レプリケーション用のOracle ACFSコマンドライン・ツール

このトピックでは、Oracle ACFSスナップショットベースのレプリケーション用コマンドの概要を示します。

表6-22に、Oracle ACFSのスナップショットベースのレプリケーション・コマンドと簡単な説明を示します。Oracle ACFSレプリケーションの概要は、「Oracle ACFSレプリケーション」を参照してください。

Oracle ACFS acfsutilコマンドの実行の詳細は、「Oracle ACFSコマンドライン・ツールの使用について」を参照してください。

ほとんどのacfsutil replコマンドは、システム管理者権限またはレプリケーション・ユーザーrepluserとして実行できます。これは、レプリケーションの状態を読み取るが修正しない次のコマンドを除き、すべてのacfsutil replコマンドに当てはまります。

  • acfsutil repl infoおよびacfsutil repl bg infoコマンドは、任意のOracle ASM管理者ユーザーが実行できます。

  • acfsutil repl compareコマンドは、Oracle ASM管理者ユーザーが実行できますが、rootとして実行して、比較対象のファイルへのアクセスを最大化する必要があります。

ノート:

Oracle ACFS 21c以降、Oracle ACFSレプリケーション・プロトコル・バージョン1はサポート対象外になりました。レプリケーション・プロトコル・バージョン1は、Oracle ACFS 12cリリース2 (12.2.0.1)で導入されたスナップショットベースのレプリケーション・バージョン2に置き換えられました。

表6-22 Oracle ACFSレプリケーション用のコマンドの概要

コマンド 説明

acfsutil repl bg

Oracle ACFSレプリケーション・バックグラウンド・プロセスを開始、停止、または情報を表示します。

acfsutil repl compare

Oracle ACFSストレージ・ロケーション上でファイルがレプリケートされていることを確認します。

acfsutil repl failover

計画外の障害が発生した場合に、レプリケーションのスタンバイ・ロケーションのロールをプライマリ・ロケーションのロールに変換します。

acfsutil repl info

Oracle ACFSストレージ・ロケーションのレプリケーション・プロセスに関する情報を表示します。

acfsutil repl init

Oracle ACFSストレージ・ロケーションでファイルのレプリケーションを開始します。

acfsutil repl pause

Oracle ACFSストレージ・ロケーションでレプリケーションを一時停止します。

acfsutil repl resume

Oracle ACFSストレージ・ロケーションでレプリケーションを再開します。

acfsutil repl switchover

レプリケーション・プライマリとスタンバイのストレージ・ロケーションのロールを切り替えます(両方が現在使用可能な場合)。

acfsutil repl sync

プライマリ・ストレージ・ロケーションとスタンバイ・ストレージ・ロケーションを同期します。

acfsutil repl terminate

Oracle ACFSストレージ・ロケーションでのすべてのレプリケーション・アクティビティを停止します。

acfsutil repl trace

レプリケーション情報のトレース・レベルを指定します。

acfsutil repl update

レプリケーションの実行中にレプリケーション情報を更新します。

acfsutil repl bg

目的

Oracle ACFSレプリケーション・バックグラウンド・プロセスを開始、停止、または情報を表示します。

構文および説明

acfsutil repl bg -h
acfsutil repl bg {start | stop | info} {[snap_shot@]mount_point|

 -o replService}

acfsutil repl bg -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

次の表に、acfsutil repl bgコマンドで使用可能なオプションを示します。

表6-23 acfsutil repl bgコマンドのオプション

オプション 説明

start

レプリケーション・バックグラウンド・プロセスを開始します。

stop

レプリケーション・バックグラウンド・プロセスを停止します。

info

関連するクラスタウェア・リソースを使用してレプリケーション・バックグラウンド・プロセスの情報を表示します。リソースがプライマリ・クラスタのノードでONLINEの場合、プロセスは実行されています。そうでない場合、プロセスは実行されていません。

-o replService

プライマリ・クラスタに存在するバックグラウンド・プロセスではなく、SSLベースのレプリケーションで使用されるレプリケーション・サービスを管理します。

[snap_shot@]mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされているプライマリ・ファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

Oracle ACFSレプリケーションでは、プライマリ・クラスタ上のバックグラウンド・プロセスを使用して、スタンバイ・ロケーション(ファイル・システムまたはスナップショットのどちらか)への、ファイル・システムの変更内容の転送が制御されます。このプロセスは、レプリケーションが機能するために実行する必要があります。レプリケーションがacfsutil repl initコマンドで開始されると、このプロセスが開始されてOracle Clusterwareに登録され、再起動またはシステム・クラッシュ後に自動的に再開できるようになります。このプロセスは、クラスタ規模です。

また、SSLベースのOracle ACFSレプリケーションでは、レプリケーション・リクエストを処理するために、プライマリ・クラスタとスタンバイ・クラスタの両方でバックグラウンド・プロセスが作成されます。レプリケーションが機能するには、このReplServiceプロセスが両方のクラスタで実行されている必要があります。SSLベースのレプリケーションが開始されると、このプロセスが開始されてOracle Clusterwareに登録され、再起動後またはシステム・クラッシュ後に自動的に再開できるようになります。このプロセスは、クラスタ規模です。

Oracle ACFSレプリケーションのバックグラウンド・プロセスまたはプロセスがプライマリ・サイトで実行されているかどうかを判別するには、プライマリ・クラスタでacfsutil repl bg infoコマンドを実行します。コマンドの使用例は、例6-15を参照してください。

ノート:

レプリケーションに関与するロケーションを含むプライマリ・ファイル・システムは、そのレプリケーション・バックグラウンド・プロセスが実行中でも、常にアンマウントできます。umountコマンドでは、アンマウントの続行のためにバックグラウンド・プロセスの停止が必要な場合にはそれが実行されます。処理中のレプリケーション操作はすべて中断されます。レプリケーションに関与しているロケーションを含むプライマリ・ファイル・システムが再マウントされると、レプリケーションが自動的に再開し、バックグラウンド・プロセスが再開されます。

レプリケーションに関与しているロケーションを含むスタンバイ・ファイル・システムは、そのファイル・システムでレプリケーション操作が現在進行中でない場合にのみアンマウントできます。レプリケーション操作が進行中の場合、ファイル・システムをアンマウントしようとすると、ファイル・システムがビジーであることが示されてアンマウントは失敗します。

例6-15は、レプリケーション・プロセスに関する情報を表示するためのacfsutil repl bgコマンドの使用方法を示しています。

例6-15 acfsutil repl bgコマンドの使用

$ /sbin/acfsutil repl bg info /acfsmounts/acfs1
Resource:      ora.repl.dupd.crsdg1.crsdg1vol1.acfs
Target State:  ONLINE             
Current State: ONLINE on primnode1 

acfsutil repl compare

目的

Oracle ACFSストレージ・ロケーション上でファイルがレプリケートされていることを確認します。

構文および説明

acfsutil repl compare -h 
acfsutil repl compare [-v] [ -a [-s] | -t { all | tagname, ...} [-s] ]           
[snap_shot@]primary_mount_point [snap_shot@]standby_mount_point

acfsutil repl compare -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

次の表に、acfsutil repl compareコマンドで使用可能なオプションを示します。

表6-24 acfsutil repl compareコマンドのオプション

オプション 説明

-a

すべてのファイルとその拡張された属性名を比較します。

-t { all | tagname, ... }

acfsutil repl init操作で指定されたすべてまたは一部のタグ名とファイルを比較します。acfsutil repl init操作で指定されたすべてのタグ名を指定するallオプションタグ名のカンマ区切りのリストには、acfsutil repl init操作中に指定されたタグ名のみを使用する必要があります。

