スライド制による「原価のパーセント」間接費方法の使用例

この例では、管理パートナが間接費方法を設定して、合弁事業契約に規定されている条件に基づいて間接費を計算する必要があります。この契約には、次の内容が含まれます:

  • 間接費計算の基準として賃貸料およびユーティリティの原価を使用します。
  • 期間ごとに、最小金額が$5,000の合弁企業パートナに間接費を配分します。
  • 計算では、次のしきい金額およびパーセントの内訳を使用して間接費金額を計算します:
しきい金額 パーセント 計算
$10,000 7 合計原価の最初の$10,000部分に7%を乗算します。
$50,000 6 原価の$10,000を超えて$50,000までの部分に6%を乗算します。
$9,999,999 5 原価の$50,000を超えて$9,999,999までの部分に5%を乗算します。

*原価の$9,999,999を超える部分は、間接費の計算に使用されません。

合弁企業の間接費方法を設定する際、管理パートナは、前のしきい値金額およびパーセントをスライド制に追加しました。管理パートナは、次の詳細も指定しました:

  • 間接費方法の有効日。
  • 賃貸料およびユーティリティを記録するための勘定科目を識別するために設定された勘定科目セット。
  • 計算済間接費金額の配分に使用する所有権定義。
  • 最低間接費金額として$5,000。
  • 間接費計算が、間接費を計算するプロセスの発行時にユーザーが選択した期間のトランザクションのみに基づくようにするための期間指定。

管理パートナは、プロセスを実行して直近の期間の間接費を計算しました。次の表に、間接費計算でプロセスが識別したトランザクションの詳細を示します:

勘定科目 GL記帳日 金額 詳細
10.5000.535011.000 3/4/2021 $ 12,500.00 施設 - 賃貸会社ビル1
10.5000.535021.000 3/4/2021 $ 12,500.00 施設 - 賃貸会社ビル2
10.5000.535031.000 3/4/2021 $ 14,500.00 施設 - 賃貸会社ビル3
10.5000.535051.000 3/4/2021 $ 13,000.00 施設 - 賃貸会社ビル5
10.5000.535081.000 3/4/2021 $ 11,300.00 施設 - 賃貸会社ビル8
10.5000.535091.000 3/4/2021 $ 11,000.00 施設 - 賃貸会社ビル9
10.5000.535502.000 3/4/2021 $ 5,600.00 施設 - 賃貸オーロラビル2
10.5000.539701.000 3/5/2021 $ 7,500.00 施設 - 賃貸ウェストミンスタービル1
10.5000.539799.000 3/6/2021 $ 10,750.00 施設 - 賃貸デンバービル9
10.5000.535212.000 3/13/2021 $ 5,679.00 設備ユーティリティ - 電気
10.5000.539301.000 3/14/2021 $ 4,532.00 設備 - ユーティリティ - ガス
10.5000.539311.000 3/15/2021 $ 2,587.00 設備ユーティリティ - 水道
10.5000.539399.000 3/16/2021 $ 1,099.00 設備ユーティリティ - 廃棄物
このプロセスにより、原価の合計金額($112,547)が計算されます。次に、スライド制のパーセントを使用して、しきい金額に基づいて間接費を計算します。次に例を示します:
しきい金額 パーセント 計算
$10,000 7 10,0000 x 7% = 700
$50,000 6 40,000 x 6% = 2400

$9,999,999

5

62,547 x 5% = 3127.36

間接費合計 = $6,277.35

合計間接費金額が最小$5,000を超えているため、このプロセスにより金額を含むトランザクションが作成され、「合弁企業ソース・トランザクション」作業領域に表示されます。次に、このトランザクションをOracle Joint Venture Managementによって処理し、合弁企業パートナから間接費金額を回収できます。