他のクラウド・アプリケーションとの依存関係と相互作用の概要

ショップ型およびプロセス製造ビジネス・プロセスをサポートするために、Oracle Manufacturingは次のサプライ・チェーン管理アプリケーションと統合されています。

Oracle Product Managementアプリケーション: Manufacturingは、Oracle Product Modelで保守される品目および品目構成を参照して、作業定義と作業オーダーの作成および管理を行い、資材トランザクションを記録します。 Manufacturingでは、Product Modelの品目構成の変更が、影響を受ける作業定義に対して処理されます。 Manufacturingで計算される製造リード・タイムは、Product Modelで更新されます。

Manufacturingでレポートされる生産例外は、Oracle Quality Issue and Action Managementアプリケーションで「品質問題」として格納されて保守されます。

Oracle Fusionサプライ・チェーン管理共通コンポーネント: Manufacturingは、作業定義および作業実行に対して、サプライ・チェーン管理共通コンポーネント・アプリケーションで保守される工場パラメータ、単位(UOM)、カレンダ、シフトおよび例外を参照します。「設定および保守」作業領域でサード・パーティ・アプリケーションとして定義されたIoT Production Monitoringアプリケーションは、製造からサプライ・チェーン共通コンポーネント・サービスによって使用され、IoT Production Monitoringアプリケーションにドリルダウンします。サプライ・チェーン管理共通コンポーネント・アプリケーションで定義されたデフォルト支出タイプは、プロジェクト固有の作業オーダー、リソースおよびオーダーなしトランザクションにデフォルト設定されます。製造ではサプライ・チェーン管理共通コンポーネントとの連携によりプロジェクト原価トランザクションの検証が実行されます。

Oracle Fusion Trading Community Model: Manufacturingの労務リソース・インスタンスは、必要に応じてTrading Community Modelで保守される個人レコードに関連付けることができます。人材管理で定義されている従業員および派遣就業者は、Trading Community Modelを通じてManufacturingに関連付けることができます。

Oracle Fusion Cloud Supply Chain Planningアプリケーション: 製造は、制約付き作業オーダー・スケジューリングのために、Oracle Fusion Production Schedulingと連携します。 Oracle Supply Chain Planningアプリケーションは、制約なしまたは制約付きの供給プランニング、補充プランニングおよびセールス・アンド・オペレーションズ・プランニングの製造データを収集します。 Oracle Supply Chain Planningアプリケーションでは、製造によって計算されて製品モデルに格納されたリード・タイム値が使用されます。

Oracle Fusion Cloud Inventory Management: Inventory Managementで保守される保管場所、保管棚、ロットおよびシリアルは、Manufacturingで作業オーダーベースおよびオーダーなし実行に対して使用されます。 Manufacturingで作成された資材トランザクションは、Inventory Managementにインタフェースされます。在庫管理アプリケーションで保守される手持および予約の詳細は、作業オーダーに表示されます。在庫管理の作業オーダー供給予約は、Manufacturingで工程トランザクションを実行すると更新されます。 Manufacturingでは、Inventory Managementで保守される在庫手持数量を使用して、作業オーダー・レベルで資材の有効数量と不足が計算されます。 Manufacturingは、Inventory Managementと連携して、作業オーダーの実行に必要な資材をピックします。

Oracle Manufacturingは、Inventory Managementを介してWarehouse Management Systemと統合し、作業オーダーの資材をピックし、WMSで移動リクエストを実行します。

Oracle Fusion Cloud Supply Chain Orchestration: サプライ・チェーン・オーケストレーションは、Manufacturingと連携して、供給オーダーに対して作業オーダーを作成および更新します。これは作業オーダー・ビジネス・イベントと連携して、作業オーダーの進捗に関連する詳細を取得します。 Manufacturingはサプライ・チェーン・オーケストレーションと連携して購買依頼と出荷明細を作成し、外注加工における需要側の変更を管理します。サプライ・チェーン・オーケストレーションは、外注加工時に作成された購買オーダーと出荷の詳細をManufacturingに通知します。外注加工の供給側に何らかの変更があった場合、サプライ・チェーン・オーケストレーションはその変更を通知し、結果としてManufacturingではサプライヤ工程例外として記録されます。

Oracle Fusion Cloud Cost Management: Manufacturingで保守される作業定義は、原価プランニングのためにCost Managementで参照されます。 Manufacturingの作業オーダー・ステータス更新、工程およびリソース・トランザクションは、原価会計のためにCost Managementに転送されます。

