8 PL/SQLの動的SQL
動的SQLは、実行時にSQL文を生成して実行するためのプログラミング方法です。
この方法は、非定型の問合せシステムのような柔軟性がある汎用目的のプログラムを記述する場合、データベース定義言語(DDL)文を実行する必要があるプログラムを記述する場合、またはコンパイル時にSQL文のテキスト全体またはそのSQL文の入力変数および出力変数の数またはデータ型が不明な場合に有効です。
PL/SQLには、動的SQLを記述する次の2つの方法が用意されています。
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動的SQL文を作成および実行するためのPL/SQL言語(つまり、システム固有の)機能であるシステム固有の動的SQL。
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動的SQL文を作成、実行および記述するためのAPIである
DBMS_SQL
パッケージ。
システム固有の動的SQLコードの方が、DBMS_SQL
パッケージを使用する同等のコードより読み書きが簡単であり、大幅に高速で実行されます(特に、コンパイラによって最適化できる場合)。ただし、システム固有の動的SQLコードを記述するには、コンパイル時に動的SQL文の入力変数および出力変数の数およびデータ型がわかっている必要があります。コンパイル時にこの情報が不明な場合は、DBMS_SQL
パッケージを使用する必要があります。また、ストアド・サブプログラムが問合せ結果を暗黙的に(OUT
REF
CURSOR
パラメータを使用するのではなく)戻すようにする場合にも、DBMS_SQL
パッケージを使用する必要があります。
DBMS_SQL
パッケージとシステム固有の動的SQLの両方が必要な場合は、「DBMS_SQL.TO_REFCURSORファンクション」と「DBMS_SQL.TO_CURSOR_NUMBERファンクション」を使用して、それらを切り替えることができます。
ここでのトピック