A サーバー制御ユーティリティのリファレンス

サーバー制御ユーティリティ(SRVCTL)を使用して、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)構成情報を管理します。

ノート:

Oracle Grid Infrastructureの管理操作に固有のSRVCTLコマンドは、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』に記載されています

SRVCTLの使用方法

SRVCTLは、デフォルトでクラスタの各ノードにそれぞれインストールされます。SRVCTLを使用するには、ノードのオペレーティング・システムにログインし、大/小文字が区別される構文を使用して、SRVCTLコマンドとそのパラメータを入力します。

  • 管理しているデータベースのOracleホームから、現行のOracle Databaseリリースで提供されているSRVCTLのバージョンを使用します。SRVCTLのバージョンは、管理対象のオブジェクト(リスナー、Oracle ASMインスタンス、Oracle Database、Oracle DatabaseインスタンスおよびOracle Databaseサービス)のバージョンと同じである必要があります。

  • SRVCTLでは、同じオブジェクトに対する複数コマンドの同時処理はサポートされていません。したがって、各データベース、サービスまたは他のオブジェクトに対して、1つずつSRVCTLコマンドを実行します。

  • カンマ区切りリストをSRVCTLコマンドの一部として指定する場合、リスト内の項目の間に空白をしないでください。

    Windows環境でカンマ区切りリストを指定する場合は、リストを二重引用符("")で囲む必要があります。LinuxまたはUNIX環境で、カンマ区切りリストを二重引用符内で囲むことは可能ですが、二重引用符は無視されます。

  • SRVCTLコマンドの入力時に、新しい行で入力を続ける場合、オペレーティング・システムの継続文字を使用できます。Linuxでは、バックスラッシュ(\)記号です。

  • 出力が生成されないSRVCTLコマンドは、正常なコマンドです。完了(成功)時にすべてのSRVCTLコマンドがメッセージを返すわけではありません。しかし、SRVCTLコマンドが失敗した場合は、常にエラー・メッセージが返されます。

  • SRVCTLは、成功時には0、失敗時には1、警告時には2を返します。startstopenabledisableなどの一部のコマンドでは、リクエストによって何も変更されない場合、警告に対して2が返されることがあります。つまり、コマンドのオブジェクトはすでに起動されているか、すでに停止されているか、すでに無効化されているかなどの場合です。警告の場合は、SRVCTLによって、すでに行われた処理に関するメッセージも出力されます。
  • -evalパラメータは、複数のSRVCTLコマンドで使用できます。このパラメータを使用すると、システムに変更を加えることなく、コマンドの実行をシミュレートできます。SRVCTLによって戻される出力には、特定のコマンドを実行した場合の結果が示されます。たとえば、サーバーを再配置した場合に想定される結果を確認するには、次のようにします。

    -evalパラメータは、次のコマンドで使用できます。

    • srvctl add database

    • srvctl modify database

    • srvctl relocate service

    • srvctl start database

    • srvctl start service

    • srvctl stop database

    • srvctl stop service

単一文字ではなくキーワードとしてのコマンド・パラメータの指定

単一文字コマンドの使用は非推奨です。SRVCTLでは完全なコマンド・ワードの使用をお薦めします。

Oracle Database 12cより前のリリースでは、SRVCTLコマンドライン・インタフェースで単一文字パラメータが使用されていました。ただし、単一文字パラメータでは、SRVCTLコマンドで使用できる一意のパラメータの数に制限が発生します。最新のOracle DatabaseリリースのSRVCTLコマンド・パラメータでは、単一文字ではなく完全な単語(-multicastport-subdomainなど)を使用します。

下位互換性をサポートするために、単一文字パラメータと新しいキーワード・パラメータを組み合せて使用できます。新たに導入されたキーワード・パラメータは、単一文字パラメータと併用可能です。

ノート:

単一文字パラメータの使用は非推奨です。同じ文字を使用して異なる機能を実装しないように、コマンドに応じてキーワード・パラメータを使用することをお薦めします。

該当する場合は、-helpパラメータの後に-compatibleパラメータを追加することによって、等価の単一文字を取得できます。

SRVCTLオブジェクトの値の文字セットおよび大文字小文字の区別

SRVCTLは、様々なタイプの多くのオブジェクトとやり取りします。文字セットと名前の長さの制限、およびオブジェクト名で大/小文字が区別されるかどうかは、オブジェクト・タイプによって異なります。

表A-1 SRVCTLオブジェクト名の文字列制限

オブジェクト・タイプ 文字セット制限 大/小文字の区別 最大長
db_domain

英数字、アンダースコア(_)およびシャープ記号(#)

いいえ

128文字

db_unique_name

英数字、アンダースコア(_)、シャープ記号(#)およびドル記号($)。最初の8文字はインスタンス名に使用されるため、これらは一意である必要があります

いいえ

30文字(ただし、最初の12文字は、同じクラスタの他のデータベースに対して一意である必要があります)

pdb_name

英数字およびアンダースコア(_)。最初の文字はアルファベットである必要があります

いいえ

30文字

diskgroup_name

ディスク・グループのネーミングには、他のデータベース・オブジェクトのネーミングと同じ制限があります。

いいえ(すべての名前は大文字に変換されます)

30文字

instance_name

英数字

プラットフォームに依存

15文字

listener_name

英数字

プラットフォームに依存

15文字

node_name

英数字

いいえ

15文字

scan_name

最初の文字はアルファベットである必要があります

いいえ

15文字

service_name

英数字、アンダースコア(_)、シャープ記号(#)、ピリオド(.)およびドル記号($)。名前はピリオドで開始することも、一重引用符('')を含めることもできません

いいえ

250文字

volume_name

英数字(ダッシュ(-)で始めることはできません。最初の文字はアルファベットにする必要があります)。

いいえ

11文字

SRVCTLを使用できるタスクのサマリー

SRVCTLを使用して、データベース、インスタンス、クラスタ・データベース、クラスタ・データベース・インスタンス、Oracle ASMインスタンスおよびディスク・グループ、サービス、リスナーまたは他のクラスタウェア・リソースを管理できます。

  • クラスタ・データベース構成タスク

    タスク コマンド

    クラスタ・データベース構成情報の追加、変更および削除

    srvctl add database

    srvctl modify database

    srvctl remove database

    クラスタ・データベース構成に対するインスタンスの追加または削除

    srvctl add instance

    srvctl remove instance

    クラスタ・データベース構成に対するサービスの追加または削除

    srvctl add service

    srvctl remove service

    クラスタ・データベース構成内でのインスタンスおよびサービスの移動、およびサービス構成の変更

    srvctl relocate database

    srvctl relocate service

    srvctl modify instance

    srvctl modify service

    クラスタ・データベース構成内のインスタンスまたはサービスの環境設定および解除

    srvctl modify instance

    srvctl modify service

    クラスタ・データベース構成内のクラスタ・データベース全体の環境設定および解除

    srvctl setenv database

    srvctl unsetenv database

  • 一般クラスタ・データベース管理タスク

    タスク コマンド

    クラスタ・データベースの起動および停止

    srvctl start database

    srvctl stop database

    クラスタ・データベース・インスタンスの起動および停止

    srvctl start instance

    srvctl stop instance

    クラスタ・データベース・サービスの起動、停止および再配置

    srvctl start service

    srvctl stop service

    srvctl relocate service

    クラスタ・データベース、クラスタ・データベース・インスタンスまたはクラスタ・データベース・サービスのステータスの取得

    srvctl status database

    srvctl status instance

    srvctl status service

  • ノード・レベル・タスク

    タスク コマンド

    VIPの管理

    srvctl add vip

    srvctl config vip

    srvctl disable vip

    srvctl enable vip

    srvctl getenv vip

    srvctl modify vip

    srvctl relocate vip

    srvctl remove vip

    srvctl setenv vip

    srvctl start vip

    srvctl status vip

    srvctl stop vip

    srvctl unsetenv vip

    ノード・アプリケーションの管理

    srvctl add nodeapps

    srvctl disable nodeapps

    srvctl enable nodeapps

    srvctl getenv nodeapps

    srvctl modify nodeapps

    srvctl remove nodeapps

    srvctl setenv nodeapps

    srvctl unsetenv nodeapps

SRVCTLヘルプの使用方法

SRVCTLコマンドで状況依存ヘルプを使用する方法について学習します。

すべてのSRVCTLコマンドに関するヘルプを表示するには、コマンドラインから次のように入力します。

srvctl -help

各SRVCTLコマンドのコマンド構文およびパラメータのリストを表示するには、コマンドラインから次のように入力します。

srvctl command (or verb) object (or noun) -help

SRVCTLで-helpを使用してコマンドのオンライン・ヘルプを要求すると、各パラメータの完全な単語が出力されます。該当する場合は、-helpパラメータの後に-compatibleパラメータを追加することによって、等価の単一文字を取得できます。たとえば:

$ srvctl config database -help -compatible

前述のコマンドを実行すると、srvctl config databaseコマンドの使用方法が出力され、すべてのパラメータが完全な単語として一覧表示され、その後に、該当する場合は等価の単一文字がカッコで囲まれて表示されます。

SRVCTLのバージョン・ナンバーを表示するには、次のように入力します。

$ srvctl -version

SRVCTLの権限とセキュリティ

SRVCTLを使用してOracle RACデータベース構成を変更するには、管理するホームのソフトウェア所有者としてオペレーティング・システムにログインします。

たとえば、様々なユーザーがOracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructureをインストールした場合、データベースを管理するにはデータベース・ソフトウェア所有者(ora_dbなど)としてログインし、Oracle ASMインスタンスを管理するにはOracle Grid Infrastructureソフトウェア所有者(ora_asmなど)としてログインします。

OSDBAオペレーティング・システム・グループのメンバーであるユーザーは、データベースを起動および停止できます。Oracle ASMインスタンスを停止および起動するには、ユーザーがOSASMオペレーティング・システム・グループのメンバーであることが必要です。

リスナー、Oracle Notification Services、サービスなどのオブジェクトを作成または登録するには、Oracleホームのソフトウェア所有者としてオペレーティング・システムにログインする必要があります。そのOracleホームに作成または登録したオブジェクトは、Oracleホームの所有者のユーザー・アカウントで実行されます。データベースは、実行元になるデータベース・ホームのデータベース・インストール所有者として実行されます。

オブジェクト上でsrvctl add操作を実行するには、そのオブジェクトが実行されているホームのOracleアカウント所有者としてログインする必要があります。

一部のSRVCTLコマンドでは、LinuxおよびUNIXシステムでコマンドを実行するにはrootとしてログインする必要があり、Windowsシステムでは管理者権限を持つユーザーとしてログインする必要があります。この付録のコマンド例では、それらのコマンドの前にrootプロンプト(#)を付けてあります。

追加のSRVCTLトピック

SRVCTLを使用してOracle提供のリソースを管理できますが、ここに記載されているガイドラインに従うことをお薦めします。

  • SRVCTLはリスナー、インスタンス、ディスク・グループ、ネットワークなど、Oracleから提供されるリソースの管理に使用し、CRSCTLはOracle Clusterwareおよびそのリソースの管理に使用します。

    注意:

    CRSCTLを使用してOracle提供のリソース(名前がoraで始まるリソース)を直接操作しないでください。CRSCTLを使用してOracleリソースを手動で変更すると、逆にクラスタ構成に悪影響を与える可能性があります。

  • [Ctrl] + [C]キーを押すと、SRVCTLコマンドの実行を取り消すことができる場合もありますが、構成データを破損する可能性があるため、この操作は行わないでください。

    この方法でSRVCTLを終了しないでください。

非推奨のSRVCTLサブプログラムまたはコマンド

Oracle Database 12cで非推奨となった複数のSRVCTLコマンドおよびパラメータには代替方法を使用することをお薦めします。

すべてのSRVCTLコマンドで非推奨になった単一文字パラメータ

単一文字パラメータは、Oracle Database 12cでは非推奨でした。各パラメータには完全なキーワードを使用します。単一文字パラメータを使用してスクリプトを更新する方法を理解するには、ここの情報を参照してください。

各SRVCTLパラメータには完全なキーワードを使用することをお薦めします。単一文字パラメータが引き続き使用されている従来のツールやスクリプトをサポートするために、最新バージョンのSRVCTLでは、単一文字パラメータと完全なキーワード・パラメータの両方が引き続きサポートされています。ただし、非推奨になった機能は、将来のリリースでサポートされなくなる可能性があります。

各SRVCTLコマンドのキーワードは、SRVCTLに関するコマンド・リファレンスのトピックを参照してください。次の表に、非推奨になった単一文字パラメータを示します。

表A-2 SRVCTLコマンドで非推奨になった単一文字パラメータ

単一文字 詳細名 説明 関連コマンド
A address {VIP_name | IP}/netmask/ [if1[|if2...]]

ノード・アプリケーションのVIPアドレス指定

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

a all

 なし

その種のすべてのリソース

srvctl config database

共通

a diskgroup diskgroup_list

Oracle ASMディスク・グループのカンマ区切りリスト

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

a detail

なし

詳細な構成情報の出力

共通

a available available_list

使用可能インスタンスのカンマ区切りリスト

サービスのコマンド

a abort

なし

失敗したオンライン再配置の停止

データベースの再配置

a viponly

なし

VIP構成の表示

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

B rlbgoal {NONE| SERVICE_TIME| THROUGHPUT}

サービスのランタイム・ロード・バランシングの目標

サービスのコマンド

c currentnode current_node

サービスの再配置元となるノードの名前

サービスのコマンド

c cardinality {UNIFORM| SINGLETON}

サービスをすべてのアクティブ・サーバーで実行するか(UNIFORM)、1台のサーバーでのみ実行するか(SINGLETON)

サービスのコマンド

c dbtype type

データベースのタイプ: Oracle RAC One Node、Oracle RACまたはシングル・インスタンス

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

d dbまたはdatabase db_unique_name

データベースの一意の名前

共通

d device volume_device

ボリューム・デバイスのパス

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

d domain

なし

GNSから供給されるサブドメインの表示

OC4J、ホーム、CVUおよびGNSのコマンド

e emport em_port_number

Oracle Enterprise Managerのローカル・リスニング・ポート

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

e failovertype {NONE|SESSION BASIC|TRANSACTION}

サービスのフェイルオーバー・タイプ

サービスのコマンド

e server server_list

Oracle RAC One Nodeデータベースの候補サーバーのリスト

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

f force

なし

強制削除

共通

g diskgroup diskgroup_name

ディスク・グループ名

ファイル・システム、ディスクグループのコマンド

h help

なし

なし

共通

i instance instance_name instance_list

管理者管理Oracle RAC One Nodeデータベースのインスタンス名の接頭辞

インスタンス名のカンマ区切りリスト

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

I ip ip_address

GNSがリスニングするVIPアドレス

OC4J、ホーム、CVUおよびGNSのコマンド

i oldinst instance_name

元のインスタンス名

サービスのコマンド

i scannumber scan_ordinal _number

SCAN用のIPアドレスの序数

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

i vip vip_name or "vip_name_list"

VIP名

ノード・アプリケーション、GNS、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

j acfspath acfs_path_list

データベースの依存性を設定するOracle ACFSパスのカンマ区切りリスト

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

j clbgoal {SHORT|LONG}

サービスの接続時ロード・バランシングの目標

サービスのコマンド

k netnum network_number

ネットワーク番号

サービスのコマンド

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

OC4J、ホーム、CVUおよびGNSのコマンド

l list

 

GNSのすべてのレコードのリスト

OC4J、ホーム、CVUおよびGNSのコマンド

l listener

listener_name

リスナーの名前

ASMのコマンド

l loglevel log_level

GNSが実行するロギング・レベル(0から6)の指定

OC4J、ホーム、CVUおよびGNSのコマンド

l onslocalport port_number

ローカル・クライアント接続用のOracle Notification Serviceリスニング・ポート

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

l role service_role

二重引用符("")で囲んだサーバー・ロールのカンマ区切りリスト(各ロールはPRIMARYPHYSICAL_STANDBYLOGICAL_STANDBYまたはSNAPSHOT_STANDBYのいずれか)

サービスのコマンド

m domain domain_name

データベースのドメイン

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

m

failovermethod {NONE|BASIC}

サービスのフェイルオーバー・メソッド

サービスのコマンド

m multicastpost

 

GNSデーモンがマルチキャスト・リクエストをリスニングしているポート

OC4J、ホーム、CVUおよびGNSのコマンド

m path mountpoint_path

マウントポイント・パス

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

n name

 

特定のアドレスを使用したGNSによる名前の通知

OC4J、ホーム、CVUおよびGNSのコマンド

n node node_name

特定のノードの名前

共通

n nodes node_list

ノード名のカンマ区切りリスト

ファイル・システムのコマンド

n dbname database_name

データベース名(DB_NAME)、-dbパラメータで指定する一意の名前と異なる場合

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

n scanname scan_name

完全修飾SCAN名(ドメインを含む)

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

n servers server_list

候補としてのサーバー名のカンマ区切りリスト

サービスのコマンド

n targetnode node_name

サービスの再配置先となるノードの名前

サービスのコマンド

o oraclehome oracle_home

$ORACLE_HOMEパス

データベースのコマンド

p endpoints [TCP:]port _number[/IPC: key][/NMP:pipe _name][/TCPS: s_port][/SDP: port]

SCANリスナー・エンドポイント

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

p port

 

GNSデーモンがDNSサーバーとの通信に使用するポート

OC4J、ホーム、CVUおよびGNSのコマンド

p rmiport port_number

OC4J RMIポート番号

OC4J、ホーム、CVUおよびGNSのコマンド

P tafpolicy {NONE|BASIC}

TAFポリシーの指定

サービスのコマンド

p spfile spfile_location

サーバー・パラメータ・ファイルのパス

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

q notification {TRUE|FALSE}

FANがOCI接続に対して有効かどうか

サービスのコマンド

q query

 

GNSへの、名前に属しているレコードの問合せ

OC4J、ホーム、CVUおよびGNSのコマンド

r preferred preferred_list

優先インスタンスのカンマ区切りリスト

サービスのコマンド

r onsremoteport port_number

リモート・ホストからの接続用のOracle Notification Serviceリスニング・ポート

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

r relocate

 

VIPの再配置

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

r revert

なし

管理者管理Oracle RAC One Nodeデータベースの候補サーバー・リストからの、失敗したオンライン再配置リクエストのターゲット・ノードの削除

データベースの再配置

r role role_type

スタンバイ・データベースのロール: PRIMARYPHYSICAL_STANDBYLOGICAL_STANDBYまたはSNAPSHOT_STANDBY

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

s onsonly

 

Oracle Notification Serviceデーモン構成の表示

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

s skip

なし

ポートの確認のスキップ

リスナー、SCANおよびSCANリスナー。

s statfile file_name

前に実行したsrvctl stop homeコマンドによって作成されたstate_fileのファイル・パス

OC4J、ホーム、CVUおよびGNSのコマンド

s status

 

GNSのステータスの表示

OC4J、ホーム、CVUおよびGNSのコマンド

S subnet subnet/net _mask/[if1[| if2...]]

ネットワークのネットワーク・アドレス指定

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

s service service_name service_name_list

サービスの名前

サービス名のカンマ区切りリスト

サービスのコマンド

s startoption start_options

データベースの起動オプション(mount、open、read only)

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

t checkinterval time_interval

チェック間隔(分)

OC4J、ホーム、CVUおよびGNSのコマンド

t edition edition_name

サービスの初期セッション・エディション

サービスのコマンド

t envs "name_list"

環境変数のリスト

共通

t namevals "name= value,..."

環境変数の名前および値

共通

T nameval "name=value"

単一環境変数の名前と値

共通

t update instance_name

新しいインスタンス名

サービスのコマンド

t remoteservers host_name[: port_number] [,host_name[: port_number]...]

このクラスタの外部にあるOracle Notification Serviceデーモン用のリモート・ホスト名とポート番号のペアのリスト

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

t stopoption stop_options

データベースの停止オプション(NORMALTRANSACTIONALIMMEDITATEまたはABORT)

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

t toversion target_version

ダウングレード先のバージョン

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

u nettype network_type

ネットワーク・サーバー・タイプ(STATICDHCPまたはMIXED)

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

u newinst

なし

サービス構成への新しいインスタンスの追加

サービスのコマンド

u update

 

SCAN VIPの数に合わせたSCANリスナーの更新

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

u user oracle_user

ファイル・システムのマウントおよびアンマウントが許可されたOracleユーザーまたはその他のユーザー

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

v verbose

 

詳細出力

共通

v volume volume_name

ボリュームの名前

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

V versions

 

 

共通

w failoverdelay number

フェイルオーバーの遅延

サービスのコマンド

w nettype network_type

ネットワーク・サーバー・タイプ(STATICDHCPまたはMIXED)

ノード・アプリケーション、VIP、ネットワーク、リスナー、SCAN VIPおよびSCANリスナーのコマンド

w timeout timeout

オンライン再配置のタイムアウト(分)

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

x dtp {TRUE | FALSE}

分散トランザクション処理を有効化するかどうか

サービスのコマンド

x node node_name

ノード名(このパラメータは非クラスタ・データベースでのみ使用します)

共通

y noprompt

 

確認プロンプトの抑止

共通

y policy {AUTOMATIC | MANUAL}

リソースの管理ポリシー

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループ、ファイル・システムおよびサービス・コマンド

z failoverretry number

フェイルオーバー再試行回数

サービスのコマンド

z rmdepondisk

 

ディスク・グループへのデータベースの依存性の削除

データベース、インスタンス、Oracle ASM、ディスク・グループおよびファイル・システムのコマンド

その他のSRVCTLコマンドおよびパラメータ

Oracle Database 12.2以前のリリースのスクリプトがある場合、非推奨のパラメータを確認して使用方法を現在の形式に更新することをお薦めします。

次のコマンド・パラメータは、Oracle Database 12cで非推奨でした。

表A-3 SRVCTLで非推奨になったコマンドおよびパラメータ

コマンド 非推奨のパラメータ
srvctl modify asm

-node node_name

srvctl modify instance

-z

かわりに、-nodeオプションを使用し、その値を""に設定してください。

srvctl modify gns

[-ip ip_address] [-advertise host_name -address address] [-delete host_name -address address] [-createalias name -alias alias] [-deletealias alias]

かわりに、srvctl update gnsコマンドを使用してください。

srvctl * oc4j

oc4jの名詞は非推奨になりました。SRVCTLは、サポートが終了するまで名詞のoc4jを受け入れます。

srvctl add service

PRECONNECTオプションの-tafpolicyパラメータは非推奨です。

srvctl modify service

-failovermethod {NONE | BASIC}は、非推奨です。

PRECONNECTオプションの-tafpolicyパラメータは非推奨です。

SRVCTLのコマンド・リファレンス

SRVCTLコマンドのこの包括的なリストを使用して、Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)環境を管理します。

SRVCTLコマンドの使用について

SRVCTLコマンドを使用して必要な結果を取得するには、次のガイドラインを確認してください。

SRVCTLのコマンド、オブジェクト名およびパラメータでは、大/小文字が区別されます。データベース、インスタンス、リスナーおよびサービスの名前は、大/小文字が区別されず、そのまま保持されます。LISTENERとlistenerのように、大/小文字のみが異なるリスナー名は作成できません。SRVCTLでは次のコマンド構文を使用します。

srvctl command object [parameters]

このSRVCTL構文の各要素の意味は次のとおりです。

  • commandは、startstopremoveなどの動詞です

  • object (名詞とも呼ばれる)は、SRVCTLがコマンドを実行するターゲットまたはオブジェクト(データベースやインスタンスなど)です。オブジェクトの短縮形も使用できます。

  • parametersは、コマンドの追加パラメータを使用できるようにすぐ前のコマンドの組合せの使用範囲を拡大します。たとえば、-instancesパラメータは、優先インスタンス名のカンマ区切りリストが後に続くことを示し、-instanceパラメータでは、名前のリストではなく1つの値のみが許可されます。カンマ区切りリストの項目の間に空白を使用しないでください。

ノート:

Windowsでカンマ区切りリストを指定する場合は、リストを二重引用符("")で囲む必要があります。

次の表に、SRVCTLコマンドのobject部分に使用できるキーワードを示します。各オブジェクト・キーワードとして、完全な名前または短縮形のいずれかを使用できます。「目的」列に、オブジェクトとそのオブジェクトに実行できるアクションを記述します。

表A-4 オブジェクト・キーワードおよび短縮形

オブジェクト キーワード 用途

データベース

database

データベースに対する追加、変更、環境変数の管理、構成の表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータスの取得の他、データベースの構成情報の削除または動作予測の取得、さらにデータベースの変換、アップグレード、ダウングレードおよび再配置

ディスクグループ

diskgroup

Oracle ASMディスク・グループに対する有効化、無効化、起動、停止、ステータスの取得、削除または動作予測の取得

ホーム

home 特定のOracleホーム・ディレクトリに対する起動、停止または特定のOracleホーム・ディレクトリから実行されるリソースのステータスの取得

インスタンス

instance

inst

データベース・インスタンスに対する追加、変更、有効化、無効化、起動、停止、ステータスの取得、更新および削除

リスナー

listener

lsnr

リスナーに対する追加、変更、環境変数の管理、構成の表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータスの取得、削除および動作予測の取得

ネットワーク

network

デフォルト以外のネットワーク・リソースに対する追加、変更、構成の表示、削除および動作予測の取得。

ノート: また、ノード・アプリケーション・オブジェクトと、configおよびmodifyコマンドは、デフォルトのネットワークを管理します

ノード・アプリケーション

nodeapps

ノード・アプリケーションに対する追加、変更、環境変数管理、構成表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータス取得および削除

Oracle Notification Service

ons

Oracle RestartのOracle Notification Serviceインスタンスのみに対する追加、構成、有効化、起動、ステータス取得、停止、無効化および削除

プラガブル・データベース(PDB)

pdb

PDBに対する追加、変更、削除、構成の表示、有効化、無効化、起動、停止およびステータスの取得

単一クライアント・アクセス名(SCAN)

scan

SCAN VIPに対する追加、構成の表示、変更、有効化、無効化、起動、停止、再配置、削除、ステータスの取得および動作予測の取得

SCANリスナー

scan_listener

SCANリスナーに対する追加、構成の表示、変更、有効化、無効化、起動、停止、再配置、ステータスの取得、削除および動作予測の取得

サービス

service

サービスに対する追加、変更、構成の表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータスの取得、再配置、削除および動作予測の取得

仮想IP

vip

VIPに対する追加、環境変数の管理、構成の表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータスの取得、削除および動作予測の取得

ボリューム

volume

Oracle ACFSボリュームに対する構成表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータス取得および削除

ノート:

Oracle Grid Infrastructure管理操作に固有のSRVCTLコマンドについては、CWADD SRVCTLコマンド・リファレンスを参照してください

databaseコマンド

クラスタ・データベースの管理には、databaseキーワードを指定したコマンドを使用します。

データベースの追加、変更、環境変数の管理、構成のリスト表示、データベースの有効化、無効化、起動、停止およびステータスの取得を実行できます。さらに、データベースに関するデータベース構成情報のアップグレード、ダウングレードおよび削除も実行できます。

srvctl add database

データベース構成をOracle Clusterwareに追加します。

ノート:

ポリシー管理データベース・デプロイメント・オプションは、Oracle Database 23aiでサポートされなくなりました。

構文

srvctl add database -db db_unique_name -oraclehome oracle_home 
     [-dbtype  {RACONENODE | RAC | SINGLE} [-server "server_list"]
     [-instance instance_name] [-timeout timeout]] [-domain domain_name]
     [-spfile spfile] [-pwfile password_file_path]
     [-role {PRIMARY | PHYSICAL_STANDBY | LOGICAL_STANDBY | SNAPSHOT_STANDBY | FAR_SYNC}]
     [-startoption start_options] [-stopoption stop_options] 
     [-startconcurrency start_concurrency] [-stopconcurrency stop_concurrency]
     [-dbname db_name] [-policy {AUTOMATIC | MANUAL | NORESTART | USERONLY | RANK}] 
     [-node node_name] [-diskgroup "disk_group_list"] [-acfspath "acfs_path_list"] 
     [-css_critical {yes | no}] [-memorytarget memory_target] [-maxmemory max_memory] 
     [-defaultnetnum network_number] [-verbose]

パラメータ

表A-5 srvctl add databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前。

-oraclehome oracle_home

Oracle Databaseのホーム・ディレクトリのパス。

-dbtype {RACONENODE | RAC | SINGLE}

追加するデータベースのタイプ(Oracle RAC One Node、Oracle RACまたは単一のインスタンス)。デフォルトはRACです。-node node_nameパラメータを指定すると、-dbtypeパラメータはデフォルトでSINGLEになります。

