リード・タイムの計算および累積リード・タイムの積上

使用する場合

製造リード・タイムの計算および累積リード・タイムの積上げは、スケジュール済プロセスのパラメータで選択された範囲に基づいて独立して実行できます。

製造品目のリード・タイム値は計算され、品目定義に格納されます。製造品目を納期回答し計画するためにサプライ・チェーンで使用されます。リード・タイム計算は、製造とともにOrder Promising、Supply PlanningまたはSales & Operations Planningを実装することを計画している場合にのみ実行する必要があります。

Order Promisingでは、リード・タイム・ベースの納期処理およびタイム・フェンス決定のために、ATPルールで累積製造リード・タイムと累積合計リード・タイム値が使用されます。
Supply Planningでは、製造リード・タイムを使用して、制約付きおよび制約なしモード計画の供給日を計画します。累積リード・タイム値は、供給計画では使用されません。
Sales & Operations Planningでは、製造リード・タイムを考慮して生産を相殺します。処理リード・タイムは、GOP CTPのリソース構成表の生成でも考慮されます。累積リード・タイムの値は使用されません。

必要な権限

製造リード・タイムの計算(WIS_CALCULATE_MANUFACTURING_LEAD_TIMES_PRIV)

仕様

製造リード・タイム値と累積リード・タイム値の両方の計算はパフォーマンスが高く、発行される品目の量、作業定義階層内のレベル数、および実装で使用される作業定義リソース詳細に応じて、数時間から数日までの大きな実行期間を要する場合があります。リード・タイム・スケジュール済プロセスを実行するパラメータおよび頻度を慎重に計画する必要があります。次に、いくつかの推奨事項を示します:

実装で製造リード・タイムと累積リード・タイムの両方を計算する必要があるかどうかを確認します。累積リード・タイムの計算スコープを実行する前に、製造リード・タイムの計算スコープでプログラムを実行する必要があります。製造および累積リード・タイムの計算スコープでプログラムを実行することはお薦めしません。このモードで大量の品目を指定すると、実行時間が長くなる可能性があるためです。
品目カテゴリおよびプランナ・コードを使用して、製造で使用される相互排他的な品目セットを機能的に分類し、品目カテゴリおよびプランナ・コードに対してスケジュール済プロセスを個別に発行できるようにすることをお薦めします。管理可能な品目のサブセットに対してスケジュール済プロセスを実行すると、実行時間が短縮され、より頻繁なリード・タイム更新が必要な品目に集中できるようになります。既存の品目カテゴリを使用できない場合は、ビジネス・クリティカル度およびリード・タイムの再計算頻度に基づいて、製造品目の新規品目カタログおよび対応する品目カテゴリの作成を評価できます。
品目定義で製造または購買属性が正しく設定されていることを確認してください。製造品目には、プライマリ作業定義が定義されている必要があります。通常、購買品目には作業定義がありません。

仕様	説明
ジョブ・タイプ	スケジュール済または必要に応じて。
頻度	リード・タイム計算プログラムは、頻繁に実行されるようには設計されていません。スケジュール済プロセスは、作業定義リソース使用の更新、品目リード・タイム属性の変更、作業定義コンポーネントの追加または削除など、設計変更の頻度に応じて、品目カテゴリまたはプランナ・コードごとに異なる頻度で実行できます。特定の製造工場では、品目範囲を指定するか、品目カテゴリまたはプランナ・コードを使用して、相互排他的な品目セットに対して製造リード・タイムの計算スコープでスケジュール済プロセスを同時に実行できます。製造工場の同じ品目に対して、製造リード・タイム計算または累積リード・タイム計算を同時に実行しないでください。そうすると、ロックが原因で技術的な障害が発生します。品目定義および品目構成が工場に固有に定義されているかぎり、異なる製造工場でリード・タイム・プログラムを同時に実行できます。
時間	リード・タイム計算には大きな実行時間がかかるため、このスケジュール済プロセスを深夜0時またはピーク時間外および週末に実行することをお薦めします。
期間	このプロセスの実行時間は、データの量と性質に応じて、数分から数時間または数日です。
互換性	プロセスの複数のインスタンスがいつでも実行されている場合がありますが、可能なかぎり最小ジョブとしてスケジュールすることをお薦めします(5ジョブ以下)。

