インストール時のOracle ASMフィルタ・ドライバの構成

Oracle Grid Infrastructureのインストール時に、必要に応じて、Oracle ASMフィルタ・ドライバ(Oracle ASMFD)の自動インストールおよび構成をシステムに対して有効にできます。

Oracle Grid Infrastructureサーバーでudevを使用しない場合は、インストーラが起動される前に、Oracle ASMFDのディスクをプロビジョニングできます。この手順は、Oracle Grid InfrastructureのインストールzipファイルをOracle Grid Infrastructureホームで解凍した後、ただし、インストール・プロセス時にセットアップ・スクリプトを実行する際に「ASMフィルタ・ドライバの構成」チェック・ボックスを有効にする前に、実行する必要があります。
  1. rootユーザーとして、環境変数$ORACLE_HOMEをGridホームの場所に、環境変数$ORACLE_BASEを一時的な場所に設定します。
    $ su root
    # export ORACLE_HOME=/u01/app/23.0.0/grid
    # export ORACLE_BASE=/tmp
    ORACLE_BASE環境変数は、Oracle Grid Infrastructureのインストールの前にGridホームに診断ファイルやトレース・ファイルが作成されないようにするために、一時的な場所に設定されます。
  2. ORACLE_HOME/binディレクトリをPATH環境変数に追加します。
    # export PATH=$ORACLE_HOME/bin:$PATH
  3. Oracle ASMFDに使用しているディスク・デバイスが、Oracle Grid Infrastructureインストールを実行しているユーザーによって所有されていることを確認します。
    # chown grid:asmdba /dev/sda1
    # ls -l /dev/sda1
       brw-rw---- 1 grid asmdba 8, 49 Dec  8 04:49  /dev/sda1

    または、rootユーザーおよびoinstallグループにディスク所有権を変更し、Oracle Grid Infrastructureのインストールを実行しているユーザーに読取りおよび書込み権限を割り当てることができます。

  4. ASMCMD afd_labelコマンドを次のように使用して、Oracle ASMフィルタ・ドライバとともに使用するためにディスク・デバイスをプロビジョニングします。
    # $ORACLE_HOME/bin/asmcmd afd_label DATA1 /dev/sda1 --init
  5. ASMCMD afd_lslblコマンドを使用して、Oracle ASMFDとともに使用するためにデバイスにマークが付けられているかどうかを確認します。
    # $ORACLE_HOME/bin/asmcmd afd_lslbl /dev/sda1
  6. Oracle ASMFD用のディスクのプロビジョニングを終了した後、ORACLE_BASE環境変数の設定を解除します。
    # unset ORACLE_BASE
  7. Oracle Grid Infrastructureのインストール時に「ASMディスク・グループの作成」ページで、「ASMフィルタ・ドライバの構成」チェック・ボックスを選択し、Oracle ASMフィルタ・ドライバの構成を有効にしてから、プロビジョニング済のディスクを初期ディスク・グループ(通常はDATA)に追加します。

    ノート:

    デフォルトの検出文字列/dev/sd*の使用時に「ASMディスク・グループの作成」ページにディスクが表示されない場合は、「検出パスの変更」をクリックして、特定のディスク検出文字列を入力します。