-server server_list

Oracle RAC One Nodeデータベースの候補サーバーのリスト。

Oracle Clusterwareは、サーバーがリストされている順序でOracle RAC Oneインスタンスを起動しようとします。最初に、リスト内の最初のサーバーでインスタンスを起動しようとします。なんらかの理由で成功しない場合、Oracle Clusterwareはリストで定義されている2つ目のサーバーでインスタンスを起動しようとします。たとえば、3ノード・クラスタの場合:
  • "N3、N2、N1"を使用して、可能であれば3番目のノードで特定のインスタンスを起動します。
  • "N3、N1、N2"を使用して、最初のノードを指定されたフェイルオーバー・ノードにします。
  • 2番目のノードが使用されないようにするには、"N3、N1"を使用します。

Oracle Clusterwareは、インスタンスが起動するたびにこのリストを参照します。それは、通常の起動または失敗イベントによってトリガーされる起動のいずれかです。

-instance instance_name

Oracle RAC One Nodeデータベースのインスタンス名の接頭辞。このパラメータのデフォルト値は、データベースのグローバルな一意の名前の最初の12文字です。

-timeout timeout

Oracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置タイムアウト(分単位)。デフォルト値は30です。

-domain db_domain

データベースのドメイン。

ノート: データベースに対してDB_DOMAIN初期化パラメータを設定している場合は、このパラメータを使用する必要があります。

-spfile spfile

データベース・サーバー・パラメータ・ファイルのパス名。

-pwfile password_file_path

パスワード・ファイルの場所へのフル・パス。

-role {PRIMARY | PHYSICAL_STANDBY | LOGICAL_STANDBY | SNAPSHOT_STANDBY | FAR_SYNC}

Oracle Data Guard構成でのデータベースのロール。デフォルトはPRIMARYです。

-startoption start_options

データベースの起動オプション(OPENMOUNTNOMOUNTなど)デフォルト値はOPENです。

ノート:
  • 起動オプションに複数の語を指定する場合(read onlyread writeなど)、語をスペースで区切り、二重引用符("")で囲みます。たとえば"read only"とします。
  • Oracle Data Guard構成でスイッチオーバーを実行する場合、プライマリ・データベースになるスタンバイ・データベースの-startoptionは、スイッチオーバーの後では常にOPENに設定されます。
-stopoption stop_options

データベースの停止オプション(NORMALTRANSACTIONALIMMEDIATEABORTなど)

-startconcurrency start_concurrency

同時に起動するインスタンスの数、またはこのオプションを無効にする場合は0 (ゼロ)。

-stopconcurrency stop_concurrency

同時に停止するインスタンスの数、またはこのオプションを無効にする場合は0 (ゼロ)。

-dbname db_name

データベースの名前(-dbパラメータで指定する一意の名前と異なる場合)

-policy {AUTOMATIC | MANUAL | NORESTART | USERONLY | RANK}

データベースの管理ポリシー。

  • AUTOMATIC(デフォルト): データベースは、データベース・ホスト・コンピュータの再起動時に前回の実行状態(起動または停止)へ自動的に戻ります。
  • MANUAL: データベース・ホスト・コンピュータの再起動時にデータベースは自動的には再起動されません。MANUALに設定しても、Oracle Clusterwareは、実行中のデータベースを監視し、障害発生時にデータベースを再起動します。
  • NORESTART: MANUAL設定と同様に、データベース・ホスト・コンピュータの再起動時にデータベースは自動的には再起動されません。ただし、NORESTARTでは、サービスやPDBなどの依存性のために起動する必要がないかぎり、障害が発生してもデータベースは再起動されません。
  • USERONLY: データベースは、他の理由(自動起動、依存性による起動、ノード障害など)の結果としてではなく、ユーザー・コマンドによってのみ再起動できます。
  • RANK: データベースは、RANKに従って起動されるPDBの起動依存性によって再起動されないかぎり、Oracle Clusterwareスタックの再起動時に再起動されません。たとえば、2つのCDBのpolicyRANKに設定され、そのPDBのpolicyRESTARTに設定されているとします。CDB1のPDBのランクが3で、CDB2のPDBのランクが2である場合に、1つのCDBを起動するだけのリソースしかないと、PDBの起動時に依存性によってCDB1が起動されます。CDB2は、PDBのランク番号が低いため起動されません。
-node node_name

非クラスタ(シングル・インスタンス) Oracle Databaseを登録するノード名。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

-diskgroup "disk_group_list"

Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)ディスク・グループのカンマ区切りリスト(データベースでOracle ASM記憶域を使用している場合)。

-acfspath "acfs_path_list"

単一のOracle Advanced Cluster File System (Oracle ACFS)パスまたはデータベースの依存性が設定された、二重引用符("")で囲まれたOracle ACFSパスのカンマ区切りリスト。

このパラメータは、データベースがORACLE_HOMEファイル・システムとは異なるファイル・システムでORACLE_BASEを使用する場合など、ORACLE_HOME以外のOracle ACFSファイル・システムへの依存性を作成する場合に使用します。

ノート:

このパラメータは、Oracle ACFSがサポートされているプラットフォームでのみ使用できます。
-css_critical {YES | NO}

このパラメータをYESに設定することにより、サービスに重みを追加できます。クラスタ内のノードに障害が発生した場合、Oracle Clusterwareは最も重みの小さいノードを削除して、クリティカルなサービスを使用可能な状態に保ちます。

-memorytarget memory_target

データベースに割り当てるターゲット・メモリー・サイズ(MB)。デフォルトは0です。

-maxmemory max_memory

リソースに割り当てる最大メモリー・サイズ(MB)。-memorytargetを指定して-maxmemoryを指定しない場合、-maxmemoryはデフォルトで0 (ゼロ)になります。-memorytarget-maxmemory以下であれば、-maxmemory-memorytargetは両方とも検証されます。

-defaultnetnum network_number

サービスの追加時にネットワーク番号を指定しない場合にデフォルトで設定されるサービスのネットワーク番号(整数)を指定します。この番号は、ネットワークを追加したときに指定した-netnumパラメータの値と一致している必要があります。

この例では、特定のOracle Homeディレクトリにcrm.example.comという名前のデータベースを追加する方法を示します。

$ srvctl add database -db crm -oraclehome /u01/oracle/product/23ai/mydb 
-domain example.com
srvctl config database

Oracle RACデータベースの構成、またはOracle Clusterwareに登録されたすべての構成済データベースを表示します。

構文

srvctl config database [-db db_unique_name] [-all] [-verbose]

パラメータ

表A-6 srvctl config databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name
データベースの一意の名前。このパラメータを指定しない場合は、すべてのデータベース・リソースの構成が表示されます。
-all
詳細な構成情報の出力。
-verbose
冗長出力を表示します。

このコマンドによって、次のような出力が返されます。

$ srvctl config database -d main4

Database unique name: main
Database name:
Oracle home: /ade/mjkeenan_main4/oracle
Oracle user: mjkeenan
Spfile:
Password file:
Domain:
Start options: open
Stop options: immediate
Database role: PRIMARY
Management policy: AUTOMATIC
Disk Groups:
Mount point paths:
Services: test
Type: RAC
Start concurrency:
Stop concurrency:
OSDBA group: dba
OSOPER group: oper
Database instances: main41,main42
Configured nodes: mjkeenan_main4_0,mjkeenan_main4_1
CSS critical: no
CPU count: 0
Memory target : 0
Maximum memory: 0
CPU cap: 0
Database is administrator managed
srvctl convert database

Oracle RAC One Nodeデータベースへ、またはOracle RAC One Nodeデータベースからデータベースを変換します。

構文

次の構文モデルのいずれかとともに、このコマンドを使用します。

srvctl convert database -db db_unique_name -dbtype RACONENODE
   [-instance instance_name] [-timeout timeout]

srvctl convert database -db db_unique_name -dbtype RAC [-node node_name]

パラメータ

表A-7 srvctl convert databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前を指定します。

ノート: 非クラスタ・データベースを指定すると、このコマンドから、最初に非クラスタ・データベースをOracle RACまたはOracle RAC One Nodeに変換するように求めるエラーが戻されます。

-dbtype RACONENODE | RAC

変換するデータベースのタイプ(Oracle RAC One NodeまたはOracle RAC)を指定します。

ノート: 進行中または失敗したオンライン・データベース再配置がある場合は、先にこのオンライン・データベース再配置を完了または停止してから、このコマンドを再実行するように求めるエラーが戻されます。

-instance instance_name

オプションで、Oracle RAC One Nodeデータベースのインスタンス名の接頭辞を指定できます。このパラメータのデフォルト値は、データベースのグローバルな一意の名前の最初の12文字です。

ノート:

  • このパラメータは、Oracle RACデータベースからOracle RAC One Nodeデータベースに変換する場合にのみ使用できます。

  • 変換後のインスタンスをオンラインにするには、srvctl stop/start databaseコマンドを使用してデータベースを再起動する必要があります。

-timeout timeout

オプションで、Oracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置タイムアウトを分単位で指定できます。デフォルト値は30です。

-node node_name

オプションで、管理者管理Oracle RACデータベースのノードの名前を指定できます。デフォルトは、最初の候補です。

ノート: ノード名を指定しない場合、またはデータベースが実行されてないノード名を指定した場合、このコマンドから、正しいノードを指定するように求めるエラーが戻されます。

次に、このコマンドの例を示します。
$ srvctl convert database -db myDB -dbtype RACONENODE -instance myDB3
srvctl disable database
実行中のデータベースを無効化します。

データベースがクラスタ・データベースの場合、そのインスタンスも無効化されます。

構文

srvctl disable database -db db_unique_name [-node node_name]

パラメータ

表A-8 srvctl disable databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

無効化するデータベースの名前を指定します。

-node node_name

必要に応じて、データベースを無効化するノードを指定できます。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、データベースmydb1を無効化します。

$ srvctl disable database -db mydb1
srvctl downgrade database
データベースとそのサービスの構成を、現行バージョンから特定の下位バージョンにダウングレードします。

構文

srvctl downgrade database -db db_unique_name -oraclehome Oracle_home
  -targetversion to_version

パラメータ

表A-9 srvctl downgrade databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

ダウングレードするデータベースの一意の名前を指定します。

-oraclehome Oracle_home

Oracleホームへのパスを指定します。

-targetversion to_version

ダウングレード先のデータベース・バージョンを指定します。

srvctl enable database
クラスタ・データベースとそのインスタンスを有効化します。

構文

srvctl enable database -db db_unique_name [-node node_name]

パラメータ

表A-10 srvctl enable databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

有効化するデータベースの一意の名前を指定します。

-node node_name

必要に応じて、有効化するデータベース・リソースが存在するノードの名前を指定できます。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、mydb1という名前のデータベースを有効化します。

$ srvctl enable database -db mydb1
srvctl getenv database
データベースに関連付けられている環境変数の値を表示します。

構文

srvctl getenv database -db db_unique_name [-envs "name_list"]

パラメータ

表A-11 srvctl getenv databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

環境変数の値を表示するデータベースの一意の名前を指定します。

-envs "name_list"

必要に応じて、値を二重引用符("")で囲んだ特定の環境変数の名前のカンマ区切りリストを指定できます。

このパラメータを使用しない場合、SRVCTLによって、データベースに関連付けられているすべての環境変数の値が表示されます。

次の例では、crmという名前のデータベースの環境構成を表示します。

$ srvctl getenv database -db crm
srvctl modify database

データベースの構成を変更します。

ノート:

ポリシー管理データベース・デプロイメント・オプションは、Oracle Database 23aiでサポートされなくなりました。

構文

srvctl modify database -db db_unique_name [-dbname db_name] [-instance instance_name] 
     [-oraclehome oracle_home_path] [-localrolling] | [-localrolling_revert] [-user user_name] 
     [-server "server_list"] [-timeout timeout] [-domain db_domain] 
     [-spfile spfile] [-pwfile password_file_path]
     [-role {PRIMARY|PHYSICAL_STANDBY|LOGICAL_STANDBY|SNAPSHOT_STANDBY}]
     [-startoption start_options] [-stopoption stop_options] 
     [-startconcurrency start_concurrency] [-stopconcurrency stop_concurrency]
     [-policy {AUTOMATIC | MANUAL | NORESTART | USERONLY | RANK}] 
     [{-diskgroup "diskgroup_list" | -nodiskgroup}] [-acfspath "acfs_path_list"] 
     [-css_critical {YES | NO}] [-memorytarget memory_target] [-maxmemory max_memory] 
     [-defaultnetnum network_number] [-disabledreason {DECOMMISSIONED}] [-force] 
     [-verbose]

パラメータ

表A-12 srvctl modify databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前。

-dbname db_name

データベースの名前(-dbパラメータで指定する一意の名前と異なる場合)

-instance instance_name

インスタンス名の接頭辞。このパラメータは、管理者管理Oracle RAC One Nodeデータベースで必要になります。

-oraclehome oracle_home

Oracle Databaseのホーム・ディレクトリのパス。

-localrolling

ローカル・ローリング機能を有効にするために、新しいOracle RACデータベース・インスタンスを作成します。

-localrolling_revert

このパラメータを使用して、Oracle RACローカル・ローリング構成の変更を元に戻します。

-user user_name

Oracleホーム・ディレクトリを所有するユーザーの名前。

ノート: -userパラメータを指定する場合は、このコマンドを権限付きモードで実行する必要があります。

-server server_list

Oracle RAC One Nodeデータベースの候補サーバーのリスト。

Oracle Clusterwareは、サーバーがリストされている順序でOracle RAC Oneインスタンスを起動しようとします。最初に、リスト内の最初のサーバーでインスタンスを起動しようとします。なんらかの理由で成功しない場合、Oracle Clusterwareはリストで定義されている2つ目のサーバーでインスタンスを起動しようとします。たとえば、3ノード・クラスタの場合:
  • "N3、N2、N1"を使用して、可能であれば3番目のノードで特定のインスタンスを起動します。
  • "N3、N1、N2"を使用して、最初のノードを指定されたフェイルオーバー・ノードにします。
  • 2番目のノードが使用されないようにするには、"N3、N1"を使用します。

Oracle Clusterwareは、インスタンスが起動するたびにこのリストを参照します。それは、通常の起動または失敗イベントによってトリガーされる起動のいずれかです。

-timeout timeout

Oracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置タイムアウト(分単位)。デフォルト値は30です。

-domain db_domain

データベースのドメイン。

ノート: データベースに対してDB_DOMAIN初期化パラメータを設定している場合は、このパラメータを使用する必要があります。

-spfile spfile

データベース・サーバー・パラメータ・ファイルのパス名。

-pwfile password_file_path

パスワード・ファイルの場所へのフル・パスを入力します。

-role {PRIMARY | PHYSICAL_STANDBY | LOGICAL_STANDBY | SNAPSHOT_STANDBY}

Oracle Data Guard構成でのデータベースのロール。デフォルトはPRIMARYです。

-startoption start_options

データベースの起動オプション(OPENMOUNTNOMOUNTなど)デフォルト値はOPENです。

ノート:
  • 起動オプションに複数の語を指定する場合(read onlyread writeなど)、語をスペースで区切り、二重引用符("")で囲みます。たとえば"read only"とします。

  • Oracle Data Guard構成でスイッチオーバーを実行する場合、プライマリ・データベースになるスタンバイ・データベースの-startoptionは、スイッチオーバーの後では常にOPENに設定されます。

-stopoption stop_options

データベースの停止オプション(NORMALTRANSACTIONALIMMEDIATEABORTなど)

-startconcurrency start_concurrency

同時に起動するインスタンスの数、またはこのオプションを無効にする場合は0 (ゼロ)。

-stopconcurrency stop_concurrency

同時に停止するインスタンスの数、またはこのオプションを無効にする場合は0 (ゼロ)。

-policy {AUTOMATIC | MANUAL | NORESTART | USERONLY | RANK}

データベースの管理ポリシー。

  • AUTOMATIC(デフォルト): データベースは、データベース・ホスト・コンピュータの再起動時に前回の実行状態(起動または停止)へ自動的に戻ります。
  • MANUAL: データベース・ホスト・コンピュータの再起動時にデータベースは自動的には再起動されません。MANUALに設定しても、Oracle Clusterwareは、実行中のデータベースを監視し、障害発生時にデータベースを再起動します。
  • NORESTART: MANUAL設定と同様に、データベース・ホスト・コンピュータの再起動時にデータベースは自動的には再起動されません。ただし、NORESTARTでは、サービスやPDBなどの依存性のために起動する必要がないかぎり、障害が発生してもデータベースは再起動されません。
  • USERONLY: データベースは、他の理由(自動起動、依存性による起動、ノード障害など)の結果としてではなく、ユーザー・コマンドによってのみ再起動できます。
  • RANK: データベースは、RANKに従って起動されるPDBの起動依存性によって再起動されないかぎり、Oracle Clusterwareスタックの再起動時に再起動されません。たとえば、2つのCDBのpolicyRANKに設定され、そのPDBのpolicyRESTARTに設定されているとします。CDB1のPDBのランクが3で、CDB2のPDBのランクが2である場合に、1つのCDBを起動するだけのリソースしかないと、PDBの起動時に依存性によってCDB1が起動されます。CDB2は、PDBのランク番号が低いため起動されません。
-diskgroup "disk_group_list"

Oracle ASMディスク・グループのカンマ区切りリスト(データベースでOracle ASM記憶域を使用している場合)

-acfspath "acfs_path_list"

データベースの依存性が設定された、二重引用符("")で囲まれた単一のOracle ACFSパスまたはOracle ACFSパスのカンマ区切りリスト

このパラメータは、データベースがORACLE_HOMEファイル・システムとは異なるファイル・システムでORACLE_BASEを使用する場合など、ORACLE_HOME以外のOracle ACFSファイル・システムへの依存性を作成する場合に使用します。

ノート:

このパラメータは、Oracle ACFSがサポートされているプラットフォームでのみ使用できます。
-css_critical {YES | NO}

このパラメータをYESに設定することにより、サービスに重みを追加できます。クラスタ内のノードに障害が発生した場合、Oracle Clusterwareは最も重みの小さいノードを削除して、クリティカルなサービスを使用可能な状態に保ちます。

-memorytarget memory_target

データベースに割り当てるターゲット・メモリー(MB)を指定します。デフォルトは0です。

-maxmemory max_memory

リソースに割り当てる最大メモリー(MB)を指定します。-memorytargetを指定して-maxmemoryを指定しない場合、-maxmemoryはデフォルト値の0になります。-memorytarget-maxmemory以下であれば、-maxmemory-memorytargetは両方とも検証されます。

-defaultnetnum network_number

サービスの追加時にネットワーク番号を指定しない場合にデフォルトで設定されるサービスのネットワーク番号を指定します。

-disabledreason {DECOMMISSIONED}

データベースを廃止(つまり、そのデータベースは再度起動できず、使用されていない)としてマークします。これは、将来の日付に削除されるデータベースを対象としています。

使用上のノート

  • 実行中のデータベースに対してsrvctl modify databaseを使用する際、サーバー・リストを指定する場合は、そのデータベースが実行されているノードがそのリストに含まれている必要があります。

  • インスタンス名の接頭辞は、srvctl add databaseコマンドの実行後に変更することはできません。

  • Oracle RAC One Nodeデータベースでは、管理ポリシーをAUTOMATIC (-policyパラメータを使用)から変更できません。実行しようとすると、エラー・メッセージが表示されます。

次の例は、データベースのロールをロジカル・スタンバイに変更します。

$ srvctl modify database -db crm -role logical_standby

次の例では、Oracle ASMディスク・グループSYSFILESLOGSおよびOLTPを使用するようにracTestデータベースに指示します。

$ srvctl modify database -db racTest -diskgroup "SYSFILES,LOGS,OLTP"
srvctl predict database
特定のデータベースの障害の結果を予測します。

構文

srvctl predict database -db db_unique_name [-verbose]

使用上のノート

  • 確認するデータベースの一意の名前を指定します。

  • 必要に応じて、-verboseパラメータを使用して、詳細な出力を表示できます。

srvctl relocate database

ノード間でのOracle RAC One Nodeデータベースの再配置を開始します。

また、このコマンドは、再配置失敗後にクリーン・アップし、Oracle RAC One Nodeデータベースの再配置にのみ使用できます。

構文

このコマンドは、次のいずれかの構文モデルで使用します。

Oracle RAC One Nodeデータベースのオンライン再配置を開始するには:

srvctl relocate database -db db_unique_name {[-node target_node] [-timeout timeout]
   [-stopoption NORMAL] | -abort [-revert]} [-drain_timeout drain_timeout] [-eval] [-verbose] 

Oracle RAC One Nodeデータベースの失敗したオンライン再配置を停止するには:

srvctl relocate database -db db_unique_name -abort [-revert] 
   [-drain_timeout drain_timeout] [-eval] [-verbose]

パラメータ

表A-13 srvctl relocate databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

再配置するデータベースの一意の名前を指定します。

-node target_node

必要に応じて、Oracle RAC One Nodeデータベースを再配置するターゲット・ノードを指定できます。

ノート: 管理者管理Oracle RAC One Nodeデータベースを再配置する場合は、このパラメータを使用する必要があります。

-timeout timeout

必要に応じて、Oracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置タイムアウトを分単位で指定できます。デフォルト値は30です。

-stopoption NORMAL

このパラメータは、実行中のインスタンスのデフォルトの停止オプション(プライマリ・データベースのSHUTDOWN TRANSACTIONAL LOCALのデフォルト、スタンバイ・データベースのSHUTDOWN IMMEDIATEなど)をオーバーライドする場合に使用します。-stopoptionで使用できる唯一の値はNORMALです。

-abort

このパラメータは、失敗したオンライン・データベース再配置を停止する場合に使用します。

-revert

このパラメータは、管理者管理Oracle RAC One Nodeデータベースの候補サーバー・リストから、失敗したオンライン再配置リクエストのターゲット・ノードを削除する場合に使用します。

-drain_timeout timeout

リソースの排出が完了するまでの許容時間を秒数で指定します。有効な値は、空の文字列("")、0、または正の整数です。デフォルト値は空の文字列です(このパラメータが設定されていないことを表します)。0に設定されている場合は、即座に排出が発生します。

ドレイン期間は、計画的なメンテナンス操作のために意図されています。ドレイン期間中は、現在のすべてのクライアント要求は処理されますが、新しい要求は受け入れません。サービスに設定すると、この値は、コマンドライン値が設定されていない場合に使用されます。

–eval

システムに変更を加えることなく、操作の効果を評価します。

–verbose

このパラメータは、詳細出力を表示する場合に使用します。

使用上のノート

  • 再配置するOracle RAC One Nodeデータベースが実行されていない場合、コマンドはエラーを戻します。

  • 別のオンライン・データベース再配置がこのOracle RAC One Nodeデータベースに対してアクティブの場合、コマンドはエラーを戻します。

  • -drain_timeout値が-timeout値より大きい場合、SRVCTLはサービスを再配置しますが、データベース・インスタンスでサービスを明示的に起動または停止することはありません。
  • このOracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置が失敗し、ターゲット・ノードがいずれかの再配置と同じでない場合、失敗したオンライン・データベース再配置を停止し、新しい再配置を開始するように求めるエラーがコマンドから戻されます。

  • このOracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置が失敗し、ターゲット・ノードが同じ(またはターゲットを指定していない)場合、このコマンドはデータベース再配置を試行します。

次の例は、rac1というOracle RAC One Nodeデータベースを、node7というサーバーに再配置します。

$ srvctl relocate database -db rac1 -node node7
srvctl remove database

データベース構成を削除します。

このコマンドの実行後には、パスワード・ファイルがデフォルトの場所にあることを確認します(SYSユーザーのパスワードで、SYSユーザーとしてデータベースに接続する場合)。

構文

srvctl remove database -db db_unique_name [-force] [-noprompt] [-verbose]

パラメータ

表A-14 srvctl remove databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-database db_unique_name

データベースの一意の名前。

-force

強制的にデータベースを削除して、すべての依存性を無視します。

-noprompt

プロンプトを非表示にします。

-verbose

冗長出力を表示します。

crmという名前のデータベースを削除するには:

$ srvctl remove database -db crm
srvctl setenv database
クラスタ・データベース環境構成を管理します。

構文

このコマンドは、次のいずれかの構文モデルで使用します。

srvctl setenv database -db db_unique_name -envs "name=val[,...]"
srvctl setenv database -db db_unique_name -env "name=val"

パラメータ

表A-15 srvctl setenv databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

環境変数を設定するデータベースの一意の名前を指定します。

-envs "name=val[,...]"

設定する環境変数の名前/値ペアのカンマ区切りリストを、二重引用符("")で囲んで指定します。

-env "name=val"

カンマやその他の特殊文字を含んだ値を二重引用符("")で囲んで設定する単一の環境変数を指定します。

使用上のノート

ここで、コマンドに関する追加情報を追加します。

次の例では、クラスタ・データベースの言語環境変数を設定します。

$ srvctl setenv database -db crm -env LANG=en
srvctl start database
データベースとその有効化されたインスタンスおよびデータベース・インスタンスが存在するノードのすべてのリスナーを起動します。

起動しないリスナーを無効化できます。

構文

srvctl start database -db db_unique_name [-eval] [-startoption start_options]
  [-startconcurrency number_of_instances] [-node node_name]

パラメータ

表A-16 srvctl start databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

起動するデータベースの一意の名前を指定します。

–eval

必要に応じて、このパラメータを使用して、コマンドがシステムに及ぼす影響を仮定的に評価できます。

-startoption start_options

必要に応じて、起動コマンドのオプションを設定できます(OPENMOUNTNOMOUNTなど)。

ノート:

  • このコマンド・パラメータは、すべてのデータベース起動オプションをサポートします。

  • 起動オプションに複数の語を指定する場合(read onlyread writeなど)、語をスペースで区切り、二重引用符("")で囲みます。たとえば"read only"とします。

    関連項目: 起動オプションの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』を参照してください

-startconcurrency number_of_instances

必要に応じて、同時に起動するデータベース・インスタンスの数を指定するか、または空の起動同時実行値の場合は0を指定できます。このパラメータをsrvctl start databaseコマンドとともに使用すると、srvctl add | modify databaseコマンドを使用して構成された-startconcurrency値がオーバーライドされます。

ノート:

-startconcurrencyパラメータの値が合計インスタンス数より大きい場合、このパラメータには効果がなく、0と同じです。
-node node_name

必要に応じて、データベースを起動するノードの名前を指定できます。

ノート:

  • このコマンドは、Oracle RAC One NodeデータベースおよびStandard Edition高可用性データベースにのみ適用されます。

  • 指定するノードは、管理者管理のOracle RAC One NodeデータベースまたはStandard Edition高可用性データベースの候補リストに含まれている必要があります。

  • データベースが指定したノード以外ですでに実行されている場合、このコマンドはエラーを戻します。

  • ノードを指定しない場合、Oracle Clusterwareはそのポリシー(分散、リソース数、候補ノードの順序)に従ってOracle RAC One NodeデータベースまたはStandard Edition高可用性データベースを起動するノードを選択します。

  • 起動しようとしているOracle RAC One Nodeデータベースのアクティブなオンライン・データベース再配置がある場合、両方のインスタンスはすでに実行されており、コマンドによりエラー・メッセージが戻されます。オンライン・データベース再配置中にのみ、Oracle RAC One Nodeデータベースの2つのインスタンスが存在します。

    Oracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置が失敗したときに、ノードが指定されていない場合、このコマンドは両方のデータベース・インスタンスを起動しようとします。

    Oracle RAC One Nodeデータベースのオンライン・データベース再配置が失敗したときに、ノードが指定されていた場合、このコマンドは失敗された再配置を停止し、そのノードでインスタンスを起動しようとします。

次の例では、crmデータベースを起動し、起動オプションを読取り専用に設定します。

$ srvctl start database -db crm -startoption "read only"
srvctl status database

このコマンドは、データベースの現在の状態を表示します。

構文

srvctl status database {-db db_unique_name {[-sid] [-home]} | -thisversion | -thishome} 
   [-force] [-detail] [-verbose]

パラメータ

表A-17 srvctl status databaseのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前を指定します。

–sid

このパラメータは、このノードで実行中のOracleインスタンスのSIDを表示する場合に使用します。

–home

このパラメータは、指定したデータベースのOracleホームを表示する場合に使用します。

-thisversion

このパラメータは、SRVCTLと同じOracle製品バージョンのデータベースのステータスを表示する場合に使用します。

-thishome

このパラメータは、このOracleホームで構成されたデータベースのステータスを表示する場合に使用します。

-force

無効化されたアプリケーションを含めます

–detail

このパラメータは、詳細なデータベース・ステータス情報を表示する場合に使用します。

-verbose

STATE_DETAILS属性とINTERNAL_STATE属性を表示します。これには、STABLESTARTINGSTOPPING、およびCLEANINGが含まれています。

INTERNAL_STATESTABLEの場合、SRVCTLは追加の情報を表示しなくなります。INTERNAL_STATESTARTINGの場合、SRVCTLは次を表示します。

Instance instance_name is being started

INTERNAL_STATECLEANINGの場合、SRVCTLは次を表示します。

Instance instance_name is being cleaned up

INTERNAL_STATESTOPPINGの場合、SRVCTLは次を表示します。

Instance instance_name is being stopped

使用上のノート

このコマンドの出力には、データベースの各実行中インスタンスのOracle ASMまたはOracle ASM IOServerインスタンスに関する情報が含まれます。