-s

-aまたは-tオプションの使用時に、拡張属性およびタグのsymlinkの比較を省略します。symlinkは、権限や所有権など、その他すべてについて引き続きチェックされます。

-v

ファイルの比較後に、各場所のファイルの名前が出力されます。

[snap_shot@]primary_mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされているプライマリ・ファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

[snap_shot@]standby_mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされているスタンバイ・ファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

acfsutil repl compareコマンドは、プライマリ・ロケーションのすべてまたは一部がスタンバイ・ロケーションにレプリケートされたことを確認します。スタンバイ・ロケーションは、比較のためにローカルにマウントされる必要があります。最適な結果は、プライマリ・ロケーションの変更が最小限のときに得られます。コマンドでは常に、スタンバイ・ロケーション上のファイルに照らして、プライマリ・ロケーション上の全ファイルのチェックを試みます。すべてのファイルをチェックするコマンドの機能を最大化するには、rootユーザーとして起動する必要があります。ただし、これは必須ではありません。コマンドは、任意のユーザーとして呼び出されたときにファイルの比較を試みます。

通常、acfsutil repl init操作中に指定されたタグ名がない場合に-aオプションが使用されます。-aオプションは、スタンバイ・ロケーション上のファイルに照らして、プライマリ・ロケーション上のすべてのファイルをチェックします。また、-aオプションを使用すると、プライマリに存在しないスタンバイ・ロケーション上のその他のファイルをテストできます。その他のファイルのテスト時に、コマンドでは拡張属性のチェックも試行します。ただし、NFSを使用してスタンバイ・ロケーションをローカルにマウントする場合、スタンバイではNFSプロトコル制限のため拡張属性の一致をチェックできません。

acfsutil repl init操作中にタグが指定された場合に-tオプションが使用されます。-t操作は、指定したタグ名を持つ、プライマリ・ロケーション上のすべてのファイル名を見つけ、それらをスタンバイ上の対応するファイルと比較します。-tオプションは、引数としてallオプションかまたはタグ名のカンマ区切りリストのどちらかを取ります。-tオプションがall引数とともに使用される場合、acfsutil repl init操作で指定されたすべてのタグ名が選択されます。そうでない場合、指定されたタグ名は、acfsutil repl init操作中に指定されたタグ名と正確に一致する必要があります。-tオプションはまた、acfsutil repl init操作中に指定された、関連するタグ名を持たないスタンバイ・ロケーション上のその他のファイルについてもテストします。NFSを使用してスタンバイ・ロケーションをローカルにマウントした場合、スタンバイでは、NFSプロトコルの制限のために、タグ名と拡張属性の一致についてチェックできません。

acfsutil repl info -cオプションを使用して、acfsutil repl init操作中に指定されたタグを特定できます。

-aオプションと-tオプションは両方を同時に指定できません。-aまたは-tの指定時に、—sオプションも指定してsymlinkについての拡張属性の比較を省略できます。-aまたは-tのオプションのどちらも提供されない場合、プライマリからスタンバイへのファイル比較はタグ名または拡張属性のテストを行わずに実行されます。

-vオプションを指定して、ファイルの比較後に各ファイルの名前を出力できます。

例6-16に、acfsutil repl compareコマンドの使用を示します。

例6-16 acfsutil repl compareコマンドの使用

$ /sbin/acfsutil repl compare /acfsmounts/acfs1 /nfs_mounted_standby

acfsutil repl failover

目的

レプリケーションのスタンバイ・システムのロールをプライマリ・ロケーションのロールに変換し、対応するプライマリ・ロケーションのロールをスタンバイのロールに変換します。

構文および説明

acfsutil repl failover -h
acfsutil repl failover [-T timeout] [snap_shot@]mount_point

acfsutil repl failover -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

次の表に、acfsutil repl failoverコマンドで使用可能なオプションを示します。

表6-25 acfsutil repl failoverコマンドのオプション

オプション 説明

-T timeout

プライマリ・ロケーションが使用できないことを確認するまでの待機時間(分)を指定します。-Tオプションを省略した場合、プライマリ・ロケーションは可用性を1回チェックされます。

[snap_shot@]mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされているファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

acfsutil repl failoverコマンドは、スタンバイ・レプリケーション・サイトでのみ発行します。このコマンドは、レプリケーション・スタンバイ・ロケーションのロールを逆にして、レプリケーション・プライマリ・ロケーションになるようにします。failoverコマンドは、最後に成功したレプリケーション転送の結果の完全コピーがスタンバイ・ロケーションに含まれることを保証します。必要に応じて、このコマンドではロケーションが転送時の状態にリストアされます。acfsutil repl failoverは、実行されたシナリオに基づいて動作が異なります。

  • スタンバイ・ロケーションと対応するプライマリ・ロケーションの両方が正常に動作している

    この例では、コマンドはレプリケーション関係を逆転します。データ消失はありません。このケースでは、レプリケーションが一時停止している場合フェイルオーバーが失敗することに注意してください。このケースを正常に実行するには、acfsutil repl resumeを実行します。

  • プライマリ・ロケーションを現在使用できないが、それがオンラインに戻るまで待つ

    このシナリオでは、コマンドはレプリケーションのプライマリのステータスを検証します。このコマンドは、プライマリにアクセスできずタイムアウト期間が経過した場合(指定されていた場合)には、スタンバイ・ロケーションを、レプリケーション転送が最後に成功した時点での状態にリストアし、レプリケーションのプライマリに変換します。プライマリ・ロケーションが使用不可になったときに転送の処理中だった場合などは、データが失われる可能性があります。元のプライマリ・ロケーションが使用可能になると、failoverコマンドが実行されてレプリケーションのスタンバイ・ロケーションに変換されることに注意してください。

  • プライマリ・ロケーションを現在使用できず、それがオンラインに戻るまで待たない

    このシナリオでは、コマンドはレプリケーションのプライマリのステータスを検証します。このコマンドは、プライマリにアクセスできずタイムアウト期間が経過した場合(指定されていた場合)には、スタンバイ・ロケーションを、レプリケーション転送が最後に成功した時点での状態にリストアし、レプリケーションのプライマリに変換します。プライマリ・ロケーションが使用不可になったときに転送の処理中だった場合などは、データが失われる可能性があります。failoverコマンドを実行した後には、次の2つのオプションがあります。

    • 1つ目は、acfsutil repl updateコマンドを使用して新しいスタンバイ・ロケーションを構成するという方法です。新しいスタンバイを指定した後に元のプライマリが(スタンバイとして)復帰しても問題ありません。元のプライマリ・ロケーションは、そのロケーションに対してacfsutil repl terminate standbyを実行するまでアイドル状態となります(スタンバイとして)。

    • もう1つは、新しいプライマリでacfsutil repl terminate primaryを実行することでレプリケーションを終了するという方法です。

現在のプライマリ・ロケーションがアクティブな場合は、acfsutil repl failoverを実行する前に、プライマリに対するアプリケーションの更新を停止する必要があります。スタンバイへの変換前に現在のプライマリ・ロケーションに対して試行された更新は、破棄されます。変換後に試行された更新は、他のスタンバイ・ロケーションに対する更新と同様にすべて失敗します。

