Oracle ASMLIBソフトウェアのインストールおよび構成

Oracle Automatic Storage Managementライブラリ・ドライバ・ソフトウェアを手動でインストールおよび構成するには、この情報を確認します。

Oracle ASMLIBは、Oracle LinuxパッケージおよびSUSE Linux Enterprise Serverに含まれています。Unbreakable Linux Networkのメンバーの場合、Oracle Linuxチャネルをサブスクライブし、yumを使用してシステムおよびカーネルの最新パッケージを取得することによって、Oracle ASMLIB RPMをインストールできます。追加情報については、次のURLを参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/topics/linux/asmlib/index-101839.html

ノート:

  • Oracle Linux 8以降のカーネルを使用するすべてのOracle DatabaseサーバーにOracle ASMLib v3 (oracleasmlib-3.0.0以降およびoracleasm-support-3.0.0以降)をインストールする必要があります。
  • Oracle Linux 7以前のカーネルを使用するすべてのOracle DatabaseサーバーにOracle ASMLib v2 (oracleasmlib-2.0.17以降およびoracleasm-support-2.1.3以降)をインストールする必要があります
  • yumのかわりにdnfを使用することもできます。詳細は、YumバージョンとDNFの比較を参照してください
  1. 次のコマンドを入力し、システムのカーネル・バージョンおよびアーキテクチャを確認します。
    # uname -rm
    
  2. ご使用のオペレーティング・システムのバージョンに応じて、必要なOracle Automatic Storage Managementライブラリ・ドライバ・パッケージおよびドライバをダウンロードします。

    関連項目:

    Red HatディストリビューションでのOracle ASMLIBサポートの詳細は、My Oracle SupportのNote 1089399.1を参照してください。

    https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=1089399.1

  3. rootユーザーに切り替えます。
    $ su -
  4. ご使用のオペレーティング・システムによっては、すべてのOracle ASMLIBのインストールにoracleasmlibおよびoracleasm-supportパッケージをインストールする必要があります。

    ノート:

    Oracle Unbreakable Enterprise Kernelにはドライバ・モジュールが含まれているため、kmod-oracleasmをインストールする必要はありません。

    方法1 (推奨): Unbreakable Linux Network (ULN)をサブスクライブしている場合は、単一のyumコマンドを使用してOracle Automatic Storage Managementライブラリ・ドライバ・パッケージをインストールできます。

    Unbreakable Enterprise Kernelの場合

    # yum install oracleasm-support
    # yum install oracleasmlib
    # yum install libbpf
    # yum install libbpf-devel

    Red Hat Compatible Kernelの場合

    # yum install oracleasm-support
    # yum install oracleasmlib

    方法2: 別の方法として、手順2の説明に従ってOracle Automatic Storage Managementライブラリ・ドライバ・パッケージをダウンロードし、次のrpm -ivhコマンドを実行してパッケージを順番にインストールします。

    Unbreakable Enterprise Kernelの場合

    # rpm -ivh oracleasm-support-version.arch.rpm
    # rpm -ivh oracleasmlib-version.arch.rpm
    # rpm -ivh libbpf-version.arch.rpm
    # rpm -ivh libbpf-devel-version.arch.rpm

    Red Hat Compatible Kernelの場合

    # rpm -ivh oracleasm-support-version.arch.rpm
    # rpm -ivh oracleasmlib-version.arch.rpm

    ここで、versionはOracle Automatic Storage Managementライブラリ・ドライバのバージョン、archはシステム・アーキテクチャ、kernelは使用しているカーネルのバージョンです。

    たとえば、x86_64システムでOracle Linux 9を使用している場合は、次のようなコマンドを入力します:

    # rpm -ivh oracleasmlib-3.0.0-9.el9.x86_64 \
               oracleasm-support-3.0.0-21.el9.x86_64
  5. SUSE Linux Enterprise Server 15の場合は、最新のoracleasmlibおよびoracleasm-support RPMを、次の場所からインストールします:

    ノート:

    ASMLib v3は、SUSE Linux Enterprise Serverではサポートされていません。

    リフレッシュされたSUSE Linux Enterprise Serverリポジトリから、最新のoracleasmドライバ・モジュールをインストールします。パッケージ名はoracleasm-kmp-defaultです。たとえば、oracleasm-kmp-default-2.0.8_k5.14.21_150500.55.36-150500.7.3.1.x86_64です。

  6. 次のコマンドを入力し、configureオプションを使用してoracleasm初期化スクリプトを実行します。
    # /usr/sbin/oracleasm configure -i 

    ノート:

    /usr/sbinにあるoracleasmコマンドを使用してください。/etc/init.dパスは非推奨ではありませんが、このパスにあるoracleasmバイナリは、現在では通常、内部コマンドに使用されています。
  7. スクリプトによって表示されるプロンプトに応じて、次の情報を入力します。
    プロンプト 推奨される応答

    ドライバ・インタフェースを所有するデフォルト・ユーザー:

    グループおよびユーザーの標準構成: Oracleソフトウェア所有者ユーザー(oracleなど)を指定します。

    役割区分によるグループおよびユーザーの構成: グリッド・インフラストラクチャ・ソフトウェア所有者(gridなど)を指定します。

    ドライバ・インタフェースを所有するデフォルト・グループ:

    グループおよびユーザーの標準構成: データベースのOSDBAグループ(dbaなど)を指定します。

    役割区分によるグループおよびユーザーの構成: 記憶域管理のOSASMグループ(asmadminなど)を指定します。

    ブート時のOracle ASMライブラリ・ドライバの起動(y/n):

    yを入力して、システムの起動時に、Oracle Automatic Storage Managementライブラリ・ドライバを起動します。

    ブート時のOracle ASMディスクのスキャン(y/n):

    システムの起動時にOracle ASMディスクをスキャンするには、yと入力します。

    スクリプトによって、次の作業が実行されます。

    • /etc/sysconfig/oracleasm構成ファイルの作成

    • ASMLIBドライバのファイル・システムのマウント

      ノート:

      Oracle ASMLIBファイル・システムは通常のファイル・システムではありません。Oracle ASMLIBと通信するOracle ASMライブラリでのみ使用されます。
  8. 次のコマンドを入力して、Oracle ASMLIBファイル・システムを有効にします。
    # systemctl enable oracleasm
  9. 次のコマンドを入力して、Oracle ASMLIBファイル・システムを起動します。
    # systemctl start oracleasm