Oracle Data Redactionポリシーのデータ・ディクショナリ・ビュー

C Oracle Data Redactionポリシーのデータ・ディクショナリ・ビュー

Oracle Databaseには、データ・リダクション・ポリシーに関する情報をリストするデータ・ディクショナリ・ビューが用意されています。

これらのビューを問い合せる前に、SELECT_CATALOG_ROLEロールを付与する必要があります。

C.1 REDACTION_COLUMNS

REDACTION_COLUMNSでは、データベース内のリダクションされる列すべてが説明されており、その列が存在する表またはビューの所有者、オブジェクト名、列名、リダクション・ファンクションのタイプ、リダクション・ファンクションのパラメータ(存在する場合)、およびその列で実行されるリダクション・ファンクションについてのユーザー提供の説明(オプション)が示されます。

列	データ型	NULL	説明
`OBJECT_OWNER`	`VARCHAR2(128)`	`NOT NULL`	リダクションされるオブジェクトの所有者
`OBJECT_NAME`	`VARCHAR2(128)`	`NOT NULL`	リダクションされるオブジェクトの名前
`COLUMN_NAME`	`VARCHAR2(128)`	`NOT NULL`	リダクションされる列の名前
`FUNCTION_TYPE`	`VARCHAR2(27)`		この列に対するリダクション機能
`FUNCTION_PARAMETERS`	`VARCHAR2(1000)`		この列に対するリダクションのfunction_parameters
`REGEXP_PATTERN`	`VARCHAR2(512)`		検索用の正規表現パターン
`REGEXP_REPLACE_STRING`	`VARCHAR2(4000)`		`\\n` (`n`は、1から9の数値)書式で、最大500の部分正規表現への後方参照が含まれる置換文字列(最大長4000文字)
`REGEXP_POSITION`	`NUMBER`		検索の開始位置を指定する1から始まる整数
`REGEXP_OCCURRENCE`	`NUMBER`		`0` (一致のすべてのオカレンスを置換)または正の整数`n` (一致の`n`番目のオカレンスを置換)のいずれか
`REGEXP_MATCH_PARAMETER`	`VARCHAR2(10)`		デフォルトの一致動作を変更する場合、可能な値は`i`、`c`、`n`、`m`、`x`の組合せとなる。『Oracle Database SQL言語リファレンス』の`「REGEXP_REPLACE」`セクションの`match_parameter`の説明を参照。
`COLUMN_DESCRIPTION`	`VARCHAR2(4000)`		この列で実行されるリダクション機能に関してユーザーが提供した説明。たとえば、社会保障番号の列の場合、説明は「社会保障番号(SSN)をXXX-XX-(最後の4桁)にリダクション」などとなる。

C.2 REDACTION_EXPRESSIONS

REDACTION_EXPRESSIONSは、データベース内のすべてのデータ・リダクション名前付きポリシー式を示します。

列	データ型	説明
`POLICY_EXPRESSION_NAME`	`VARCHAR2(256)`	名前付きポリシー式のカスタマ指定の名前
`EXPRESSION`	`VARCHAR2(4000)`	このデータ・リダクション名前付きポリシー式に対して定義されたSQL式
`OBJECT_OWNER`	`VARCHAR2(128)`	この名前付きポリシー式に関連付けられている表またはビューの所有者
`OBJECT_NAME`	`VARCHAR2(128)`	この名前付きポリシー式に関連付けられている表またはビューの名前
`COLUMN_NAME`	`VARCHAR2(128)`	この名前付きポリシー式に関連付けられている列の名前
`POLICY_EXPRESSION_DESCRIPTION`	`VARCHAR2(4000)`	この名前付きポリシー式の説明

C.3 REDACTION_POLICIES

REDACTION_POLICIESは、データベース内のすべてのリダクション・ポリシーを示します。

列	データ型	NULL	説明
`OBJECT_OWNER`	`VARCHAR2(128)`	`NOT NULL`	ポリシー付きオブジェクトの所有者
`OBJECT_NAME`	`VARCHAR2(128)`	`NOT NULL`	ポリシー付きオブジェクトの名前
`POLICY_NAME`	`VARCHAR2(128)`	`NOT NULL`	ポリシー名
`EXPRESSION`	`VARCHAR2(4000)`	`NOT NULL`	このポリシーの式
`ENABLE`	`VARCHAR2(7)`		ポリシーが使用可能(`YES`)か使用禁止(`NO`)か
`POLICY_DESCRIPTION`	`VARCHAR2(4000)`		ポリシーの説明

C.4 REDACTION_VALUES_FOR_TYPE_FULL

REDACTION_VALUES_FOR_TYPE_FULLは、完全なリダクションの現在の値をすべて示します。

たとえば、型がBINARY_DOUBLEの列にリダクション・ポリシーが適用され、リダクションのタイプが完全なリダクションである場合、その列はこのビューのBINARY_DOUBLE_VALUE列に示された値にリダクションされます。

列	データ型	NULL	説明
`NUMBER_VALUE`	`NUMBER`	`NOT NULL`	`NUMBER`列での完全なリダクションの結果
`BINARY_FLOAT_VALUE`	`BINARY_FLOAT`	`NOT NULL`	`BINARY_FLOAT`列での完全なリダクションの結果
`BINARY_DOUBLE_VALUE`	`BINARY_DOUBLE`	`NOT NULL`	`BINARY_DOUBLE`列での完全なリダクションの結果
`CHAR_VALUE`	`VARCHAR2(1)`		`CHAR`列での完全なリダクションの結果
`VARCHAR_VALUE`	`VARCHAR2(1)`		`VARCHAR2`列での完全なリダクションの結果
`NCHAR_VALUE`	`NCHAR(1)`		`NCHAR`列での完全なリダクションの結果
`NVARCHAR_VALUE`	`NVARCHAR2(1)`		`NVARCHAR2`列での完全なリダクションの結果
`DATE_VALUE`	`DATE`	`NOT NULL`	`DATE`列での完全なリダクションの結果
`TIMESTAMP_VALUE`	`TIMESTAMP(6)`	`NOT NULL`	`TIMESTAMP`列での完全なリダクションの結果
`TIMESTAMP_WITH_TIME_ZONE_VALUE`	`TIMESTAMP(6) WITH TIME ZONE`	`NOT NULL`	`TIMESTAMP` `WITH` `TIME` `ZONE`列での完全なリダクションの結果
`BOOLEAN_VALUE`^脚注1	`BOOLEAN`	`NOT NULL`	`BOOLEAN`列での完全なリダクションの結果
`BLOB_VALUE`	`BLOB`		`BLOB`列での完全なリダクションの結果
`CLOB_VALUE`	`CLOB`		`CLOB`列での完全なリダクションの結果
`NCLOB_VALUE`	`NCLOB`		`NCLOB`列での完全なリダクションの結果

^脚注1この列は、Oracle Database 23aiリリース更新23.7以降で使用できますが、デフォルトではこのビューには表示されません。COMPATIBLE初期化パラメータの値が23.0.0以上で、データ型BOOLEANの完全リダクション値が指定されている場合、またはBOOLEANデータ型の任意の列に完全リダクション・ポリシーが定義されている場合、このビューに自動的に追加されます。詳細は、『Oracle Databaseデータ・リダクション・ガイド』を参照してください。