アプリケーションの更新が再開されたら、それらを新しいプライマリ・ロケーションに送信する必要があります。

次の例は、acfsutil repl failoverコマンドの使用方法を示しています。コマンドはスタンバイ・レプリケーション・サイトで起動し、スタンバイ・ロケーション(/repl_data)を指定します。

例6-17 acfsutil repl failoverコマンドの使用

acfsutil repl failover /repl_data

関連項目:

acfsutil repl info

目的

Oracle ACFSストレージ・ロケーションのレプリケーション・プロセスに関する情報を表示します。

構文および説明

acfsutil repl info -h 

acfsutil repl info -c [-v] {[snap_shot@]mount_point}                    

acfsutil repl info -c -u user [-o sshStrictKey=yn_value] standby_host [standby_host...]
                    [snap_shot@]primary_mount_point

acfsutil repl info -c -u user [-o sshStrictKey=yn_value] primary_host [primary_host...]
                    [snap_shot@]standby_mount_point

acfsutil repl info -s [-v][-l] [-n number{m|h|d|w|y}] 
                   {-f eventlog | [snap_shot@]mount_point}}

acfsutil repl info [-a|-e|-t] [-v][-l]
                   {-f eventlog | [snap_shot@]mount_point }

acfsutil repl info {-o replService | -o sslPrintCredentials}

acfsutil repl info -o replServiceState [-s server]

acfsutil repl info -o sslPingReplService [-m message][-p port][-s server]
                   [-T timeout]

acfsutil repl info -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

次の表に、acfsutil repl infoコマンドで使用可能なオプションを示します。

表6-26 acfsutil repl infoコマンドのオプション

オプション 説明

-a

レプリケーション・イベント・ログから適用レコードのみを表示します。適用レコードには、レプリケートされた変更のセットがプライマリ・ロケーションで取得された日時と、それらがスタンバイ・ロケーションで適用された日時が含まれます。

-c

構成情報を表示します。

-e

レプリケーション・イベント・ログからエラー・レコードのみを表示します。

-f eventlog

情報のソースとして使用されるレプリケーション・イベント・ログへの絶対パスを指定します。デフォルトの場所は、mount_point/.ACFS/repl/logs/ReplicationEventsLogです。

-h

ヘルプ・テキストを表示します。

-l

最後のイベントのみを表示します。

-n number{m|h|d|w|y}

情報を表示する間隔を指定します。numberには、分(m)、時間(h)、日(d)、週(w)または年(y)を指定します。たとえば、-n 5dです。

統計は指定した時間単位でまとめられます。

-u user

userをアクセス権が有効なユーザーとして使用して、現行ホストとstandby引数で指定されている各スタンバイ・ホスト間で現在構成されているホスト・キーおよびユーザー・キーを検証します。

-o sshStrictKey=yn_value

sshで厳密なホスト・キー・チェックを使用するかどうかを指定します。yで始まる値で、このチェックは有効になります(デフォルト設定)。nで始まる値で、チェックは無効になります。

-s

統計情報を表示します。統計を意味のあるものにするために、プライマリおよびスタンバイ・ノードがネットワーク・タイム・サービスを実行していることが重要です。

-t

レプリケーション・イベント・ログから転送レコードのみを表示します。

-v

冗長出力を表示します。

-o replService

ローカル・レプリケーション・サービスの構成情報を表示します。

-o replServiceState

レプリケーション・サービスからの状態情報を要求します。

-o sslPingReplService

レプリケーション・サービスのpingの結果をレポートします。

-o sslPrintCredentials

ローカル・サイトの資格証明の内容を表示します。

standby_host

-uオプションの指定時に処理されるスタンバイ・ホストのいずれかのホスト名またはIPアドレスを指定します。

[snap_shot@]primary_mount_point

レプリケーションに関与するロケーション(プライマリ・ファイル・システムがマウントされたディレクトリまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

primary_host

-uオプションの指定時に処理されるプライマリ・ホストのいずれかのホスト名またはIPアドレスを指定します。

[snap_shot@]standy_mount_point

レプリケーションに関与するロケーション(スタンバイ・ファイル・システムがマウントされたディレクトリまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

[snap_shot@]mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされたプライマリ・ファイル・システムまたはスタンバイ・ファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

レプリケーション構成の情報を表示するには、-cオプションを指定したacfsutil repl infoを使用します。構成情報には、スタンバイ・ロケーションが表すプライマリ・ロケーションでのポイント・イン・タイムを特定するLast sync time with primaryタイムスタンプが含まれます。

-uオプションを指定する場合は、レプリケーション・ユーザーであるrepluserとしてコマンドを実行する必要があります。このオプションを指定すると、スナップショット・ベースのレプリケーションで使用されるようにsshがローカル・クラスタからリモート・クラスタに接続できることが確認されます。コマンドは、次の2つのコンテキストで使用する必要があります。

  • プライマリ・クラスタの各ホストで、sshがすべてのスタンバイ・ホストに接続でき、各ホストのユーザーとしてログインできることを確認するため

  • スタンバイ・クラスタの各ホストで、sshがすべてのプラマリ・ホストに接続でき、各ホストのユーザーとしてログインできることを確認するため

コマンドがプライマリ・ホストで実行される場合、各standby_host文字列がスタンバイ・ノードのホスト名またはホストIPアドレスを指定します。指定する[snap_shot@] primary_mount_pointは、レプリケーションに使用されるプライマリ・クラスタ内のアクティブなOracle ACFSロケーションである必要があります。

コマンドがスタンバイ・ホストで実行される場合、各primary_host文字列がプライマリ・ノードのホスト名またはホストIPアドレスを指定します。指定する[snap_shot@] standby_mount_pointは、レプリケーションに使用されるスタンバイ・クラスタ内のアクティブなOracle ACFSロケーションである必要があります。

すべての場合において、指定されるユーザーは、acsfutil repl initコマンドで指定されるrepluserと同じである必要があります。厳密なホスト・キー・チェックが、このレプリケーションのインスタンスに対して、たとえばacsfutil repl init primary-o sshStrictKey=noを使用して無効にされたか無効にする場合、このオプションもここで指定してホスト・キー検証をスキップする必要があります。acfsutil repl info -c -uは、レプリケーションが現在アクティブになっているかどうかに関係なく、いつでも指定されたOracle ACFSロケーションで実行できます。

レプリケーション統計の情報を表示するには、-sオプションを指定したacfsutil repl infoを使用します。

すべてのレプリケーション・イベントの情報を表示するには、オプションを指定せずにacfsutil repl infoを使用します。特定の種類のイベントの情報を表示するには、-a-eまたは-tオプションを指定してacfsutil repl infoを使用します。

例6-18に、acfsutil repl infoコマンドの使用を示します。

例6-18 acfsutil repl infoコマンドの使用

検証コマンドの形式は次のとおりです。

# /sbin/acfsutil repl info -c -u repluser standby-addr1 [standby-addr2 …] my_primary_mountpoint

このコマンドは、ユーザーreplusersshを使用して、初期化時にレプリケーションと同じように指定された各standby-addrに接続できることを確認します。指定するmy_primary_mountpointは、レプリケーションに使用されるアクティブなOracle ACFSマウント・ポイントにする必要があります。

standby1およびstandby2という名前の2つのスタンバイ・ノードがあり、いずれのノードも指定できるstandby12_vipという名前のVIPもある場合は、プライマリ・クラスタの各ノードで次のコマンドを実行することで、standby1/standby2クラスタのキー設定を検証できます。

