Oracle ASMフィルタ・ドライバからOracle ASMLibへの移行

Oracle ASMフィルタリングは、カーネル・バージョン5.14以降では無効になっています。フィルタリング機能を使用するには、Oracle ASMFDからOracle ASMLIB 3.1にローリング・モードで移行します。

前提条件

  • Oracle ASMフィルタ・ドライバ(Oracle ASMFD)がインストールされ、既存のOracle ASMインストール用に構成されている場合は、Oracle ASMLibをインストールして構成する前に、Oracle ASMFDフィルタリングの構成を明示的に解除する必要があります。
  • 次のステップは、UEK6またはカーネル・バージョン5.4.17-2136.342.1以降を実行しているOracle Linux 8以降のバージョンのサーバーに適用されます。
  1. Oracle ASMFDが構成され、実行されているかどうかを確認します。
    # asmcmd lsdsk
    Path
    AFD:DATA1
    AFD:DATA2
    結果のAFDは、ディスクがOracle ASMFDを使用して構成されていることを示しています。
  2. 次のバグの個別パッチを、指定されたホームに適用します:
    1. 37214236 (Oracle Gridインフラストラクチャ・ホーム)
    2. 37347369 (Oracle Gridインフラストラクチャ・ホーム)
    3. 37405185 (Oracle Gridインフラストラクチャ・ホーム)
    4. 37230154 (Oracle Grid InfrastructureホームおよびOracle Databaseホーム)
  3. ローカル・ノードのOracle Clusterwareスタックを停止します。
    # crsctl stop crs
  4. Oracle ACFSカーネル・モジュールを停止します。
    # $ORACLE_HOME/bin/acfsload stop
  5. Oracle ASMFDフィルタリングの構成を解除します。
    # $ORACLE_HOME/bin/asmcmd afd_deconfigure
  6. 『Oracle ASMLIB v3のインストールと構成』に記載されているステップに従って、Oracle ASMLib v3をインストールします。
  7. ローカル・ノードでOracle ASM初期化スクリプトを実行し、Oracle ASMLibを構成します。
    # /usr/sbin/oracleasm init
    # /usr/sbin/oracleasm configure -i
  8. Oracle ASMLibサービスを起動します。
    # systemctl enable --now oracleasm
  9. ローカル・ノードでOracle ASMラベル付きディスクをスキャンします。
    # /usr/sbin/oracleasm scandisks
  10. ローカル・ノード上のOracle ASMLibディスクをリストします。
    # /usr/sbin/oracleasm listdisks

    ノート:

    ディスクのリストは、ステップ1のディスク・リストと一致する必要があります。
  11. ローカル・ノード上のOracle ASMLibディスクのステータスを確認します。
    # /usr/sbin/oracleasm status
  12. Oracle ACFSカーネル・モジュールを起動します。
    # $ORACLE_HOME/bin/acfsload start

    ノート:

    このステップは、Oracle ACFSを使用しない場合でも必要です。
  13. ローカル・ノードのOracle Clusterwareスタックを起動します。
    # crsctl start crs
  14. Oracle ASMLibが構成され、実行されているかどうかを確認します。
    # asmcmd lsdsk
    Path
    ORCL:DATA1
    ORCL:DATA2
    結果のORCLは、ディスクがOracle ASMLibを使用して構成されていることを示しています。
  15. ステップ1から14を他のすべてのクラスタ・ノードで繰り返します。