パラメータ

スケジュール済プロセスの実行時には、次のパラメータを使用します:

パラメータ	説明
スコープ	リード・タイム計算のスコープを選択します。累積リード・タイムの計算スコープを実行する前に、製造リード・タイムの計算スコープでプログラムを実行する必要があります。このモードには時間がかかる可能性があるため、広範囲の品目に対して「製造および累積リード・タイムの計算」スコープでプログラムを実行することはお薦めしません。
組織	製造工場を選択します。
品目カタログ	リード・タイム値を計算する品目の品目カタログを選択します。
品目: 自	含める品目の範囲の開始を定義する品目を選択します。品目はアルファベット順に並べられます。
品目: 至	含める品目の範囲の終了を定義する品目を選択します。品目はアルファベット順に並べられます。
品目カテゴリ	前に選択した品目カタログに属する1つ以上の品目カテゴリを選択します。指定した場合、リード・タイムの計算は、選択した品目カテゴリに属する品目に制限されます
計算日	選択した品目のリード・タイムを計算する日付を選択します。この計算日を使用して、製造リード・タイム計算に使用する作業定義バージョンが導出されます。将来実行されるようにプログラムをスケジュールする場合は、計算日として先日付が指定されていること、および作業定義で将来の有効バージョンを使用していないことを確認してください。
プランナ	品目を担当するプランナを選択します。指定した場合、リード・タイムの計算は、指定したプランナに属する品目に制限されます。
ATOモデルを含む	ATOモデル・カテゴリの品目をリード・タイム計算に含めるかどうかを選択します。

トラブルシューティング情報

「スケジュール済プロセス」作業領域でプロセスのステータスを表示できます。
スケジュール済プロセスの出力テキスト・ファイル、品目の管理ユーザー・インタフェースまたはカスタムOTBIレポートのいずれかで、リード・タイムの計算された値をレビューできます。
計算プロセス中に発生した技術的エラーおよび機能的なエラーは、スケジュール済プロセスの出力ログ・ファイルで確認できます。

次に、可能な機能トラブルシューティングのヒントを示します:

リード・タイム値が計算されていないか、エラーになります。
- 品目属性購買製造が製造品目に対して製造に設定されているかどうかを確認します。
- 製造品目には、生産優先度= 1で定義された作業定義が必要です。
- 製造品目には、スケジュール済プロセスのパラメータで指定された計算日時に対して有効な作業定義バージョンが必要です。
- 品目カテゴリおよびプランナ・コードが指定されている品目範囲に品目があるかどうかを確認します。
- 計算が成功したが、品目のインポートに失敗した場合は、製造工場でリード・タイム品目属性を更新できるかどうかを確認します。
- スケジュール済オプションがはいの作業定義にリソースがあるかどうかを確認します。
リード・タイム値が正しくありません:
- 作業定義で使用されているワーク・センター・リソースがカレンダのシフトに関連付けられているかどうかを確認します。
- 時間単位プロファイルが正しく設定されているかどうかを確認します。
- プロセス作業定義の場合、連産品品目および副産物品目の製造リード・タイムは、プライマリ製品品目である独自の作業定義がない場合、プライマリ製品品目からコピーされます。
- プロセス作業定義では、プライマリ製品が産出される工程に関係なく、作業定義のすべての工程を考慮してリード・タイムが計算されます。
リード・タイム・プログラムに非常に長い時間がかかっています:
- 複数のスケジュール済プロセスを並行して実行し、相互に排他的な品目のサブセットの製造リード・タイムを計算することを検討してください。
- 最初に製造リード・タイムを個別に計算してから、スケジュール済プロセスを実行して累積リード・タイムを計算するように、スケジュール済プロセスを実行することを検討してください。