# /sbin/acfsutil repl info -c -u repluser standby1 standby2 my_primary_mountpoint

VIP standby12_vipを使用したクラスタへの接続の検証には、同じコマンドを使用します。

厳密なホスト・キー・チェックを無効にする予定の場合は、-o sshStrictKey=noオプションをコマンドラインに追加して、このチェックを省略できます。

統計および適用レコードを表示するためのその他のコマンドは、次のとおりです。

$ /sbin/acfsutil repl info -s -n 5d /acfsmounts/acfs1

$ /sbin/acfsutil repl info -a -v /acfsmounts/acfs1

acfsutil repl init

目的

Oracle ACFSストレージ・ロケーションのすべてのファイル、または指定したタグ・リストを持つファイルのみでレプリケーションを開始します。

構文および説明

acfsutil repl init -h

acfsutil repl init standby -u repluser [-d trace_level] [-T {ssl | ssh}]
                           [{-o sslPermitCredentialSync | -o sslProhibitCredentialSync}]
                           [-o sslCryptMethod=cryptMethod] [-o sslMacMethod=macMethod] [-o SvcPort=port][snap_shot@]standby_mount_point

acfsutil repl init primary -s repluser@netname { -C | -M | -i interval} [-T {ssl | ssh}] [tag_name...]
                           [-m [snap_shot@]standby_mount_point] [-d trace_level] [-z {on | off}] [{-o sslPermitCredentialSync | -o sslProhibitCredentialSync}]
                           [-o sslCryptMethod=cryptMethod] [-o sslMacMethod=macMethod] [-o SvcPort=port] 
                           [-o sshCmdPath=pathname] [-o sshStrictKey=ynvalue] 
                           [-o sshCipher=ciphername] [-p repluser@netname] [-o sshOptions=options]
                           [-p [repluser@]netname] [snap_shot@]primary_mount_point

acfsutil repl init -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

次の表に、acfsutil repl initコマンドで使用可能なオプションを示します。

表6-27 acfsutil repl initコマンドのオプション

オプション 説明

primary

プライマリ・ロケーションのレプリケーションを指定します。

standby

スタンバイ・ロケーションのレプリケーションを指定します。

-s repluser@netname

プライマリ・サイトがスタンバイ・サイトに接続するための標準ssh接続文字列を指定します。

接続文字列のrepluserは、スタンバイ・ノードでsshログインするユーザーです。最小限の権限を持つユーザー・アイデンティティを選択します。このユーザーは、Oracle ASM管理者権限を持ち、Oracle DBAグループに属する必要があります。

ノート:

プライマリ・クラスタとスタンバイ・クラスタの両方で、同じユーザーとグループのアイデンティティ(すべてのuidsgidsを含む)をレプリケーション・ユーザーに指定する必要があります。

接続文字列のnetnameは、ホスト名、VIP名、IPアドレスなど、ネットワーク・エンドポイントを指定します。

-C

常時モードのレプリケーションを指定します。スナップショットが絶えず生成され、スタンバイ・サイトにレプリケートされます。各スナップショットのレプリケーションが完了するとすぐに、新しいスナップショットの生成が開始されます。

—M

手動モードのレプリケーションを指定します。初回レプリケーション操作が実行された後、以降のレプリケーションは、acfsutil repl syncを実行して手動で要求されるまで行われません。

—i interval

間隔(スケジュール)モードのレプリケーションを指定します。新しいスナップショットが取得され、可能な場合は、指定した頻度でレプリケートされます。接尾辞を指定して、間隔の測定単位を指定する必要があります。接尾辞は、s (秒)、m (分)、h (時間)、d (日)またはw (週)のいずれかにする必要があります。たとえば、30mは30分、2hは2時間です。

tag_name

レプリケーションの制限で使用する1つ以上のタグ名を指定します。タグ名を指定すると、それらのタグ名の少なくとも1つを使用してタグ付けされているファイルのみがレプリケートされます。Oracle ACFSタグの詳細は、「Oracle ACFSタグ付け」を参照してください。

-m [snap_shot@]standby_mount_point

スタンバイ・ストレージ・ロケーションがプライマリ・ロケーションと異なる場合、スタンバイ・ストレージ・ロケーションを指定します。

-d trace_level

トレース・レベル設定[0..6]を指定します。

-z on|off

プライマリからスタンバイに送信されるレプリケーション・データ・ストリームの圧縮を有効または無効にします。

-T {ssl | ssh}

レプリケーションのこのインスタンスに使用する転送方式を指定します。SSL対応ソケット(sslで示す)またはsshのどちらかを指定します。リリース23aiでは、sshがデフォルトです。転送方式としてsshを使用している場合は、repl initコマンドで使用可能なssh関連オプションを指定でき、SSL関連オプションは無視されます。転送方式としてSSLを使用している場合は、repl initコマンドで使用可能なSSL関連オプションを指定でき、ssh関連オプションは無視されます。

-o sslCryptMethod=cryptMethod

スタンバイに転送されるデータ・ストリームの暗号化に使用する暗号を指定します。cryptMethodの値としては、none、chacha20-poly1305またはaesctr256を指定できます。デフォルトはaesctr256です。なお、プライマリでは必ず、転送に使用する暗号が決定されます。スタンバイでは、スタンバイがプライマリになる場合を除き、このオプションは無視されます。

-o sslMacMethod=macMethod

スタンバイに転送されたデータ・ストリームを検証するために使用するメッセージ認証コードを指定します。macMethodの値としては、noneまたはsha256を指定できます。このオプションを指定しなかった場合は、sha256が使用されます。なお、プライマリでは必ず、転送に使用するMACが決定されます。スタンバイでは、スタンバイがプライマリになる場合を除き、このオプションは無視されます。

-o sslPermitCredentialSync

acfsutil repl init standbyの場合は、これにより、レプリケーション・サービスのクライアントでそのサービスの資格証明を要求および受信できることを指定します。acfsutil repl init primaryの場合は、これにより、プライマリでスタンバイ上のレプリケーション・サービスからのその資格証明の同期を試みることを指定します。このオプションがスタンバイとプライマリの両方で指定されている場合は、その他の操作の必要なく、資格証明がそれら2つの間で同期されます。資格証明の同期が完了すると、それ以降の同期は無効になります。この動作は、デフォルトでは有効になっていません。

-o sslProhibitCredentialSync

acfsutil repl init standbyの場合は、これにより、レプリケーション・サービスのクライアントでそのサービスの資格証明を要求および受信できないことを指定します。acfsutil repl init primaryの場合は、これにより、プライマリでスタンバイ上のレプリケーション・サービスからのその資格証明の同期を試みないことを指定します。このオプションがスタンバイまたはプライマリのどちらかで指定されている場合に、それら2つの間で資格証明を共有するには、手動による操作が必要です。このオプションを使用すると、同期がまだ発生していない場合に、先手を打って資格証明の同期を阻止できます(つまり、前の-o sslPermitCredentialSyncの使用を元に戻します)。この動作は、デフォルトで有効になっています。

-o svcPort=port

レプリケーション・サービスでの、リクエストを受け入れるポートを指定します。デフォルトのポート番号は3043です。指定したポートでサービスを構成した後に、そのポート番号を変更することはできません。

-o sshCmdPath=pathname

sshコマンドへのパス名を指定します。

-p repluser@netname

プライマリ・ロケーションのネットワーク・エンドポイントを指定します。netnameは、ホスト名、VIP名、IPアドレスなどのネットワーク・エンドポイントを指定します。netnameは、それがアクセス可能であることを確認するためにチェックされます。repluserは、-sオプションで指定されたrepluserと一致する必要があります。

