Numberクラス

13.22 Numberクラス

Numberクラスは、精度に制限があり符号付きで10を基数とする数値を処理します。Numberは、10進数で38桁の精度が保証されます。次に示す範囲内の正の数値はすべて、完全な38桁の精度で表現できます。

10^-130

および

9.99999999999999999999999999999999999999*10^125

表現可能な負の数値の範囲は、正の数値と対称的になります。

数値0 (ゼロ)を正確に表現できます。また、Oracle NUMBERでは、正の無限大と負の無限大を表現できます。一般的に、これらの数値表現はオーバーフローを示すために使用されます。

内部格納タイプは不透明でプライベートです。Numberインスタンスの作成時に、位取りは保持されません。

NumberはNaNの概念には対応していませんし、IEEE-754-85準拠でもありません。Numberは、+Infinityおよび-Infinityには対応していません。

Numberクラスからのオブジェクトは、クライアント側の数値計算でスタンドアロン・クラス・オブジェクトとして使用できます。データベースからフェッチする場合やデータベースに設定する場合にも使用できます。

例13-10 Numberオブジェクトを取り出して使用する方法

この例では、データベースからのNumber列値の取出し、Numberオブジェクトを使用するバインド、およびスタンドアロンNumberオブジェクトを使用する計算が示されています。

/* Create a connection */
Environment *env = Environment::createEnvironment(Environment::DEFAULT);
Connection *conn = Connection(user, passwd, db);

/* Create a statement and associate a select clause with it */
string sqlStmt = "SELECT department_id FROM DEPARTMENTS";
Statement *stmt = conn->createStatement(sqlStmt);

/* Run the statement to get a result set */
ResultSet *rset = stmt->executeQuery();
while(rset->next())
{
   Number deptId = rset->getNumber(1);
   /* Display the department id with the format string 9,999 */
   cout << "Department Id" << deptId.toText(env, "9,999");

   /* Use the number obtained as a bind value in the following query */
   stmt->setSQL("SELECT * FROM EMPLOYEES WHERE department_id = :x");
   stmt->setNumber(1, deptId);
   ResultSet *rset2 = stmt->executeQuery();
   .
   .
}
/* Using a Number object as a standalone and the operations on them */

/* Create a number to a double value */
double value = 2345.123;
Number nu1 (value);

/* Some common Number methods */
Number abs = nu1.abs();    /* absolute value */
Number sqrt = nu1.squareroot();    /* square root */
Environment *env = Environment::createEnvironment();

//create a null year-month interval
IntervalYM ym
if(ym.isNull())
   cout << "\n ym is null";

//assign a non null value to ym
IntervalYM anotherYM(env, "10-30");
ym = anotherYM;

//now all operations are valid on ym
int yr = ym.getYear();

