスに関連します。

  • 入金区分: 各トランザクションに割り当てられた入金方法の入金区分として次の設定を使用します。

    • 「自動」の作成方法。

    • 自動入金を顧客が確認する必要がある場合、「確認必須」オプションを設定します。

  • 入金方法: 各トランザクションに割り当てられた入金方法として次の設定を使用します。

    • 「入金継承トランザクション番号」オプション: 消込済トランザクションの番号を自動入金に割り当てるには、このオプションを有効にします。各自動入金に文書番号を割り当てる場合は、このオプションを設定しないでください。

    • 「ISO口座引落」オプション: ISO 20022口座引落の標準に従って顧客銀行口座を自動的に引き落とす自動入金を作成する場合は、このオプションを有効にします。ISO口座引落の自動入金を設定するには、顧客との引落承認契約を作成する必要があります。

      ISO 20022口座引落入金に対して「自動入金の作成」プロセスを発行すると、ISO 20022 SEPAまたはCGI決済フォーマットのいずれかを使用して、決済バッチを作成し、自動入金フォーマットを生成するプロセスがOracle Paymentsによって管理されます。

    • 入金処理数ルール: バッチに含まれるトランザクションから作成する入金の数を決定するルール。

    • 入金満期日ルール: 自動入金に満期日を割り当てるルール。満期日は、顧客銀行またはクレジット・カードから送金銀行口座に資金が振り替えられる日付です。

      このルールでは、入金満期日として、入金に消し込まれる選択したすべてのトランザクションの最も早い支払期日または最も遅い支払期日が使用されます。

    • 逆算日数: トランザクションを自動入金で選択可能なトランザクション期日までの日数。次の対象には逆算日数の値を大きく設定します。

      • 確認を必要とする自動入金。これにより、顧客に入金を送信して顧客がそれらを確認するために必要な追加の時間に対応できます。

      • ファクタリング入金。ファクタリング入金は、通常、その満期日よりかなり前に送金されます。

    • 顧客支払方法: 顧客が支払を送金するために使用する支払方法を入力します。

  • 文書連番: 文書連番を使用する場合は、次のようにします。

    • プライマリ元帳の「オプションの指定」ページの「連番」セクションで、「連番基準」オプションを「元帳」または「法的エンティティ」に設定します。

    • オプションで、Receivablesの「文書連番の強制」オプションを有効にします。

    • 自動文書連番を定義して、その連番を、自動入金に使用する予定の入金方法に関連付けられている文書カテゴリに割り当てます。文書カテゴリは、入金方法を作成すると自動的に作成されます。

    ノート: 入金方法で「入金継承トランザクション番号」オプションが使用可能になっており、「入金処理数ルール」が「請求書毎」である場合、文書連番は使用されません。かわりに、Receivablesでは、トランザクション番号が入金番号として使用されます。
  • 自動入金バッチに含めるトランザクション:

    • 入金方法: すべてのトランザクションに、自動入金バッチと同じ入金方法が存在する必要があります。

    • 顧客支払情報: すべてのトランザクションで、支払顧客と支払手段情報の両方が定義されている必要があります。

  • 自動入金バッチに含める顧客アカウントまたはサイト:

    • 支払詳細: 顧客が使用する支払手段などの支払詳細を定義します。

    • プライマリ入金方法および支払手段: 顧客の優先支払方法に応じて、顧客またはサイト・プロファイルでクレジット・カードまたは銀行口座振替の入金方法のいずれかをプライマリとして指定し、クレジット・カードまたは銀行口座の支払手段をプライマリとして指定します。

    • 「係争品目を含む自動入金」オプション: 顧客またはサイト・プロファイルでこのオプションを使用して、トランザクション選択時に係争中のオープン品目を含めるかどうかを決定します。

    • 「最小入金額」フィールド: 顧客プロファイルまたはサイト・プロファイルでこのフィールドを使用して、その金額を下回ったらプログラムで自動入金を生成しないバッチ通貨の金額を定義します。

  • 自動入金の入金ソース: 「次のバッチ番号以降から開始」フィールドに値を入力します。自動入金のバッチ採番は、入力した番号以降から開始されます(たとえば、1000を入力すると、作成される最初の自動入金バッチには1001が採番されます)。

  • 「換算レート・タイプ」プロファイル・オプション: 自動入金を使用して外貨トランザクションの支払を行う場合、このプロファイル・オプションを「ユーザー」以外の値に設定して元帳通貨に換算します。

  • 送金銀行口座:

    • バッチ通貨でのバッチ入金方法の送金銀行口座を定義します。

    • 「最小入金額」フィールド: その金額を下回ったらプログラムで自動入金を生成しない金額を入力します。

    注意: 自動入金プロセスは、自動入金の作成時に、送金銀行口座と顧客プロファイル区分の最小入金額を比較して、その2つのうち大きい方を使用します。両方の金額が入金の合計を超える場合、プログラムでは自動入金バッチは作成されません。

自動入金の処理方法

自動入金を準備して処理するには、次のすべてのステップを実行します。

  1. トランザクションを準備します。バッチに含める各トランザクションに支払顧客情報が存在し、自動入金に使用する適切な入金方法(クレジット・カードまたは銀行口座振替)が割り当てられていることを確認します。

  2. トランザクションを選択してバッチを作成します。トランザクション選択の考慮事項は次のとおりです。

    • 「顧客銀行口座」フィールドにクレジット・カード番号の範囲を入力し、クレジット・カードによる支払用としてマークされたトランザクションに対して自動入金を作成できます。

    • Receivablesは、顧客プロファイルをチェックして、係争中のトランザクションを含めるかどうかを決定します。

    • Receivablesは、トランザクション期日をバッチ日付およびバッチ逆算日数と比較して、トランザクションが自動入金に適格であるかどうかを決定します。バッチ日付とトランザクション日の間の差異は、逆算日数以下である必要があります。

    • トランザクション合計は、自動入金バッチを作成するためには、2つの最小入金額(送金銀行口座または顧客プロファイル内)の大きい方以上である必要があります。

  3. バッチを発行します。Receivablesは、入金方法の入金ルールに従って入金を作成し、選択基準に一致するすべての完了済トランザクションをクローズします。

  4. バッチをレビューして承認します。バッチによって作成された入金を更新、削除および承認できます。

    クレジット・カード支払を処理する場合、承認プロセスによって、クレジット・カード承認のためにPaymentsに入金バッチが送信されます。承認に成功すると、Paymentsによって、各トランザクションに承認コードが割り当てられ、対応する入金が承認されます。承認に失敗すると、入金はバッチから拒否されます。

    ノート: 入金が承認に失敗するのは、クレジット・カード番号が無効の場合、支払金額がカード所有者の与信限度額を超えている場合、またはカードが紛失したと報告されているような場合です。
  5. バッチを確認します。必要に応じて、確認のために顧客に自動入金バッチを送信します。

  6. 入金を送金します。次のように、銀行に入金を送金します。

    • クレジット・カード支払を処理する場合、送金プロセスによって、クレジット・カード会社から業者の銀行への資金振替が要求されます。

    • 銀行口座振替を処理する場合、送金プロセスによって、顧客銀行口座から業者の銀行への資金振替が要求されます。