-pを指定しない場合、このコマンドが呼び出されたマシンのホスト名が使用されます。

-o sshStrictKey=ynvalue

sshで厳密なホスト・キー・チェックを使用するかどうかを指定します。yで始まる値で、このチェックは有効になります(デフォルト設定)。nで始まる値で、チェックは無効になります。

-o sshCipher=ciphername

セッションを暗号化するためにsshに渡される暗号を指定します。

-o sshOptions=options

レプリケーションによって実行されるsshの各起動に渡されるオプションを指定します。optionsのコンテンツに制限は課されません。ただし、結果として起こるsshの起動はレプリケーションの開始前に検証され、sshの起動の検証が失敗した場合、acfsutil repl init primaryは失敗します。

-p [repluser@]netname

プライマリ・ロケーションのネットワーク・エンドポイントを指定します。netnameは、ホスト名、VIP名、IPアドレスなどのネットワーク・エンドポイントを指定します。netnameは、それがアクセス可能であることを確認するためにチェックされます。repluserは、指定された場合、acfsutil repl init standbyに対して指定されたrepluserに一致する必要があります。

-pが指定されていない場合、プライマリ・クラスタに関連付けられているSCAN VIPが使用可能な場合は、プライマリ・ロケーションのネットワーク・エンドポイントとして使用されます。SCAN VIPが使用できない場合、このコマンドが呼び出されたマシンのホスト名が使用されます。

-u

repluserを指定します。

[snap_shot@]standby_mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされているスタンバイ・ファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

[snap_shot@]primary_mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされているプライマリ・ファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

acfsutil repl init primaryおよびstandbyコマンドでは、指定したプライマリ・ストレージ・ロケーションと指定したスタンバイ・ストレージ・ロケーションとの間のレプリケーションが開始されます。acfsutil repl init standbyコマンドを先に実行する必要があります。次に、プライマリ・サイトでバックグラウンド・プロセスを起動してレプリケーションを制御する、acfsutil repl init primaryコマンドを実行します。転送方式としてSSLを使用している場合は、操作を処理するために両方のサイトでレプリケーション・サービス・プロセスが開始されます。acfsutil repl bgコマンドを使用すると、これらのプロセスを管理できます。

acfsutil repl init primaryコマンドが正常に完了すると、指定したすべてのファイルの最初のコピーをスタンバイ・ロケーションにレプリケートする処理が開始されます。さらに、これらのファイルへの変更と、プライマリ・ストレージ・ロケーションにその後作成された新しいファイルが取得されて、スタンバイ・ロケーションに転送されます。しかし、コマンドの正常な完了は、指定したファイルがスタンバイ・ロケーションに完全にコピーされたことを示しているわけではありません。指定した全ファイルのスタンバイ・ロケーションへの初回レプリケーションの進行を監視するには、acfsutil repl info -cコマンドを実行できます。

初回レプリケーション操作は、スタンバイ・ロケーションに全体が転送される、プライマリ・ロケーションのスナップショットに基づきます。後続の各レプリケーション操作では、その後のプライマリ・ロケーションのスナップショットが使用され、そのスナップショットと直前のスナップショットの差異のみがスタンバイ・ロケーションに転送されます。

プライマリ・ロケーションのディレクトリはすべて、タグが指定されている場合でも、常にスタンバイにレプリケートされます。

シンボリック・リンク・ファイルはそのままレプリケートされます。シンボリック・リンクが絶対パス名に解決され、そのパス名がスタンバイ・ロケーションに存在しない場合、シンボリック・リンクを参照するとエラーになります。

指定されたソケット、キャラクタ・デバイス・ファイルまたはブロック・デバイス・ファイルをサポートするプラットフォームでは、これらのファイル・タイプがレプリケートされません。

プライマリ・ストレージ・ロケーションまたはスタンバイ・ストレージ・ロケーションを含むファイル・システムは、クラスタ内の1つのマウント・ポイントにのみマウントできます。ファイル・システムを1つのクラスタ内のすべてのノードにマウントする必要はありませんが、マウントする場合は、acfsutil repl initコマンドで指定したマウント・ポイントにマウントする必要があります。さらに、他のノードのそのマウント・ポイントには他のファイル・システムはマウントできません。

1つのOracle ACFSロケーションは、プライマリ・ロケーションとスタンバイ・ロケーションの両方として構成できません。レプリケーションを同じホスト上または同じクラスタ内に構成する場合、プライマリ・ロケーションとスタンバイ・ロケーションは同じ名前のマウント・ポイントを使用できません。

LinuxまたはSolarisのオペレーティング・システムの組合せで稼働しているサイト間ではレプリケーションが可能です。

例6-19に、プライマリからスタンバイ・サイトへのスナップショットベースのレプリケーションを開始するためのacfsutil repl initの使用方法を示します。

例6-19 acfsutil repl initコマンドの使用

# /sbin/acfsutil repl init standby -u my_repluser /my_standby/repl_data

# /sbin/acfsutil repl init primary -s my_repluser@my_host -i 2h
                                   -m /my_standby/repl_data /my_primary/repl_data

acfsutil repl pause

目的

Oracle ACFSプライマリ・ロケーションでレプリケーションを一時停止します。

構文および説明

acfsutil repl pause -h
acfsutil repl pause [snap_shot@]mount_point

acfsutil repl pause -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

次の表に、acfsutil repl pauseコマンドで使用可能なオプションを示します。

表6-28 acfsutil repl pauseコマンドのオプション

オプション 説明

[snap_shot@]mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされているプライマリ・ファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

acfsutil repl pauseコマンドは、プライマリ・レプリケーション・サイトでのみ発行します。レプリケーション操作を続行するには、後でacfsutil repl resumeを同じプライマリ・サイトで実行する必要があります。

acfsutil repl pauseは、レプリケーション・デーモンの操作を一時的に停止します。その後にacfsutil repl resumeを実行すると、デーモンの操作が再開されます。

レプリケーション操作がアクティブであるときにacfsutil repl pauseを実行すると、一時停止アクションに関係なく、アクティブなレプリケーション操作は完了します。この場合、一時停止操作は有効でなく、現行データ・ストリームがスタンバイに適用されるまで、コマンドは戻りません。その後、acfsutil repl resumeが発行されるまで、このレプリケーションに関して操作は実行されません。

ノート:

acfsutil repl switchoverの使用時にレプリケーションが一時停止された場合、またはプライマリとスタンバイの両方が正常に動作している状態でacfsutil repl failoverを使用した場合は、計画的フェイルオーバーは失敗します。このような状況で計画的フェイルオーバーが成功するようにするには、acfsutil repl resumeを実行します。

例6-20に、acfsutil repl pauseコマンドの使用を示します。

例6-20 acfsutil repl pauseコマンドの使用

$ /sbin/acfsutil repl pause /acfsmounts/acfs1

acfsutil repl resume

目的

一時停止されたOracle ACFSロケーションでのレプリケーションを再開します。

構文および説明

acfsutil repl resume -h
acfsutil repl resume [snap_shot@]mount_point

acfsutil repl resume -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

次の表に、acfsutil repl resumeコマンドで使用可能なオプションを示します。

表6-29 acfsutil repl resumeコマンドのオプション

オプション 説明

[snap_shot@]mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされているプライマリ・ファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

acfsutil repl resumeコマンドは、acfsutil repl pauseコマンドの実行後にレプリケーション・プロセスを再開します。このコマンドは、acfsutil repl pauseコマンドでレプリケーションを一時停止したすぐ後に、同じプライマリ・サイトで実行する必要があります。