表13-30 Numberメソッドの概要

メソッド	概要
Number()	`Number`クラスのコンストラクタです。
abs()	数値の絶対値を戻します。
arcCos()	数値のアーク・コサインを戻します。
arcSin()	数値のアーク・サインを戻します。
arcTan()	数値のアーク・タンジェントを戻します。
arcTan2()	入力数値`y`とこの数値`x`のアーク・タンジェントを戻します。
ceil()	数値の値以上で、最小の整数値を戻します。
cos()	数値のコサインを戻します。
exp()	数値の自然指数を戻します。
floor()	数値の値以下で、最大の整数値を戻します。
fromBytes()	`Bytes`オブジェクトから導出したNumberを戻します。
fromText()	指定された数値文字列、書式文字列およびNLSパラメータからNumberを戻します。
hypCos()	数値の双曲線コサインを戻します。
hypSin()	数値の双曲線サインを戻します。
hypTan()	数値の双曲線タンジェントを戻します。
intPower()	指定された整数値で累乗した数値を戻します。
isNull()	`Number`が`NULL`かどうかをチェックします。
ln()	数値の自然対数を戻します。
log()	指定された底に対する数値の対数を戻します。
operator++()	`number`を増やします。
operator--()	`number`を減らします。
operator*()	2つの`Number`値の積を戻します。
operator/()	2つの`Number`値の商を戻します。
operator%()	2つの`Number`値のモジュロを戻します。
operator+()	2つの`Number`値の和を戻します。
operator-()	`Number`の負の値を戻します。
operator-()	2つの`Number`値の差を戻します。
operator<()	数値が別の数値未満かどうかをチェックします。
operator<=()	数値が別の数値以下かどうかをチェックします。
operator>()	数値が別の数値を超えているかどうかをチェックします。
operator>=()	数値が別の数値以上かどうかをチェックします。
operator=()	ある数値を別の数値に割り当てます。
operator==()	2つの数値が等しいかどうかをチェックします。
operator!=()	2つの数値が等しくないかどうかをチェックします。
operator*=()	乗算による割当てを行います。
operator/=()	除算による割当てを行います。
operator%=()	余りによる割当てを行います。
operator+=()	加算による割当てを行います。
operator-=()	減算による割当てを行います。
operator char()	`Number`をシステム固有のchar型に変換して戻します。
operator signed char()	`Number`をシステム固有のsigned char型に変換して戻します。
operator double()	`Number`をシステム固有のdouble型に変換して戻します。
operator float()	`Number`をシステム固有のfloat型に変換して戻します。
operator int()	`Number`をシステム固有のint型に変換して戻します。
operator long()	`Number`をシステム固有のlong型に変換して戻します。
operator long double()	`Number`をシステム固有のlong double型に変換して戻します。
operator short()	`Number`をシステム固有のshort int型に変換して戻します。
operator unsigned char()	`Number`を符号なしでシステム固有のunsigned char型に変換して戻します。
operator unsigned int()	`Number`を符号なしでシステム固有のunsigned int型に変換して戻します。
operator unsigned long()	`Number`を符号なしでシステム固有のunsigned long型に変換して戻します。
operator unsigned short()	`Number`を符号なしでシステム固有のunsigned short int型に変換して戻します。
power()	`Number`の累乗(「指定された別の数値」乗)を戻します。
prec()	`Number`を指定の桁の精度に丸めて戻します。
round()	`Number`を指定の小数点以下の桁に丸めて戻します。負数も可能です。
setNull()	`Number`を`NULL`に設定します。
shift()	指定された値`* 10^n` (`n`は正または負)と等しい`Number`を戻します。
sign()	指定された値の符号を戻します。指定された値<0の場合は-1、指定された値==0の場合は0 (ゼロ)、指定された値>0の場合は1を戻します。
sin()	数値のサインを戻します。
squareroot()	数値の平方根を戻します。
tan()	数値のタンジェントを戻します。
toBytes()	`Number`を示す`Bytes`オブジェクトを戻します。
toText()	数値を、書式とNLSパラメータに基づいて書式化した文字列で戻します。
trunc()	`Number`を小数点以下`n`桁に切り捨てた値を戻します。負数も可能です。

13.22.1 Number()

Numberクラスのコンストラクタです。

構文	説明
Number();	デフォルトのコンストラクタです。
Number( const Number &srcNum);	`Number`のコピーを作成します。
Number( long double &val);	システム固有のlong double型を`Number`に変換します。この`Number`は、プラットフォーム固有の定数`LDBL_DIG`の精度を使用して作成されます。
Number( double val);	システム固有のdouble型を`Number`に変換します。この`Number`は、プラットフォーム固有の定数`DBL_DIG`の精度を使用して作成されます。
Number( float val);	システム固有のfloat型を`Number`に変換します。この`Number`は、プラットフォーム固有の定数`FLT_DIG`の精度を使用して作成されます。
Number( long val);	システム固有のlong型を`Number`に変換します。
Number( int val);	システム固有のint型を`Number`に変換します。
Number( shot val);	システム固有のshort型を`Number`に変換します。
Number( char val);	システム固有のchar型を`Number`に変換します。
Number( signed char val);	システム固有のsigned char型を`Number`に変換します。
Number( unsigned long val);	システム固有のunsigned long型を`Number`に変換します。
Number( unsigned int val);	システム固有のunsigned int型を`Number`に変換します。
Number( unsigned short val);	システム固有のunsigned short型を`Number`に変換します。
Number( unsigned char val);	システム固有の符号なし文字配列を`Number`に変換します。