このコマンドでは、次のような出力が表示されます。

$ srvctl status database -db db00 -detail

Instance db00_1 is connected to ASM instance +ASM3
Instance db00_2 is connected to ASM I/O server instance +IOS1
srvctl stop database

データベース、そのインスタンスおよびそのサービスを停止します。

構文

srvctl stop database -db db_unique_name [-stopoption stop_options] 
  [-stopconcurrency number_of_instances] [-drain_timeout timeout] [-eval]
  [-force] [-verbose]

パラメータ

表A-18 srvctl stop databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

停止するデータベースの一意の名前を指定します。

-stopoption stop_options

必要に応じて、停止コマンドのオプションを指定できます(NORMALTRANSACTIONAL LOCALIMMEDIATEABORTなど)。

-stopconcurrency number_of_instances

必要に応じて、同時に停止するデータベース・インスタンスの数を指定するか、または空の停止同時実行値の場合は0を指定できます。このパラメータをsrvctl stop databaseコマンドとともに使用すると、srvctl add | modify databaseコマンドを使用して構成された-stopconcurrency値がオーバーライドされます。

ノート:

-stopconcurrencyパラメータの値が合計インスタンス数より大きい場合、このパラメータには効果がなく、0と同じです。
-drain_timeout timeout

必要に応じて、リソース・ドレイニング処理を完了するために許可される時間(秒)を指定できます。デフォルトでは、このパラメータは設定されていません。0または任意の正の整数を指定できます。空の文字列にすると、パラメータの設定が解除されます。0を指定した場合、エージェントはサービス・ドレイニングに関連する処理を即時に実行します。

ドレイン・タイムアウトは、サービスがセッションのドレイニングの完了を待機する最大時間であり、これを越えると終了する(srvctl stop serviceまたはsrvctl stop instanceの場合)か、データベースの停止処理に入ります(srvctl stop database)。セッション・ドレイニングが10秒で完了し、(CLIまたはリソース属性の)ドレイン・タイムアウト値が100秒の場合、SRVCTLは10秒間待機します。残りの90秒は待機しません。

-eval

必要に応じて、このパラメータを使用して、コマンドがシステムに及ぼす影響を仮定的に評価できます。

-force

必要に応じて、このパラメータを使用して、データベース、そのインスタンス、そのサービス、およびそれらのサービスに依存するリソースを停止できます。

-verbose

必要に応じて、このパラメータを使用して、詳細な出力を表示できます。

次のコマンド例では、データベースを停止して、詳細な出力を含めます。

$ srvctl stop database -db db1 -drain_timeout 50 -verbose
Draining in progress on services svc1,svc2.
Drain complete on services svc1.
Draining in progress on services svc2.
Draining in progress on services svc2.
Drain complete on services svc2.
srvctl unsetenv database
クラスタ・データベース環境構成の設定を解除します。

構文

srvctl unsetenv database -db db_unique_name -envs "name_list"

パラメータ

表A-19 srvctl unsetenv databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

環境変数の設定を解除するデータベースの一意の名前を指定します。

-envs "name_list"

二重引用符("")で囲まれた環境変数名のカンマ区切りリストを指定します。

次の例では、2つのクラスタ・データベース環境変数の設定を解除します。

$ srvctl unsetenv database -db crm -envs "CLASSPATH,LANG"
srvctl update database

指定したデータベースを更新して、新しいリスナー・エンドポイントが使用されるようにします。

構文

srvctl update database -db db_unique_name [-startoption start_options [-node node_name]]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • 更新するデータベースの一意の名前を指定します。

srvctl upgrade database
このコマンドの実行元であるデータベース・ホームのバージョンに、データベースの構成とそのすべてのサービスをアップグレードします。

構文

srvctl upgrade database -db db_unique_name -oraclehome Oracle_home

パラメータ

表A-20 srvctl upgrade databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

アップグレードするデータベースの一意の名前を指定します。

-oraclehome Oracle_home

アップグレードしたORACLE_HOMEへのパスを指定します。

diskgroupコマンド

Oracle ASMディスク・グループの管理には、diskgroupキーワードを指定したコマンドを使用します。

Oracle ASMディスク・グループの追加、変更、構成のリスト表示、有効化、無効化、起動、停止およびステータスの取得を実行できます。

srvctl disable diskgroup
指定したいくつかのノード上の特定のディスク・グループを無効化します。

構文

srvctl disable diskgroup -diskgroup diskgroup_name [-node "node_list"]

パラメータ

表A-21 srvctl disable diskgroupコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-diskgroup diskgroup_name

無効化するOracle ASMディスク・グループの名前を指定します。

-node "node_list"

必要に応じて、ディスク・グループを無効化するノード名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定できます。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、クラスタ内の2つのノード(mynode1およびmynode2)でOracle ASMディスク・グループ(dgroup1)を無効化します。

$ srvctl disable diskgroup -diskgroup dgroup1 -node "mynode1,mynode2"
srvctl enable diskgroup
指定したいくつかのノード上の特定のディスク・グループを有効化します。

構文

srvctl enable diskgroup -diskgroup diskgroup_name [-node "node_list"]

パラメータ

表A-22 srvctl enable diskgroupコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-diskgroup diskgroup_name

有効化するOracle ASMディスク・グループの名前を指定します。

-node "node_list"

必要に応じて、ディスク・グループを有効化するノード名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定できます。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、ノード(mynode1およびmynode2)でOracle ASMディスク・グループ(diskgroup1)を有効化します。

$ srvctl enable diskgroup -diskgroup diskgroup1 -node "mynode1,mynode2"
srvctl predict diskgroup
Oracle ASMディスク・グループ障害の結果を予測します。

構文

srvctl predict diskgroup -diskgroup diskgroup_name [-verbose]

使用上のノート

障害を評価するOracle ASMディスク・グループの名前を指定します。必要に応じて、-verboseパラメータを使用して、詳細な出力を表示できます。

srvctl remove diskgroup
Oracle ClusterwareまたはOracle Restartから、特定のOracle ASMディスク・グループ・リソースを削除します。

構文

srvctl remove diskgroup -diskgroup diskgroup_name [-force]

使用上のノート

削除するOracle ASMディスク・グループの名前を指定します。必要に応じて、-forceパラメータを使用して、依存性を無視し、ディスク・グループを強制的に削除できます。

次の例では、DG1 Oracle ASMディスク・グループを強制的に削除します。

$ srvctl remove diskgroup -diskgroup DG1 -force
srvctl start diskgroup
指定したいくつかのノード上の特定のOracle ASMディスク・グループ・リソースを起動します。

構文

srvctl start diskgroup -diskgroup diskgroup_name [-node "node_list"]

パラメータ

表A-23 srvctl start diskgroupコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-diskgroup diskgroup_name

起動するOracle ASMディスク・グループの名前を指定します。

-node "node_list"

必要に応じて、ディスク・グループ・リソースを起動するノード名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定できます。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、ノード(mynode1およびmynode2)でOracle ASMディスク・グループ(diskgroup1)を起動します。

$ srvctl start diskgroup -diskgroup diskgroup1 -node "mynode1,mynode2"
srvctl status diskgroup
指定したいくつかのノード上にある特定のディスク・グループのステータスを表示します。

構文

srvctl status diskgroup -diskgroup diskgroup_name [-node "node_list"]
  [-detail] [-verbose]

パラメータ

表A-24 srvctl status diskgroupコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-diskgroup diskgroup_name

ステータスを表示するOracle ASMディスク・グループの名前を指定します。

-node "node_list"

必要に応じて、Oracle ASMディスク・グループのステータスを確認するノード名のカンマ区切りリストを指定できます。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

-detail

必要に応じて、このパラメータを使用して、Oracle ASMディスク・グループの詳細なステータス情報を表示できます。

-verbose

必要に応じて、このパラメータを使用して冗長出力を表示できます。

次の例では、dgrp1 Oracle ASMディスク・グループのステータスを表示します。

$ srvctl status diskgroup -diskgroup dgrp1 -node "mynode1,mynode2" -detail
srvctl stop diskgroup
指定したいくつかのノード上の特定のOracle ASMディスク・グループ・リソースを停止します。

構文

srvctl stop diskgroup -diskgroup diskgroup_name [-node "node_list"] [-force]

パラメータ

表A-25 srvctl stop diskgroupコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-diskgroup diskgroup_name

停止するOracle ASMディスク・グループの名前を指定します。

-node "node_list"

必要に応じて、Oracle ASMディスク・グループ・リソースを停止するノード名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定できます。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

-force

必要に応じて、このパラメータを使用して、強制ディスマウントを実行できます。このパラメータでは、停止するディスク・グループに依存するデータベースは停止されませんが、これによりデータベースに障害が発生する可能性があります。

次のコマンドは、2つのノード(mynode1およびmynode2)でOracle ASMディスク・グループ(diskgroup1)を停止します。

$ srvctl stop diskgroup -diskgroup diskgroup1 -node "mynode1,mynode2" -force

homeコマンド

ホーム・ディレクトリに関連するすべてのクラスタウェア・リソースの起動、停止およびステータスの取得には、homeキーワードを指定したコマンドを使用します。

srvctl start home
指定したOracleホームのすべてのOracle Restart管理リソースおよびOracle Clusterware管理リソースを起動します。

構文

srvctl start home -oraclehome Oracle_home -statefile state_file -node node_name

パラメータ

表A-26 srvctl start homeコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-oraclehome Oracle_home

Oracle RestartまたはOracle Clusterware管理リソースを起動するOracleホームのパスを指定します。

-statefile state_file

SRVCTLで状態ファイルを書き込むディレクトリへのパスを指定します。

-node node_name

Oracleホームが存在するノードの名前を指定します。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次のコマンドにより、Oracleホームが起動されます。

$ srvctl start home -oraclehome /u01/app/oracle/product/12.2.0/db_1
  -statefile ~/state.txt -node node1
srvctl status home

指定したOracleホームのすべてのOracle Restart管理リソースおよびOracle Clusterware管理リソースのステータスを表示します。

構文

srvctl status home -oraclehome Oracle_home -statefile state_file -node node_name

パラメータ

表A-27 srvctl status homeコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-oraclehome Oracle_home

Oracle RestartまたはOracle Clusterware管理リソースを起動するOracleホームのパスを指定します。

-statefile state_file

このコマンドが生成した状態情報を保持するテキスト・ファイルが含まれているディレクトリへのパスを指定します。

-node node_name

Oracleホームが存在するノードの名前を指定します。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでは必須ですが、それ以外では使用できません。

次の例では、特定のOracleホームのステータスを取得します。

$ srvctl status home -oraclehome /u01/app/oracle/product/23.4.0/dbhome_1 -statefile
 ~/state.txt -node stvm12

前述のコマンドでは次のような出力が戻されます。

Database cdb1 is running on node stvm12
srvctl stop home

指定したOracleホームから実行されるすべてのOracle Restart管理リソースまたはOracle Clusterware管理リソースを停止します。

構文

srvctl stop home -oraclehome Oracle_home -statefile state_file -node node_name
  [-stopoption stop_options] [-force]

パラメータ

表A-28 srvctl stop homeコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-oraclehome Oracle_home

Oracle RestartまたはOracle Clusterware管理リソースを起動するOracleホームのディレクトリ・パスを指定します。

ノート: 指定するOracleホームのパスは、SRVCTLを起動するOracleホームと同じバージョンである必要があります。

-statefile state_file

SRVCTLで状態ファイルに書き込むディレクトリへのパスを指定します。

-node node_name

Oracleホームが存在するノードの名前を指定します。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

-stopoption stop_options

必要に応じて、データベースの停止オプションを指定できます(NORMALTRANSACTIONALIMMEDIATEABORTなど)

関連項目: 停止オプションの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』を参照してください。

-force

必要に応じて、このパラメータを使用して、エラーがレポートされる場合にもリソースを停止できます。

次の例では、Oracleホームを停止します。

$ srvctl stop home -oraclehome /u01/app/oracle/product/23.4.0/db_1 -statefile
 ~/state.txt

instanceコマンド

データベース・インスタンスの追加、変更、有効化、無効化、起動、停止、ステータスの取得およびそのインスタンスの削除には、instanceキーワードを指定したコマンドを使用します。

srvctl add instance

クラスタ・データベース構成にインスタンスの構成を追加します。

構文

srvctl add instance -db db_unique_name -instance instance_name
     -node node_name [-force]

パラメータ

表A-29 srvctl add instanceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

インスタンスを追加するデータベースの一意の名前

-instance instance_name

追加するインスタンスの名前

-node node_name

インスタンスを作成するノードの名前

-force

必要に応じて、一部のリソースが停止されても追加操作を強制できます。

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用できます。

  • このコマンドによって、CARDINALITYリソース属性の値が増加します。

  • Oracle RAC One Nodeデータベースでこのコマンドを使用しようとすると、コマンドからデータベースをOracle RACに変換する必要があるという内容のエラーが戻されます。

次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl add instance -db crm -instance crm01 -node gm01
$ srvctl add instance -db crm -instance crm02 -node gm02
$ srvctl add instance -db crm -instance crm03 -node gm03
srvctl disable instance
データベース・インスタンスを無効化します。

このコマンドで無効化するデータベース・インスタンスが、有効化されている最後のデータベース・インスタンスである場合は、この操作によってデータベースも無効化されます。

ノート:

  • このコマンドはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。

  • Oracle RAC One Nodeデータベースでこのコマンドを実行すると、このコマンドから、かわりにdatabase名詞を使用するように求めるエラーが戻されます。

構文

srvctl disable instance -db db_unique_name -instance "instance_name_list"

パラメータ

表A-30 srvctl disable instanceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

インスタンスを無効化するデータベースの一意の名前を指定します。

-instance "instance_name_list"

無効化する1つのインスタンス名、または二重引用符("")で囲んだインスタンス名のカンマ区切りリストを指定します。

次の例では、crmデータベースの2つのインスタンス(crm1およびcrm2)を無効化します。

$ srvctl disable instance -db crm -instance "crm1,crm3"
srvctl enable instance
Oracle RACデータベースのインスタンスを有効化します。
このコマンドを使用してすべてのインスタンスを有効化する場合、データベースも有効化されます。

ノート:

  • このコマンドは、Oracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用できます。

  • Oracle RAC One Nodeデータベースでこのコマンドを実行すると、このコマンドから、かわりにdatabase名詞を使用するように求めるエラーが戻されます。

構文

srvctl enable instance -db db_unique_name -instance "instance_name_list"

パラメータ

表A-31 srvctl enable instanceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

インスタンスを有効化するデータベースの一意の名前を指定します。

-instance "instance_name_list"

有効化するインスタンス名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定します。

次の例では、crmデータベースの2つのインスタンスを有効化します。

$ srvctl enable instance -db crm -instance "crm1,crm2"
srvctl modify instance
データベース・インスタンスの構成を現在のノードから別のノードへ変更します。

構文

ノート:

ポリシー管理データベース・デプロイメント・オプションは、Oracle Database 23aiでサポートされなくなりました。
srvctl modify instance -db db_unique_name -instance instance_name
     -node node_name

パラメータ

表A-32 srvctl modify instanceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-database db_unique_name

データベースの一意の名前を指定します。

-instance instance_name

データベース・インスタンス名を指定します。

ノート:

これまでに起動したことのないインスタンス名を指定する場合、インスタンス番号、UNDO、およびREDOをSPFILEで割り当てることが必要になる場合があります。
-node node_name

インスタンスを実行するノードの名前。

使用上のノート

このコマンドは、実行インスタンスの名前変更または再配置には使用できません

次の例では、データベース・インスタンスamdb1が、指定されたノードmynodeで実行されるように、amdbの構成を変更します。

$ srvctl modify instance -db amdb -instance amdb1 -node mynode

次の例は、前述の例で確立されたディレクティブを削除します。

$ srvctl modify instance -db pmdb -instance pmdb1_1 -node ""
srvctl remove instance
データベースのインスタンスの構成を削除します。

構文

srvctl remove instance -db db_unique_name -instance instance_name
  [-noprompt] [-force]

パラメータ

表A-33 srvctl remove instanceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前を指定します。

-instance instance_name

削除するインスタンスの名前を指定します。

-noprompt

このパラメータは、プロンプトを抑止する場合に使用します。

–force

このパラメータは、インスタンスが実行中ではないことの確認をスキップし、実行中であっても削除する場合に使用します。また、インスタンスに実行中のサービスがないことのチェックもスキップし、インスタンスが削除される前にこれらのサービスを停止します。

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用できます。

  • -forceパラメータを使用した場合は、インスタンスで実行されているすべてのサービスが停止されます。インスタンスを削除する前に、削除されるインスタンスを優先インスタンスまたは使用可能インスタンスとして使用しないようにサービスを再構成することをお薦めします。

  • Oracle RAC One Nodeデータベースでこのコマンドを使用しようとすると、コマンドから、そのデータベースを削除しないかぎり、インスタンスを削除できないことを示すエラーが戻されます。

次の例では、crmデータベースからcrm01データベース・インスタンスを削除します。

$ srvctl remove instance -db crm -instance crm01
srvctl start instance

クラスタ・データベースのインスタンスとその依存性を起動します。

srvctl start instanceコマンドは、データベース・インスタンスおよびデータベース・インスタンスを含むノード上のすべてのリスナーを起動するために使用します

構文

srvctl start instanceコマンドは、次の構文モデルの1つで使用します。

1つ以上のノードですべてのOracle Clusterware管理データベース・インスタンスを起動するには:

srvctl start instance -node "node_list" [-startoption start_options]

特定のノードでデータベースのインスタンスを起動するには:

srvctl start instance -db db_unique_name -node node_name 
   [-instance "instance_name"] [-startoption start_options]

1つ以上のノードでデータベースのインスタンスを起動するには:

srvctl start instance -db db_unique_name -node "node_list" [-startoption start_options]

使用可能なノードでデータベースの特定のインスタンスを起動するには:

srvctl start instance -db db_unique_name -instance "inst_name_list"
    [-startoption start_options]

パラメータ

表A-34 srvctl start instance Parameters

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前

-node node_nameまたは-node "node_list"

単一ノードの名前またはノード名のカンマ区切りリスト

-instance "instance_name"または-instance "inst_name_list"

シングル・インスタンスの名前またはインスタンス名のカンマ区切りリスト

-startoption start_options

起動コマンドのオプション(OPENMOUNTNOMOUNTなど)

ノート: 起動オプションに複数の語を指定する場合(read onlyread writeなど)、語をスペースで区切り、二重引用符("")で囲みます。たとえば"read only"とします。

使用上のノート

  • このコマンドはOracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用可能です。
  • Oracle RAC One Nodeデータベースでこのコマンドを実行すると、このコマンドから、かわりにdatabase名詞を使用するように求めるエラーが戻されます。

関連トピック

srvctl status instance

インスタンスのステータスを表示します。

構文

srvctl status instance -db db_unique_name {-node node_list | -instance instance_name_list}
    [-force] [-detail] [-verbose]

パラメータ

表A-35 srvctl status instanceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前。

-node node_list

ノード名のカンマ区切りリスト。

-instance instance_name_list

インスタンス名のカンマ区切りリスト。

-force

オプションで、無効化されたアプリケーションのリストを含めることができます。

-detail

オプションで、インスタンスの詳細なステータス情報を出力します。

-verbose

冗長出力を表示します。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用できます。

このコマンドの例:

$ srvctl status instance -db crm -node gm01,gm02
srvctl stop instance

srvctl stop instanceコマンドは、インスタンスを停止し、指定したインスタンスで実行中のサービスを停止します。

構文

次の構文モデルのいずれかとともに、このコマンドを使用します。

1つ以上のノードですべてのインスタンスを停止するには:

srvctl stop instance -node "node_list" [-stopoption stop_options]
    [-drain_timeout timeout] [-force] [-failover] [-verbose]

特定のノードで実行されているデータベースのインスタンスを停止するには:

srvctl stop instance -db db_unique_name -node "node_list" 
    [-stopoption stop_options] [-drain_timeout timeout] [-force] [-failover] [-verbose]

データベースの名前で1つ以上のインスタンスを停止するには:

srvctl stop instance -db db_unique_name -instance "instance_name_list" 
    [-stopoption stop_options] [-drain_timeout timeout] [-force] [-failover] [-verbose]

パラメータ

表A-36 srvctl stop instanceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

停止するインスタンスのデータベースの一意の名前を指定します。

-node "node_list"

二重引用符("")で囲まれたノード名のカンマ区切りリストを指定します。

-dbの値を指定せずに-nodeを指定すると、ノードで実行されているすべてのインスタンスは、どのデータベースに関連付けられているかにかかわらず停止します。

-instance "instance_name_list"

二重引用符("")で囲まれたインスタンス名のカンマ区切りリストを指定します。

-stopoption stop_options

停止コマンドのオプションを指定します(NORMALTRANSACTIONAL LOCALIMMEDIATEABORTなど)。

-drain_timeout timeout

リソース・ドレイニング処理を完了するために許可される時間(秒)。デフォルトでは、このパラメータは設定されていません。0または任意の正の整数を指定できます。空の文字列にすると、パラメータの設定が解除されます。0を指定した場合、エージェントはサービス・ドレイニングに関連する処理を即時に実行します。

ドレイン・タイムアウトは、サービスがセッションのドレイニングの完了を待機する最大時間であり、これを越えると終了する(srvctl stop serviceまたはsrvctl stop instanceの場合)か、データベースの停止処理に入ります(srvctl stop database)。セッション・ドレイニングが10秒で完了し、(CLIまたはリソース属性の)ドレイン・タイムアウト値が100秒の場合、SRVCTLは10秒間待機します。残りの90秒は待機しません。

-force

このパラメータは、srvctl stop instanceコマンドがエラーで失敗したときに、インスタンスと実行中のサービスを強制的に停止する場合に使用します。

–failover

-failoverを指定すると、インスタンス停止時に、サービスは使用可能インスタンスにフェイルオーバーします。

-verbose

冗長出力を表示します。

使用上のノート

このコマンドをOracle RAC One Nodeデータベースで実行すると、このコマンドは、かわりにsrvctl stop databaseコマンドを使用するように求めるエラーを返します。

次のコマンド例では、ノードserver1で実行されているdb1データベースのインスタンスを停止し、詳細な出力が含まれます。

$ srvctl stop instance -db db1 -node server1 -drain_timeout 50 -verbose
Draining in progress on services svc1
Draining in progress on services svc1
Drain complete on services svc1

関連トピック

srvctl transfer instance

シングル・サーバー・ローリング・データベース・メンテナンスで、Oracle RACおよびOracle RAC One Nodeデータベース、PDBおよびサービスを古いOracleホームから新しいOracleホームに転送します。

構文

srvctl transfer instance -db db_unique_name [-node node_list] 
   [-stopoption stop_options] [-drain_timeout timeout] [-rollback] [-verbose]

パラメータ

表A-37 srvctl transfer instanceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

再配置するデータベースの一意の名前を指定します。

-node target_node

インスタンスを古いOracleホームから新しいOracleホームに転送するノードのカンマ区切りリスト。

-stopoption NORMAL

このパラメータを使用して、NORMALTRANSACTIONALIMMEDIATEABORTなど、古いOracleホームから実行されているインスタンスのデフォルトの停止オプションをオーバーライドします。

-drain_timeout timeout

リソースの排出が完了するまでの許容時間を秒数で指定します。有効な値は、空の文字列("")、0、または正の整数です。デフォルト値は空の文字列です(このパラメータが設定されていないことを表します)。0に設定されている場合は、即座に排出が発生します。

ドレイン期間は、計画的なメンテナンス操作のために意図されています。ドレイン期間中は、現在のすべてのクライアント要求は処理されますが、新しい要求は受け入れません。サービスに設定すると、この値は、コマンドライン値が設定されていない場合に使用されます。

-rollback

このパラメータは、オンライン・インスタンス転送をロールバックする場合に使用します。

–verbose

このパラメータは、詳細出力を表示する場合に使用します。

次の例では、node1というノードにrac1という名前のデータベースのOracle RAC One Nodeデータベース・インスタンスを転送します。

$ srvctl transfer instance -db rac1 -node node1
srvctl update instance

srvctl update instanceコマンドは、データベース・インスタンスのオープン・モードまたはターゲットOracle ASMインスタンスを変更します。

構文

srvctl update instance -db db_unique_name [-instance "instance_name_list" 
    | -node "node_list"] [-startoption start_options] [-targetinstance instance_name]

パラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前。

-instance "instance_name_list" | -node "node_list"

更新するインスタンス名またはノード名のカンマ区切りリスト。ノード名のリストを指定すると、SRVCTLは指定されたノードで実行中のインスタンスを更新します。

-startoption start_options

データベースの起動オプション(OPENMOUNT"READ ONLY"など)。

-targetinstance instance_name

ターゲットのOracle ASMインスタンスまたはOracle ASM IOServerインスタンス。間に空白を入れずに二重引用符("")を使用して、デフォルトのターゲット・インスタンスを指定します。

次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl update instance -db db00 -instance db00_3 -targetinstance +ASM2

listenerコマンド

リスナーの追加、変更、環境変数の管理、構成のリスト表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータスの取得およびリスナーの削除には、listenerキーワードを指定したコマンドを使用します。

srvctl add listener

クラスタ内のすべてのノードにリスナーを追加します。

構文

次の構文モデルのいずれかとともに、このコマンドを使用します。

Oracle Databaseリスナーを作成するには:

srvctl add listener [-listener listener_name] [-netnum network_number] [-oraclehome Oracle_home]
  [-user user_name] [-endpoints "[TCP:]port_list[:FIREWALL={ON|OFF}][/IPC:key][/NMP:pipe_name]
  [/{TCPS|SDP|EXADIRECT}port_list[:FIREWALL={ON|OFF}]]" [-group group_name]] [-skip]

Oracle ASMリスナーを作成するには:

srvctl add listener [-listener listener_name] -asmlistener [-subnet subnet]
  [-endpoints "[TCP:]port_list[:FIREWALL={ON|OFF}][/IPC:key][/NMP:pipe_name]
  [/{TCPS|SDP|EXADIRECT}port_list[:FIREWALL={ON|OFF}]]" [-group group_name]] [-skip]

SCANリスナーを作成するには、srvctl add scan_listenerコマンドを使用します。

パラメータ

表A-38 srvctl add listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-listener listener_name

リスナー名を指定します。このパラメータは省略可能です。

このパラメータを指定しない場合、リスナーの名前はデフォルトでLISTENER (データベース・リスナーの場合)またはLISTENER_ASM (Oracle ASMリスナーの場合)になります。

-netnum network_number

VIPを取得するネットワーク番号(オプション)。指定しなかった場合は、nodeapps VIPが取得されるネットワークと同じデフォルトのネットワークからVIPが取得されます。

ノート: Oracle Databaseリスナーを追加する場合は、このパラメータを使用してください。

-oraclehome oracle_home

クラスタ・データベースのOracleホームを指定します。このパラメータを含めなかった場合は、SRVCTLによってデフォルトでGridホームが使用されます。

ノート: Oracle Databaseリスナーを追加する場合は、このパラメータを使用してください。

-user user_name

リスナーを実行するユーザーを、より低い権限のユーザーに設定するには、このパラメータを使用します。セキュリティを向上させるためにこのパラメータを使用することをお薦めします。

ノート:

  • このコマンドを実行し、-userパラメータを使用するには、rootとしてログインする必要があります。

  • Oracle Databaseリスナーを追加する場合は、このパラメータを使用します。

  • -userパラメータを使用する場合は、次のことを確認します。

    このパラメータを使用する前に、Oracle Baseディレクトリ内のリスナー・ログ・ディレクトリと、Grid_home/network/admin/user_nameディレクトリの両方が各ノードに存在する必要があります。また、user_nameは、ディレクトリでの読取り、書込みおよび実行の権限を持っている必要があります。

    Oracle_Base/diag/tnslsnr/host_name/lower_case_listener_nameディレクトリが存在し、user_nameがこのディレクトリに対して読取り、書込みおよび実行の権限を持っています。

  • リスナーの管理にLSNRCTLを使用するには、まず、TNS_ADMINGrid_home/network/admin/user_nameに設定しておく必要があります。

-endpoints "[TCP:]port_list[:FIREWALL={ON|OFF}][/IPC:key] [/NMP:pipe_name][/{TCPS|SDP|EXADIRECT}port_list[:FIREWALL={ON|OFF}]]"]

リスナーのプロトコル仕様。port_listを使用して、TCPポートまたはリスナー・エンドポイントのカンマ区切りリストを指定します。

Oracle Databaseリスナーに-endpointsパラメータを指定しない場合、SRVCTLは、1521から1540の間で空きポートを探します。

TCPSポート、SDPポート、およびEXADIRECTポートのエンドポイントを指定することもできます。

ノート: この属性はオンライン・リソース属性変更を使用して変更できます。

-group group_name

必要に応じて、-endpoints-groupパラメータを使用して、ソース・エンドポイントのグループを指定することもできます。このパラメータは、ExadataおよびExalogicシステムでEXADIRECTプロトコルに使用されます。

