OAGIS 10.1 XML売掛/未収金トランザクションへのユーザー定義属性の追加方法

OAGIS 10.1 XML売掛/未収金トランザクションの請求書ヘッダー、請求書明細および請求書税金明細レベルで、ユーザー定義属性を追加および保守します。

OAGIS 10.1 XMLでは、購買オーダー、出荷情報、在庫詳細、会計など、トランザクションに関連する情報を含めるための多くの標準属性を提供しています。属性がOAGIS 10.1 XMLでマップされておらず、OAGIS 10.1 XMLで使用可能な標準タグがない場合、その属性を含めるには、その属性をOAGIS 10.1のUserArea拡張に追加します。

ユーザー定義属性の準備

パブリックAPIを使用して、XMLトランザクションでユーザー定義属性を挿入および処理します。

パブリックAPIには、次のものがあります。

  • arp_util.insert_ar_extension_attributes: ユーザー定義属性を作成してAR_EXTENSION_ATTRIBUTES表にロードする場合は、パブリックAPI arp_util.insert_ar_extension_attributesを使用します。

  • arp_util.update_ar_extension_attributes: AR_EXTENSION_ATTRIBUTES表にすでに存在するユーザー定義属性のATTRIBUTE_NAMEおよびATTRIBUTE_VALUEを更新する場合は、パブリックAPI arp_util.update_ar_extension_attributesを使用します。

  • arp_util.update_ready_for_xml_flag: 「XMLトランザクションの拡張属性のロード」BIPレポートでRA_CUSTOMER_TRX_ALL.READY_FOR_XML_DELIVERYをYに設定する場合は、パブリックAPI arp_util.update_ready_for_xml_flagを使用します。このAPIの署名は、BIPレポート・プロセスに用意されているデータ・モデルで使用できます。

これらのAPIは、提供されている「XMLトランザクションの拡張属性のロード」BIPデータ・モデルの匿名コード・ブロック内に記述したPL/SQLコードで使用します。「XMLトランザクションの拡張属性のロード」BIPレポート・プロセスは、「XMLトランザクションの生成および転送」プロセスの一部として実行されます。

API arp_util.insert_ar_extension_attributesを使用して拡張属性が計算およびロードされるように「XMLトランザクションの拡張属性のロード」BIPデータ・モデルを構成すると、XMLの作成および送信中に、売掛/未収金トランザクションの拡張属性が計算されてAR_EXTENSION_ATTRIBUTES表にロードされます。API arp_util.update_ready_for_xml_flagによって、RA_CUSTOMER_TRX_ALL.READY_FOR_XML_DELIVERYがYに設定されます。

AR_EXTENSION_ATTRIBUTES表への拡張属性のロード中に発生したエラーは、「XMLトランザクションの拡張属性のロード」BIPプロセスのレポート出力に表示されます。

ユーザー定義属性をOAGIS 10.1 XMLトランザクションに追加するには、次のステップを実行します。

  1. BI管理者ロールを持つユーザーのxml pサーバーURLを使用して、Oracle BI Publisher Enterpriseにログインします。

  2. BI Publisher Enterpriseカタログで、「データ・モデル」フォルダにナビゲートします。

  3. 「XMLトランザクションの拡張属性のロード」データ・モデルを選択します。

  4. 「ダイアグラム」タブでギア・アイコンをクリックし、「データ・セットの編集」を選択します。

  5. 「データ・セットの編集」ウィンドウで、必須フィールドに値を入力します。

  6. 「SQL問合せ」セクションで、トランザクションの拡張属性を計算およびロードするPL/SQLコードを記述します。

  7. PL/SQLコードによって、拡張属性の挿入後にトランザクションのRA_CUSTOMER_TRX_ALL.READY_FOR_XML_DELIVERYがYに設定されることを確認してください。これを設定するAPIは、arp_util.update_ready_for_xml_flagです。

  8. 作業内容を保存します。

拡張属性の定義を終え、XML形式で送信する売掛/未収金トランザクションの作成を完了したら、「XMLトランザクションの生成および転送」プロセスを実行して、これらのトランザクションを送信します。

「XMLトランザクションの拡張属性のロード」プロセスでRA_CUSTOMER_TRX_ALL.READY_FOR_XML_DELIVERYがYに設定されない場合、トランザクションの「XML送信ステータス」が「送信失敗」に設定されます。READY_FOR_XML_DELIVERYがYに設定されなかったトランザクションの拡張属性を挿入する間に発生したエラーに関して、BIPプロセスのレポート出力をレビューしてください。

