14.3 帯域幅遅延積の求め方
帯域幅遅延積は、ネットワーク帯域幅とネットワークを通過するデータの往復時間の積です。往復時間を簡単に求めるには、ホストから相手のコンピュータにping
などのコマンドを発行し、ping
によって戻された応答時間を使用します。
たとえば、ネットワークの帯域幅が100Mbpsで、往復時間が5msの場合、送受信バッファは少なくとも(100*10ˆ6) * (5/10ˆ3)ビット、すなわち約62.5KBになります。
次の式は、使用する単位と係数の関係を示したものです。
100,000,000 bits 1 byte 5 seconds ---------------- x ------ x --------- = 62,500 bytes 1 second 8 bits 1000
SEND_BUF_SIZEとRECV_BUF_SIZEパラメータを帯域幅遅延積以上の値に設定すると、ネットワーク帯域幅を最適に利用できるように、大量のデータが送信されます。
前の式を基にすると、このネットワーク・リンクの帯域幅遅延積は、約64KBになります。プライマリ・データベースとスタンバイ・データベースの間のREDOデータの転送に使用される最大のメッセージが1MBの場合、SEND_BUF_SIZEおよびRECV_BUF_SIZEパラメータの値は1MBになります。しかし、平均のメッセージがこれより小さい場合は、利用可能な帯域幅を最適に使用するには、64KBに設定すれば十分です。
ほとんどのネットワーク・プロトコルにおいて、一方のネットワーク接続(通常クライアント)のRECV_BUF_SIZEパラメータが、もう一方のネットワーク接続(通常サーバー)のSEND_BUF_SIZEパラメータの値と同一である必要があります。
関連項目:
メッセージ・サイズの決定の詳細は、「統計に関する出力例」を参照してください
親トピック: パフォーマンスの最適化