-skip

ポートの確認をスキップすることを示します。

-asmlistener

リスナー・タイプとしてOracle ASMリスナーを指定します。-listenerパラメータを指定しない場合、Oracle ASMリスナーの名前はデフォルトでLISTENER_ASMになります。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

-subnet subnet

Oracle ASMリスナーに使用するサブネットを指定します。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

使用上のノート

-userパラメータを指定する場合、LinuxおよびUNIXプラットフォームで、rootユーザーとしてこのコマンドを実行する必要があります。

次のコマンドは、ポート1341、1342および1345でリスニングするlistener112というリスナーを追加し、クラスタ内の各ノードのOracleホーム・ディレクトリから実行されます。

$ srvctl add listener -listener listener112 -endpoints "1341,1342,1345" 
-oraclehome /u01/app/oracle/product/23.4.0/db1

リスナーがGridホームではなくOracle RACホームで構成されている場合は、listener.oraファイルが、$ORACLE_HOME/bin/orabasehomeユーティリティによって返される場所の下のサブディレクトリnetwork/admin (/u02/racbase/homes/OraDB23Home1/network/adminなど)に作成されます。

srvctl config listener

Oracle Clusterwareに登録されている特定のリスナーの構成情報を表示します。

構文

srvctl config listener [-listener listener_name | -asmlistener] [-all]

パラメータ

表A-39 srvctl config listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-listener listener_name | -asmlistener

特定のリスナーの名前またはリスナーのタイプ(Oracle ASM)。

このパラメータを指定しない場合は、SRVCTLによってデフォルトのデータベース・リスナーの構成が表示されます。

-all

詳細な構成情報の出力。

このコマンドによって、次のような出力が返されます。

Name: LISTENER
Subnet: 10.100.200.195
Type: type
Owner: scott
Home: Grid_home
End points: TCP:1521
srvctl disable listener
リスナー・リソースを無効化します。

構文

srvctl disable listener [-listener listener_name] [-node node_name]

パラメータ

表A-40 srvctl disable listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-listener listener_name

必要に応じて、特定のリスナー・リソースの名前を指定できます。このパラメータを指定しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-node node_name

必要に応じて、無効化するリスナー・リソースが実行されているクラスタ・ノードの名前を指定できます。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、ノードnode5listener_crmという名前のリスナー・リソースを無効化します。

$ srvctl disable listener -listener listener_crm -node node5
srvctl enable listener
リスナー・リソースを有効化します。

構文

srvctl enable listener [-listener listener_name] [-node node_name]

パラメータ

表A-41 srvctl enable listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-listener listener_name

必要に応じて、リスナー・リソースの名前を指定できます。このパラメータを使用しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-node node_name

必要に応じて、リスナーを有効化するクラスタ・ノードの名前を指定できます。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、node5という名前のノードでlistener_crmという名前のリスナーを有効化します。

$ srvctl enable listener -listener listener_crm -node node5
srvctl getenv listener
指定したリスナーの環境変数を表示します。

構文

srvctl getenv listener [-listener listener_name] [-envs "name_list"]

パラメータ

表A-42 srvctl getenv listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-listener listener_name

必要に応じて、環境変数を取得するリスナーの名前を指定できます。

このパラメータを使用しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-envs "name_list"

必要に応じて、環境変数の名前を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定できます。

このパラメータを使用しなかった場合、SRVCTLはリスナーに関連付けられているすべての環境変数の値を表示します。

次の例は、デフォルト・リストに指定されたすべての環境変数を一覧表示します。

$ srvctl getenv listener
srvctl modify listener
リスナーのいくつかの要素を変更します

デフォルト・リスナーか、Oracle RestartまたはOracle Clusterwareに登録されている特定のリスナーについて、リスナーの実行元Oracleホーム・ディレクトリとその所有者であるオペレーティング・システム・ユーザーの名前、リスナー・エンドポイント、またはリスナーがリスニングするパブリック・サブネットを変更します。

リスナーの名前を変更する場合、srvctl remove listenerおよびsrvctl add listenerコマンドを使用します。

構文

srvctl modify listener [-listener listener_name] [-oraclehome oracle_home] 
 [-endpoints "[TCP:]port_list[:FIREWALL={ON|OFF}][/IPC:key][/NMP:pipe_name]
 [/{TCPS|SDP|EXADIRECT}port_list[:FIREWALL={ON|OFF}]]"] [-group <group>] 
 [-user user_name] [-netnum network_number]

パラメータ

表A-43 srvctl modify listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-listener listener_name

必要に応じて、変更するリスナーの名前を入力できます。

このパラメータを使用しない場合、デフォルトの名前であるLISTENERが使用されます。

-oraclehome oracle_home

このパラメータを使用することを選択した場合は、SRVCTLは指定したOracleホームから実行されるようにリスナーを移動します。

ノート: このパラメータを使用する場合は、新しいORACLE_HOME所有者に対応するリソース所有権をSRVCTLが更新できるように、権限を持つユーザーでコマンドを実行してください。

-endpoints "[TCP:]port_list[:FIREWALL={ON|OFF}][/IPC:key][/NMP:pipe_name][/{TCPS|SDP|EXADIRECT}port_list[:FIREWALL={ON|OFF}]]"

必要に応じて、このパラメータを使用して、リスナーのプロトコル仕様を変更できます。プロトコルの文字列を二重引用符("")で囲む必要があります。

port_listは、ポート番号のカンマ区切りリストです。

TCPSポート、SDPポートおよびEXADIRECTポートのエンドポイントを変更することもできます。

ノート: この属性はオンライン・リソース属性変更を使用して変更できます。

-group group_name

必要に応じて、-endpoints-groupパラメータを使用して、ソース・エンドポイントのグループを指定することもできます。このパラメータは、ExadataおよびExalogicシステムでEXADIRECTプロトコルに使用されます。

-user user_name

必要に応じて、指定されたOracleリスナーを所有するオペレーティング・システム・ユーザーの名前を指定できます

ノート:

  • このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。
  • このコマンドを実行し、-userパラメータを使用するには、rootとしてログインする必要があります。

  • -userパラメータを使用する場合は、次のことを確認します。

    このパラメータを使用する前に、ORACLE_BASE内のリスナー・ログ・ディレクトリと、Grid_home/network/admin/user_nameディレクトリの両方を各ノードに配置する必要があります。また、user_nameは、ディレクトリでの読取り、書込みおよび実行の権限を持っている必要があります。

    $ORACLE_BASE/diag/tnslsnr/host_name/lower_case_listener_nameディレクトリが存在し、user_nameがこのディレクトリに対して読取り、書込みおよび実行の権限を持っています。

  • リスナーの管理にLSNRCTLを使用するには、まず、TNS_ADMINGrid_home/network/admin/user_nameに設定しておく必要があります。

-netnum network_number

必要に応じて、このパラメータを使用して、リスナーがリスニングするパブリック・サブネットを変更できます。

ノート: 常に1つ以上のリスナーをデフォルトのネットワークに持つことをお薦めします。このパラメータを使用して、デフォルトのネットワークをリスニングする唯一のリスナーのネットワークを変更しないでください。

次の例は、デフォルト・リスナーのTCPポートを変更します。

$ srvctl modify listener -endpoints "TCP:1521,1522"
srvctl predict listener
リスナー障害の結果を予測します。

構文

srvctl predict listener listener_name [-verbose]

使用上のノート

障害の結果を予測するリスナーの名前を指定します。必要に応じて、-verboseパラメータを使用して、詳細な出力を表示できます。

srvctl remove listener
Oracle ClusterwareまたはOracle Restartから特定のリスナーまたはすべてのリスナーの構成を削除します。

構文

srvctl remove listener [-listener listener_name | -all] [-force]

使用上のノート

  • 必要に応じて、削除するリスナーの名前を指定したり、-allパラメータを使用してすべてのリスナーを削除できます。リスナー名を指定しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENER (データベース・リスナーの場合)またはLISTENER_ASM (Oracle ASMリスナーの場合)になります。

  • 必要に応じて、-forceパラメータを使用して、このリスナーに依存する他のリソース(データベースなど)があるかどうかの確認をスキップし、リスナーを削除できます。

次の例では、lsnr01という名前のリスナーの構成を削除します。

$ srvctl remove listener -listener lsnr01
srvctl setenv listener
リスナー環境構成を管理します。

構文

このコマンドは、次のいずれかの構文モデルで使用します。

srvctl setenv listener [-listener listener_name] -envs "name=val[,...]"

srvctl setenv listener [-listener listener_name] -env "name=val"

パラメータ

表A-44 srvctl setenv listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-listener listener_name

必要に応じて、リスナーの名前を指定できます。

このパラメータを使用しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-envs "name=val[,...]"

環境変数の名前/値ペアのカンマ区切りリストを、二重引用符("")で囲んで指定します。

-env "name=val"

このパラメータを使用して、単一の環境変数を二重引用符("")で囲み、カンマまたは他の特殊文字を含んだ値に設定できるようにします。

次の例は、デフォルト・リスナーの言語環境構成を設定します。

$ srvctl setenv listener -env "LANG=en"
srvctl start listener
特定のノードでデフォルト・リスナーを起動するか、Oracle Clusterwareに登録されているすべてのノードまたは特定のノードで指定のリスナーを起動します。

構文

srvctl start listener [-node node_name] [-listener listener_name]

パラメータ

表A-45 srvctl start listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-node node_name

リスナーを起動する特定のノード名を指定します。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

-listener listener_name

特定のリスナー名を指定します。リスナーの名前を取得するには、srvctl config listenerコマンドを使用します。

このパラメータに値を割り当てていない場合、SRVCTLはクラスタ内の既知のリスナーをすべて起動します。

次のコマンドは、server3というノード上のOracle Clusterwareによって管理されるすべてのリスナーを起動します。

$ srvctl start listener -node server3
srvctl status listener

リスナー・リソースのステータスを表示します。

構文

srvctl status listener [-listener listener_name] [-node node_name] [-verbose]

パラメータ

表A-46 srvctl status listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-listener listener_name

オプションで、リスナーの名前を指定できます。

このパラメータを使用しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-node node_name

必要に応じて、クラスタ・ノードの名前を指定できます。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

–verbose

必要に応じて、このパラメータを使用して冗長出力を表示できます。

次の例では、ノードnode2のデフォルト・リスナーのステータスを表示します。

$ srvctl status listener -listener listener -node node2
Listener LISTENER is running on node(s): node2
srvctl stop listener
すべてのノードまたは指定したノードのデフォルト・リスナーまたは特定のリスナーを停止します。

このコマンドは、非クラスタ・データベースのリスナーを非クラスタ・データベース・ホームから停止する場合にも使用できます。ただし、非クラスタ・データベース・ホームから実行する場合は、SRVCTLに-nodeパラメータは指定できません。

構文

srvctl stop listener [-listener listener_name] [-node node_name] [-force]

パラメータ

表A-47 srvctl stop listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-listener listener_name

停止するリスナーの名前を指定します。

このパラメータに値を割り当てていない場合、SRVCTLはクラスタ内の既知のリスナーをすべて停止します。

-node node_name

オプションで、特定のリスナーを実行している単一ノードの名前を指定できます。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

–force

強制的にリスナーを停止します。

次のコマンドでは、ノードmynode1のリスナーをすべて停止します。

$ srvctl stop listener -node mynode1
srvctl unsetenv listener
リスナーの環境構成の設定を解除します。

構文

srvctl unsetenv listener [-listener listener_name] -envs "name_list"

パラメータ

表A-48 srvctl unsetenv listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-listener listener_name

必要に応じて、環境構成の設定を解除するリスナーの名前を指定できます。

このパラメータを使用しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-envs "name_list"

設定を解除する環境変数名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定します。

次の例は、デフォルト・リスナーの環境変数TNS_ADMINの設定を解除します。

$ srvctl unsetenv listener -envs "TNS_ADMIN"
srvctl update listener

新しいエンドポイントをリスニングするようリスナーを更新します。

構文

srvctl update listener [-listener listener_name -asm -remove [-force]]

パラメータ

表A-49 srvctl update listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-listener listener_name

必要に応じて、更新するリスナーの名前を指定できます。

このパラメータを使用しない場合、リスナー名はデフォルトでLISTENERになります。

-asm

Oracle ASMリスナー・タイプ。

-remove

Oracle ASMリスナーを削除します。

-force

Oracle ASMリスナーを強制的に削除します。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

networkコマンド

デフォルト以外のネットワークの追加、変更、構成のリスト表示およびそのネットワークの削除には、networkキーワードを指定したコマンドを使用します。

srvctl add network

静的ネットワークまたは動的ネットワークを追加します。

サーバーが複数のネットワークに接続している場合、このコマンドを使用して、Oracle RAC用の追加のネットワーク・インタフェースを構成でき、これによって複数のパブリック・ネットワーク上にVIPを作成できるようになります。

構文

srvctl add network [-netnum net_number] -subnet subnet/netmask[/if1[|if2...]]
   [-nettype {STATIC | DHCP | AUTOCONFIG | MIXED}] [-pingtarget "ping_target_list"] 
   [-skip] [-verbose]

パラメータ

表A-50 srvctl add networkコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-netnum net_number

ネットワーク番号。デフォルトは1です。

-subnet subnet/netmask [/if1[|if2|...]]

サブネットを定義します。インタフェース名を指定しない場合、ネットワークは指定されたサブネットの任意のインタフェースを使用します。

IPv6の場合、netmaskは接頭辞の長さ(64など)です。

-nettype {STATIC|DHCP|AUTOCONFIG|MIXED}

ネットワーク・タイプ(STATICDHCPAUTOCONFIGまたはMIXED)を指定します。

ネットワーク・タイプとしてSTATICを指定した場合は、srvctl add vipコマンドを使用して仮想IPアドレスを指定する必要があります。

ネットワーク・タイプとしてDHCPを指定した場合は、VIPエージェントによってDHCPサーバーからIPアドレスが取得されます。

ネットワーク・タイプとしてAUTOCONFIGを指定した場合は、VIPエージェントによってネットワークのステートレスIPv6アドレスが生成されます。IPv6ネットワークにのみAUTOCONFIGを使用できます。サブネット/ネットマスクの指定がIPv6アドレスに対応していない場合は、SRVCTLによってエラーが戻されます。

ネットワーク・タイプにMIXEDを指定する場合、VIPリソースは、静的IPアドレスと、DHCPサーバーから動的に取得するIPアドレス(IPv4の場合)またはステートレス自動構成を使用して動的に取得するIPアドレス(IPv6の場合)との両方を使用します。

-pingtarget "ping_target_list"

pingするIPアドレスまたはホスト名のカンマ区切りリスト。

-skip

このパラメータはサブネットのチェックをスキップする場合に使用します。

-verbose

詳細な出力。

使用上のノート

  • このコマンドを実行するには、LinuxシステムおよびUNIXシステムではrootユーザーとしてログインし、Windowsでは管理者権限を持つユーザーとしてログインする必要があります。

  • このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

  • DHCP割当てのネットワークがサポートされるのはデフォルトのネットワークのみで、後続のネットワークではサポートされません。

  • また、LISTENER_NETWORKSデータベース初期化パラメータを使用して、クライアントが適切なネットワークにリダイレクトするように制御できます。

次に、このコマンドの例を示します。

# srvctl add network -netnum 3 -subnet 192.168.3.0/255.255.255.0
srvctl config network

クラスタのネットワーク構成を表示します。

構文

srvctl config network [-netnum network_number]

使用上のノート

  • 構成情報を表示するネットワークを指定します。

  • このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl config network -netnum 2
srvctl modify network
ネットワークのサブネット、ネットワーク・タイプまたはIPアドレス・タイプを変更します。

構文

srvctl modify network [-netnum network_number] [-subnet subnet/netmask
  [/if1[|if2|...]]] [-nettype network_type | -iptype {ipv4 | ipv6 | both}]
  [-pingtarget "ping_target_list"] [-verbose]

パラメータ

表A-51 srvctl modify networkコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-netnum network_number

必要に応じて、変更するネットワーク番号を指定できます。デフォルトは1です。

-subnet subnet/netmask [/if1[|if2|...]]

必要に応じて、パブリック・ネットワークのサブネット番号を指定できます。ネットマスクとインタフェースを指定すると、変更対象のネットワークのネットマスクとインタフェースが変更されます。IPv6サブネットを指定する場合は、ネットマスクのかわりに接頭辞の長さ(64など)を入力します。インタフェース名を指定しない場合、VIPは指定されたサブネットの任意のインタフェースを使用します。

-nettypeパラメータを使用してネットワーク・タイプを変更する場合は、-subnetパラメータを使用して既存のIPv4またはIPv6ネットワークを指定する必要があります。また、-subnetパラメータに指定するサブネットおよびネットマスクは、変更するネットワークのサブネットおよびネットマスクを変更しません。

-nettype network_type 必要に応じて、このパラメータを使用して、ネットワーク・タイプをstaticdhcpautoconfigまたはmixedに変更できます。
-iptype {ipv4 | ipv6 | both}

ネットワーク・タイプを変更するかわりに、IPアドレスのタイプをipv4ipv6またはbothに変更できます。

-pingtarget "ping_target_list"

必要に応じて、pingするIPアドレスまたはホスト名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定できます。

-verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • このコマンドを実行するには、LinuxシステムおよびUNIXシステムではrootでログインし、Windowsでは管理者権限を持つユーザーとしてログインする必要があります。

  • ネットワークのIPアドレス・タイプはIPv4からIPv6に、またはIPv6からIPv4に変更できます。

  • ネットワーク・タイプとしてstaticを指定した場合は、srvctl add vipコマンドを使用して仮想IPアドレスを指定する必要があります。

  • ネットワーク・タイプとしてdhcpを指定した場合は、VIPエージェントによってDHCPサーバーからIPアドレスが取得されます。

  • ネットワーク・タイプとしてautoconfigを指定した場合は、VIPエージェントによってネットワークのステートレスIPv6アドレスが生成されます。このパラメータは、IPv6ネットワークに対してのみ使用できます。サブネット/ネットマスクの指定がIPv6アドレスに対応していない場合は、SRVCTLによってエラーが戻されます。

  • ネットワークをstaticからmixedに変更する場合は、動的に取得されるアドレスに名前を登録できるように、まずGNSを構成する必要があります。

  • ネットワーク・タイプとしてmixedを指定した場合は、VIPリソースで静的IPアドレスとDHCPまたはautoconfigを通じて動的に取得されたIPアドレスの両方が使用されます。

  • ネットワーク・タイプとしてmixed_autoconfigを指定した場合は、VIPリソースで静的IP構成が保持され、DHCPサーバーからIPアドレスが取得されるか(IPv4ネットワークを指定した場合)、ステートレスな自動構成IPアドレスが生成されます(IPv6ネットワークを指定した場合)。

次の例は、サブネット数、ネットマスクとインタフェース・リストを変更します。

# srvctl modify network -subnet 192.168.2.0/255.255.255.0/eth0

次の例は、2つ目のネットワークをDHCPに変更します。

# srvctl modify network -netnum 2 -nettype dhcp

次の例は、IPv6サブネットおよびネットマスクをデフォルト・ネットワークに追加します。

# srvctl modify network -subnet 2606:b400:400:18c0::/64

次の例は、ネットワークからIPv4構成を削除します。

# srvctl modify network -iptype ipv6
srvctl predict network
ネットワーク障害の結果を予測します。

構文

srvctl predict network [-netnum network_number] [-verbose]

使用上のノート

必要に応じて、障害を評価するネットワークを指定できます。デフォルト値は1です。また、-verboseパラメータを使用して、詳細な出力を表示することもできます。

次の例では、ネットワーク番号2で障害の結果を予測します。

$ srvctl predict network -netnum 2
srvctl remove network
ネットワーク構成を削除します。

構文

srvctl remove network {-netnum network_number | -all} [-force] [-verbose]

パラメータ

表A-52 srvctl remove networkコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-netnum network_number | -all

削除するネットワーク番号を指定します。または、-allパラメータを使用して、すべてのネットワークを削除することを指定できます。

-force

必要に応じて、このパラメータを使用して、依存性に関係なく、指定したネットワークを削除できます。

-verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • このコマンドを実行するには、完全な管理権限が必要です。LinuxシステムおよびUNIXシステムではrootでログインし、Windowsシステムでは管理者権限を持つユーザーとしてログインする必要があります。

次の例では、ネットワークを削除します。

# srvctl remove network -netnum 3

nodeappsコマンド

ノード・アプリケーションの追加、変更、環境変数の管理、構成のリスト表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータスの取得およびノード・アプリケーションの削除には、nodeappsキーワードを指定したコマンドを使用します。

srvctl add nodeapps

指定したノードにノード・アプリケーション構成を追加します。

構文

このコマンドと、次の構文モデルの1つを一緒に使用して、特定のノードとVIP、または特定のサブネットとネットマスクを指定します。

srvctl add nodeapps {-node node_name -address {vip_name | 
    ip_address}/netmask[/if1[|if2|..]] [-skip]}
    [-emport em_port] [-onslocalport ons_local_port] [-onsremoteport ons_remote_port] 
    [-remoteservers hostname[:port][,hostname[:port]] 
    [-clientdata client_data_file [-scanclient]] [-pingtarget "pingtarget_list"] [-vipless] [-verbose] 
srvctl add nodeapps -subnet subnet/netmask[/if1[|if2|...]] [-emport em_port]
    [-onslocalport ons_local_port] [-onsremoteport ons_remote_port]
    [-remoteservers hostname[:port][,hostname[:port]] 
    [-clientdata client_data_file [-scanclient]] [-pingtarget "pingtarget_list"] [-vipless] [-verbose]

パラメータ

表A-53 srvctl add nodeappsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-node node_name

ノード・アプリケーションを作成するノードの名前。ノード名はオプションであり、ローカル・ノードでコマンドを実行する場合は指定する必要がありません。

-address {vip_name | ip_address}/netmask[/if1[|if2|..]]}

指定したノードに従来のVIPノード・アプリケーションを作成します。

ノート: アップグレード構成および新規のDHCP以外の構成にこのパラメータを使用する必要があります。

-skip

VIPアドレスの到達可能性の確認をスキップするには、このパラメータを指定します。

-subnet subnet/netmask [/if1[|if2 |...]]

DHCPサブネットを作成します。インタフェース名を指定しない場合、VIPは指定されたサブネットの任意のインタフェースを使用します。

-emport em_port

Oracle Enterprise Managerがリスニングするローカル・ポート。デフォルト・ポートは2016です。

-onslocalport ons_local_port

そのノードのOracle Notification Serviceデーモンのリスナー・ポート。

この値を指定しない場合、Oracle Notification Serviceデーモンのリスナー・ポートはデフォルトで6100が使用されます。

ノート: ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

-onsremoteport ons_remote_port

リモートOracle Notification Serviceデーモン接続用のポート番号。

ポート番号を指定しない場合、デフォルト値の6200がOracle Notification Serviceリモート・ポートとして使用されます。

ノート: ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

-remoteservers hostname[:port]

クラスタに含まれていないサーバーで使用されるOracle Notification Serviceデーモン用のhostname[:port]ペアのリスト。

-clientdata client_data_file

必要に応じて、インポートするウォレットを含むファイル、またはOracle Notification Service通信を保護するためのSSLに使用されるウォレットを削除する空の文字列を指定できます。

カスタム証明書を使用する場合は、orapkiコマンドを使用してカスタム証明書を自動ログインOracleウォレットに追加し、次の形式で完全な証明書パスを指定します:

/wallet_directory/Oracle_wallet_name/custom_certificate_name.sso

-scanclient

必要に応じて、SCANクライアント・クラスタ名を指定できます。

-pingtarget "pingtarget_list"

必要に応じて、pingするIPまたはホスト名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定できます。

-vipless

ノードVIPアドレスのないネットワークを追加するには、このオプションを指定します。

-verbose

詳細な出力。

使用上のノート

  • このコマンドを実行するには、LinuxシステムおよびUNIXシステムではrootでログインし、Windowsでは管理者権限を持つユーザーとしてログインする必要があります。

  • このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

次に、このコマンドの例を示します。

# srvctl add nodeapps -node crmnode1 -address 1.2.3.4/255.255.255.0
srvctl config nodeapps

クラスタ内の各ノードのVIP構成を表示します。

ノート:

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

構文

srvctl config nodeapps [-viponly] [-onsonly]

使用上のノート

-viponlyを使用して、VIPアドレス構成を表示します。-onsonlyを使用して、Oracle Notification Service構成を表示します。

次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl config nodeapps -viponly -onsonly
srvctl disable nodeapps

クラスタ内のすべてのノードのノード・アプリケーションを無効化します。

構文

srvctl disable nodeapps [-onsonly] [-adminhelper] [-verbose]

パラメータ

表A-54 srvctl disable nodeappsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-onsonly

必要に応じて、このパラメータを使用して、Oracle Notification Service (ONS)のみを無効化できます。

-adminhelper

必要に応じて、このパラメータを使用して、Administratorヘルパーのみを無効化できます。

–verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、ONSを無効化します:

$ srvctl disable nodeapps -onsonly -verbose
srvctl enable nodeapps

クラスタ内のすべてのノードのノード・アプリケーションを有効化します。

構文

srvctl enable nodeapps [-onsonly] [-adminhelper] [-verbose]

パラメータ

表A-55 srvctl enable nodeappsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-onsonly

必要に応じて、このパラメータを使用して、Oracle Notification Service (ONS)のみを無効化できます。

-adminhelper

必要に応じて、このパラメータを使用して、Administratorヘルパーのみを有効化できます。

–verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、ONSを有効化します:

$ srvctl enable nodeapps -onsonly -verbose
srvctl getenv nodeapps

ノード・アプリケーション構成の環境変数を表示します。

構文

srvctl getenv nodeapps [-viponly] [-onsonly] [-envs "name_list"]

パラメータ

表A-56 srvctl getenv nodeappsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-viponly

必要に応じて、このパラメータを使用して、VIPアドレス構成を表示できます。

-onsonly

必要に応じて、このパラメータを使用して、Oracle Notification Service構成を表示できます。

-envs "name_list"

オプションで、環境変数の名前のカンマ区切りリストを、二重引用符("")で囲んで指定できます。

このパラメータを使用しない場合は、ノード・アプリケーションに関連付けられているすべての環境変数の値が表示されます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例は、ノード・アプリケーションのすべての環境変数をリストします。

$ srvctl getenv nodeapps -viponly
srvctl modify nodeapps

ノード・アプリケーションの構成の変更

構文

このコマンドと、次の構文モデルの1つを一緒に使用して、特定のノードとVIP、または特定のサブネットとネットマスクを指定します。

srvctl modify nodeapps {[-node node_name -address {vip_name|vip_address}/
  netmask[/if1[|if2|...]] [-skip]} [-nettype network_type] [-emport em_port]
    [-onslocalport ons_local_port] [-onsremoteport ons_remote_port] 
    [-remoteservers host:[port][,...]] [-verbose]
    [-clientdata file] [-pingtarget "ping_target_list"]
srvctl modify nodeapps [-subnet subnet/netmask[/if1[|if2|...]]]
    [-nettype network_type] [-emport em_port]
    [-onslocalport ons_local_port] [-onsremoteport ons_remote_port]
    [-remoteservers host:[port][,host:port,...]] [-verbose]
    [-clientdata file] [-pingtarget "ping_target_list"]

パラメータ

表A-57 srvctl modify nodeappsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-node node_name

変更するノード・アプリケーションが存在するノードの名前を指定します。

-address {vip_name|vip_address}/ netmask[/if1[|if2|...]]

ノード・レベル仮想IP名またはアドレスを指定します。名前またはIPで指定されたアドレスは、デフォルトびネットワークのサブネット番号に一致する必要があります。

ノート: アップグレード構成および新規のDHCP以外の構成にこのパラメータを使用する必要があります

-skip

必要に応じて、このパラメータを使用して、VIPアドレスの到達可能性の確認をスキップできます。

-subnet subnet/netmask[/if1[|if2|...]]

ノード名およびアドレスを指定するかわりに、パブリック・ネットワークのサブネット番号を指定できます。ネットマスクとインタフェースを指定すると、デフォルト・ネットワークのネットマスクとインタフェースが変更されます。また、netmaskオプションの値を指定する場合は、各ネットワークの最初のノードにのみ指定する必要があります。

-nettype network_type

必要に応じて、ネットワーク・サーバー・タイプをstaticdhcpまたはmixedに変更できます。

-emport em_port

必要に応じて、Oracle Enterprise Managerがリスニングするローカル・ポートを変更できます。

ノート: この属性は、オンライン・リソース属性変更を使用して変更することもできます。

-onslocalport ons_local_port

必要に応じて、Oracle Notification Serviceデーモンがローカル・クライアント接続をリスニングするポートを変更できます。

ノート:

  • ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

  • リソースがオンラインの間は、リソースを再起動せずに、ローカル・ポートを変更できます。

-onsremoteport ons_remote_port

必要に応じて、Oracle Notification Serviceデーモンがリモート・ホストからの接続をリスニングするポートを変更できます。

ノート:

  • ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

  • リソースがオンラインの間は、リソースを再起動せずに、リモート・ポートを変更できます。

-remoteservers host:[port][,...]

