Oracle Grid Infrastructureソフトウェアのプロビジョニング

フリート・パッチ適用およびプロビジョニングには、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Restartホームをプロビジョニングして、オプションで構成する方法がいくつか用意されています。

フリート・パッチ適用およびプロビジョニングによって、現在Gridホームのない1つ以上のノードでOracle Grid Infrastructureをプロビジョニングおよび構成して、単一ノードまたはマルチノードのOracle Grid Infrastructureインストールを形成するようにOracle Grid Infrastructureを構成できます。
Oracle Grid Infrastructureをインストールおよび構成して、標準化されたデプロイメントを繰り返し作成できるようにするには、rhpctl add workingcopyコマンドを使用します。
フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーは、現在Oracle Grid Infrastructureを実行しているノードまたはクラスタにOracle Grid Infrastructureホームをプロビジョニングすることもできます。現在実行されているGridホームは、フリート・パッチ適用およびプロビジョニングでプロビジョニングされていないホーム(管理対象外のホーム)にすることも、フリート・パッチ適用およびプロビジョニングでプロビジョニングされたホーム(管理対象のホーム)にすることもできます。
また、クラスタ内のノードにOracle Restartをプロビジョニングすることもできます。
いずれの場合でも、rhpctl add workingcopyコマンドの-softwareonlyパラメータを使用します。これによってプロビジョニングされますが、新しいGridホームがアクティブ化されるわけではないため、新しいホームに切り替えることができる場合は、単一のコマンドで実行できます。
  • Oracle Grid Infrastructureをインストールするノードをフリート・パッチ適用およびプロビジョニングに通知する場合、およびOracle Grid Infrastructureを構成する場合は、次の例のようにレスポンス・ファイルに指示を指定します。
    $ rhpctl add workingcopy -workingcopy GI_HOME_11204_WCPY -image GI_HOME_11204 –responsefile /u01/app/rhpinfo/GI_11204_install.rsp
      {authentication_option}
    前述のコマンドでは、GI_HOME_11204ゴールド・イメージに基づくGI_HOME_11204_WCPY作業コピーが、GI_11204_install.rspレスポンス・ファイルで指定された宛先サーバーにプロビジョニングされます。宛先ノードの識別に加えて、レスポンス・ファイルでは、Oracle Grid Infrastructure構成に関する情報(Oracle ASMおよびGNSパラメータなど)が指定されます。

    ノート:

    レスポンス・ファイルに指定した内容に関係なく、フリート・パッチ適用およびプロビジョニングではoracle.install.crs.rootconfig.executeRootScript=xxxレスポンス・ファイル・パラメータは上書きされ、常にfalseに設定されます。
  • 現在Oracle Grid Infrastructureを実行しているノードまたはクラスタにOracle Grid Infrastructureホームをプロビジョニングするには:
    $ rhpctl add workingcopy -workingcopy GI_HOME_12201_PATCHED_WCPY -image GI_HOME_12201_PSU1 –client CLUST_002 -softwareonly

    前述のコマンドでは、GI_HOME_12201_PSU1ゴールド・イメージに基づく新しい作業用コピーが、CLUST_002という名前のフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント(Oracle Grid Infrastructure 12c リリース2 (12.2)を実行しているもの)にプロビジョニングされます。Oracle Grid Infrastructure 12cリリース2 (12.2)を実行していないrhpclientのないターゲット(Oracle Grid Infrastructure 12cリリース1 (12.1)またはOracle Grid Infrastructure 11gリリース2 (11.2)を実行しているノードなど)にプロビジョニングする場合は、-clientではなく-targetnodeパラメータを使用します。

  • Oracle Restartをプロビジョニングするrhpclientのないターゲット・ノードを次のように指定します:
    $ rhpctl add workingcopy -workingcopy SIHA_GI -image goldimage -targetnode remote_node_name -responsefile Oracle_Restart_response_file {authentication_option}