例6-21に、acfsutil repl resumeコマンドの使用を示します。

例6-21 acfsutil repl resumeコマンドの使用

$ /sbin/acfsutil repl resume /acfsmounts/acfs1

acfsutil repl switchover

目的

レプリケーションのスタンバイ・システムのロールをプライマリ・ロケーションのロールに変換し、対応するプライマリ・ロケーションのロールをスタンバイのロールに変換します。

構文および説明

acfsutil repl switchover -h
acfsutil repl switchover [-T timeout] [snap_shot@]mount_point 

acfsutil repl switchover -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

次の表に、acfsutil repl switchoverコマンドで使用可能なオプションを示します。

表6-30 acfsutil repl switchoverコマンドのオプション

オプション 説明

-T timeout

プライマリ・ロケーションが使用できないことを確認するまでの待機時間(分)を指定します。-Tオプションを省略した場合、プライマリ・ロケーションは可用性を1回チェックされます。

[snap_shot@]mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされているプライマリ・ファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

acfsutil repl switchoverコマンドは、スタンバイ・レプリケーション・サイトでのみ発行されます。このコマンドは、レプリケーション・スタンバイ・ロケーションのロールを逆にして、レプリケーション・プライマリ・ロケーションになり、レプリケーション・プライマリのロールがスタンバイになるように変更します。データ消失はありません。プライマリ・ロケーションとスタンバイ・ロケーション間のレプリケーションが正常に動作しない場合、switchoverコマンドは失敗します。このような状況には、スタンバイ・サイトがプライマリ・サイトと通信できない場合、プライマリ・ロケーションが使用できない場合、またはレプリケーションが一時停止されている場合が含まれます。このような状況では、acfsutil repl failoverコマンドを使用して、計画外のフェイルオーバーを実行できます。acfsutil repl switchoverを実行する前に、プライマリへのアプリケーション更新を休止する必要があります。変換後にプライマリ・ロケーションに対して試行された更新は、他のスタンバイ・ロケーションに対する更新と同様に失敗します。アプリケーションの更新が再開されたら、それらを新しいプライマリ・ロケーションに送信する必要があります。

次の例は、acfsutil repl switchoverコマンドの使用方法を示しています。コマンドはスタンバイ・レプリケーション・サイトで起動し、スタンバイ・ストレージ・ロケーション(/repl_data)を指定します。

例6-22 acfsutil repl switchoverコマンドの使用

acfsutil repl switchover /repl_data

acfsutil repl sync

目的

プライマリ・ロケーションとスタンバイ・ロケーションを同期します。

構文および説明

acfsutil repl sync -h
acfsutil repl sync [apply] [snap_shot@]mount_point 

acfsutil repl sync -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

次の表に、acfsutil repl syncコマンドで使用可能なオプションを示します。

表6-31 acfsutil repl syncコマンドのオプション

オプション 説明

apply

すべての変更をスタンバイ・ロケーションに適用するように指定します。現在は、コマンドの動作に影響しません。

[snap_shot@]mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされているプライマリ・ファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

acfsutil repl syncコマンドは、プライマリ・サイトおよびスタンバイ・サイトの状態を同期するのに使用できます。このコマンドは、プライマリ・サイトでのみ実行できます。同期された状態がユーザーにわかり、意味のあるものにするためには、まずアプリケーションを停止してsync(1)コールを発行する必要があります。次に、acfsutil repl syncを実行すると、確実にすべての未処理のレプリケーション・データがプライマリ・サイトからスタンバイ・サイトに送信されます。具体的には、このコマンドは処理中のレプリケーション操作を完了でき、その後にプライマリのすべての変更が確実にレプリケートされるようにもう一度レプリケーションを実行します。

スタンバイ・サイトのレプリケーション・ロケーションにすべての変更が正常に適用されると、コマンドは正常に完了します。この時点で、プライマリ・サイト・クラスタ上の最後のノードがアンマウントされようとしていないかぎり、アプリケーションは再開できます。

プライマリ・サイト上のレプリケートされたロケーションを正常にアンマウントしても、アンマウント前に行われたすべての変更がスタンバイ・サイトに正常に送信されたことや、スタンバイ・ロケーションに適用されたことを示すわけではありません。プライマリ・ロケーションが、あるプライマリ・サイト・ノード上のアンマウントされたファイル・システムにあるが、1つ以上のプライマリ・サイト・ノードでマウントされたままである場合、アンマウント前にそのロケーションに対して行われた変更は、アンマウント後に引き続き他のノードからスタンバイ・サイトに転送されます。しかし、マウントされている最後のプライマリ・サイト・ノードでプライマリ・ロケーションのアンマウントの処理中であり、その時点までのプライマリ・ロケーションでのすべてのファイル・システムへの変更が、スタンバイ・ロケーションに正常に適用されていることを知りたい場合は、次の操作を実行して、スタンバイ・ロケーションが最新であることを確実にする必要があります。

  • レプリケーション・ロケーションを変更するプライマリ・サイトでアプリケーションを停止します。

  • acfsutil repl syncを実行します。

acfsutil repl syncが正常に返されたら、関与しているレプリケーション・ロケーションを含むファイル・システムをアンマウントできます。ファイル・システムをアンマウントすると、そのロケーションのレプリケーション・バックグラウンド・プロセスが停止します。

例6-23に、acfsutil repl syncコマンドの使用を示します。

例6-23 acfsutil repl syncコマンドの使用

$ /sbin/acfsutil repl sync /acfsmounts/acfs1

acfsutil repl terminate

目的

このコマンドを実行するサイトで、Oracle ACFSロケーションのすべてのレプリケーション・アクティビティを停止します。

構文および説明

acfsutil repl terminate -h
acfsutil repl terminate primary [-d trace_level] [snap_shot@]mount_point 
acfsutil repl terminate standby [remote [-f]] [immediate] [-k] [-d trace_level] [snap_shot@]mount_point

acfsutil repl terminate -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

次の表に、acfsutil repl terminateコマンドで使用可能なオプションを示します。

表6-32 acfsutil repl terminateコマンドのオプション

オプション 説明

primary

プライマリ・ロケーションでレプリケーションを停止します。

standby

スタンバイ・ロケーションでレプリケーションを停止します。

remote [-f]

スタンバイ・ロケーションの処理を停止する前に、プライマリ・ロケーションのレプリケーション処理を停止します。

リモート・キーワードを指定すると、-fオプションは、プライマリ・ロケーションでのレプリケーションを終了できない場合でも、スタンバイ・ロケーションでのレプリケーションの終了を強制します。

immediate

スタンバイ・ロケーションでレプリケーション・プロセスを即時停止します。

—k

スタンバイに存在するバックアップ・スナップショットを保持することを指定します。ただし、このオプションではバックアップ・スナップショットの存在は保証されず、そのようなバックアップ・スナップショットの存在はエラーになりません。