必要に応じて、Oracle Notification Serviceネットワークには含まれていてもクラスタには含まれていないリモート・ホストのhost:[portペアのカンマ区切りリストを変更できます。リモート・ホストのportを指定しなかった場合は、ons_remote_portに指定した値が使用されます。

-clientdata file

必要に応じて、インポートするウォレットを含むファイル、またはOracle Notification Service通信を保護するためのSSLに使用されるウォレットを削除する空の文字列を指定できます。

ノート:

このパラメータを使用してONSセキュリティ証明書を更新した後、ONSサーバーを手動で再起動する必要があります。
-pingtarget "ping_target_list"

必要に応じて、pingするIPまたはホスト名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定できます。

-verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、アプリケーションVIPに100.200.300.40、ネットワーク・インタフェースeth0のサブネットマスクに255.255.255.0を使用するようにmynode1のnodeappsリソースを変更します。

$ srvctl modify nodeapps -node mynode1 -addr 100.200.300.40/255.255.255.0/eth0

ノート:

-clientdataを使用してONSセキュリティ証明書を更新した後、ONSサーバーを手動で再起動する必要があります。
srvctl remove nodeapps

ノード・アプリケーション構成を削除します。

構文

srvctl remove nodeapps [-force] [-noprompt] [-verbose]

パラメータ

表A-58 srvctl remove nodeappsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-force

必要に応じて、このパラメータを使用して、依存性に関係なくノード・アプリケーション構成を強制的に削除できます。

-noprompt

必要に応じて、このパラメータを使用してプロンプトを抑止できます。

-verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • このコマンドを実行するには、完全な管理権限が必要です。LinuxシステムおよびUNIXシステムではrootでログインし、Windowsシステムでは管理者権限を持つユーザーとしてログインする必要があります。

srvctl setenv nodeapps

ノード・アプリケーション構成の環境変数を設定します。

構文

srvctl setenv nodeapps {-envs "name=val[,...]" | -env "name=val"}
   [-viponly] [-onsonly] [-verbose]

パラメータ

表A-59 srvctl setenv nodeappsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-envs "name=val[,...]"

このパラメータは、環境変数の名前/値ペアを二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定する場合に使用します。

-env "name=val"

または、このパラメータは、カンマやその他の特殊文字を含んだ値を二重引用符("")で囲んで単一の環境変数に設定できるようにする場合にも使用できます。

-viponly

必要に応じて、このパラメータを使用して、VIP構成のみを変更できます。

-onsonly

必要に応じて、このパラメータを使用して、ONSデーモン構成のみを変更できます。

-verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、すべてのノード・アプリケーションのCLASSPATH環境変数を設定します。

$ srvctl setenv nodeapps -env "CLASSPATH=/usr/local/jdk/jre/rt.jar" -verbose
srvctl start nodeapps

クラスタの1つのノードまたはすべてのノードでノード・レベル・アプリケーションを起動します。

構文

srvctl start nodeapps [-node node_name] [-onsonly] [-adminhelper] [-verbose]

パラメータ

表A-60 srvctl start nodeappsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-node node_name

必要に応じて、ノード・レベル・アプリケーションを起動するノードを指定できます。

このパラメータを使用しない場合は、クラスタ内にあるすべてのアクティブなノードでノード・アプリケーションが起動されます。

-onsonly

必要に応じて、このパラメータを使用して、Oracle Notification Service (ONS)のみを無効化できます。

-adminhelper

必要に応じて、このパラメータを使用して、すべてのノード・アプリケーションではなくAdministratorヘルパーのみを起動できます。

-verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

srvctl status nodeapps

ノード・アプリケーションのステータスを表示します。

構文

srvctl status nodeapps [-node node_name]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • 必要に応じて、ノード・アプリケーションのステータスを表示するノードを指定できます。

srvctl stop nodeapps

クラスタのノードでノード・レベル・アプリケーションを停止します。

構文

srvctl stop nodeapps [-node node_name] [-onsonly] [-adminhelper] [-force]
   [-relocate] [-verbose]

パラメータ

表A-61 srvctl stop nodeappsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-node node_name

必要に応じて、このパラメータを使用して、ノード・アプリケーションを停止するノードを指定できます。

このパラメータを使用しない場合は、クラスタ内でアクティブなすべてのノードでノード・アプリケーションが停止されます。

-onsonly

必要に応じて、このパラメータを使用して、Oracle Notification Service (ONS)のみを無効化できます。

-adminhelper

必要に応じて、このパラメータを使用して、すべてのノード・アプリケーションではなくAdministratorヘルパーのみを停止できます。

-force

必要に応じて、このパラメータを使用して、依存性に関係なく、ノード・アプリケーションを停止できます。

-relocate

必要に応じて、このパラメータを使用して、VIPおよび依存している可能性があるサービスを再配置できます。

ノート: このパラメータを使用する場合は、-node node_nameパラメータも指定する必要があります。

-verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

srvctl unsetenv nodeapps

ノード・アプリケーションの環境構成の設定を解除します。

構文

srvctl unsetenv nodeapps -envs "name_list" [-viponly] [-onsonly]
   [-verbose]

パラメータ

表A-62 srvctl unsetenv nodeappsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-envs "name_list"

設定を解除する環境変数の名前を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定します。

-viponly

必要に応じて、このパラメータを使用して、VIP構成の設定のみを解除できます。

-onsonly

必要に応じて、このパラメータを使用して、ONSデーモン構成の設定のみを解除できます。

-verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

次の例では、指定したノード・アプリケーションの環境構成の設定を解除します。

$ srvctl unsetenv nodeapps -envs "test_var1,test_var2"

onsコマンド

Oracle RestartのOracle Notification Serviceインスタンスのみを管理するには、onsキーワードを指定したコマンドを使用します。

Oracle RestartのOracle Notification Serviceインスタンスの追加、構成、有効化、起動、ステータスの取得、そのインスタンスの停止、無効化および削除を実行できます。

srvctl add ons

Oracle Notification ServiceデーモンをOracle Restart構成に追加します。

構文

srvctl add ons [-emport em_port] [-onslocalport ons_local_port] [-onsremoteport ons_remote_port]
   [-remoteservers host[:port][,host[:port]...]] 
   [-clientcluster cluster_name] [-clientdata filename]

パラメータ

表A-63 srvctl add onsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-emport em_port

Oracle Enterprise Managerのローカル・リスニング・ポートデフォルトのポート番号は2016です。

-onslocalport ons_local_port

必要に応じて、Oracle Notification Serviceデーモンがローカル・クライアント接続をリスニングするポートを指定できます。

ノート: ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

-onsremoteport ons_remote_port

必要に応じて、Oracle Notification Serviceデーモンがリモート・ホストからの接続をリスニングするポートを指定できます。

ノート: ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

-remoteservers host[:port][host[:port]...]

必要に応じて、Oracle Notification Serviceネットワークには含まれていてもOracle Clusterwareクラスタには含まれていないリモート・ホストのhost:portペアのカンマ区切りリストを指定できます。

ノート: リモート・ホストにportを指定しなかった場合は、ons_remote_portが使用されます。

-clientcluster cluster_name

共有SCANリスナーを実行しているクラスタの名前。

-clientdata filename

資格証明データを書き込むファイルへのパスを指定します。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Restartでのみ使用できます。

次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl add ons -onslocalprt 6200
srvctl config ons

Oracle Notification Serviceデーモンの構成情報を表示します。

構文

srvctl config ons [-all] [-clientcluster cluster_name]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Restartでのみ使用できます。

  • すべてのONSデーモンまたは特定のクライアント・クラスタのONSデーモンの構成を表示できます。

srvctl disable ons

Oracle RestartインストールのOracle Notification Service (ONS)デーモンを無効にします。

構文

srvctl disable ons [-clientcluster cluster_name] [-verbose]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Restartでのみ使用できます。

  • すべてのONSデーモンまたは特定のクライアント・クラスタのONSデーモンを無効にできます。

  • 必要に応じて、-verboseパラメータを使用して、詳細な出力を表示できます。

srvctl enable ons
Oracle Notification Serviceデーモンを有効化します。

構文

srvctl enable ons [-clientcluster cluster_name] [-verbose]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Restartでのみ使用できます。

  • すべてのONSデーモンまたは特定のクライアント・クラスタのONSデーモンを有効にできます。

  • 必要に応じて、-verboseパラメータを使用して、詳細な出力を表示できます。

srvctl export ons

ONSサーバーの情報をファイルにエクスポートします。

構文

srvctl export ons -clientcluster cluster_name -clientdata filename

パラメータ

表A-64 srvctl export onsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-clientcluster cluster_name

クラスタ名を指定します。

-clientdata filename

資格証明データを書き込むファイルへのパスを指定します。

srvctl modify ons
Oracle Restartに登録されたOracle Notification Serviceデーモンで使用するポートを変更します。

構文

srvctl modify ons [-emport em_port] [-onslocalprt ons_local_port] [-onsremoteport ons_remote_port]
  [-remoteservers host[:port][,host[:port],...]] 
  [-clientcluster cluster_name] [-verbose]

パラメータ

表A-65 srvctl modify onsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-emport em_port

必要に応じて、Oracle Enterprise Managerがリスニングするローカル・ポートを指定できます。デフォルト・ポートは2016です。

-onslocalprt ons_local_port

必要に応じて、Oracle Notification Serviceデーモンがローカル・クライアント接続をリスニングするポートを変更できます。

ノート: ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

-onsremoteport ons_remote_port

必要に応じて、Oracle Notification Serviceデーモンがリモート・ホストからの接続をリスニングするポートを変更できます。

ノート: ローカル・ポートとリモート・ポートは、それぞれ一意である必要があります。

-remoteservers host[:port][,host[:port],...]

必要に応じて、Oracle Notification Serviceネットワークには含まれていてもOracle Clusterwareクラスタには含まれていないリモート・ホストのhost:portペアのカンマ区切りリストを指定できます。

ノート: リモート・ホストのportを指定しなかった場合は、ons_remote_portの値が使用されます。

-clientcluster cluster_name

共有SCANリスナーを実行しているクラスタの名前。

-verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Restartでのみ使用できます。

次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl modify ons -onslocalprt 6203
srvctl remove ons
Oracle Grid InfrastructureホームからOracle Notification Serviceを削除します。

構文

srvctl remove ons [-clientcluster cluster_name] [-force] [-verbose]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Restartでのみ使用できます。

  • 共有SCAN機能を使用する場合、-clientclusterパラメータを使用して、共有SCANリスナーを実行しているクラスタの名前を指定します。

  • 必要に応じて、-forceパラメータを使用して、依存性に関係なく、Oracle Notification Serviceを削除できます。

  • オプションで、-verboseパラメータを使用すると詳細な出力を表示できます。

srvctl start ons
Oracle Notification Serviceデーモンを起動します。

構文

srvctl start ons [-clientcluster cluster_name] [-verbose]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Restartでのみ使用できます。

  • すべてのONSデーモンまたは特定のクライアント・クラスタのONSデーモンを有効にできます。

  • 必要に応じて、-verboseパラメータを使用して、詳細な出力を表示できます。

srvctl status ons
Oracle Notification Serviceデーモンの現在の状態を表示します。

構文

srvctl status ons [-clientcluster cluster_name]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Restartでのみ使用できます。

  • すべてのONSデーモンまたは特定のクライアント・クラスタのONSデーモンのステータスを表示できます。

srvctl stop ons
Oracle Notification Serviceデーモンを停止します。

構文

srvctl stop ons [-clientcluster cluster_name] [-force]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Restartでのみ使用できます。

  • すべてのONSデーモンまたは特定のクライアント・クラスタのONSデーモンを停止できます。

  • 必要に応じて、-forceパラメータを使用して、依存性に関係なくONSデーモンを停止できます。

pdbコマンド

クラスタ・データベース内のプラガブル・データベース(PDB)の管理には、pdbキーワードを指定したコマンドを使用します。

PDBの追加、変更、削除、構成の表示、有効化、無効化、起動、停止およびステータスの取得を実行できます。

srvctl add pdb

プラガブル・データベース(PDB)構成をOracle Clusterwareに追加します。

構文

srvctl add pdb -db db_unique_name -pdb pdb_name 
     [-cardinality {num_of_instances | ALL}] 
     [-maxcpu max_cpu_usage] [-mincpuunit min_cpu_usage] 
     [-approot approot_database] [-startoption start_options]
     [-stopoption stop_options] [-policy policy]

パラメータ

表A-66 srvctl add pdbコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

コンテナ・データベース(CDB)の一意の名前。

-pdb pdb_name

PDBの名前。

-cardinality {num_of_instances | ALL}

任意の時点でオープンするPDBのインスタンス数。ALLを指定すると、PDBはクラスタ・データベースの任意またはすべてのインスタンスでオープンできます。

ノート:

このパラメータが設定されていない場合は、クラスタ・データベースを実行できる任意のノードでPDBを実行できます。PDBが実行される場所は、PDBサービスの優先リストと使用可能リストによって決まります。このパラメータを設定する場合、PDBサービスはUNIFORMSINGLETONまたはDUPLEXである必要があります。
-maxcpu max_cpu_usage

PDBのCPU使用率の最大限度。

-mincpuunit min_cpu_usage

PDBのCPU使用率の最小限度。

-approot approot_database

アプリケーション・ルートPDB。

-startoption start_options

PDBの起動オプション(OPENOPEN READ ONLYなど)。デフォルト値は空の文字列で、PDBではCDBと同じオープン・モードが使用されることを意味します。

ノート:

起動オプションに複数の語を指定する場合(read onlyread writeなど)、語をスペースで区切り、二重引用符("")で囲みます。たとえば"read only"とします。
-stoption stop_options

PDBの停止オプション(NORMALなど)。デフォルトの停止オプションはIMMEDIATEです。

-policy policy

プラガブル・データベースの管理ポリシー。policyは次のいずれかの値になります。

  • AUTOMATIC: srvctl start databaseコマンドを使用してデータベースを起動すると、PDBが自動的に起動されます。この管理ポリシーでは、PDBは以前実行されていたかどうかに関係なく、常にCDBの起動から開始されます。

    ノート:

    SRVCTLを使用してPDBを追加する場合、PDBのデフォルト管理ポリシーはCDBの管理ポリシーによって異なります。たとえば、CDBの管理ポリシーがAUTOMATICである場合、PDBの管理ポリシーもAUTOMATICに設定されます。
  • MANUAL: PDBは、PDBサービスに必要なときに再起動されます。PDBの再起動は、PDBサービスの前回の実行状態および管理ポリシーによって行われます。MANUALサービスを含むMANUAL PDBは、CRSの再起動後に再起動されます。
  • RESTART: データベース・ホスト・コンピュータの再起動時にPDBは再起動されます。

使用上のノート

PDBの管理ポリシーがRESTARTである場合、CDBの管理ポリシーはRANKである必要があります。

srvctl config pdb

プラガブル・データベース(PDB)の構成情報を表示します。

構文

srvctl config pdb -db db_unique_name [-pdb pdb_name] [-detail]

パラメータ

表A-67 srvctl config pdbコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

コンテナ・データベース(CDB)の一意の名前。

-pdb pdb_name

PDBの名前。

-detail

詳細な構成情報の出力。

この例では、crmeast PDBの構成情報を表示します。

srvctl config pdb -db crm -pdb crmeast

Pluggable database name: crmeast
Application Root PDB: 
Maximum CPU count (whole CPUs): 0
Minimum CPU count unit (1/100 CPU count): 0
Start Option: open
Stop Option: immediate
srvctl disable pdb

Oracle Clusterware管理から、実行中のプラガブル・データベース(PDB)を無効にします。

構文

srvctl disable pdb -db db_unique_name -pdb pdb_name [-node node_name]

パラメータ

表A-68 srvctl disable pdbコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

コンテナ・データベース(CDB)の一意の名前。

-pdb pdb_name

PDBの名前。

-node node_name

PDBを無効にするノード。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、PDB crmeastを無効にします。

srvctl disable pdb -db crm -pdb crmeast
srvctl enable pdb

Oracle Clusterware管理用のプラガブル・データベース(PDB)を有効にします。

構文

srvctl enable pdb -db db_unique_name -pdb pdb_name [-node node_name]

パラメータ

表A-69 srvctl enable pdbコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

コンテナ・データベース(CDB)の一意の名前。

-pdb pdb_name

有効にするPDBの名前。

-node node_name

有効にするPDBリソースが存在するノードの名前。

ノート: このパラメータは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、crmeastというPDBOracle Clusterware管理に対して有効にします。

srvctl enable pdb -db crm -pdb crmeast
srvctl modify pdb

プラガブル・データベース(PDB)の構成を変更します。

構文

srvctl modify pdb -db db_unique_name -pdb pdb_name 
     [-cardinality {num_of_instances | ALL}]
     [-maxcpu max_cpu_usage] [-mincpuunit min_cpu_usage] 
     [-rank rank] [-startoption start_options] 
     [-stopoption stop_options] [-policy policy]

パラメータ

表A-70 srvctl modify pdbコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

コンテナ・データベース(CDB)の一意の名前。

-pdb pdb_name

PDBの名前。

-cardinality {num_of_instances | ALL}

任意の時点でオープンするPDBのインスタンス数。ALLを指定した場合、クラスタ・データベースの使用可能なすべてのコンテナ・データベース(CDB)でPDBがオープンされます。

ノート:

-cardinalityパラメータは、PDBの作成時に-cardinalityパラメータを設定した場合にのみ変更できます。
-maxcpu max_cpu_usage

CPU全体における、PDBのCPU使用率の最大限度。1以上の正の整数値を指定してください。

このパラメータを変更するには、gridまたはrootユーザーとしてログインする必要があります。

-mincpuunit min_cpu_usage

PDBのCPU使用率の最小限度。10以上の正の整数値を指定してください。値は、合計CPU数の100分の1 (1/100 CPU数)である必要があります。

このパラメータを変更するには、gridまたはrootユーザーとしてログインする必要があります。

-rank rank

PDBのランク。このパラメータに指定できる値の範囲は0から5です。デフォルト値は0です。

このパラメータを変更するには、gridまたはrootユーザーとしてログインする必要があります。

ノート:

-rankパラメータは、PDBの作成時に-rankパラメータを設定した場合にのみ変更できます。
-startoption start_options

PDBの起動オプション(OPENOPEN READ ONLYなど)。デフォルト値は空の文字列で、PDBではCDBと同じオープン・モードが使用されることを意味します。

ノート:

起動オプションに複数の語を指定する場合(read onlyread writeなど)、語をスペースで区切り、二重引用符("")で囲みます。たとえば"read only"とします。

-stoption stop_options

PDBの停止オプション(NORMALなど)。デフォルトの停止オプションはIMMEDIATEです。

-policy policy

プラガブル・データベースの管理ポリシー。policyはAUTOMATICMANUALまたはRESTARTのいずれかの値になります。

srvctl remove pdb

プラガブル・データベース(PDB)構成をOracle Clusterware管理から削除します。

構文

srvctl remove pdb -db db_unique_name -pdb pdb_name 
    [-force] [-noprompt] [-verbose]

パラメータ

表A-71 srvctl remove pdbコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

コンテナ・データベース(CDB)の一意の名前。

-pdb pdb_name

PDBの名前。

-force

強制的にPDBを削除して、すべての依存性を無視します。

-noprompt

プロンプトを非表示にします。

-verbose

冗長出力を表示します。

この例では、crmというコンテナ・データベース(CDB)内のcrmeastというPDBのOracle Clusterware管理から構成を削除する方法を示します。

$ srvctl remove pdb -db crm -pdb crmeast
srvctl start pdb

サービスの管理ポリシーに基づいて、プラガブル・データベース(PDB)および関連サービスを起動します。AUTOMATIC管理ポリシーを持つすべてのサービスが自動的に開始されます。

構文

srvctl start pdb -db db_unique_name -pdb pdb_name 
  [-startoption start_options] [-node node_list]

パラメータ

表A-72 srvctl start pdbコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

起動するデータベースの一意の名前。

-pdb pdb_name 起動するPDBの名前。
-startoption start_options

起動コマンドのオプション(READ ONLYOPENなど)。

ノート:

  • このコマンド・パラメータは、すべてのPDB起動オプションをサポートします。

  • 起動オプションに複数の語を指定する場合(READ ONLYREAD WRITEなど)、語をスペースで区切り、二重引用符("")で囲みます。たとえば"READ ONLY"とします。

    関連項目: SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンスSTARTUPコマンドに関する項

-node node_list

PDBを起動するノードのカンマ区切りのリスト。

次の例では、crmeast PDBをREAD ONLYモードで起動します。

srvctl start pdb -db crm -pdb crmeast -startoption "read only"
srvctl status pdb

このコマンドは、プラガブル・データベース(PDB)の現在の状態を表示します。

構文

srvctl status pdb -db db_unique_name [-pdb pdb_name]
    [-detail]

パラメータ

表A-73 srvctl status pdbのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

コンテナ・データベース(CDB)の一意の名前。

-pdb pdb_name

PDBの名前。PDB名を指定しない場合、その特定のデータベース内のすべてのPDBに関する情報が表示されます。

–detail

詳細なステータス情報を表示します。

この例では、crmeast PDBおよびcrmnorth PDBのステータス情報の出力例を示します。

$ srvctl status pdb -db crm -pdb crmeast

Pluggable database crmeast of crm is running on nodes site1, site3.

$ srvctl status pdb -db crm -pdb crmnorth

Pluggable database crmnorth of crm is not running.
srvctl stop pdb

プラガブル・データベース(PDB)およびそのサービスを停止します。

構文

srvctl stop pdb -db db_unique_name -pdb pdb_name [-node node_name]
  [-stopoption stop_options] [-drain_timeout timeout] 
  [-stopsvcoption stop_service_options] [-force]

パラメータ

表A-74 srvctl stop pdbコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

コンテナ・データベース(CDB)の一意の名前。

-pdb pdb_name

停止するPDBの名前。

-node node_name

PDBを停止するノードの名前。ノードを指定しない場合、指定したPDBはPDBが実行されているすべてのノードで停止します。

-stopoption stop_options

停止コマンドのオプション(NORMALIMMEDIATEなど)。デフォルト値はIMMEDIATEです。

-drain_timeout timeout

リソース・ドレイニング処理の完了までの時間(秒)。デフォルトでは、このパラメータは設定されていません。0または任意の正の整数を指定できます。空の文字列にすると、パラメータの設定が解除されます。0を指定した場合、エージェントはサービス・ドレイニングに関連する処理を即時に実行します。

ドレイン・タイムアウトは、サービスがセッション・ドレイニングの完了を待機する最大時間であり、これを超えると終了する(srvctl stop serviceまたはsrvctl stop instanceの場合)か、データベースの停止処理に入ります(srvctl stop databaseまたはsrvctl stop pdb)。セッション・ドレイニングが10秒で完了し、ドレイン・タイムアウト値が100秒の場合、SRVCTLは10秒間待機します。残りの90秒は待機しません。

-stopsvcoption stop_service_options

サービス停止のオプション(TRANSACTIONALIMMEDIATEなど)。このオープンを指定しない場合は、サービス・リソース属性USR_ORA_STOP_MODEに設定されている停止オプションが使用されます。

-force

このパラメータは、PDBとそのサービスおよび依存リソースを強制的に停止する場合に使用します。

次のコマンドでは、crmデータベース内でオープンされているcrmeastというのPDBを停止し、すべてのセッションがPDBから排出されるのに50秒割り当てます。

srvctl stop pdb -db crm -pdb crmeast -drain_timeout 50

scanコマンド

SCAN VIPの追加、構成のリスト表示、変更、有効化、無効化、起動、停止、再配置、ステータス情報の取得およびSCAN VIPの削除には、scanキーワードを指定したコマンドを使用します。

srvctl add scan

指定のSCANにOracle Clusterwareリソースを追加します。

構文

srvctl add scan -scanname scan_name [-netnum network_number]

パラメータ

表A-75 srvctl add scanコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-scanname scan_name

ドメイン名を含む完全修飾されたホスト名。ネットワークが動的な場合、完全修飾されたドメイン名を使用する必要はありませんが、これを使用する場合は、ドメインはGNSサブドメインにする必要があります。

ノート: この属性はオンライン・リソース属性変更を使用して変更できます。

-netnum network_number

SCAN VIPを取得するネットワーク番号(オプション)。このパラメータを指定しない場合、nodeapps VIPの取得元と同じデフォルト・ネットワークからSCAN VIPが取得されます。

使用上のノート

  • このコマンドは、SCANが解決されるIPアドレスの数と同じ数のSCAN VIPリソースを作成するか、またはnetwork_numberによって動的ネットワークおよびOracle GNS構成が識別された場合は3つのSCAN VIPリソースを作成します。

  • 静的ネットワークの場合、DNSでSCANが解決されるアドレスは、サブネットのアドレス・タイプと一致する必要があります。

  • IPv4ネットワークの場合、SCANはIPv4アドレスに解決される必要があります。

  • このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

次に、このコマンドの例を示します。

# srvctl add scan -scanname scan.mycluster.example.com
srvctl config scan

すべてのSCAN VIP(デフォルト)、またはordinal_numberで識別される特定のSCAN VIPの構成情報を表示します。

構文

srvctl config scan [[-netnum network_number] [-scannumber ordinal_number] | -all]

パラメータ

表A-76 srvctl config scanコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-netnum network_number

このパラメータを使用して、特定のSCAN VIPの構成を表示します。

-scannumber ordinal_number

このパラメータを使用して、構成を表示する3つのSCAN VIPのいずれか(1から3の値を使用)を指定します。

-all

ネットワーク番号または序数を指定するかわりに、このパラメータを使用して、すべてのSCAN VIPの構成を表示できます。

使用上のノート

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

このコマンドによって、次のような出力が返されます。

$ srvctl config scan -scannumber 1

SCAN name: mjk12700890090-r, Network: 1
Subnet IPv4: 198.51.100.1/203.0.113.46/eth0, static
Subnet IPv6: 
SCAN 1 IPv4 VIP: 198.51.100.195
SCAN VIP is enabled.
SCAN VIP is individually enabled on nodes:
SCAN VIP is individually disabled on nodes:
srvctl disable scan
すべてのSCAN VIP(デフォルト)、またはordinal_numberで識別される特定のSCAN VIPを無効化します。

構文

srvctl disable scan [-scannumber ordinal_number]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • 必要に応じて、-scannumberパラメータを使用して、3つのSCAN VIPのうち無効化する1つを指定できます。パラメータ値は1から3の範囲になります。

次の例では、最初のSCAN VIPを無効化します。

$ srvctl disable scan -scannumber 1
srvctl enable scan
すべてのSCAN VIP (デフォルト)、またはその序数で識別される特定のSCAN VIPを有効化します。

構文

srvctl enable scan [-scannumber ordinal_number]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • 必要に応じて、-scannumberパラメータを使用して、3つのSCAN VIPのうち有効化する1つを指定できます。パラメータ値の範囲は1から3です。

次の例では、最初のSCAN VIPを有効化します。

$ srvctl enable scan -scannumber 1
srvctl modify scan
DNSで指定するscan_nameを調べると戻されるIPアドレス数に一致するように、SCAN VIPの数を変更します。

このコマンドは、IPアドレスの追加、変更または削除に伴ってDNSが変更され、それに合わせてOracle Clusterwareリソース構成を調整する必要がある場合に使用します。

構文

srvctl modify scan -scanname scan_name [-netnum network_number]

パラメータ

表A-77 srvctl modify scanコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-scanname scan_name

変更対象のSCAN VIPに解決されるSCAN名を識別します。

ノート: この属性はオンライン・リソース属性変更を使用して変更できます。

-netnum network_number

VIPを取得するネットワーク番号(オプション)。指定しなかった場合は、nodeapps VIPが取得されるネットワークと同じデフォルトのネットワークからVIPが取得されます。

システムに現在scan_name1という名前のSCANが存在し、DNSで単一のIPアドレスに解決されるとします。DNSでSCAN scan_name1を変更して3つのIPアドレスに解決されるようにした場合、次のコマンドを使用して追加のSCAN VIPリソースを作成します。

$ srvctl modify scan -scanname scan_name1
srvctl predict scan
SCAN障害の結果を予測します。

構文

srvctl predict scan -scannumber ordinal_number [-verbose]

使用上のノート

  • 障害をシミュレートするSCAN VIPを識別する序数を指定します。このパラメータに指定できる値の範囲は1から3です。

  • オプションで、-verboseパラメータを使用すると詳細な出力を表示できます。

ここで、コマンドに関する追加情報を追加します。

srvctl relocate scan

現行のホスティング・ノードからクラスタ内の別のノードに特定のSCAN VIPを再配置します。

構文

srvctl relocate scan -scannumber ordinal_number [-netnum network_number] [-node node_name]

パラメータ

表A-78 srvctl relocate scanコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-scannumber ordinal_number