パラメータ	説明
srcNum	新しい`Number`オブジェクトにコピーされるコピー元の`Number`を指定します。
val	`Number`オブジェクトに割り当てられる値を指定します。

13.22.2 abs()

このメソッドは、Numberオブジェクトの絶対値を戻します。

構文

const Number abs() const;

13.22.3 arcCos()

このメソッドは、Numberオブジェクトのアーク・コサインを戻します。

構文

const Number arcCos() const;

13.22.4 arcSin()

このメソッドは、Numberオブジェクトのアーク・サインを戻します。

構文

const Number arcSin() const;

13.22.5 arcTan()

このメソッドは、Numberオブジェクトのアーク・タンジェントを戻します。

構文

const Number arcTan() const;

13.22.6 arcTan2()

このメソッドは、パラメータを指定してNumberオブジェクトのアーク・タンジェントを戻します。戻される値はatan2 (val, x)で、valは指定されたパラメータ、xは現行のNumberオブジェクトです。

構文

const Number arcTan2(
   const Number &val) const;

パラメータ	説明
val	arcTangent関数の`atan2(val,x)`に数値パラメータ`val`を指定します。

13.22.7 ceil()

このメソッドは、Numberオブジェクト以上で、最も小さい整数を戻します。

構文

const Number ceil() const;

13.22.8 cos()

このメソッドは、Numberオブジェクトのコサインを戻します。

構文

const Number cos() const;

13.22.9 exp()

このメソッドは、Numberオブジェクトの自然指数を戻します。

構文

const Number exp() const;

13.22.10 floor()

このメソッドは、Numberオブジェクト以下で、最も大きい整数を戻します。

構文

const Number floor() const;

13.22.11 fromBytes()

このメソッドは、指定されたバイト文字列で表現したNumberオブジェクトを戻します。

構文

void fromBytes(
   const Bytes &str);

パラメータ	説明
str	バイト文字列を指定します。

13.22.12 fromText()

NumberオブジェクトをstringまたはUStringによって表される値に設定します。

値はfmtおよびnlsParamパラメータに基づいて解析されます。nlsParamが渡されない場合は、envpパラメータのグローバリゼーション・サポート設定が使用されます。

構文	説明
void fromText( const Environment *envp, const string &number, const string &fmt, const string &nlsParam = "");	`Number`オブジェクトを`string`によって表される値に設定します。
void fromText( const Environment *envp, const UString &number, const UString &fmt, const UString &nlsParam);	`Number`オブジェクトを`UString`によって表される値に設定します。

パラメータ	説明
envp	OCCI環境を指定します。
number	`Number`オブジェクトに変換する数値文字列を指定します。
fmt	書式文字列を指定します。
nlsParam	NLSパラメータ文字列を指定します。`nlsParam`が指定されている場合は、この指定によって、変換に使用されるNLSパラメータが決まります。`nlsParam`が指定されていない場合は、NLSパラメータが`envp`から選択されます。

13.22.13 hypCos()

このメソッドは、Numberオブジェクトの双曲線コサインを戻します。

構文

const Number hypCos() const;

13.22.14 hypSin()

このメソッドは、Numberオブジェクトの双曲線サインを戻します。

構文

const Number hypSin() const;

13.22.15 hypTan()

このメソッドは、Numberオブジェクトの双曲線タンジェントを戻します。

構文

const Number hypTan() const;

13.22.16 intPower()

このメソッドは、指定された値で累乗した数値オブジェクトの値を持つNumberを戻します。

構文

const Number intPower(
   int val) const;

パラメータ	説明
val	数値を累乗する数を指定します。

13.22.17 isNull()

このメソッドは、NumberオブジェクトがNULLかどうかをテストします。NumberオブジェクトがNULLの場合はTRUEを、それ以外の場合はFALSEを戻します。

構文

bool isNull() const;

13.22.18 ln()

