2 Oracle RACのパフォーマンスの問題の事前検出と診断

Oracle Cluster Health Advisorでは、システム管理者およびデータベース管理者に、Oracle RACデータベースとクラスタ・ノードに関する保留中のパフォーマンスの問題、根本原因および修正処理について早期に警告します。Oracle Cluster Health Advisorを使用して、可用性とパフォーマンス管理を向上させます。

Oracle Cluster Health Advisorでは、デフォルト・モデルに基づいて、測定入力の予測値を推定します。デフォルト・モデルは、ターゲット・システムの通常操作期間に基づいて調整された測定モデルです。Oracle Cluster Health Advisorは次に、測定値と予測値の差異に基づいて、各入力に関する異常検出を実行します。特定の問題に関連付けられている十分な量の入力が異常になると、Oracle Cluster Health Advisorは警告を発行し、対象を絞った直接の診断および修正処理を生成します。

また、Oracle Cluster Health Advisorは、Oracle Clusterwareイベント通知プロトコルを使用して、警告メッセージをEnterprise Manager Cloud Controlに送信します。

Oracle Exadataシステムのパフォーマンスおよび可用性に関する問題を検出するOracle Cluster Health Advisorの機能が、このリリースで改善されました。

Oracle SolarisのOracle Cluster Health Advisorサポートによって、Oracle RACデータベース・デプロイメントでパフォーマンスと可用性の問題を早期に検出および予防できるようになりました。

Grid Infrastructure Management Repositoryのインストールの詳細は、Oracle® Grid Infrastructure Grid Infrastructureインストレーションおよびアップグレード・ガイド20c for Linuxを参照してください。

2.1 Grid Infrastructure管理リポジトリの削除

GIMRはOracle Database 23aiではサポートされなくなりました。GIMRが既存のOracle Grid Infrastructureインストールで構成されている場合は、GIMRを削除します。

  1. グリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリ(GIMR)が現在のリリースで構成されているかどうかを確認します。
    srvctl config mgmtdb

    ノート:

    GIMRが構成されていない場合は、この手順に従わないでください。
  2. Oracle Fleet Patching and Provisioning (Oracle FPP)が現在のリリースの中央サーバー・モードで構成されているかどうかを確認します。
    srvctl config rhpserver

    ノート:

    クラスタにOracle FPPが構成されている場合は、Oracle FPP自己アップグレード機能を使用して、GIMRから新しいメタデータ・リポジトリにメタデータをスムーズに移行することをお薦めします。Oracle FPP自己アップグレード機能の使用方法の詳細は、「Oracle Fleet Patching and Provisioning自己アップグレード」を参照してください。
  3. gridユーザーとして、任意のクラスタ・ノードにログインし、GIMR削除スクリプトを格納するためにgridが所有する新しいディレクトリを作成します。
    mkdir -p $ORACLE_HOME/gimrdel
    chown grid:oinstall $ORACLE_HOME/gimrdel
  4. My Oracle Supportノート2972418.1からscriptgimr.zip$ORACLE_HOME/gimrdelディレクトリにダウンロードします。
  5. scriptgimr.zipからreposScript.shスクリプトを抽出し、gridユーザーにreposScript.shスクリプトに対する読取りおよび実行権限があることを確認します。
    unzip -q $ORACLE_HOME/gimrdel/scriptgimr.zip
  6. オプション: CHAユーザー・モデルを問い合せてエクスポートします。
    Grid_home/bin/chactl query model
    Grid_home/bin/chactl export model -name model_name -file model_name.svm
  7. Oracle FPPが中央モードで構成されている場合は、Oracle Grid Infrastructure 23aiへのアップグレード後にOracle FPPメタデータをエクスポートしてOracle FPPを再構成します。
    Grid_home/crs/install/reposScript.sh -export_dir=dir_to_export_Oracle_FPP_metadata
  8. /gimrdelディレクトリからreposScript.shスクリプトを削除モードで実行します。
    $ORACLE_HOME/gimrdel/reposScript.sh -mode="Delete"

    ノート:

    GIMRを削除するとOracle FPPは機能しなくなりますが、Oracle Grid Infrastructure 23aiにアップグレードしてOracle FPPを再構成しないでください。