再配置するSCAN VIPを識別する序数を指定します。このパラメータに指定できる値の範囲は1から3です。

-netnum network_number

VIPを取得するネットワーク番号(オプション)。指定しなかった場合は、nodeapps VIPが取得されるネットワークと同じデフォルトのネットワークからVIPが取得されます。

デフォルトのネットワーク番号は1です。

-node node_name

必要に応じて、SRVCTLがSCAN VIPを再配置する単一ノードの名前を指定できます。

このパラメータを使用しない場合は、SCAN VIPの再配置先ノードが自動的に選択されます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、最初のSCAN VIPをnode1に再配置します。

$ srvctl relocate scan -scannumber 1 -node node1
srvctl remove scan
すべてのSCAN VIPからOracle Clusterwareリソースを削除します。

構文

srvctl remove scan [-netnum network_number] [-force] [-noprompt]

パラメータ

表A-79 srvctl remove scanコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-netnum network_number

VIPを取得するネットワーク番号(オプション)。指定しなかった場合は、nodeapps VIPが取得されるネットワークと同じデフォルトのネットワークからVIPが取得されます。

–force

SCAN VIPに依存するSCANリスナーが実行中であっても、それらのSCAN VIPを削除します。

–noprompt

このパラメータは、すべてのプロンプトを抑止する場合に使用します。

使用上のノート

-forceオプションを使用すると、実行中のSCAN VIPは依存リソースが削除されるまで停止されないため、手動によるクリーンアップが必要になる場合があります。

次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl remove scan -force
srvctl start scan
クラスタのすべてのノードまたは特定のノードで、すべてのSCAN VIP(デフォルト)または特定のSCAN VIPを起動します。

構文

srvctl start scan [-scannumber ordinal_number] [-node node_name]

パラメータ

表A-80 srvctl start scanコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-scannumber ordinal_number

必要に応じて、起動するSCAN VIPを識別する序数を指定できます。このパラメータに指定できる値の範囲は1から3です。

このパラメータを使用しない場合は、すべてのSCAN VIPが起動されます。

-node node_name

必要に応じて、起動するSCAN VIPが存在する単一ノードの名前を指定できます。

このパラメータを指定しない場合は、クラスタのすべてのノードでSCAN VIPが起動されます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、crm1ノード上の序数1で識別されるSCAN VIPを起動します。

$ srvctl start scan -scannumber 1 -node crm1
srvctl status scan
すべてのSCAN VIP(デフォルト)または特定のSCAN VIPのステータスを表示します。

構文

srvctl status scan [-scannumber ordinal_number] [-verbose]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • 必要に応じて、ステータスを表示する特定のSCAN VIPを識別する序数を指定できます。このパラメータに指定できる値の範囲は1から3です。このパラメータを使用しない場合は、クラスタのすべてのSCAN VIPのステータスが表示されます。

  • オプションで、-verboseパラメータを使用すると詳細な出力を表示できます。

srvctl stop scan
実行中または起動中のすべてのSCAN VIP (デフォルト)を停止するか、序数で識別される特定のSCAN VIPを停止します。

構文

srvctl stop scan [-scannumber ordinal_number] [-force]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • 必要に応じて、停止するSCAN VIPを識別する序数を指定できます。このパラメータに指定できる値の範囲は1から3です。このパラメータを使用しない場合は、すべてのSCAN VIPが停止されます。

  • 必要に応じて、-forceパラメータを使用して、依存性に関係なく、SCAN VIPを停止できます。

次の例では、序数1で識別されるSCAN VIPを停止します。

$ srvctl stop scan -scannumber 1

scan_listenerコマンド

SCANリスナーの追加、構成のリスト表示、変更、有効化、無効化、起動、停止、再配置、ステータス情報の取得およびそのリスナーの削除には、scan_listenerキーワードを指定したコマンドを使用します。

srvctl add scan_listener

SCANリスナー用のOracle Clusterwareリソースを追加します。

構文

srvctl add scan_listener [-netnum network_number] [-listener lsnr_name_prefix] [-skip] 
  [-endpoints "[TCP:]port_list[/IPC:key][/NMP:pipe_name]
  [/{TCPS|SDP|EXADIRECT}port_list]"] 
  [-invitednodes "node_list"] [-invitedsubnets "subnet_list"]
  [-clientcluster cluster_name] [-clientdata <filename>]

パラメータ

表A-81 srvctl add scan_listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-netnum network_number

SCAN VIPを取得するネットワーク番号(オプション)。このパラメータを指定しない場合、nodeapps VIPの取得元と同じデフォルト・ネットワークからSCAN VIPが取得されます。

-listener lsnr_name_prefix

SCANリスナー名の接頭辞。

-skip

ポートのチェックをスキップします。

-endpoints "[TCP:]port_list[/IPC:key] [/NMP:pipe_name][/{TCPS|SDP|EXADIRECT}port_list]"

SCANリスナーのプロトコル仕様。port_listを使用して、TCPポートまたはSCANリスナー・エンドポイントのカンマ区切りリストを指定します。

TCPSポート、SDPポート、およびEXADIRECTポートのエンドポイントを指定することもできます。

ノート: この属性はオンライン・リソース属性変更を使用して変更できます。

-invitednodes "node_list"

SCANリスナーに登録できるクラスタ外部からのホスト名のカンマ区切りリスト。

-invitedsubnets "subnet_list"

SCANリスナーに登録できるクラスタ外部からのサブネットのカンマ区切りリスト。CIDR表記またはワイルドカード(192.168.*など)を使用してサブネットを指定できます。

-clientcluster cluster_name

共有するSCANリスナーを実行しているクラスタの名前。

-clientdata file_name

共有SCANリスナーを実行しているクラスタの名前。

使用上のノート

  • 作成されるSCANリスナーのリソースの数は、SCAN VIPリソースの数と同じになります。

  • このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

次に、このコマンドの例を示します。

# srvctl add scan_listener -listener myscanlistener
srvctl config scan_listener

すべてのSCANリスナー(デフォルト)、またはネットワーク番号あるいはordinal_numberで識別される特定のリスナーの構成情報を表示します。

構文

srvctl config scan_listener [[-netnum network_number] [-scannumber ordinal_number] 
 [-clientcluster cluster_name] | -all]

パラメータ

表A-82 srvctl config scan_listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-netnum network_number

このパラメータを使用して、特定のSCAN VIPのリスナーの構成を表示します。

-scannumber ordinal_number

このパラメータを使用して、リスナーの構成を表示する3つのSCAN VIPのいずれか(1から3の値を使用)を指定します。

-clientcluster cluster_name

共有SCANリスナーを実行しているクラスタの名前。

–all

ネットワーク番号または序数を指定するかわりに、このパラメータを使用して、すべてのSCAN VIPのリスナーの構成を表示できます。

使用上のノート

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

このコマンドによって、次のような出力が返されます。

$ srvctl config scan_listener -scannumber 1

SCAN Listener LISTENER_SCAN1 exists. Port: TCP:1529
Registration invited nodes:
Registration invited subnets:
SCAN Listener is enabled.
SCAN Listener is individually enabled on nodes:
SCAN Listener is individually disabled on nodes:
srvctl disable scan_listener
すべてのSCANリスナー(デフォルト)、または序数またはクライアント・クラスタで識別される特定のリスナーを無効化します。

構文

srvctl disable scan_listener [-netnum network_number] [-scannumber ordinal_number]
  [-clientcluster cluster_name]

パラメータ

表A-83 srvctl disable scan_listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-netnum network_number

このパラメータは、特定のネットワーク番号のSCANリスナーを無効にする場合に使用します。

-scannumber ordinal_number

このパラメータは、1から3の値を使用して、3つのSCAN VIPのいずれかを無効にする場合に使用します。このパラメータを使用しない場合は、すべてのSCANリスナーが無効化されます。

-clientcluster cluster_name

共有SCANリスナーを実行しているクラスタの名前。

使用上のノート

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

次の例では、1で識別されるSCANリスナーを無効化します。

$ srvctl disable scan_listener -scannumber 1
srvctl enable scan_listener
すべてのSCANリスナー(デフォルト)、またはその序数で識別される特定のリスナーを有効化します。

構文

srvctl enable scan_listener [-netnum network_number] [-scannumber ordinal_number]
  [-clientcluster <cluster_name>]

パラメータ

表A-84 srvctl enable scan_listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-netnum network_number

このパラメータは、特定のSCAN VIPのリスナーを有効にする場合に使用します。

-scannumber ordinal_number

このパラメータは、1から3の値を使用して、3つのSCAN VIPのいずれかを有効にする場合に使用します。このパラメータを使用しない場合は、すべてのSCANリスナーが有効になります。

-clientcluster cluster_name

共有SCANリスナーを実行しているクラスタの名前。

使用上のノート

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

次の例では、1で識別されるSCANリスナーを有効化します。

$ srvctl enable scan_listener -scannumber 1
srvctl export scan_listener

SCANリスナー構成情報をファイルに保存します。

構文

srvctl export scan_listener -clientcluster cluster_name -clientdata filename

パラメータ

表A-85 srvctl export scan_listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-clientcluster cluster_name

クラスタ名を指定します。

-clientdata filename

資格証明データを書き込むファイルへのパスを指定します。

srvctl modify scan_listener

SCAN VIPのリスナーに一致するようにSCANリスナーを変更するか、SCANリスナー・エンドポイントまたはサービス登録の制限を変更します。

構文

srvctl modify scan_listener {-update | -endpoints "[TCP:]port_list[/IPC:key]
     [/NMP:pipe_name][/{TCPS|SDP|EXADIRECT}port_list]"} [-invitednodes "node_list"]
     [-invitedsubnets "subnet_list"] [-clientcluster cluster_name]

パラメータ

表A-86 srvctl modify scan_listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-update

このパラメータを使用して、現行のSCAN VIPの構成に一致するようにSCANリスナーの構成を更新します。このパラメータは、SCAN VIPリソースの数と一致するように、新規リソースを追加するか、既存のSCANリスナー・リソースを削除します。

-endpoints "[TCP:]port_list[/IPC:key] [/NMP:pipe_name][/{TCPS|SDP|EXADIRECT}port_list]"

SCANリスナーのプロトコル仕様。port_listを使用して、TCPポートまたはリスナー・エンドポイントのカンマ区切りリストを指定します。

TCPSポート、SDPポート、およびEXADIRECTポートのエンドポイントを指定することもできます。

-invitednodes "node_list"

SCANリスナーに登録できるクラスタの外側からホスト名のカンマ区切りリストを指定するには、このパラメータを使用します。

-invitedsubnets "subnet_list"

SCANリスナーに登録できるクラスタの外側からサブネットのカンマ区切りリストを指定するには、このパラメータを使用します。CIDR表記またはワイルドカード(192.168.*など)を使用してサブネットを指定できます。

-clientcluster cluster_name

共有SCANリスナーを実行しているクラスタの名前。

システムに現在scan_name1という名前のSCANが存在し、最近そのDNSエントリを1つではなく3つのIPアドレスに解決されるように変更したとします。srvctl modify scanコマンドを実行して追加のSCAN VIPリソースを作成した後に、次のコマンドを使用して、この2つの追加のSCAN VIPにあわせて2つの追加のSCANリスナーのOracle Clusterwareリソースを作成します。

$ srvctl modify scan_listener -update
srvctl predict scan_listener
SCANリスナー障害の結果を予測します。

構文

srvctl predict scan_listener -scannumber ordinal_number [-verbose]

使用上のノート

  • -scannumberパラメータは、3つのSCANリスナーのうち、障害の結果を予測する1つを指定する場合に使用します。このパラメータに指定できる値の範囲は1から3です。

  • オプションで、-verboseパラメータを使用すると詳細な出力を表示できます。

srvctl relocate scan_listener
現行のホスティング・ノードからクラスタ内の別のノードに特定のSCANリスナーを再配置します。

構文

srvctl relocate scan_listener -scannumber ordinal_number [-node node_name]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • 再配置するSCANリスナーを識別する序数を指定します。このパラメータに指定できる値の範囲は1から3です。

  • 必要に応じて、SCANリスナーを再配置する単一ノードの名前を指定できます。このパラメータを指定しない場合は、SCANリスナーの再配置先ノードが自動的に選択されます。

次の例では、3で識別されるSCANリスナーをクラスタのnode2に再配置します。

$ srvctl relocate scan_listener -scannumber 3 -node node2
srvctl remove scan_listener
すべてのSCANリスナーからOracle Clusterwareリソースを削除します。

構文

srvctl remove scan_listener [-netnum network_number] [-clientcluster cluster_name]
  [-force] [-noprompt]

パラメータ

表A-87 srvctl remove scan_listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-netnum network_number

SCAN VIPを取得するネットワーク番号(オプション)。このパラメータを指定しない場合、nodeapps VIPの取得元と同じデフォルト・ネットワークからSCAN VIPが取得されます。

-clientcluster cluster_name

共有SCANリスナーを実行しているクラスタの名前。

-force

実行中のSCANリスナーを停止せずに削除します。

–noprompt

このパラメータは、すべてのプロンプトを抑止する場合に使用します。

次に、このコマンドの例を示します。

$ srvctl remove scan_listener -force
srvctl start scan_listener
クラスタのすべてのノードまたは特定のノードで、すべてのSCANリスナー(デフォルト)または特定のSCANリスナーを起動します。

構文

srvctl start scan_listener [-netnum network_number] [-scannumber ordinal_number]
  [-node node_name] [-clientcluster cluster_name]

パラメータ

表A-88 srvctl start scan_listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-netnum network_number

このパラメータは、特定のネットワーク番号のSCANリスナーを起動する場合に使用します。

-scannumber ordinal_number

このパラメータは、1から3の値を使用して、3つのSCAN VIPのいずれかを起動する場合に使用します。このパラメータを使用しない場合は、すべてのSCANリスナーが起動されます。

-node node_name

SCANリスナーを起動する単一ノードの名前を指定します。このパラメータを使用しない場合は、クラスタのすべてのノードでSCANリスナーが起動されます。

-clientcluster cluster_name

共有SCANリスナーを実行しているクラスタの名前。

使用上のノート

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

次の例では、1で識別されるSCANリスナーを起動します。

$ srvctl start scan_listener -scannumber 1
srvctl status scan_listener

すべてのSCANリスナー(デフォルト)または特定のリスナーのステータスを表示します。

構文

srvctl status scan_listener [[-netnum network_number] [-scannumber ordinal_number] 
   | [-clientcluster cluster_name] | -all] [-verbose]

パラメータ

表A-89 srvctl status scan_listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-netnum network_number

ネットワーク番号。デフォルトのネットワーク番号は1です。

-scannumber ordinal_number

特定のSCANリスナーを識別する序数。このパラメータに指定できる値の範囲は1から3です。このパラメータを使用しない場合は、クラスタのすべてのSCANリスナーのステータスが表示されます。

-clientcluster cluster_name

共有SCANリスナーを実行しているクラスタの名前。

-all

すべてのネットワークのSCANリスナーのステータスを表示します。

-verbose

詳細情報を表示します。

使用上のノート

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

srvctl stop scan_listener
実行中または起動中のすべてのSCANリスナー(デフォルト)を停止するか、序数で識別される特定のリスナーを停止します。

構文

srvctl stop scan_listener [-netnum network_number] [-scannumber ordinal_number] 
  [-clientcluster cluster_name] [-force]

パラメータ

表A-90 srvctl stop scan_listenerコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-netnum network_number

このパラメータは、特定のネットワーク番号のSCANリスナーを停止する場合に使用します。

-scannumber ordinal_number

このパラメータは、1から3の値を使用して、3つのSCAN VIPのいずれかを停止する場合に使用します。このパラメータを使用しない場合は、すべてのSCANリスナーが停止されます。

-clientcluster cluster_name

共有SCANリスナーを実行しているクラスタの名前。

-force

依存性に関係なくSCANリスナーを停止します。

使用上のノート

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

次の例では、1で識別されるSCANリスナーを停止します。

$ srvctl stop scan_listener -scannumber 1
srvctl update scan_listener
新しいエンドポイントをリスニングするようSCANリスナーを更新します。

構文

srvctl update scan_listener

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • このコマンドには、-helpを除き、その他のパラメータは指定できません。

serviceコマンド

サービスの追加、変更、構成のリスト表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータスの取得、サービスの再配置および削除には、serviceキーワードを指定したコマンドを使用します。

srvctl add service

データベースにサービスを追加し、それらのサービスをインスタンスに割り当てます。

構文

次の構文モデルのいずれかとともに、このコマンドを使用します。

ノート:

ポリシー管理データベース・デプロイメント・オプションは、Oracle Database 23aiでサポートされなくなりました。

サービスをデータベースに追加するには:

srvctl add service -db db_unique_name -service service_name_list [-true_cache_service true_cache_service_list] 
   [-cardinality {UNIFORM | SINGLETON | DUPLEX} | -preferred "preferred_list" 
    [-available "available_list"] [-tafpolicy {BASIC | NONE | PRECONNECT}] | [-cardinality {UNIFORM | SINGLETON}] ]
   [-netnum network_number] [-role "[PRIMARY][,PHYSICAL_STANDBY][,LOGICAL_STANDBY][,SNAPSHOT_STANDBY]"]
   [-policy {AUTOMATIC | MANUAL}] [-notification {TRUE | FALSE}] [-dtp {TRUE | FALSE}] 
   [-clbgoal {SHORT | LONG}] [-rlbgoal {NONE | SMART_CONN | SERVICE_TIME | THROUGHPUT}] [-resetstate {NONE | LEVEL1}]
   [-failovertype {NONE|SESSION|SELECT|TRANSACTION|AUTO}] [-failovermethod {NONE | BASIC}] [-failoverretry failover_retries]
   [-failoverdelay failover_delay] [-failover_restore {NONE|LEVEL2|LEVEL1|AUTO}] -template_timeout template_timeout [-failback {YES | NO}] 
   [-edition edition_name] [-pdb pdb_name] [-global {TRUE | FALSE}] [-maxlag max_lag_time] 
   [-sql_translation_profile sql_translation_profile] [-commit_outcome {TRUE|FALSE}] [-retention retention_time] 
   [-replay_init_time replay_initiation_time] [-session_state {DYNAMIC | AUTO}] [-pqservice pq_service] 
   [-gsmflags gsm_flags] [-tablefamilyid table_family_id] 
   [-drain_timeout timeout] [-stopoption {NONE|IMMEDIATE|TRANSACTIONAL}] [-css_critical {yes | no}] 
   [-force] [-verbose]

既存のサービスの優先リストおよび使用可能リストを更新するには:

srvctl add service -db db_unique_name -service "service_name_list" 
   -update {-preferred "preferred_list" | -available "available_list"} [-force] 
   [-verbose]

パラメータ

次の表に、srvctl add serviceのすべてのパラメータとその説明を示し、Oracle RACデータベースまたは非クラスタ・データベースにサービスを追加するときにそれらのパラメータを使用できるかどうかを示します。

表A-91 srvctl add serviceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前。

-service service_name_list

同じサービスを提供する複数のデータベースにわたって接続を拡大しない場合は、service_name.service_domainはクラスタ内で一意である必要があります。サービス名(sales.example.comなど)の一部としてサービス・ドメインを指定しない場合、そのサービス名にDB_DOMAINデータベース属性が追加されます。カンマ区切りリストで、1つのサービスまたは複数のサービスを指定できます。

ノート: -serviceパラメータの値には64文字の制限があります。したがって、インスタンスに割り当てられたすべてのサービスの名前の長さは、合計で64文字を超えないようにする必要があります。

-true_cache_service true_cache_service_list

プライマリ・サービスをTrue Cacheサービスに関連付けるには、このパラメータを指定します。

-cardinality {UNIFORM | SINGLETON | DUPLEX}

サービスのカーディナリティで、次のいずれかになります。

  • UNIFORM – データベース内のすべてのインスタンスまたはPDBで提供されます
  • SINGLETON – 一度に1つのインスタンスまたはPDBでのみ実行します
  • DUPLEX – 一度に2つのインスタンスまたはPDBで実行します

ノート:

このパラメータは、Oracle RACでのみ使用できます。
-preferred "preferred_list"

サービスを実行する優先インスタンスのカンマ区切りリスト。

優先インスタンスのリストは、使用可能なインスタンスのリストと相互に排他である必要があります。

ノート:

このパラメータは、Oracle RACでのみ使用できます。
-available "available_list"

サービスのフェイルオーバー先となる使用可能なインスタンスのカンマ区切りリスト(優先度順)。

使用可能なインスタンスのリストは、優先インスタンスのリストと相互に排他である必要があります。

ノート:

このパラメータは、Oracle RACでのみ使用できます。
-tafpolicy {BASIC|NONE}

透過的アプリケーション・フェイルオーバー(TAF)ポリシーの指定。

-netnum network_number

このパラメータを使用して、このサービスが提供されるネットワークを特定します。サービスは、指定したネットワークからのVIPに依存するように構成されます。

ノート:
  • このパラメータを省略すると、データベース構成からデフォルトが取得されます。このデフォルトは、srvctl add databaseまたはsrvctl modify databaseを使用して指定しますが、このときに、そのデータベースのサービスのデフォルト・ネットワークを指定する-defaultnetworkパラメータを指定します。
  • このパラメータは、Oracle RACおよびOracle RAC One Nodeデータベース構成でのみ使用できます。
-role "[PRIMARY][,PHYSICAL_STANDBY] [,LOGICAL_STANDBY][,SNAPSHOT_STANDBY]"

サービス・ロール。1つ以上のロールをカンマ区切りリストで指定できます。

このオプションは、指定したサービス・ロールの1つにOracle Data Guardデータベース・ロールが一致した場合に、データベースのオープン時に、サービスが自動的に起動されるように指定する場合に使用します。

手動で開始するSRVCTLの使用は、サービス・ロールに影響を受けません。

ノート: -roleパラメータは、データベースの起動時にのみ、Oracle Data Guard Brokerによって使用されます。手動でのサービスの起動ではすべて、ユーザーが起動するサービスの名前を指定する必要があります。

-policy {AUTOMATIC | MANUAL}

サービス管理ポリシー。

AUTOMATIC(デフォルト)の場合、サービスは、データベースの再起動時(計画された再起動(SRVCTLを使用)または障害発生後の再起動)に自動的に起動されます。ただし、サービス・ロールは自動再起動の対象にもなります(-roleパラメータ)。

MANUALの場合、データベースの計画された再起動(SRVCTLを使用)時にサービスが自動的に再起動されることはありません。MANUALに設定しても、Oracle Clusterwareは、実行中のサービスを監視し、障害が発生すると再起動されます。

ノート: CRSCTLを使用してOracle Clusterwareを停止および起動すると、サービスは障害発生時と同様に再起動されます。

-notification {TRUE | FALSE}

OCI接続に対して高速アプリケーション通知(FAN)を有効化します。

-dtp {TRUE | FALSE}

このサービスの分散トランザクション処理を有効化するかどうかを示します。このサービスは、管理者管理データベース内の単一ノード上の優先サービスになります。

-clbgoal {SHORT | LONG}

接続ロード・バランシングの目標。ランタイム・ロード・バランシングを使用する場合、または統合された接続プールを使用する場合は、このパラメータの値としてSHORTを使用します。サービスのノードごとにセッション数でバランスを取る長時間の接続(バッチ・ジョブなど)の場合は、このパラメータの値としてLONGを使用します。

-rlbgoal {NONE | SMART_CONN | SERVICE_TIME | THROUGHPUT}

ランタイム・ロード・バランシングの目標(ロード・バランシング・アドバイザ)。スマート接続リバランスを有効にするには、このパラメータをSMART_CONNに設定します。応答時間に基づいて接続のバランスを取るには、このパラメータをSERVICE_TIMEに設定します。スループットに基づいて接続のバランスを取るには、このパラメータをTHROUGHPUTに設定します。

-resetstate {NONE | LEVEL1}

値を消去するためにセッションで状態をリセットします。NONEに設定した場合、セッション状態は消去されません。LEVEL1に設定した場合、リストアできないセッション状態はリセットされます。

セッション状態のリセットでは、SYS CONTEXTおよびセキュア・ロールは除外されます。

-failovertype {NONE | SESSION | SELECT | TRANSACTION | AUTO}

フェイルオーバー・タイプを設定します。

Javaのアプリケーション・コンティニュイティを有効化するには、このパラメータをTRANSACTIONに設定します。透過的アプリケーション・コンティニュイティを有効化するには、このパラメータをAUTOに設定します。

TAF for OCIを有効化するには、このパラメータをSELECTまたはSESSIONに設定します。

ノート: -failovertypeTRANSACTIONに設定した場合は、-commit_outcomeTRUEに設定する必要があります。

-failovermethod {NONE | BASIC}

TAFフェイルオーバー・メソッド(下位互換性維持のためのみ)。

ファイルオーバー・タイプ(-failovertype)をNONE以外の値に設定した場合は、このパラメータでBASICを選択する必要があります。

ノート: このパラメータは、Oracle RACでのみ使用できます。

-failoverretry failover_retries

アプリケーション・コンティニュイティおよびTAFの場合は、事象が発生した後に接続を試行する回数が、このパラメータによって決定されます。

-failoverdelay failover_delay

アプリケーション・コンティニュイティおよびTAFの場合は、このパラメータで、フェイルオーバーにおける、各事象の再接続試行間の時間遅延(秒数)を指定します。

-failover_restore {NONE|LEVEL2|LEVEL1|AUTO}

アプリケーション・コンティニュイティの場合は、-failover_restoreパラメータを設定すると、リプレイ前にセッションの状態がリストアされます。アプリケーション・コンティニュイティにはLEVEL2、透過的アプリケーション・コンティニュイティにはAUTOを使用し、データベース・テンプレートを使用してセッション状態をリストアします。

アプリケーション・コンティニュイティまたは透過的アプリケーション・コンティニュイティにLEVEL1を使用して、以前のOracle Database 19c変更可能パラメータ・トランスポートを使用してセッション状態をリストアします。ウォレットを使用して、サーバー側のセッション状態を透過的にリストアできます。
  • AUTO: この値は、透過的アプリケーション・コンティニュイティのデータベース・テンプレートを有効にするために使用します。
  • LEVEL1: この値は、Oracle Database 21c以前のリリースのクライアント・ベース・リストアによるFAILOVER_RESTORE=AUTOの動作を有効にするために使用します。
  • LEVEL2: この値は、透過的アプリケーション・コンティニュイティのデータベース・テンプレートを有効にするために使用します。

TAFまたはアプリケーション・コンティニュイティを使用するOCIアプリケーションの場合は、-failover_restoreLEVEL1に設定して現在の状態をリストアします。現在の状態が初期状態と異なる場合は、TAFコールバックが必要になります。この制限は、OCIにのみ適用されます。

-template_timeout template_timeout

テンプレート・タイムアウトの時間(秒)を指定します。アプリケーション・コンティニュイティの場合、TEMPLATE_TIMEOUTパラメータは、Oracle Database 23aiのFAILOVER_RESTORELEVEL2およびAUTOとともに使用されます。テンプレートが期限切れになると、FAILOVER_RESTOREAUTOまたはLEVEL2に設定されている場合、セッションはリストアされません。

夜間メンテナンスの後にプールがフェイルオーバーできるように、より高い値を設定することをお薦めします。デフォルト値はRETENTION (1日)です。

TEMPLATE_TIMEOUTが0に設定されている場合、テンプレートのタイムアウトはオフになります。

-failback {YES | NO} 優先インスタンスのリストを使い切った後に、サービスが使用可能なインスタンスにフェイルオーバーした場合、このパラメータがYESに設定されていると、優先インスタンスが使用可能になったときに、サービスがそのインスタンスに自動的にフェイルバックします。
-edition edition_name

サービスの初期セッション・エディション。

サービスにエディションを指定すると、そのサービスを指定するそれ以降のすべて接続で、初期セッション・エディションとしてこのエディションが使用されます。ただし、セッション接続で異なるエディションを指定した場合は、そのセッション接続で指定したエディションが初期セッション・エディションとして使用されます。

SRVCTLは、指定されたエディション名を検証しません。接続中、接続ユーザーは指定されたエディションのUSE権限を持っている必要があります。そのエディションが存在しないか、接続ユーザーが指定されたエディションのUSE権限を持たない場合は、エラーが発生します。

-pdb pluggable_database

プラガブル・データベース(PDB)の名前。

サービスを作成または変更するときに、PDBプロパティを指定できます。PDBプロパティによって、指定されたPDBにサービスが関連付けられます。サービスのPDBプロパティを参照するには、ALL_SERVICESデータ・ディクショナリ・ビューを問い合せるか、またはSRVCTLユーティリティを使用している場合はsrvctl config serviceコマンドを実行します。

ノート: Oracle Database 21c以降は、srvctl add serviceコマンドで-pdbオプションを使用する前に、srvctl add pdbコマンドを使用してPDBリソースをOracle Clusterwareに追加しておく必要があります。

-global {TRUE | FALSE}

グローバル・データ・サービスのサービスかどうかを指定します。

ノート: このパラメータは、グローバル・データ・サービスでのみ使用できます。

-maxlag maximum_lag_time

グローバル・サービスの最大レプリケーション・タイム・ラグ(秒)。負でない整数である必要があります。デフォルト値はANYです。-globalオプションも指定する必要があります。