このメソッドは、Numberオブジェクトの自然対数を戻します。

構文

const Number ln() const;

13.22.19 log()

このメソッドは、指定されたパラメータを底としてNumberオブジェクトの対数を戻します。

構文

const Number log(
   const Number &val) const;

パラメータ	説明
val	対数計算に使用する底を指定します。

13.22.20 operator++()

単項のoperator++()です。これは後置演算子です。

構文	説明
Number& operator++();	このメソッドは、`1`つ分増加した`Number`オブジェクトを戻します。
const Number operator++( int incr);	このメソッドは、指定された整数分増加した`Number`オブジェクトを戻します。

パラメータ	説明
incr	`Number`オブジェクトの増分の数値を指定します。

13.22.21 operator`--`()

単項のoperator--()です。これは前置演算子です。

構文	説明
Number& operator--();	このメソッドは、`1`つ分減少した`Number`オブジェクトを戻します。
const Number operator--( int decr);	このメソッドは、指定された整数分減少した`Number`オブジェクトを戻します。

パラメータ	説明
decr	Numberオブジェクトの減分の数値を指定します。

13.22.22 operator*()

このメソッドは、指定されたパラメータの積を戻します。

構文

Number operator*(
   const Number &first,

   const Number &second);

パラメータ	説明
first	最初の被乗数を指定します。
second	第2の被乗数を指定します。

13.22.23 operator/()

このメソッドは、指定された2つのパラメータの商を戻します。

構文

Number operator/(
   const Number &dividend,
   const Number &divisor);

パラメータ	説明
dividend	被除数の値を指定します。
divisor	除数の値を指定します。

13.22.24 operator%()

このメソッドは、指定されたパラメータを除算した剰余を戻します。

構文

Number operator%(
   const Number &dividend,
   const Number &divider);

パラメータ	説明
dividend	被除数の値を指定します。
divizor	除数の値を指定します。

13.22.25 operator+()

このメソッドは、指定されたパラメータの合計を戻します。

構文

Number operator+(
   const Number &first,
   const Number &second);

パラメータ	説明
first	加算する最初の数値を指定します。
second	加算する第2の数値を指定します。

13.22.26 operator-()

単項のoperator-()です。このメソッドは、Number オブジェクトの負の値を戻します。

構文

const Number operator-();

13.22.27 operator-()

このメソッドは、指定されたパラメータの差異を戻します。

構文

Number operator-(
   const Number &subtrahend,
   const Number &subtractor);

パラメータ	説明
subtrahend	減数の値を指定します。
subtractor	減算する数値を指定します。

13.22.28 operator<()

このメソッドは、指定された第1パラメータが第2パラメータ未満かどうかをチェックします。第1パラメータが第2パラメータ未満の場合はTRUEを、それ以外の場合はFALSEを戻します。いずれかのパラメータが無限大の場合はFALSEを戻します。

構文

bool operator<(
   const Number &first,
   const Number &second);

パラメータ	説明
first	比較対象の最初の数値を指定します。
second	比較対象の第2の数値を指定します。

13.22.29 operator<=()

このメソッドは、指定された第1パラメータが第2パラメータ以下であるかどうかをチェックします。第1パラメータが第2パラメータ以下の場合はTRUEを、それ以外の場合はFALSEを戻します。いずれかのパラメータが無限大の場合はFALSEを戻します。

構文

bool operator<=(
   const Number &first,
   const Number &second);

パラメータ	説明
first	比較対象の最初の数値を指定します。
second	比較対象の第2の数値を指定します。

13.22.30 operator>()

このメソッドは、指定された第1パラメータが第2パラメータを超えているかどうかをチェックします。第1パラメータが第2パラメータを超えている場合はTRUEを、それ以外の場合はFALSEを戻します。いずれかのパラメータが無限大の場合はFALSEを戻します。

構文

bool operator>(
   const Number &first,
   const Number &second);

パラメータ	説明
first	比較対象の最初の数値を指定します。
second	比較対象の第2の数値を指定します。

13.22.31 operator>=()