Oracle Fusion Cloud Procurement Applications: 作業オーダー工程に対する資材の直接調達については、Manufacturingでは、作業オーダー工程への参照を含む購買依頼を作成するために、作業オーダーおよびOracle Fusion Self Service Procurementアプリケーションに表示する関連工程のリストが提供されます。 Manufacturingでは、調達アプリケーションで保守されている関連購買依頼と購買オーダー詳細が参照され、これらの情報が「購買品目詳細のレビュー」ページに表示されます。

契約製造の場合、Manufacturingは、契約製造作業オーダーで表示するために、Oracle Fusion Purchasingアプリケーションで保守される購買オーダー詳細を参照します。

外注加工の場合、ManufacturingはPurchasingと連携して、外注加工購買依頼と購買オーダーを作業オーダー工程の「サプライヤ工程詳細のレビュー」ページに表示します。

作業オーダーに対する直接品目調達については、Manufacturingでは、作業オーダー工程への参照を含む購買依頼を作成するために、作業オーダーおよびセルフサービス調達アプリケーションに表示する関連工程のリストが提供されます。また、Manufacturingでは、調達アプリケーションで保守されている関連購買依頼と購買オーダー詳細が参照され、これらの情報が「購買品目詳細のレビュー」ページに表示されます。

Oracle Shipping: ManufacturingはShippingと連携して、「サプライヤ工程詳細のレビュー」ページから外注加工の出荷詳細を表示します。

Oracle Receiving: 契約製造において、ManufacturingはReceivingと連携して、契約製造サービス品目の受入を作成します。外注加工において、ReceivingはManufacturingと連携して、外注加工サービス品目の受入と配送の後に、サプライヤ工程における数量を処理します。 Manufacturingは、Receivingと連携して外注加工の受入と配送の詳細を表示し、「サプライヤ工程詳細のレビュー」ページから訂正と返品を管理します。また、Receivingと連携して、「購買品目詳細のレビュー」ページから作業オーダー用に直接調達した品目の受入および配送の詳細を表示します。

Oracle Quality Inspection Management: 検査特性と検査プランの定義と保守は、Quality Inspection Managementで行います。 Manufacturingは、作業オーダー工程トランザクションの際に検査プランを開始して検査結果をレポートし、検査済みの数量またはシリアルの処分を自動的に決定します。製造トランザクションのレポート時に取得され、Quality Inspection Managementアプリケーションに保存された検査結果には、「作業実行」作業領域からアクセスできます。

Oracle Fusion Cloud Asset Lifecycle Management: Manufacturing内で実行される資材トランザクション(作業オーダー・ベース・トランザクションとオーダーなしトランザクション)と工程トランザクションは、製品の系図を追跡するためにAsset Lifecycle Managementにインタフェースされます。機材リソース・インスタンスはAsset Lifecycle Managementから参照されます。 Manufacturingで定義されている機材リソース・インスタンスは、Asset Lifecycle Managementで定義される資産にオプションで関連付けられます。

Oracle Fusion Electronic Signatures and Electronic Records: Manufacturingでの標準工程および作業定義の管理、作業実行トランザクションのレポート作成、生産例外のクローズの際に、ManufacturingがElectronic Signatures and Electronic Recordsとやりとりして電子署名を取得するとともに電子レコードを生成します。

Oracle IoT Production Monitoring: 製造環境でOracle Internet of Things (IoT) Production Monitoring Cloudを使用すると、統計およびパターンの異常を検出できるため、生産フローおよび機材の状態のモニターに役立ちます。 IoT Production Monitoringでは、機材センサー属性、構成可能なキー・パフォーマンス・インジケータ(KPI)およびルール・エンジンに基づいて、予測します。 IoTには、人工知能(AI)および機械学習(ML)のモデルとアルゴリズムが組み込まれています。

ManufacturingとIoT Production Monitoringアプリケーションの事前構築済の統合により、設備リソース・インスタンスを共有し、製造作業オーダーを同期することで、リアルタイムの生産モニタリングと実用的なインサイトを業務的に可視化できます。製造作業オーダーは、作業オーダーの工場、製品、設備および労務リソース、設備および労務リソース・インスタンスに関する情報など、IoT Production Monitoringと自動的に同期されます。さらに、次の機能を提供することで、現在の製造ワークフローをロボットおよび自動化機器にネイティブに組み込むように拡張できます:

製造リソースを自動化設備として定義
プログラム・ファイル名、ロケーションおよびバージョンを自動化設備リソースに関連付けます
自動化装置に送られた開始信号に基づいて操作を実行
自動化機器のデジタル・イン・ビューに移動して、作業オーダー工程の実行に関連するリアルタイムの状況に応じたテレメトリおよびトランザクション・データを確認
自動化機器から完了信号を受信すると、製造で完了取引を自動的に作成
自動化装置から受け取ったデータに基づいて、Quality Managementから品質処分の詳細を受信すると、Manufacturingで完了および拒否トランザクションが自動的に作成されます
自動化機器のデジタル・イン・ビューで、作業オーダー業務の実行に関連するリアルタイムの状況依存型テレメトリおよびトランザクション・データを確認できます
自動化装置から受け取った信号に基づいて自動的に操作を完了して下さい
例外状況での生産例外の自動レポート

Oracle Project Portfolio Management Cloudアプリケーション: プロジェクト・ポートフォリオ管理で定義された支出タイプがリソースに関連付けられます。プロジェクト・ポートフォリオ管理で定義されたプロジェクトおよびタスクは、作業オーダーおよびオーダーなしトランザクションで参照されます。

Oracle Fusion Cloud Maintenance Management: Maintenance Management (Oracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturingの一部)で定義されている機材プロファイルを、Manufacturingの標準工程リソース、作業定義工程リソースまたは作業オーダー工程リソースに割り当てることができます。機材プロファイルが関連付けられている場合、作業の割当または機材使用のレポート中に機材リソース・インスタンスが適格になります。

Oracle Fusion Cloud Talent Management: Talent Management (Oracle Fusion Cloud Human Capital Managementの一部)で定義されているジョブ・プロファイルを、Manufacturingの標準工程リソース、作業定義工程リソースまたは作業オーダー工程リソースに割り当てることができます。ジョブ・プロファイルが関連付けられている場合、作業の割当中または労務使用のレポート中にオペレータが適格になります。

ビジネス・インテリジェンス: Manufacturingでは、製造作業オーダーおよびトランザクションのリアルタイムのセルフサービス・レポートにOracle Transactional Business Intelligence (OTBI)およびBI Publisher (BIP)を使用します。ビジネス・ユーザーは、OTBIで公開されているサブジェクト領域を使用して、独自のカスタム分析を作成できます。事前定義済のBIPレポートを使用するか、または書式設定されたレイアウトを必要とする独自のカスタムBIPレポートを作成できます。

外部統合: Manufacturingでは、ADFdi (ADFデスクトップ統合)テンプレートを使用した作業定義のインポートがサポートされています。作業定義、作業オーダー、工程、リソースおよび資材トランザクションは、ファイルベース・データ・インポート(FBDI)およびREST Webサービスを使用してManufacturingにインポートできます。 Manufacturingに属するすべてのビュー・オブジェクト(VO)はBIコンソール・コネクタ(BICC)に公開されるため、データをManufacturingから抽出して、独自の外部データ・ウェアハウスまたはレポート・ツールと統合できます。

Oracle Visual Builder Add-In for Excel: Oracle Manufacturing CloudではOracle Visual Builder Add-in for Excelの使用がサポートされており、Microsoft Excelスプレッドシートを様々なManufacturing Cloud RESTサービスと統合し、RESTサービスからビジネス・データを取得、分析および編集できます。たとえば、Excelスプレッドシートに作業オーダー・データをダウンロードして操作し、変更をRESTサービスにアップロードしなおすことができます。アドインをインストールすると、新しいリボン・タブ(Oracle Visual Builder)がMicrosoft Excelに表示されます。このリボン・タブのボタンを使用して、RESTサービスと統合するワークシートを構成し、ワークシートで作成したデータ表にデータをダウンロードできます。データ表を作成してデータを移入したら、RESTサービスに変更をアップロードする前に、データをレビュー、変更および作成できます。 ExcelワークシートをRESTサービスと統合した後、統合ワークシートを含むExcelワークブックをオプションで公開できます。

詳細は、Oracle Cloud Oracle Visual Builder Add-in for Excelの使用ガイドのOracle Visual Builder Add-in for Excelのスタート・ガイドの章を参照してください。