-sql_translation_profile profile_name

Oracle Database以外からOracle Databaseにアプリケーションを移行した後でサービスを追加する場合は、このパラメータを使用して、そのサービスに対するSQL翻訳プロファイルを指定します。

このパラメータは、DBMS_SERVICEサービス属性のSQLトランザクション・プロファイル・パラメータに対応します。

ノート:
  • SQL翻訳機能を使用するには、事前にすべてのサーバー側アプリケーション・オブジェクトおよびデータをOracle Databaseに移行しておく必要があります。
  • SQLトランザクション・プロファイルを表示するには、srvctl config serviceコマンドを使用します。
-commit_outcome {TRUE | FALSE}

トランザクション・ガードを有効化します。TRUEに設定すると、トランザクションのセッションがリカバリ可能な停止により失敗したときに、トランザクションのコミット結果にアクセスできます。

-retention retention_time

-commit_outcomeTRUEに設定した場合は、データベースにコミット結果を保持する時間(秒数)が、このパラメータによって決定されます。

-replay_init_time replay_initialization_time

アプリケーション・コンティニュイティの場合、このパラメータは、リクエストの1番目の操作の元の処理時間と、再接続の成功後にリプレイが開始される状態になる時間との違い(秒単位)を指定します。アプリケーション・コンティニュイティは指定した時間が経過するまでリプレイされません。このパラメータは、長い時間が経過した後にシステムがリカバリされたときに、トランザクションが意図せず処理されることを回避するためのものです。デフォルトは5分(300)です。最大値は24時間(86400)です。-failover_typeパラメータがTRANSACTIONに設定されていない場合、このパラメータは使用できません。

-session_state { DYNAMIC | AUTO}

アプリケーション・コンティニュイティの場合、このパラメータは、非トランザクション・セッション状態がリクエスト内のアプリケーションによって変更される方法を示します。セッション状態の例としては、NLS設定、オプティマイザのプリファレンス、イベントの設定、PL/SQLグローバル変数、一時表があります。透過的アプリケーション・コンティニティの場合、session_stateAUTOに設定できます。セッション状態は自動的に追跡されます。

このパラメータが考慮されるのは、-failovertypeAUTOまたはTRANSACTION (アプリケーション・コンティニュイティの場合)またはAUTO (透過的アプリケーション・コンティニュイティ場合)に設定されている場合のみです。

  • failover_typeTRANSACTIONに設定されている場合、session_stateを値DYNAMICにすることをお薦めします。
  • failover_typeAUTOに設定されている場合、session_stateAUTOに設定できます。

    ノート:

    AUTOを使用して、TACで透過的アプリケーション・フェイルオーバー(TAF)スタイル・カーソルを有効にします。
  • failover_typeTRANSACTIONまたはAUTO以外の値に設定されている場合、session_stateの値は設定されません。

リクエストの開始後に非トランザクション値が変更された場合、このパラメータをDYNAMICまたはAUTOのいずれかに設定します。ほとんどのアプリケーションでDYNAMICまたはAUTOモードを使用する必要があります。

-pqservice pq_service

パラレル問合せサービス名を指定します。

-gsmflags gsm_flags

グローバル・サービスの地域およびリージョン・フェイルオーバーの値を設定します。-globalオプションも指定する必要があります。

-tablefamilyid table_family_id

サービスの表ファミリIDを設定します。詳細は、「シャード表ファミリ」を参照してください。

-drain_timeout timeout

リソースの排出が完了するまでの許容時間を秒数で指定します。有効な値は、空の文字列("")、0、または正の整数です。デフォルト値は空の文字列です(このパラメータが設定されていないことを表します)。0に設定されている場合は、即座に排出が発生します。

ドレイン期間は、計画的なメンテナンス操作のために意図されています。ドレイン期間中は、現在のすべてのクライアント要求は処理されますが、新しい要求は受け入れません。サービスに設定すると、この値は、コマンドライン値が設定されていない場合に使用されます。

-stopoption {NONE|IMMEDIATE|TRANSACTIONAL}

サービスを停止するデフォルトの方法を指定します。サービスに設定した場合、この値は、他のSRVCTLコマンドに-stopoptionパラメータを含めない場合に使用されます。値を指定しない場合は、デフォルト・オプションのNONEが使用されます。

  • IMMEDIATE: サービスの停止前にセッションの排出を許可します。排出されないセッションは、-drain_timeoutで指定した時間制限に達すると終了します。
  • TRANSACTIONALを指定した場合、セッションはコミット後すぐに終了します。-drain_timeoutで指定した時間制限に達して、残りのセッションが終了すると、サービスは停止します。
  • NONEを指定すると、セッションは終了されます。
-css_critical {yes | no}

このパラメータをYESに設定することにより、サービスに重みを追加できます。クラスタ内のノードに障害が発生した場合、Oracle Clusterwareは最も重みの小さいノードを削除して、クリティカルなサービスを使用可能な状態に保ちます。

-update {-preferred new_preferred_instance | -available new_available_instance}

サービス構成に、新しい優先インスタンスまたは使用可能インスタンスを追加します。-preferredでは、サービスの優先インスタンスのリストに追加するインスタンスの名前を指定します。-availableでは、サービスの使用可能インスタンスのリストに追加するインスタンスの名前を指定します。

-force

ネットワークにリスナーが構成されていない場合にも、追加操作を強制します。

-verbose

冗長出力を表示します。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle RAC One Nodeデータベースの配置パラメータを受け入れません。

次の例を使用して、サービスを作成します。

基本サービス

$ srvctl add service -db mydb -service MYSERVICE –preferred inst1 -available inst2 
-pdb mypdb -notification TRUE -drain_timeout 300 -stopoption IMMEDIATE -role PRIMARY

透過的アプリケーション・コンティニュイティ・サービス

$ srvctl add service -db mydb -service TACSERVICE -pdb mypdb –preferred inst1 -available inst2 
-failover_restore AUTO -commit_outcome TRUE -failovertype AUTO -replay_init_time 600 -retention 86400 
-notification TRUE -drain_timeout 300 -stopoption IMMEDIATE -role PRIMARY

アプリケーション・コンティニュイティ・サービス

$ srvctl add service -db mydb -service ACSERVICE -pdb mypdb -preferred inst1 -available inst2 
-failover_restore LEVEL1 -commit_outcome TRUE -failovertype TRANSACTION -session_state dynamic 
-replay_init_time 600 -retention 86400 -notification TRUE -drain_timeout 300 -stopoption IMMEDIATE -role PRIMARY

TAF Select Plusサービス

$ srvctl add service -db mydb -service TAFSERVICE -pdb mypdb -preferred inst1 -available inst2 
-failover_restore LEVEL1 -commit_outcome TRUE -failovertype SELECT -notification TRUE -drain_timeout 300 
-stopoption TRANSACTIONAL -role PRIMARY

サービス属性検証マトリックス

次の表に、FAILOVER_TYPEおよびCOMMIT_OUTCOMEドライバ属性のサービス属性依存性を示します。

表A-92 サービス属性の依存性検証

親属性 依存属性 有効値
failover_type AUTO failover_restore AUTO | LEVEL1
failover_type AUTO session_state_consistency AUTO
failover_type AUTO commit_outcome TRUE
failover_type TRANSACTION failover_restore LEVEL1 | NONE | LEVEL2
failover_type TRANSACTION session_state_consistency DYNAMIC
failover_type TRANSACTION commit_outcome TRUE
failover_type SELECT failover_restore LEVEL1 | NONE
failover_type SELECT failover_method BASIC | NONE
failover_type SELECT commit_outcome TRUE | FALSE
failover_type SESSION failover_restore NONE
failover_type SESSION failover_method BASIC | NONE
failover_type SESSION commit_outcome FALSE
failover_type NONE failover_restore NONE
failover_type NONE failover_method NONE
failover_type NONE commit_outcome FALSE | TRUE
commit_outcome FALSE commit_outcome_fastpath FALSE
commit_outcome TRUE commit_outcome_fastpath TRUE | FALSE
srvctl config service

サービスの構成を表示します。

構文

srvctl config service {-db db_unique_name [-service service_name | -pdb pdb_name [-brief]] 
   | [-db db_unique_name]} [-verbose]

パラメータ

表A-93 srvctl config serviceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前。

-service service_name

オプションで、サービスの名前を指定できます。

このパラメータを使用しない場合、SRVCTLによって、データベースに構成されているすべてのサービスの構成情報が表示されます。

-pdb pdb_name 構成済サービスを表示するPDBの名前。
-verbose

冗長出力を表示します。

使用上のノート

srvctl config serviceコマンドは、srvctl add | modify serviceコマンドを使用して、エディションに指定された文字列値を正確に表示します。エディションを大文字で指定した場合、srvctl config serviceは大文字を表示します。二重引用符("")で囲まれている場合、コマンドは二重引用符を表示します。それ以外の場合、コマンドは空の文字列を表示します。

このコマンドによって、データベースに関する次のような情報が返されます。

$ srvctl config service -db crm -service webapps
Service name: webapps
Service is enabled
Cardinality: 1
Disconnect: false
Service role: PRIMARY
Management policy: AUTOMATIC
DTP transaction: false
AQ HA notifications: false
Failover type: NONE
Failover method: NONE
TAF failover retries: 0
TAF failover delay: 0
Connection Load Balancing Goal: LONG
Runtime Load Balancing Goal: NONE
TAF policy specification: NONE
Preferred instances: crm_1
Available instances:
Edition: "my Edition"

管理者管理Oracle RAC One Nodeデータベースのサービス構成では、1つのインスタンスが優先として表示されます。

srvctl disable service
サービスを無効化します。

サービス全体を無効化すると、すべてのインスタンスに適用され、各インスタンスが無効化されます。サービス全体がすでに無効化されている場合、サービス全体に対してこのコマンドを実行すると、エラーが戻されます。したがって、各インスタンスに対してサービス・インジケータを操作する場合、使用できないサービス操作もあります。

構文

srvctl disable service -db db_unique_name -services "service_name_list"
   [-instance instance_name]

パラメータ

表A-94 srvctl disable serviceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

サービスを無効化するデータベースの一意の名前を指定します。

-services "service_name_list"

無効化する複数のサービス名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストか、または単一のサービス名を指定します。

-instance instance_name

必要に応じて、サービスを無効化するインスタンスの名前を指定できます。

ノート:

  • このパラメータは、管理者管理データベースに使用します。

  • このパラメータは、Oracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用できます。

次の例は、CRMデータベースの2つのサービスをグローバルに無効化します。

$ srvctl disable service -db crm -service "crm,marketing"

次の例では、CRM1インスタンスで実行中のCRMデータベースのサービスの1つを無効化します。その結果、データベースでは引き続きサービスを使用可能ですが、インスタンスは1つ減ります。

$ srvctl disable service -db crm -service crm -instance crm1
srvctl enable service
Oracle Clusterwareのサービスを有効化します。

サービス全体の有効化は、各インスタンスでサービスを有効化することによって、すべてのインスタンスに対してサービスを有効化することになります。サービス全体がすでに有効化されている場合、このコマンドを実行すると、すべてのインスタンスが対象となって有効化されるのではなく、エラーが戻されます。したがって、各インスタンスに対してサービス・インジケータを操作する場合、使用できないサービス操作もあります。

構文

srvctl enable service -db db_unique_name -service "service_name_list"
   [-instance instance_name | -node node_name]

パラメータ

表A-95 srvctl enable serviceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

サービスを有効化するデータベースの一意の名前を指定します。

-service "service_name_list"

有効化する単一のサービス名、または複数のサービス名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定します。

-instance instance_name

必要に応じて、このパラメータを使用して、サービスを実行するデータベース・インスタンスの名前を指定できます。

ノート:
  • このパラメータは、管理者管理データベースに使用します。

  • このパラメータは、Oracle ClusterwareおよびOracle RACでのみ使用できます。

次の例は、サービスをグローバルに有効化します。

$ srvctl enable service -db crm -service crm

次の例は、優先インスタンスを使用するサービスを有効化します。

$srvctl enable service -db crm -service crm -instance crm1
srvctl modify service

サービス構成を変更します。

ノート:

ポリシー管理データベース・デプロイメント・オプションは、Oracle Database 23aiでサポートされなくなりました。

このコマンドでは、サービスに対して次のようなオンライン変更がサポートされています。

  • インスタンス間のサービス・メンバーの移動

  • DBMS_SERVICEのサービス属性(フェイルオーバーの遅延、ランタイム・ロード・バランシングの目標など)のオンライン変更

  • 新しい優先インスタンスまたは使用可能インスタンスの追加

  • サービスの優先インスタンスまたは使用可能インスタンスの削除

注意:

構成変更は必要最小限にすること、およびオンライン・サービス変更の進行中は他のサービス操作を実行しないことをお薦めします。

構文およびパラメータ

実行するタスクに応じて、次のいずれかの形式のsrvctl modify serviceコマンドを指定の構文で使用します。

インスタンス間でサービスを移動するには:

srvctl modify service -db db_unique_name -service service_name 
      -oldinst old_instance_name -newinst new_instance_name [-force]

ノート:

このコマンドの形式はOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

表A-96 srvctl modify serviceのパラメータ - サービスの移動

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前を指定します。

-service service_name

サービス名を指定します。サービス名を指定しないと、すべてのサービスがSRVCTLによって移動されます。

-oldinst old_instance_name

サービスの移動元のインスタンス名を指定します。

-newinst new_instance_name

サービスの移動先のインスタンス名を指定します。

-force

変更操作を強制し、必要に応じて一部のノードでサービスを停止します。

使用可能インスタンスをサービスの優先インスタンスに変更するには:

srvctl modify service -db db_unique_name -service service_name 
      -available avail_inst_name [-failback {YES|NO}] -toprefer [-force]

ノート:

この形式のコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用可能で、Oracle RAC One Nodeデータベースの配置パラメータを受け入れません。このコマンドでは、サービスが移動または切断されることはなく、サービス属性が変更されるだけです。

表A-97 srvctl modify serviceのパラメータ - 優先インスタンスへの変更

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前を指定します。

-service service_name

変更するサービスの名前を指定します。

-available available_inst_name

変更する使用可能インスタンスの名前を指定します。

-failback {YES|NO} 優先インスタンスのリストを使い切った後に、サービスが使用可能なインスタンスにフェイルオーバーした場合、このパラメータがYESに設定されていると、優先インスタンスが使用可能になったときに、サービスがそのインスタンスに自動的にフェイルバックします。
-toprefer

このパラメータは、インスタンスのステータスを優先に変更する場合に指定します。

-force

変更操作を強制します。計画操作の場合、FANと統合されたOracle接続プールを使用すると、ユーザー・エクスペリエンスが最適になります。FAN計画イベントを使用すると、ユーザーによる介入なしでOracleプールから要求が排出されるようになります。

複数インスタンスの使用可能および優先ステータスを変更するには:

srvctl modify service -db db_unique_name -service service_name 
     -modifyconfig -preferred "preferred_list" [-available "available_list"]
     [-force]

ノート:

この形式のコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用可能で、Oracle RAC One Nodeデータベースの配置パラメータを受け入れません。このコマンドでは、サービスが移動または切断されることはなく、サービス属性が変更されるだけです。

表A-98 srvctl modify serviceのパラメータ - 複数インスタンスのステータスの変更

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前を指定します。

-service service_name

変更するサービスの名前を指定します。

-modifyconfig

このパラメータは、このサービスに指定されたインスタンスのみを使用するようにSRVCTLに指示します(すでにサービスに割り当てられていて指定されていないインスタンスは削除されます)。

-preferred "preferred_instance_list"

二重引用符("")で囲まれた優先インスタンスのカンマ区切りリストを指定します。

-available "available_instance_list"

二重引用符("")で囲まれた使用可能インスタンスのカンマ区切りリストを指定します。

-force

変更操作を強制します。計画操作の場合、FANと統合されたOracle接続プールを使用すると、ユーザー・エクスペリエンスが最適になります。FAN計画イベントを使用すると、ユーザーによる介入なしで接続プールから要求が排出されるようになります。

他のサービス属性またはOracle Clusterwareのサービスを変更するには:

srvctl modify service -db db_unique_name -service service_name 
 [-true_cache_service true_cache_service_list] [-pqservice pqsvc_name]
 [-cardinality {UNIFORM|SINGLETON|DUPLEX}] [-tafpolicy {BASIC|NONE}]
 [-role "[PRIMARY][,PHYSICAL_STANDBY][,LOGICAL_STANDBY][,SNAPSHOT_STANDBY]"]
 [-policy {AUTOMATIC|MANUAL}] [-notification {TRUE|FALSE}] [-dtp {TRUE|FALSE}]
 [-clbgoal {SHORT|LONG}] [-rlbgoal {NONE | SMART_CONN | SERVICE_TIME | THROUGHPUT}]
 [-resetstate {NONE|LEVEL1}] [-failovertype {NONE|SESSION|SELECT|TRANSACTION|AUTO}]
 [-failoverretry failover_retries] [-failoverdelay failover_delay] 
 [-failover_restore [NONE|LEVEL2|LEVEL1|AUTO]] [-template_timeout template_timeout] [-failback {YES|NO}]
 [-edition edition_name] [-pdb pluggable_database] 
 [-sql_translation_profile profile_name] [-commit_outcome {TRUE|FALSE}]
 [-retention retention_time] [-replay_init_time replay_initiation_time] 
 [-session_state {DYNAMIC|AUTO}] [-maxlag max_lag_time]
 [-gsmflags gsm_flags] [-tablefamilyid table_family_id]
 [-drain_timeout timeout] [-stopoption {NONE|IMMEDIATE|TRANSACTIONAL}] 
 [-global_override] [-css_critical {YES | NO}] -hubsvc <hub_service>]} [-verbose] [-force]

表A-99 srvctl modify serviceのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前。

-service service_name

変更するサービスの名前。

-true_cache_service true_cache_service_list

プライマリ・サービスをTrue Cacheサービスに関連付けるには、このパラメータを指定します。

-pqservice pqsvc_name

パラレル問合せサービス名のカンマ区切りリスト。

-cardinality {UNIFORM|SINGLETON|DUPLEX}

サービスのカーディナリティで、次のいずれかになります。

  • UNIFORM – データベース内のすべてのインスタンスまたはPDBで提供されます
  • SINGLETON – 一度に1つのインスタンスまたはPDBでのみ実行します
  • DUPLEX – 一度に2つのインスタンスまたはPDBで実行します

ノート:

このパラメータは、Oracle RACでのみ使用できます。
-tafpolicy {BASIC|NONE}

透過的アプリケーション・フェイルオーバー(TAF)ポリシーの指定。

-role "[PRIMARY][,PHYSICAL_STANDBY] [,LOGICAL_STANDBY][,SNAPSHOT_STANDBY]"

サービスが自動的に開始する必要があるデータベース・モード。1つ以上のロールをカンマ区切りリストで指定できます。

ノート: -roleパラメータは、データベースの起動時にのみ、Oracle Data Guard Brokerによって使用されます。手動でのサービスの起動ではすべて、ユーザーが起動するサービスの名前を指定する必要があります。

-policy {AUTOMATIC|MANUAL}

サービス管理ポリシー。

AUTOMATIC(デフォルト)の場合、サービスは、データベースの再起動時(計画された再起動(SRVCTLを使用)または障害発生後の再起動)に自動的に起動されます。ただし、サービス・ロールは自動再起動の対象にもなります(-roleパラメータ)。

MANUALの場合、データベースの計画された再起動(SRVCTLを使用)時にサービスが自動的に再起動されることはありません。MANUALに設定しても、Oracle Clusterwareは、実行中のサービスを監視し、障害が発生すると再起動されます。

-notification {TRUE|FALSE}

TRUEを使用すると、Oracle Call Interface (OCI)接続に対して高速アプリケーション通知(FAN)が有効になります。

-dtp {TRUE|FALSE}

TRUEを使用すると、このサービスの分散トランザクション処理が有効になります。これにより、XAアフィニティ用に、一度に1つのみのインスタンスでサービスが提供されるようになります。

ノート: このパラメータは、Oracle RACでのみ使用できます。

-clbgoal {SHORT|LONG}

接続ロード・バランシングの目標。ランタイム・ロード・バランシングを使用する場合はSHORTに設定し、サービスのノードごとにセッション数でバランスを取る長時間実行される接続(バッチ・ジョブなど)の場合はLONGに設定します。

-rlbgoal {NONE | SMART_CONN | SERVICE_TIME | THROUGHPUT}

ランタイム・ロード・バランシングの目標(ロード・バランシング・アドバイザ)。スマート接続リバランスを有効にするには、このパラメータをSMART_CONNに設定します。応答時間に基づいて接続のバランスを取るには、このパラメータをSERVICE_TIMEに設定します。スループットに基づいて接続のバランスを取るには、このパラメータをTHROUGHPUTに設定します。

-resetstate {NONE | LEVEL1}

値を消去するためにセッションで状態をリセットします。NONEに設定した場合、セッション状態は消去されません。LEVEL1に設定すると、FETCHのPL/SQL、一時表、セッション期間ジョブおよびカーソルに関するセッション状態がリクエストの最後に消去されます。プールされたアプリケーションにはRESET_STATEを使用して、セッション状態が後でリークするのを防ぎます。

-failovertype {NONE|SESSION|SELECT|TRANSACTION|AUTO}

このパラメータは、フェイルオーバー・タイプを設定する場合に使用します。

アプリケーション・コンティニュイティを有効化するには、このパラメータをTRANSACTIONに設定します。透過的アプリケーション・コンティニュイティを有効化するには、このパラメータをAUTOに設定します。

TAFを有効化するには、このパラメータをSELECTまたはSESSIONに設定します。

-template_timeout template_timeout

テンプレート・タイムアウトの時間(秒)を指定します。アプリケーション・コンティニュイティの場合、TEMPLATE_TIMEOUTパラメータは、Oracle Database 23aiのFAILOVER_RESTORELEVEL2およびAUTOとともに使用されます。テンプレートが期限切れになると、FAILOVER_RESTOREAUTOまたはLEVEL2に設定されている場合、セッションはリストアされません。

TEMPLATE_TIMEOUTが0に設定されている場合、テンプレートのタイムアウトはオフになります。

-failoverretry failover_retries

アプリケーション・コンティニュイティおよびTAFの場合は、インシデント後の接続試行回数を指定します。

-failoverdelay failover_delay

アプリケーション・コンティニュイティおよびTAFの場合は、フェイルオーバー時の各インシデントの再接続試行間の遅延(秒数)を指定します。

-failover_restore {NONE|LEVEL2|LEVEL1|AUTO}

アプリケーション・コンティニュイティの場合は、-failover_restoreパラメータを設定すると、リプレイ前にセッションの状態がリストアされます。アプリケーション・コンティニュイティを使用するODP.NETおよびJavaにはLEVEL2を使用して初期状態をリストアします。

透過的アプリケーション・コンティニュイティを有効にしてセッション状態をリストアするには、このパラメータをLEVEL1またはAUTOに設定します。
  • AUTO: この値は、アプリケーション・コンティニュイティのデータベース・テンプレートを有効にするために使用します。
  • LEVEL1: この値は、Oracle Database 21c以前のリリースのクライアント・ベース・リストアによるFAILOVER_RESTORE=AUTOの動作を有効にするために使用します。

TAFまたはアプリケーション・コンティニュイティを使用するOCIアプリケーションの場合は、-failover_restoreLEVEL2に設定して現在の状態をリストアします。現在の状態が初期状態と異なる場合は、TAFコールバックが必要になります。この制限は、OCIにのみ適用されます。

-failback {YES | NO} 優先インスタンスのリストを使い切った後に、サービスが使用可能なインスタンスにフェイルオーバーした場合、このパラメータがYESに設定されていると、優先インスタンスが使用可能になったときに、サービスがそのインスタンスに自動的にフェイルバックします。
-edition edition_name

サービスの初期セッション・エディション。

サービスにエディションを指定すると、そのサービスを指定するそれ以降のすべて接続で、初期セッション・エディションとしてこのエディションが使用されます。ただし、セッション接続で異なるエディションを指定した場合は、そのセッション接続で指定したエディションが初期セッション・エディションとして使用されます。

SRVCTLは、指定されたエディション名を検証しません。接続中、接続ユーザーは指定されたエディションのUSE権限を持っている必要があります。そのエディションが存在しないか、接続ユーザーが指定されたエディションのUSE権限を持たない場合は、エラーが発生します。

-pdb pluggable_database

プラガブル・データベース(PDB)の名前。

ノート: PDBプロパティは、サービスを作成または変更するときに指定できます。PDBプロパティによって、指定されたPDBにサービスが関連付けられます。サービスのPDBプロパティを参照するには、ALL_SERVICESデータ・ディクショナリ・ビューを問い合せるか、またはSRVCTLユーティリティを使用している場合はsrvctl config serviceコマンドを実行します。

PDBを指定してサービスを作成または変更した場合、そのPDBが存在するかどうかはSRVCTLによってチェックされません。このコマンドを実行する前に、PDBが存在することを確認する必要があります。

-sql_translation_profile profile_name

Oracle Database以外からOracle Databaseにアプリケーションを移行した後でサービスを変更する場合は、このパラメータを使用して、そのサービスに対するSQL翻訳プロファイルを指定します。

SQL翻訳プロファイルをNULL値に設定する場合は、-pフラグの後に空の文字列を入力する必要があります。

ノート: SQL翻訳機能を使用するには、事前にすべてのサーバー側アプリケーション・オブジェクトおよびデータをOracle Databaseに移行しておく必要があります。

-commit_outcome {TRUE|FALSE}

トランザクション・ガードを有効化します。TRUEに設定すると、トランザクションのセッションがリカバリ可能な停止により失敗したときに、トランザクションのコミット結果にアクセスできます。

-retention retention_time

トランザクション・ガード(-commit_outcomeパラメータをTRUEに設定)の場合は、このパラメータで、コミット結果をデータベースに保持する時間(秒数)を決定します。

-replay_init_time replay_initiation_time

アプリケーション・コンティニュイティの場合は、このパラメータで、元のリクエスト開始されたときからの時間(秒数)を指定します。アプリケーション・コンティニュイティは指定した時間が経過するまでリプレイされません。この属性は、長い時間が経過した後でシステムがリカバリしたときにリクエストの意図しないリプレイを回避します。デフォルト値は300 (5分)です。

-session_state {DYNAMIC|AUTO}

アプリケーション・コンティニュイティの場合、このパラメータは、非トランザクション・セッション状態がリクエスト内のアプリケーションによって変更される方法を示します。セッション状態の例としては、NLS設定、オプティマイザのプリファレンス、イベントの設定、PL/SQLグローバル変数、一時表があります。透過的アプリケーション・コンティニティの場合、session_stateAUTOに設定できます。セッション状態は自動的に追跡されます。

このパラメータが考慮されるのは、-failovertypeAUTOまたはTRANSACTION (アプリケーション・コンティニュイティの場合)またはAUTO (透過的アプリケーション・コンティニュイティ場合)に設定されている場合のみです。

  • failover_typeTRANSACTIONに設定されている場合、session_stateを値DYNAMICにすることをお薦めします。
  • failover_typeAUTOに設定されている場合、session_stateAUTOに設定できます。

    ノート:

    AUTOを使用して、TACで透過的アプリケーション・フェイルオーバー(TAF)スタイル・カーソルを有効にします。
  • failover_typeTRANSACTIONまたはAUTO以外の値に設定されている場合、session_stateの値は設定されません。

ほとんどのアプリケーションには値AUTOまたはDYNAMICをお薦めします。使用する値が不明な場合またはアプリケーションをカスタマイズできる場合は、DYNAMICを使用します。

-maxlag maximum_lag_time

グローバル・サービスの最大レプリケーション・タイム・ラグ(秒)。負でない整数である必要があります。デフォルト値はANYです。-globalオプションも指定する必要があります。

-gsmflags gsm_flags

グローバル・サービスの地域およびリージョン・フェイルオーバーの値を設定します。-globalオプションも指定する必要があります。

-tablefamilyid table_family_id

サービスの表ファミリIDを設定します。詳細は、シャード表ファミリを参照してください。

-drain_timeout timeout

リソースの排出が完了するまでの許容時間を秒数で指定します。有効な値は、空の文字列("")、0、または正の整数です。デフォルト値は空の文字列です(このパラメータが設定されていないことを表します)。0に設定されている場合は、即座に排出が発生します。

ドレイン期間は、計画的なメンテナンス操作のために意図されています。ドレイン期間中は、現在のすべてのクライアント要求は処理されますが、新しい要求は受け入れません。サービスに設定すると、この値は、コマンドライン値が設定されていない場合に使用されます。

-stopoption {NONE|IMMEDIATE|TRANSACTIONAL}

サービスを停止する方法を指定します。この属性がすでにサービスに設定されている場合、コマンドに-stopoptionパラメータを含めないと、その値がデフォルト値として使用されます。それ以外の場合のデフォルトは、NONEです。