このメソッドは、指定された第1パラメータが第2パラメータ以上であるかどうかをチェックします。第1パラメータが第2パラメータ以上の場合はTRUEを、それ以外の場合はFALSEを戻します。いずれかのパラメータが無限大の場合はFALSEを戻します。

構文

bool operator>=(
   const Number &first,
   const Number &second);

パラメータ	説明
first	比較対象の最初の数値を指定します。
second	比較対象の第2の数値を指定します。

13.22.32 operator==()

このメソッドは、指定された2つのパラメータが等しいかどうかをチェックします。2つのパラメータが等しい場合はTRUEを、それ以外の場合はFALSEを戻します。いずれかのパラメータが正の無限大または負の無限大の場合はFALSEを戻します。

構文

bool operator==(
   const Number &first,
   const Number &second);

パラメータ	説明
first	比較対象の最初の数値を指定します。
second	比較対象の第2の数値を指定します。

13.22.33 operator!=()

このメソッドは、指定された第1パラメータと第2パラメータが等しくないかどうかをチェックします。2つのパラメータが等しくない場合はTRUEを、それ以外の場合はFALSEを戻します。

構文

bool operator!=(
   const Number &first,
   const Number &second);

パラメータ	説明
first	比較対象の最初の数値を指定します。
second	比較対象の第2の数値を指定します。

13.22.34 operator=()

このメソッドは、指定されたパラメータの値をNumberオブジェクトに割り当てます。

構文

Number& operator=(
   const Number &num);

パラメータ	説明
num	`Number`型のパラメータを指定します。

13.22.35 operator*=()

このメソッドは、Numberオブジェクトを指定されたパラメータで乗算し、その積をNumberオブジェクトに割り当てます。

構文

Number& operator*=(
   const Number &num);

パラメータ	説明
num	`Number`型のパラメータを指定します。

13.22.36 operator/=()

このメソッドは、Numberオブジェクトを指定されたパラメータで除算し、その商をNumberオブジェクトに割り当てます。

構文

Number& operator/=(
   const Number &num);

パラメータ	説明
num	`Number`型のパラメータを指定します。

13.22.37 operator%=()

このメソッドは、Numberオブジェクトを指定されたパラメータで除算し、剰余をNumberオブジェクトに割り当てます。

構文

Number& operator%=(
   const Number &num);

パラメータ	説明
num	`Number`型のパラメータを指定します。

13.22.38 operator+=()

このメソッドは、Numberオブジェクトと指定されたパラメータを加算し、その和をNumberオブジェクトに割り当てます。

構文

Number& operator+=(
   const Number &num);

パラメータ	説明
num	`Number`型のパラメータを指定します。

13.22.39 operator`-=`()

このメソッドは、Numberオブジェクトから指定されたパラメータを減算し、その差をNumberオブジェクトに割り当てます。

構文

Number& operator-=(
   const Number &num);

パラメータ	説明
num	`Number`型のパラメータを指定します。

13.22.40 operator char()

このメソッドは、Numberオブジェクトの値をシステム固有のchar型に変換して戻します。

構文

operator char() const;

13.22.41 operator signed char()

このメソッドは、Numberオブジェクトの値をシステム固有のsigned char型に変換して戻します。

構文

operator signed char() const;

13.22.42 operator double()

このメソッドは、Numberオブジェクトの値をシステム固有のdouble型に変換して戻します。

構文

operator double() const;

13.22.43 operator float()

このメソッドは、Numberオブジェクトの値をシステム固有のfloat型に変換して戻します。

構文

operator float() const;

13.22.44 operator int()

このメソッドは、Numberオブジェクトの値をシステム固有のint型に変換して戻します。

構文

operator int() const;

13.22.45 operator long()

このメソッドは、Numberオブジェクトの値をシステム固有のlong型に変換して戻します。

構文

operator long() const;

13.22.46 operator long double()

このメソッドは、Numberオブジェクトの値をシステム固有のlong double型に変換して戻します。

構文

operator long double() const;

13.22.47 operator short()

このメソッドは、Numberオブジェクトの値をシステム固有のshort int型に変換して戻します。

構文

operator short() const;