API署名

これらのAPIの署名は、「XMLトランザクションの拡張属性のロード」BIPレポート・プロセスに用意されているデータ・モデルで使用できます。

ユーザー定義属性をAR_EXTENSION_ATTRIBUTES表に挿入するためのAPI arp_util.insert_ar_extension_attributesの署名は、次のとおりです。

PROCEDURE insert_ar_extension_attributes(extension_attr_tbl IN ARP_UTIL.EXTENSION_ATTR_TBL_TYPE,

x_msg_count OUT NOCOPY NUMBER,

x_msg_data OUT NOCOPY VARCHAR2,

x_return_status OUT NOCOPY VARCHAR2);

この場合、EXTENSION_ATTR_TBL_TYPEは、EXTENSION_ATTRIBUTE_RECORDレコード・タイプのPL/SQL表です。EXTENSION_ATTRIBUTE_RECORDレコード・タイプの定義は次のとおりです。

TYPE EXTENSION_ATTRIBUTE_RECORD IS RECORD(EXTN_ENTITY_ID AR_EXTENSION_ATTRIBUTES.EXTN_ENTITY_ID%type, ASSOCIATED_EXTN_ENTITY_ID1 AR_EXTENSION_ATTRIBUTES.ASSOCIATED_EXTN_ENTITY_ID1%type, ASSOCIATED_EXTN_ENTITY_ID2 AR_EXTENSION_ATTRIBUTES.ASSOCIATED_EXTN_ENTITY_ID2%type,ENTITY_TYPE_CODE AR_EXTENSION_ATTRIBUTES.ENTITY_TYPE_CODE%type,PROCESS_TYPE_CODE AR_EXTENSION_ATTRIBUTES.PROCESS_TYPE_CODE%type,ATTRIBUTE_NAME AR_EXTENSION_ATTRIBUTES.ATTRIBUTE_NAME%type,ATTRIBUTE_VALUE AR_EXTENSION_ATTRIBUTES.ATTRIBUTE_VALUE%type);

AR_EXTENSION_ATTRIBUTES表にすでに存在するユーザー定義属性のATTRIBUTE_NAMEおよびATTRIBUTE_VALUEを更新するためのAPI arp_util.update_ar_extension_attributesの署名は、次のとおりです。

PROCEDURE update_ar_extension_attributes(extension_attr_tbl IN ARP_UTIL.EXT_ATTR_TBL_FR_UPDATE,

x_msg_count OUT NOCOPY NUMBER,

x_msg_data OUT NOCOPY VARCHAR2,

x_return_status OUT NOCOPY VARCHAR2);

この場合、EXT_ATTR_TBL_FR_UPDATEは、EXT_ATTR_RECORD_FR_UPDATEレコード・タイプのPL/SQL表です。EXT_ATTR_RECORD_FR_UPDATEレコード・タイプの定義は次のとおりです。

TYPE EXT_ATTR_RECORD_FR_UPDATE IS RECORD(EXTN_ENTITY_ID AR_EXTENSION_ATTRIBUTES.EXTN_ENTITY_ID%type, ENTITY_TYPE_CODE AR_EXTENSION_ATTRIBUTES.ENTITY_TYPE_CODE%type, PROCESS_TYPE_CODE AR_EXTENSION_ATTRIBUTES.PROCESS_TYPE_CODE%type, ATTRIBUTE_NAME AR_EXTENSION_ATTRIBUTES.ATTRIBUTE_NAME%type, NEW_ATTRIBUTE_NAME AR_EXTENSION_ATTRIBUTES.ATTRIBUTE_NAME%type, NEW_ATTRIBUTE_VALUE AR_EXTENSION_ATTRIBUTES.ATTRIBUTE_VALUE%type);

RA_CUSTOMER_TRX_ALL表のREADY_FOR_XML_DELIVERY_FLAGを更新するためのAPI arp_util.update_ready_for_xml_flagの署名は、次のとおりです。

PROCEDURE update_ready_for_xml_flag(p_customer_trx_id IN NUMBER,

p_xml_ready_flag IN VARCHAR2,

x_msg_count OUT NOCOPY NUMBER,

x_msg_data OUT NOCOPY VARCHAR2,

x_return_status OUT NOCOPY VARCHAR2);