E Oracle Enterprise ManagerでのOracle Data Redactionポリシーの管理
Oracle Enterprise Manager Cloud Control (Cloud Control)では、Oracle Data Redactionのポリシーと形式を管理できます。
E.1 Oracle Enterprise ManagerでのOracle Data Redactionの使用について
Oracle Enterprise Manager Cloud Controlでは、Oracle Data Redactionポリシーの作成と管理のために統一されたユーザー・インタフェースが提供されます。
機密列タイプは、Oracle Data Redactionページから直接作成および管理できます。データ・リダクション・ポリシーを作成するとき、Cloud Controlは機密列タイプを使用して、リダクションする列に関連するOracle Data Redaction形式を取得します。
ノート:
Oracle Enterprise Manager用の最新のプラグインがあることを確認してください。
E.2 Oracle Data Redactionのワークフロー
最初に必要に応じて機密列タイプおよび形式を作成してから、次にOracle Data Redactionポリシーを作成します。
次の図では、このプロセスを示します。
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(オプション)データベース列(リダクションするデータを含む)を新しい機密列タイプにマッピングする場合は、「Enterprise Managerでの機密列タイプの管理」の説明に従って、必要な機密列タイプを作成します。
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(オプション)カスタム・リダクション形式を使用してデータ(特定のデータベース列に存在する)をリダクションする場合は、Enterprise Managerを使用したカスタムOracle Data Redaction形式の作成の説明に従って、必要なリダクション形式を作成します。
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「Enterprise Managerを使用したOracle Data Redactionポリシーの作成」の説明に従って、必要なデータベースに対してOracle Data Redactionポリシーを作成します。
ノート:
Oracle Data Redactionポリシーは、作成した時点でデフォルトで有効になっています。有効化されたリダクション・ポリシーを無効化する方法の詳細は、Enterprise ManagerでのOracle Data Redactionポリシーの有効化または無効化を参照してください。
E.3 Enterprise Managerでの機密列タイプの管理
機密列タイプによって、表の列の機密情報がクレジット・カード番号などの機密情報タイプに分類されます。
機密列タイプは、列の名前と内容および正規表現を使用して定義されたデータ・パターンの組合せを使用して、列を特定の機密情報タイプに関連付けます。
Oracle Data Redactionポリシーを作成すると、選択した機密列タイプに基づいてリダクション形式がフィルタ処理されるため、時間を節約して手間を省くことができます。たとえば、リダクションする必要があるデータベース表列に米国社会保障番号が含まれており、その列に対してSOCIAL_SECURITY_NUMBER
機密列タイプを選択した場合に、その列をOracle Data Redactionポリシーに追加すると、その列データのリダクションに使用できるデフォルトのリダクション形式がフィルタ処理され、関連するリダクション形式のみが表示されます。
図E-1に、機密列タイプに基づくOracle Data Redaction形式のフィルタ処理を示します。
図E-1 機密列タイプに基づいてフィルタ処理されるOracle Data Redaction形式

「図E-1 機密列タイプに基づいてフィルタ処理されるOracle Data Redaction形式」の説明
アプリケーション・データ・モデル機能の一部として、データベースの列をマッピングできるデフォルトの機密列タイプが多数提供されています。
図E-2に、デフォルトの機密列タイプの一部を示します。このページにアクセスするには、「データ・リダクション: 形式」ページの「機密列タイプの管理」をクリックします。
デフォルトの機密列タイプの中に、リダクションしようとするデータを含むデータベース列に適したものがない場合は、新しい機密列タイプを作成できます。または、既存の機密列タイプに基づいて機密列タイプを作成できます。
E.4 Enterprise Managerを使用したOracle Data Redaction形式の管理
Oracle Data Redactionには、データをリダクションするためにリダクション・ポリシー内で直接使用するリダクション形式が用意されています。
E.4.1 Enterprise Managerを使用したOracle Data Redaction形式の管理について
Oracle Data Redaction形式は、ID番号、クレジットカード、電話番号などの通常リダクションされることが多いデータに対して使用されます。
複数のデフォルトのOracle Data Redaction形式(以前のOracle Data Redactionテンプレート)を使用できます。Oracle Data Redaction形式の例としては、一連の社会保障番号形式があり、それにより、社会保障番号のリダクション方法(社会保障番号の上5桁のリダクションなど)を簡単に指定できるようになります。