このオプションを指定しない場合、バックアップ・スナップショットが存在していれば削除されます。

-d trace_level

トレース・レベル設定[0..6]を指定します。

[snap_shot@]mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされているファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

acfsutil repl terminateコマンドは、すべてのレプリケーション処理を停止します。レプリケーションを停止する場合は、先にプライマリ・ロケーションのレプリケーションを停止し、次にスタンバイ・ロケーションのレプリケーションを停止する必要があります。プライマリ・サイトを停止する前にすべての変更がスタンバイ・ロケーションに送信されていることを確認する場合は、すべてのアプリケーションを停止し、acfsutil repl syncコマンドを実行します。ロケーションをホストしている両方のサイトが利用可能な場合は、両方のサイトでterminateコマンドを実行する必要があります。

acfsutil repl terminate standbyの実行後は、スタンバイ・ロケーションを読取り/書込みモードで使用できます。acfsutil repl terminateの実行後にレプリケーションを再開する場合は、acfsutil repl initコマンドを使用して最初からレプリケーションを再開する必要があります。

repl terminate standbyコマンドは、スタンバイ・ロケーションのレプリケーション・データが適用されるまで待機します。すべてのレプリケーション・データを適用せずにレプリケーションを即時停止する場合は、immediateオプションを使用します。ただし、このオプションではスタンバイ・ロケーションに不確定な状態のファイルが残されることがあります。

Oracle ACFSレプリケーションを一時的に停止するには、acfsutil repl pauseコマンド、その後すぐにacfsutil repl resumeコマンドを使用できます。

ノート:

remoteオプションを指定してacfsutil repl terminate standbyを実行すると失敗します。
  • プライマリ・ロケーションが一時停止している場合。

  • プライマリ・ロケーションがスタンバイに変換中の場合。

    たとえば、acfsutil repl failover操作やacfsutil repl switchover操作がプライマリ・ロケーションに関連し進行中である場合。

例6-24に、acfsutil repl terminateコマンドの使用を示します。

例6-24 acfsutil repl terminateコマンドの使用

$ /sbin/acfsutil repl terminate /acfsmounts/acfs1

acfsutil repl trace

目的

Oracle ACFSロケーションのトレース情報の収集のレプリケーション・トレース・レベルを設定します。

構文および説明

acfsutil repl trace -h
acfsutil repl trace level [snap_shot@]mount_point

acfsutil repl trace -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

次の表に、acfsutil repl traceコマンドで使用可能なオプションを示します。

表6-33 acfsutil repl traceコマンドのオプション

オプション 説明

level

トレース・レベル設定[0..6]を指定します。デフォルトのレベルは2です。

[snap_shot@]mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされているファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

トレース・レベルを上げると、パフォーマンスに影響する場合があるので、Oracleサポート・サービスの推奨に従い実行する必要があります。

Oracle ACFSレプリケーションのトレース・ファイルは次の場所に保存されます。

GRID_BASE/diag/crs/hostname/crs/trace

前述の場所で、GRID_BASEはOracle Grid InfrastructureホームのORACLE_BASEを指定します。

例6-25に、acfsutil repl traceコマンドの使用を示します。

例6-25 acfsutil repl traceコマンドの使用

$ /sbin/acfsutil repl trace 5 /acfsmounts/acfs1

acfsutil repl update

目的

レプリケーションが開始され、Oracle ACFSロケーションで実行されている間にレプリケーション構成を更新します。

構文および説明

acfsutil repl update -h

acfsutil repl update  [-s netname] [-C | -M | -i interval] 
                      [-d trace_level] [-z {on | off}] [-p netname] 
                      [-o sslCryptMethod=cryptMethod] [-o sslMacMethod=macMethod] 
                      [-o sshCmdPath=pathname] [-o sshStrictKey=ynvalue] 
                      [-o sshCipher=ciphername] [-o sshOptions=options] [-P]
                      [-m snap_shot@]standby_mount_point] [snap_shot@]primary_mount_point

acfsutil repl update [-d trace_level] [snap_shot@]standby_mount_point

acfsutil repl update -T ssl
                     [-o sslPermitCredentialSync ]
                     [-o sslCryptMethod=cryptMethod] [-o sslMacMethod=macMethod] [-o svcPort=port]
                     [snap_shot@]mount_point

acfsutil repl update [{-o sslPermitCredentialSync | -o sslProhibitCredentialSync}]
                     [-o sslCryptMethod=cryptMethod] [-o sslMacMethod=macMethod]
                     [{-o sslExportCredentials=pathname | -o sslImportCredentials=pathname }]
                     [-o sslReloadCredentials] [-o sslSyncCredentials]
                     [{-o sslCreateCredentials | -o sslDestroyCredentials }]
                     [-o replService -d trace_level] [-o svcPort=port]

acfsutil repl update -hは、ヘルプ・テキストを表示して終了します。

次の表に、acfsutil repl updateコマンドで使用可能なオプションを示します。

表6-34 acfsutil repl updateコマンドのオプション

オプション 説明

-s netname

プライマリ・サイトがスタンバイ・サイトに接続するための新しいネットワーク・エンドポイントを指定します。

netnameは、ホスト名、VIP名、IPアドレスなど、ネットワーク・エンドポイントを指定します。

netnameがチェックされ、アクセスできることが確認されます。

—C

常時モードのレプリケーションを指定します。スナップショットが絶えず生成され、スタンバイ・サイトにレプリケートされます。各スナップショットのレプリケーションが完了するとすぐに、新しいスナップショットの生成が開始されます。

—M

手動モードのレプリケーションを指定します。次のレプリケーション操作が実行された後、以降のレプリケーションは、acfsutil repl syncを実行して手動で要求されるまで行われません。

—iinterval

間隔(スケジュール)モードのレプリケーションを指定します。新しいスナップショットが取得され、可能な場合は、指定した頻度でレプリケートされます。接尾辞を指定して、間隔の測定単位を指定する必要があります。接尾辞は、s (秒)、m (分)、h (時間)、d (日)またはw (週)のいずれかにする必要があります。たとえば、30mは30分、2hは2時間です。

-d trace_level

トレース・レベル設定[0..6]を指定します。

-z on|off

プライマリからスタンバイに送信されるレプリケーション・データ・ストリームの圧縮を有効または無効にします。

-T ssl

転送方式としてSSL対応ソケットを使用するようにレプリケーションのこのインスタンスを更新することを指定します。転送方式としてsshを使用している場合は、repl updateコマンドで使用可能なssh関連オプションを指定でき、SSL関連オプションは無視されます。転送方式としてSSLを使用している場合は、repl updateコマンドで使用可能なSSL関連オプションを指定でき、ssh関連オプションは無視されます。

-o replService

ローカル・レプリケーション・サービスのトレース・レベルを設定するには、-dオプションとともに使用します。

-o sslCreateCredentials

現在のサイトの資格証明を作成します。資格証明がすでに存在する場合はエラーを返します。なお、現在のサイトとやり取りするリモート・サイトまたはクライアントでは、新しい資格証明がそれらに対して配布されるまでは認証エラーが発生します。影響を受けるすべてのサイトに新しい資格証明が配布されると、それらのサイトとの間のレプリケーション操作が再開されます。

-o sslCryptMethod=cryptMethod

SSLを使用している場合は、これにより、スタンバイに転送されるデータ・ストリームの暗号化に使用する暗号を指定します。cryptMethodの値としては、nonechacha20-poly1305またはaesctr256を指定できます。デフォルトはaesctr256です。なお、プライマリでは必ず、転送に使用する暗号が決定されます。スタンバイでは、スタンバイがプライマリになる場合を除き、このオプションは無視されます。

-o sslDestroyCredentials

現在のサイトのレプリケーション資格証明を破棄します。資格証明が存在しない場合はエラーを生成します。リモート・サイトでは、資格証明を破棄したサイトに接続しようとすると認証エラーが発生します。