13.22.48 operator unsigned char()

このメソッドは、Numberオブジェクトの値をシステム固有のunsigned char型に変換して戻します。

構文

operator unsigned char() const;

13.22.49 operator unsigned int()

このメソッドは、Numberオブジェクトの値をシステム固有のunsigned int型に変換して戻します。

構文

operator unsigned int() const;

13.22.50 operator unsigned long()

このメソッドは、Numberオブジェクトの値をシステム固有のunsigned long型に変換して戻します。

構文

operator unsigned long() const;

13.22.51 operator unsigned short()

このメソッドは、Numberオブジェクトの値をシステム固有のunsigned short型に変換して戻します。

構文

operator unsigned short() const;

13.22.52 power()

このメソッドは、指定されたパラメータの値で累乗したNumberオブジェクトの値を戻します。

構文

const Number power(
   const Number &val) const;

パラメータ	説明
val	この数値で累乗する値を指定します。

13.22.53 prec()

このメソッドは、パラメータに指定された桁数の精度に丸めたNumberオブジェクトの値を戻します。

構文

const Number prec(
   int digits) const;

パラメータ	説明
digits	精度の桁数を指定します。

13.22.54 round()

このメソッドは、パラメータに指定された小数点以下の桁数に丸めたNumberオブジェクトの値を戻します。

構文

const Number round(
   int decPlace) const;

パラメータ	説明
decPlace	小数点の右側の桁数を指定します。

13.22.55 setNull()

このメソッドは、Numberオブジェクトの値をNULLに設定します。

構文

void setNull();

13.22.56 shift()

このメソッドは、指定されたパラメータに従って10の累乗倍したNumberオブジェクトを戻します。

構文

const Number shift(
   int val) const;

パラメータ	説明
val	整数値を指定します。

13.22.57 sign()

このメソッドは、Numberオブジェクトの値の符号を戻します。Numberオブジェクトが負の場合は、戻される整数パラメータを使用してDateオブジェクトを作成します。Numberオブジェクトが0 (ゼロ)の場合は、戻される整数パラメータを使用してDateオブジェクトを作成します。Numberオブジェクトが正の場合は、1を戻します。

構文

const int sign() const;

13.22.58 sin()

このメソッドは、Numberオブジェクトのサイン値を戻します。

構文

const Number sin() const;

13.22.59 squareroot()

このメソッドは、Numberオブジェクトの平方根を戻します。

構文

const Number squareroot() const;

13.22.60 tan()

このメソッドは、Numberオブジェクトのタンジェント値を戻します。

構文

const Number tan() const;

13.22.61 toBytes()

このメソッドは、NumberオブジェクトをBytesオブジェクトに変換します。バイト表現は、長さを除いた書式を前提にしています。つまり、Byte.length()メソッドでは有効なバイト長が指定され、0 (ゼロ)番目のバイトは指数バイトです。

構文

Bytes toBytes() const;

13.22.62 toText()

指定されたパラメータに基づいて、Numberオブジェクトを書式化したstringまたはUStringに変換します。

構文	説明
string toText( const Environment *envp, const string &fmt, const string &nlsParam = "") const;	指定されたパラメータに基づいて、`Number`オブジェクトを書式化した`string`に変換します。
UString toText( const Environment *envp, const UString &fmt, const UString &nlsParam) const;	指定されたパラメータに基づいて、`Number`オブジェクトを`UString`に変換します。

パラメータ	説明
envp	OCCI環境を指定します。
fmt	書式文字列を指定します。
nlsParam	NLSパラメータ文字列を指定します。`nlsParam`が指定されている場合は、この指定によって、変換に使用されるNLSパラメータが決まります。`nlsParam`が指定されていない場合は、NLSパラメータが`envp`から選択されます。

13.22.63 trunc()

このメソッドは、指定されたパラメータに従って小数点以下の桁数を切り捨てたNumberオブジェクトを戻します。

構文

const Number trunc(
   int decPlace) const;

パラメータ	説明
decPlace	小数点の右側の値の切り捨てる桁の位置を指定します。