図E-3にデフォルトのOracle Data Redaction形式を示します。
デフォルトの各Oracle Data Redaction形式は、特定のリダクション機能で構成され、リダクション形式がOracle Data Redactionポリシーで使用される際のリダクション出力を決定します。たとえば、「クレジット・カード番号 - NUMBER」
デフォルト・リダクション形式は、Oracle Data Redactionポリシーで使用されると、列データの先頭12桁を数字0で置換します。つまり、列データが5555555555554444
の場合、リダクションされた出力は0000000000004444
になります。
E.4.2 Enterprise Managerを使用したカスタムOracle Data Redaction形式の作成
Enterprise Manager Cloud Controlを使用してカスタムOracle Data Redaction形式を作成および保存できます。
E.4.3 Enterprise Managerを使用したカスタムOracle Data Redaction形式の編集
カスタムOracle Data Redaction形式は、Enterprise Manager Cloud Controlを使用して編集できます(SQL*Plusでは編集できません)。
E.5 Enterprise Managerを使用したOracle Data Redactionの名前付きポリシー式の管理
Enterprise Manager Cloud ControlでOracle Data Redactionの名前付きポリシー式を作成、編集、表示および削除できます。
E.5.1 Enterprise Managerを使用したOracle Data Redactionポリシーの管理について
Cloud Controlの「データ・リダクション」ページを使用して、Oracle Data Redactionポリシーを管理できます。
特定のデータベース表またはビューの列に存在するデータをリダクションするには、Oracle Data Redactionポリシーを作成する必要があります。データは、Oracle Data Redactionポリシーによって指定されるリダクション形式を使用してリダクションされます。データをリダクションするには、Oracle提供のリダクション形式のいずれかを使用するか、カスタム・リダクション形式を作成して使用します。リダクションしようとするデータを含む表またはビューの列が機密列タイプにマッピングされている場合、そのマッピングを使用してデータの適切なリダクション形式が推奨されます。このように、Oracle Data Redactionポリシーが、データベース・スキーマ、データベースの表とビューの列、機密列タイプおよびOracle Data Redaction形式をカプセル化します。
図E-4にデータ・リダクション・ページを示します。このページを使用して、Cloud ControlでOracle Data Redactionポリシーを作成および管理できます。
E.5.2 Enterprise Managerを使用したOracle Data Redactionポリシーの作成
Enterprise Manager Cloud Controlを使用してOracle Data Redactionポリシーを作成できます。
E.5.3 Enterprise Managerを使用したOracle Data Redactionポリシーの編集
Enterprise Manager Cloud Controlを使用してOracle Data Redactionポリシーを編集できます。
E.5.4 Enterprise Managerを使用したOracle Data Redactionポリシーの詳細の表示
Enterprise Manager Cloud Controlを使用して、Oracle Data Redactionポリシーの詳細(ポリシーが有効かどうかなど)を確認できます。
E.6 Enterprise Managerを使用したデータ・リダクション名前付きポリシー式の管理
Enterprise Manager Cloud Controlを使用してOracle Data Redaction名前付きポリシー式を管理できます。
E.6.1 Enterprise Managerでのデータ・リダクション名前付きポリシー式について
Oracle Enterprise Manager Cloud Controlで、Oracle Data Redaction名前付きポリシー式を作成し、複数の表内およびビュー内の複数の列に適用できます。
ポリシー式を変更すると、その変更はポリシー式を使用するデータベース・インスタンス内のすべてのリダクション済の列に反映されます。Cloud Controlでは、ポリシー式の作成、編集、表示、列への適用および削除ができます。
関連トピック
E.6.2 Enterprise Managerでのデータ・リダクション名前付きポリシー式の作成
Enterprise Manager Cloud Controlを使用して、Oracle Data Redaction名前付きポリシー式を作成および適用できます。
E.6.3 Enterprise Managerでのデータ・リダクション名前付きポリシー式の編集
Enterprise Manager Cloud Controlを使用して、Oracle Data Redaction名前付きポリシー式を編集できます。