-o sslExportCredentials=pathname

ローカル資格証明をファイルpathnameに書き込みます。そのファイルがすでに存在する場合はエラーを返します。このオプションは、手動による、最大限にセキュアな資格証明配布の場合に使用します。ユーザーがサイトで資格証明をエクスポートし、それらをリモート・サイトにセキュアにコピーしてから、そのリモート・サイトでそれらをインポートするというのが、一般的なユースケースです。

-o sslImportCredentials=pathname

ファイルpathnameから資格証明を読み取ります。そのファイルが存在しない場合はエラーを返します。前述の-o sslExportCredentialsオプションによってそのファイル名を作成してある必要があります。

-o sslMacMethod=macMethod

SSLを使用している場合は、これにより、スタンバイに転送されたデータ・ストリームを検証するために使用するメッセージ認証コードを指定します。macMethodの値としては、noneまたはsha256を指定できます。このオプションを指定しなかった場合は、sha256が使用されます。なお、プライマリでは必ず、転送に使用するMACが決定されます。スタンバイでは、スタンバイがプライマリになる場合を除き、このオプションは無視されます。

-o sslPermitCredentialSync

スタンバイ上では、レプリケーション・サービスのクライアントでそのサービスの資格証明を要求および受信できることを指定します。プライマリ上では、プライマリでスタンバイ上のレプリケーション・サービスからのその資格証明の同期を試みることを指定します。このオプションがスタンバイとプライマリの両方で指定されている場合は、その他の操作の必要なく、資格証明がそれら2つの間で同期されます。同期が完了すると、それ以降の同期は無効になります。この動作は、デフォルトでは有効になっていません

-o sslProhibitCredentialSync

スタンバイ上では、レプリケーション・サービスのクライアントでそのサービスの資格証明を要求および受信できないことを指定します。プライマリ上では、プライマリでスタンバイ上のレプリケーション・サービスからのその資格証明の同期を試みないことを指定します。このオプションがスタンバイまたはプライマリのどちらかで指定されている場合に、それら2つの間で資格証明を共有するには、手動による操作が必要です。このオプションを使用すると、同期がまだ発生していない場合に、先手を打って資格証明の同期を阻止できます(つまり、前の-o sslPermitCredentialSyncの使用を元に戻します)。この動作は、デフォルトで有効になっています。

-o sslReloadCredentials

ローカル・サイトのリポジトリからローカル・レプリケーション・サービスの資格証明をリロードします。

-o sslSyncCredentials

"手動"資格証明同期を実行して、リモート・レプリケーション・サイトにインストールされている資格証明によってローカル資格証明を作成するか更新します。この操作を正常に実行するには、ローカル・サイトとリモート・サイトの両方で資格証明の同期が許可されている必要があります。

-o sshCmdPath=pathname

sshコマンドへのパス名を指定します。

-o svcPort=port

レプリケーション・サービスでの、リクエストを受け入れるポートを指定します。デフォルトのポート番号は3043です。指定したポートでサービスを構成した後に、そのポート番号を変更することはできません。

-o sshStrictKey=ynvalue

sshで厳密なホスト・キー・チェックを使用するかどうかを指定します。yで始まる値で、このチェックは有効になります(デフォルト設定)。nで始まる値で、チェックは無効になります。

-o sshCipher=ciphername

セッションを暗号化するためにsshに渡される暗号を指定します。

-o sshOptions=options

レプリケーションによって実行されるsshの各起動に渡されるオプションを指定します。optionsのコンテンツに制限は課されません。ただし、結果として起こるsshの起動はすぐに検証され、sshの起動の検証が失敗した場合、acfsutil repl updateは失敗します。

-p netname

プライマリ・サイトの新しいネットワーク・エンドポイントを指定します。netnameは、ホスト名、VIP名、IPアドレスなどのネットワーク・エンドポイントを指定します。netnameは、アクセスできることを確認するためにチェックされます。

-P

以前にacfsutil repl updateまたはacfsutil repl init primaryに対して-pオプションで指定されていたネットワーク・エンドポイントをすべて削除し、デフォルトのネットワーク・エンドポイントをリストアします。特に、プライマリ・クラスタに関連付けられているSCAN VIPが使用可能な場合は、プライマリ・ロケーションのネットワーク・エンドポイントとして使用されます。SCAN VIPが使用できない場合は、このコマンドが呼び出されたマシンのホスト名が使用されます。

[-m snap_shot@]standby_mount_point]

スタンバイ・ストレージ領域を指定します。

[snap_shot@]primary_mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされているプライマリ・ファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

[snap_shot@]standby_mount_point

レプリケートされるロケーション(マウントされているスタンバイ・ファイル・システムのマウント・ポイントまたはスナップショットのいずれか)を指定します。

acfsutil repl updateコマンドは、レプリケーションの開始後にレプリケーション情報および構成を更新します。たとえば、リモート・サイトへの接続のためにレプリケーションで現在使用されているネットワーク・インタフェースをシステム管理者が変更できます。この状況でacfsutil repl updateコマンドを発行して構成を更新すると、レプリケーションを中断せずに実行を継続できます。

acfsutil repl updateがプライマリ・サイトで実行される場合は、コマンドを使用してレプリケーション間隔またはトレース・レベルを変更したり、sshで使用される暗号またはパス名を変更したり、圧縮をオンまたはオフにできます。コマンドを使用して、スタンバイ・サイトに接続するため、またはスタンバイ・ストレージ・ロケーションを更新するために使用されるネットワーク・インタフェース名(ホスト名またはVIP名)を変更することもできます。これらの更新に-mまたは-sオプションを使用することで、以前に使用していたものとは異なるストレージ・ロケーションを指定する場合、以前のスタンバイ・ストレージ・ロケーションは変更されません。この場所はレプリケーション・スタンバイとしてマークされたままですが、レプリケーションで使用できなくなります。これで、ロケーションは単純に読取り専用のファイル・システムまたはスナップショットになります。以前のスタンバイを通常の読取り/書込みステータスに戻すには、acfsutil repl terminate standbyを実行します。

スタンバイ・サイトでacfsutil repl updateを実行すると、このコマンドを使用してトレース・レベルを変更できます。

どちらのサイトでも、acfsutil repl updateを使用して、転送方式としてSSLを使用するようにレプリケーションのインスタンスを更新できます。この目的で使用するコマンドラインの構文は、前述の4番目の例です。どちらのサイトでも、転送方式としてすでにSSLが使用されている場合は、acfsutil repl updateを使用して、資格証明の管理や、他のSSL関連パラメータの更新もできます。この目的で使用するコマンドラインの構文は、前述の5番目の例です。前述のオプションを使用してSSLベースの転送方式を構成する方法の詳細は、「SSLベースのOracle ACFSレプリケーションの構成」を参照してください。

このコマンドを発行する場合、オプションを少なくとも1つ指定する必要があります。必須のロケーションのみを指定してこのコマンドを実行することはできません。

acfsutil repl updateコマンドは、更新後の情報がローカル・サイトで受け入れられると、成功を返します。-Cまたは-iオプションを指定してレプリケーション間隔を変更すると、acfsutil repl updateの実行時点でレプリケーション操作が発生します。次のレプリケーション操作は、新たに指定された間隔に基づいて発生します。

例6-26に、acfsutil repl updateコマンドの使用を示します。

例6-26 acfsutil repl updateコマンドの使用

$ /sbin/acfsutil repl update -i 1h /my_primary/repl_data