  • IMMEDIATE: サービスの停止前にセッションの排出を許可します。排出されないセッションは、-drain_timeoutで指定した時間制限に達すると終了します。
  • TRANSACTIONALを指定した場合、セッションはコミット後すぐに終了します。-drain_timeoutで指定した時間制限に達して、残りのセッションが終了すると、サービスは停止します。
  • NONEを指定すると、セッションは終了されます。

ノート: -stopoptionパラメータは、-forceパラメータと同時に使用する必要があります。

-global_override

グローバル・サービス属性を変更するオーバーライド値。

このパラメータは、-role-policy-notification-failovertype-failovermethod-failoverdelay-failoverretryおよび-editionの各パラメータとともに使用します。

-css_critical {yes | no}

このパラメータをYESに設定することにより、サービスに重みを追加できます。クラスタ内のノードに障害が発生した場合、Oracle Clusterwareは最も重みの小さいノードを削除して、クリティカルなサービスを使用可能な状態に保ちます。

–verbose

冗長出力を表示します。

-force

変更操作を強制し、必要に応じて一部のノードでサービスを停止します。

使用上のノート

  • サービス属性(フェイルオーバーの遅延、ランタイム・ロード・バランシングの目標など)をオンラインで変更した場合、変更が有効になるのは、サービスが次回(再)起動されたときです。

  • 新しい優先インスタンスまたは使用可能インスタンスが追加されるようにサービス構成を変更した場合でも、既存サービスの稼働状態に影響はありません。ただし、新しく追加されたインスタンスは、srvctl start serviceコマンドが発行されるまで、自動的にはサービスを提供しません。

  • サービスに対して使用可能なインスタンスがあり、優先インスタンスまたは使用可能インスタンスが削除されるようにサービス構成を変更した場合、サービスの稼働状態に予測できない変化が発生することがあります。

    • 新しいサービス構成に従って、一部のインスタンスでサービスが停止、削除されます。

    • サービスは、サービス構成から削除されるインスタンスで稼働している場合があります。

    • そのようなサービスは、新しいサービス構成内の次に使用可能なインスタンスに再配置されます。

前述の状況のため、オンライン・サービスを変更した場合、インスタンスが削除されていなくても、ユーザーは一時的にサービスを利用できないことがあります。または、サービスから削除されるインスタンスで、サービスを一時的に利用できないことがあります。

次の例は、あるインスタンスから別のインスタンスにサービス・メンバーを移動します。

$ srvctl modify service -db crm -service crm -oldinst crm1 -newinst crm2

次の例は、使用可能インスタンスを優先インスタンスに変更します。

$ srvctl modify service -db crm -service crm -available crm1 -toprefer

次のコマンドでは、優先インスタンスおよび使用可能インスタンスが交換されます。

$ srvctl modify service -db crm -service crm -modifyconfig -preferred "crm1" \
-available "crm2"
srvctl predict service
サービス障害の結果を予測します。

構文

srvctl predict service -db db_unique_name -service service_name [-verbose]

パラメータ

表A-100 srvctl predict serviceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

確認対象のサービスが動作するデータベースの一意の名前を指定します。

-service service_name

確認する単一のサービス名、または複数のサービス名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定します。

–verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

srvctl relocate service

指定した1つのインスタンスから指定した別のインスタンスに指定したサービス名を一時的に再配置します。

このコマンドは、同時に1つのソース・インスタンスと1つのターゲット・インスタンスでのみ機能し、1つのソース・インスタンスから1つのターゲット・インスタンスに1つのサービスまたはすべてのサービスを再配置します。

構文

インスタンス間またはノード間でサービスを再配置するには:

srvctl relocate service -db db_unique_name [-service service_name | -pdb pluggable_database] 
  {-oldinst old_inst_name [-newinst new_inst_name] | -currentnode current_node [-targetnode target_node]}
  [-drain_timeout timeout] [-wait {YES | NO}] [-pq] [-force [-noreplay]] [-stopoption stop_option]] [-eval] [-verbose]

パラメータ

表A-101 srvctl relocate serviceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

サービスが現在実行されているデータベースの一意の名前。

-service service_name

再配置するサービスの名前。サービスを指定しないと、再配置可能なすべてのサービスが再配置されます。再配置できないものは、所定の場所に残されます。

-pdb pluggable_database

再配置するサービスが現在実行されているプラガブル・データベースの名前。

-oldinst old_inst_name

サービスの再配置元のインスタンス名。

-newinst new_inst_name

サービスの再配置先のインスタンス名。このパラメータは省略可能です。インスタンスを指定しないと、Oracle Clusterwareによって新しいインスタンスが選択されます。

ポリシー管理データベース・デプロイメント・オプションは、Oracle Database 23aiでサポートされなくなりました。

-currentnode source_node

サービスが現在実行中のノードの名前

-targetnode target_node

サービスが再配置されるノードの名前。ターゲット・ノードを指定しないと、Oracle Clusterwareによって新しい場所が選択されます。

ポリシー管理データベース・デプロイメント・オプションは、Oracle Database 23aiでサポートされなくなりました。

-drain_timeout timeout

リソースの排出が完了するまでの許容時間を秒数で指定します。有効な値は、空の文字列("")、0、または正の整数です。デフォルト値は空の文字列です(このパラメータが設定されていないことを表します)。0に設定されている場合は、即座に排出が発生します。

ノート:

-drain_timeout値を指定しない場合、指定したノード上で実行中のデータベースのすべてのサービスに構成されている最大排出タイムアウトが使用されます。

ドレイン期間は、計画的なメンテナンス操作のために意図されています。ドレイン期間中は、現在のすべてのクライアント要求は処理されますが、新しい要求は受け入れません。サービスに設定すると、この値は、コマンドライン値が設定されていない場合に使用されます。

-wait YES | NO

YESを選択すると、サービスの再配置元ノードでサービスの排出が完了するまで待機します。

-stopoption option

サービスを停止する方法を指定します。この属性がすでにサービスに設定されている場合、コマンドに-stopoptionパラメータを含めないと、その値がデフォルト値として使用されます。それ以外の場合のデフォルトは、NONEです。

  • IMMEDIATE: サービスの停止前にセッションの排出を許可します。排出されないセッションは、-drain_timeoutで指定した時間制限に達すると終了します。
  • TRANSACTIONALを指定した場合、セッションはコミット後すぐに終了します。-drain_timeoutで指定した時間制限に達して、残りのセッションが終了すると、サービスは停止します。
  • NONEを指定すると、セッションは終了されます。

ノート: -stopoptionパラメータは、-forceパラメータと同時に使用する必要があります。

–pq

パラレル問合せサービスでアクションを実行

–force [-noreplay]

サービス操作の停止中または再配置中にすべてのセッションを切断します。

必要に応じて、relocate service操作でセッションが終了された後に、アプリケーション・コンティニュイティが進行中のトランザクションをリプレイしないようにする場合は、-noreplayパラメータを指定できます。

–eval

このパラメータを使用すると、コマンドがシステムに及ぼす影響を仮定的に評価できます。

–verbose

詳細な出力。

データベース・インスタンスcrm1で実行されるcrmサービスの特定のサービス・メンバーをデータベース・インスタンスcrm3に一時的に再配置するには:

$ srvctl relocate service -db crm -service crm -oldinst crm1 -newinst crm3

関連トピック

srvctl remove service

Oracle Clusterware管理からサービスを削除します。

構文

srvctl remove service -db db_unique_name {-service service_name |
   -pdb pdb_name}[-global_override] [-force]

パラメータ

表A-102 srvctl remove serviceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースまたはコンテナ・データベース(CDB)の一意の名前。

-service service_name

削除するサービスの名前。サービス名またはプラガブル・データベース(PDB)名を指定する必要があります。

-pdb pdb_name

サービスを提供するPDBの名前。サービス名またはPDB名を指定する必要があります。

-global_override

グローバル・サービスを変更していることを示します。このパラメータは、グローバルでないサービスに対しては無視されます。

-force

サービスを削除するときに、すべての依存性を無視します。

使用上のノート

このコマンドで-pdbオプションを使用すると、指定したPDBのすべてのサービス・リソースが削除されますが、PDBリソースは削除されません。-serviceオプションを使用してPDBサービス名を指定する場合、PDBサービス名はコンテナ・データベース(CDB).内で一意であるため、-pdbオプションも含める必要はありません。

次の例では、crmというクラスタ・データベースのすべてのインスタンスからsalesサービスを削除します。

$ srvctl remove service -db crm -service sales

次の例では、crmeast PDBからサービスを削除します。

$ srvctl remove service -db crm -pdb crmeast
srvctl start service

データベース、プラガブル・データベース(PDB)またはインスタンスで1つまたは複数のサービスを起動します。

構文

srvctl start service [-db db_unique_name] [-service "services_list"
  [-pq] | -pdb pluggable_database] [-instance instance_name]
  [-global_override] [-startoption start_options] [-eval] [-verbose]

パラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

データベースの一意の名前を指定します。

-service "service_list"

1つのサービス名を指定するか、二重引用符("")で囲まれたサービス名のカンマ区切りリストを指定します。

このパラメータを指定しない場合は、SRVCTLによって指定したデータベースのすべてのサービスが起動されます。

ノート: すべての手動でのサービスの起動では、起動するサービスの名前をユーザーが指定する必要があります。

-pq

このパラメータは、パラレル問合せサービスの開始アクションを制限する場合に指定します。

-pdb pluggable_database

プラガブル・データベースの名前を指定します。サービスの開始をプラガブル・データベースの特定のオブジェクトに制限する場合は、必要に応じて、ノードの名前またはインスタンスの名前を指定できます。

-instance instance_name

開始するサービスが存在しているインスタンスの名前を指定します。このパラメータは、管理者管理データベースに使用します。

-global_override

グローバル・サービスに対して機能するオーバーライド値。このパラメータは、グローバル・サービスに対してのみ使用します。非グローバル・サービスに対して指定しても、このパラメータは無視されます。

-startoption start_options

サービスの起動時にデータベース・インスタンスの起動が必要な場合に使用する起動オプションを指定します。オプションには、OPENMOUNTおよびNOMOUNTがあります。

ノート: 起動オプションに複数の語を指定する場合(read onlyread writeなど)、語をスペースで区切り、二重引用符("")で囲みます。たとえば"read only"とします。

–verbose

冗長出力を表示します。

使用上のノート

  • すでに実行中のサービスを開始しようとすると、srvctl start serviceコマンドは失敗します。

  • すでに最大数(優先インスタンスの数)のインスタンスでサービスが稼働している場合に、サービスをそのインスタンスで起動しようとすると、srvctl start serviceコマンドは失敗します。

  • srvctl modify serviceコマンドとsrvctl relocate serviceコマンドを使用すると、インスタンスでのサービスの移動またはサービスのステータス変更を実行できます。

次の例では、特定のデータベース上のサービスをすべて開始します。

$ srvctl start database -db myDB

次の例では、どのプラガブル・データベースにサービスが存在しているかにかかわらず、サービスのリストを開始します(後者の例では、オプションでパラレル問合せサービスに制限しています)。

$ srvctl start database -db myDB -service "myServ01,myServ02"
$ srvctl start database -db myDB -service "myServ01,myServ02" -pq

次の例では、特定のプラガブル・データベースのサービスをすべて開始します。後者の2つの例では、オプションで、それぞれ単一のノードまたは単一のインスタンスに制限しています。

$ srvctl start service -db myDB -pdb myPDB1
$ srvctl start service -db myDB -pdb myPDB1 -node myRACNode01
$ srvctl start service -db myDB -pdb myPDB1 -instance myDB01

次の例では、特定のインスタンス(すべてのプラガブル・データベース)で特定のデータベースのサービスをすべて開始します。

$ srvctl start service -db myDB -instance myDB01

次の例では、特定のノード(すべてのプラガブル・データベース)で特定のデータベースのサービスをすべて開始します。

$ srvctl start service -db myDB -node myRACNode01

次の例では、特定のノードまたは特定のインスタンスでサービスのリストを開始します。

$ srvctl start service -db myDB -service "myService01,myService02" -node myRACNode01
$ srvctl start service -db myDB -service "myService01,myService02" -instance myDB01
srvctl status service
サービスのステータスを表示します。

Oracle RAC One Nodeデータベースに関しては、オンライン・データベース再配置が進行中の場合、再配置がアクティブか失敗かに関係なく、このコマンドはソース・ノードと宛先ノードおよび再配置のステータスを表示します。

構文

srvctl status service {-db db_unique_name [-service "service_name_list" | -pdb pdb_name] 
  | [-db db_unique_name]} [-force] [-verbose]

パラメータ

必要に応じて、このパラメータを使用して、無効化されたアプリケーションを含めることができます。

表A-103 srvctl status serviceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-db db_unique_name

ステータスの確認対象のサービスが動作するデータベースの一意の名前を指定します。

-pdb pdb_name ステータスを確認するサービスが動作するPDBの名前を指定します。
-service "service_name_list"

必要に応じて、ステータスを確認するサービス名のカンマ区切りリストを指定できます。

このパラメータを使用しない場合は、指定したデータベースのすべてのサービスのステータスが表示されます。

–force

オプションで、このパラメータを使用すると無効化されたアプリケーションを含めることができます。

–verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

srvctl stop service

クラスタ・データベース全体でグローバルに、または指定したインスタンスで、1つ以上のサービスを停止します。

構文

クラスタ内の特定のノードのサービスを停止するには:

srvctl stop service -node node_name [-stopoption IMMEDIATE|TRANSACTIONAL|NONE] 
   [-drain_timeout timeout] [-wait {YES | NO}] [-force] [-noreplay]
   [-global_override] [-verbose]

データベースのサービスを停止するには:

srvctl stop service -db db_unique_name [-pq] [-rf] [-pdb pluggable_database |
    -service "service_list" [-eval]] [-node node_name | -instance instance_name |
   [-stopoption IMMEDIATE|TRANSACTIONAL|NONE] 
   [-drain_timeout timeout] [-wait {YES | NO}] [-force [-noreplay] 
   [-global_override] [-verbose]

パラメータ

ノート:

ポリシー管理データベース・デプロイメント・オプションは、Oracle Database 23aiでサポートされなくなりました。

表A-104 srvctl stop serviceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-node node_name

オプションで、サービスを停止するノードの名前を指定できます。このパラメータは、特定のノード上のすべてのサービスを停止する場合、–dbパラメータを指定せずに使用します。–dbパラメータを使用すると、そのデータベースの指定したノードのサービスのみが停止されます。

-db db_unique_name

データベースの一意の名前を指定します。

-pdb pluggable_database

また、このパラメータを使用して、特定のプラガブル・データベースで実行中のサービスを停止します。

-service "service_list"

停止する特定の1つのサービス、または二重引用符("")で囲まれたサービス名のリストを指定します。

サービス名のリストを指定しないと、SRVCTLはデータベース、または特定のインスタンスのすべてのサービスを停止します。

-pq

このパラメータは、パラレル問合せサービスの停止アクションを制限する場合に指定します。

-instance instance_name

オプションで、サービスを停止するインスタンスの名前を指定できます。

-eval

このパラメータを使用すると、コマンドがシステムに及ぼす影響を仮定的に評価できます。

-stopoption IMMEDIATE|TRANSACTIONAL|NONE

サービスを停止する方法を指定します。この属性がすでにサービスに設定されている場合、コマンドに-stopoptionパラメータを含めないと、その値がデフォルト値として使用されます。それ以外の場合のデフォルトは、NONEです。

  • IMMEDIATE: サービスの停止前にセッションの排出を許可します。排出されないセッションは、-drain_timeoutで指定した時間制限に達すると終了します。
  • TRANSACTIONALを指定した場合、セッションはコミット後すぐに終了します。-drain_timeoutで指定した時間制限に達して、残りのセッションが終了すると、サービスは停止します。
  • NONEを指定すると、セッションは終了されます。

ノート: -stopoptionパラメータは、-forceパラメータと同時に使用する必要があります。

-drain_timeout timeout

リソースの排出が完了するまでの許容時間を秒数で指定します。有効な値は、空の文字列("")、0、または正の整数です。デフォルト値は空の文字列です(このパラメータが設定されていないことを表します)。0に設定されている場合は、即座に排出が発生します。

ドレイン期間は、計画的なメンテナンス操作のために意図されています。ドレイン期間中は、現在のすべてのクライアント要求は処理されますが、新しい要求は受け入れません。サービスに設定すると、この値は、コマンドライン値が設定されていない場合に使用されます。

-wait {YES | NO}

YESを選択すると、サービスを停止するノードでサービスの排出が完了するまで待機します。

-force [-noreplay]

SRVCTLによってサービスを強制停止します。これにより、指定された停止オプション(IMMEDIATEまたはTRANSACTIONAL)を使用してすべてのセッションが切断されます。サービスを使用中のセッションは再接続の後、別のインスタンスに接続する必要があります。

ノート:

  • -forceパラメータを指定しないと、このサービスにすでに接続しているセッションは接続状態を保ちますが、新しいセッションをサービスに確立することはできません。

  • セッションが終了された後で、進行中のトランザクションをアプリケーション・コンティニュイティがリプレイしないようにする場合は、オプションで-noreplayパラメータを指定できます。

    -noreplayパラメータは、-forceとともに使用するように制限されていません。ただし、サービスを強制的に停止した後で、進行中のトランザクションをリプレイしない場合は、-force-noreplayが必要です。

-global_override

グローバル・サービスに対して機能するオーバーライド値。SRVCTLは、サービスがグローバル・サービスでない場合、このパラメータを無視します。

-verbose

このパラメータは、詳細出力を表示する場合に使用します。

次のコマンド例では、IMMEDIATE方式を使用してcrm1インスタンスのcrmデータベースのcrmeast PDBで実行されているサービスが停止され、別のノードにサービスが転送されるのに60秒割り当てます。

$ srvctl stop service -db crm -pdb crmeast -instance crm1 -drain_timeout 60 -force 
- stopoption immediate -verbose

次のコマンド例では、各サービスに指定されているデフォルトの停止オプションを使用し、すべてのセッションがそのノードから排出されるまで待機することで、Oracle Clusterwareによって管理されるノードnode1で実行されているすべてのサービスを停止します。

$ srvctl stop service -node node1 -wait yes

vipコマンド

VIPの追加、環境変数の管理、構成のリスト表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータスの取得およびVIPの削除には、vipキーワードを指定したコマンドを使用します。

srvctl add vip

仮想IPアドレス(VIP)をノードに追加します。

構文

srvctl add vip -node node_name -address {VIP_name|ip}/netmask/if1
      -netnum network_number [-skip] [-verbose]

パラメータ

表A-105 srvctl add vipコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-node node_name

VIPを追加するノードの名前。

-address {VIP_name|ip}/netmask/if1

指定したノードに従来のVIPノード・アプリケーションを作成します。

1つのVIP_nameまたはアドレスを、IPv4ネットマスクまたはIPv6接頭辞長とともに指定できます。

-netnum network_number

VIPを取得するネットワーク番号。デフォルトのネットワーク番号は1です。

-skip

VIPアドレスの到達可能性の確認をスキップするには、このパラメータを指定します。

-verbose

詳細出力

ノート:

使用上のノート

  • 同一ノードの同一ネット番号(サブネットまたはインタフェース・ペア)に複数のVIPを持つことはできません。

  • このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

次に、このコマンドの例を示します。

# srvctl add network -netnum 2 -subnet 192.168.16.0/255.255.255.0
# srvctl add vip -node node7 -address 192.168.16.17/255.255.255.0 -netnum 2

1番目のコマンドはネットワーク番号2を作成し、2番目のコマンドはこのネットワークにVIPを追加します。ネットワーク番号は、他のSRVCTLコマンドの-netnumパラメータの後に指定できます。

srvctl config vip

ユーザーVIP以外で、クラスタのすべてのネットワークにおけるすべてのVIPを表示します。

構文

srvctl config vip {-node node_name | -vip vip_name}

パラメータ

表A-106 srvctl config vipコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-node node_name

ノード名を指定します。

-vip vip_name

あるいは、VIP名を指定することもできます。

使用上のノート

このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

このコマンドによって、次のような出力が返されます。

$ srvctl config vip -node crmnode1

VIP exists: ipv4, ipv6, network number 1, hosting node adc2100252
srvctl disable vip
特定のVIPを無効化します。

構文

srvctl disable vip -vip vip_name [-verbose]

使用上のノート

  • このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

  • 無効化するVIPの名前を指定します。

  • オプションで、-verboseパラメータを使用すると詳細な出力を表示できます。

次のコマンドは、VIPを無効化します。

$ srvctl disable vip -vip vip1 -verbose
srvctl enable vip
特定のVIPを有効化します。

構文

srvctl enable vip -vip vip_name [-verbose]

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • 有効化するVIPの名前を指定します。

  • オプションで、-verboseパラメータを使用すると詳細な出力を表示できます。

次の例では、crm1-vipというVIPを有効化します。

$ srvctl enable vip -vip crm1-vip -verbose
srvctl getenv vip
特定のVIPの環境変数の値を取得します。

構文

srvctl getenv vip -vip vip_name [-envs "name_list"] [-verbose]

パラメータ

表A-107 srvctl getenv vipコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-vip vip_name

環境変数の値を取得するVIPの名前を指定します。

-envs "name_list"

必要に応じて、特定の環境変数の名前のカンマ区切りリストを指定できます。このパラメータを使用しない場合は、VIPに関連付けられているすべての環境変数の値が表示されます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例は、指定されたVIPのすべての環境変数をリストします。

$ srvctl getenv vip -vip node1-vip
srvctl modify vip

IPアドレス・タイプを変更しますが、これを使用してIPアドレスのみも変更できます。

構文

srvctl modify vip -node node_name -address {VIP_name|ip}/netmask/if1
   [-netnum network_number] [-verbose]

パラメータ

表A-108 srvctl modify vipコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-node node_name

VIPを変更するノードの名前を指定します。

-address {VIP_name|ip}/netmask/if1

既存のVIPの構成を変更するには、このパラメータを使用します。VIPにIPv4アドレスがあり、指定するアドレスがIPv6で、IPアドレス・タイプがbothに設定され、ネットワーク・タイプがstaticに設定されている場合、SRVCTLによって、IPv6アドレスがそのリソースの既存のIPv4アドレスに追加されます。

1つのVIP_nameまたはIPアドレスを、IPv4ネットマスクまたはIPv6接頭辞長とともに指定できます。

-netnum network_number

必要に応じて、VIPを取得するネットワーク番号を指定できます。このパラメータを使用しない場合は、nodeapps VIPの取得元と同じデフォルト・ネットワークからVIPが取得されます。

–verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • 同一ノードの同一ネット番号(サブネットまたはインタフェース・ペア)に複数のVIPを持つことはできません。

次の例は、IPv4アドレスをVIPに追加します(まだ存在しない場合)。VIPにIPv4アドレスが存在する場合は、新しいネットワーク指定に置き換えられます。

# srvctl modify vip -node node7 -address 192.168.16.17/255.255.255.0 -netnum 2
srvctl predict vip
VIP障害の結果を予測します。

構文

srvctl predict vip [-vip vip_name] [-verbose]

使用上のノート

  • 必要に応じて、障害の結果を評価するVIPの名前を指定できます。

  • オプションで、-verboseパラメータを使用すると詳細な出力を表示できます。

srvctl relocate vip
現行のホスティング・ノードからクラスタ内の別のノードに特定のVIPを再配置します。

構文

srvctl relocate vip -vip vip_name [-node node_name] [-force] [-verbose]

パラメータ

表A-109 srvctl relocate vipコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-vip vip_name

再配置するVIPの名前を指定します。

-node node_name

必要に応じて、VIPの再配置先のターゲット・ノードの名前を指定できます。

–force

必要に応じて、このパラメータを使用して、依存性に関係なくVIPの再配置を強制できます。

–verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

次の例では、クラスタ内の別のノードにVIPを再配置します。

$ srvctl relocate vip -vip vip1 -node node3
srvctl remove vip

指定したVIPを削除します。

構文

srvctl remove vip -vip "vip_name_list" [-force] [-noprompt] [-verbose]

パラメータ

表A-110 srvctl remove vipコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-vip "vip_name_list"

削除するVIP名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定します。

–force

必要に応じて、このパラメータを使用して、依存性に関係なくVIPを削除できます。

-noprompt

必要に応じて、このパラメータを使用してプロンプトを抑止できます。

-verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、システムから複数のVIPを削除します。

# srvctl remove vip -vip "vip1,vip2,vip3" -force -noprompt -verbose
srvctl setenv vip
クラスタVIP環境構成を管理します。

構文

srvctl setenv vip -vip vip_name {-envs "name=val[,...]" | -env "name=val"}
   [-verbose]

パラメータ

表A-111 srvctl setenv vipコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-vip vip_name

環境変数を設定するVIPの名前を指定します。

-envs "name=val[,...]"

設定する環境変数の名前/値ペアのカンマ区切りリストを、二重引用符("")で囲んで指定します。

-env "name=val"

環境変数のリストのかわりに、このパラメータを使用して、カンマやその他の特殊文字を含んだ値を二重引用符("")で囲んで単一の環境変数に設定できます。

–verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例は、クラスタVIPの言語環境構成を設定します。

$ srvctl setenv vip -vip crm1-vip -env "LANG=en"
srvctl start vip
特定のVIPまたは特定のノード上のVIPを起動します。

構文

srvctl start vip {-node node_name | -vip vip_name} [-verbose]

パラメータ

表A-112 srvctl start vipコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-node node_name

起動するVIPが存在するノードの名前を指定します。

-vip vip_name

ノードを指定するかわりに、起動するVIPを指定できます。

-verbose

必要に応じて、このパラメータを使用して、詳細な出力を表示できます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、特定のVIPを起動します。

$ srvctl start vip -vip crm1-vip -verbose
srvctl status vip
特定のVIPまたは特定のノード上のVIPのステータスを表示します。

構文

srvctl status vip {-node node_name | -vip vip_name} [-verbose]

パラメータ

表A-113 srvctl status vipコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-node node_name

ステータスを確認するVIPが存在するノードの名前を指定します。

-vip vip_name

ノードを指定するかわりに、ステータスを確認するVIPを指定できます。

-verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

srvctl stop vip
特定のノードの特定のVIPまたはすべてのVIP(フェイルオーバーによって再配置されたVIPを含む)を停止します。

構文

srvctl stop vip {-node node_name | -vip vip_name} [-force] [-relocate] [-verbose]

パラメータ

表A-114 srvctl stop vipコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-node node_name

停止するVIPが存在するノードの名前を指定します。このパラメータを使用すると、フェイルオーバーされたVIPを含め、特定のノード上のすべてのVIPが停止されます。

-vip vip_name

ノードを指定するかわりに、停止するVIPを指定できます。

-force

必要に応じて、このパラメータを使用して、依存性に関係なくVIPを停止できます。

-relocate

必要に応じて、このパラメータを使用して、VIPを再配置できます。

ノート: -node node_nameパラメータは、-relocateパラメータと一緒に使用する必要があります。

–verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

使用上のノート

このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

次の例では、フェイルオーバーされたVIPを含め、mynode1上のすべてのVIPを停止します。

$ srvctl stop vip -node mynode1 -verbose
srvctl unsetenv vip
指定したクラスタVIPの環境構成の設定を解除します。

構文

srvctl unsetenv vip -vip "vip_name_list" -envs "name_list" [-verbose]

パラメータ

表A-115 srvctl unsetenv vipコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-vip "vip_name_list"

二重引用符("")で囲まれたVIP名のカンマ区切りリストを指定します。

-envs "name_list"

設定を解除する環境変数名のカンマ区切りリストを、二重引用符("")で囲んで指定します。

–verbose

オプションで、このパラメータを使用すると詳細出力を表示できます。

次の例は、 クラスタVIPのCLASSPATH環境変数の設定を解除します。

$ srvctl unsetenv vip -vip "crm2-vip" -envs "CLASSPATH"

volumeコマンド

Oracle ACFSボリュームの構成のリスト表示、有効化、無効化、起動、停止、ステータスの取得およびボリュームの削除には、volumeキーワードを指定したコマンドを使用します。

ノート:

volumeコマンドは、Oracle ACFSがサポートされているプラットフォームでのみ機能します。
srvctl config volume

特定のボリュームまたはすべてのボリュームの構成を表示します。

構文

srvctl config volume [-volume volume_name] [-diskgroup disk_group_name]
   [-device volume_device]

パラメータ

表A-116 srvctl config volumeコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-volume volume_name

構成を表示するボリュームの名前を指定します。

-diskgroup disk_group_name

構成を表示するボリュームが存在するディスク・グループの名前を指定します。

-device volume_device

構成を表示するボリューム・デバイスへのパスを指定します。

使用上のノート

  • どのオプション・パラメータも指定しない場合、SRVCTLによってすべてのボリュームの構成情報が表示されます。

  • -volumeパラメータのみを指定した場合は、ディスク・グループに関係なく、その名前を持つすべてのボリュームの構成が表示されます。

  • -diskgroupパラメータのみを指定した場合は、指定したディスク・グループに存在するボリュームの構成情報が表示されます。

  • -deviceパラメータのみを指定した場合は、そのデバイス指定子に一致するボリュームの構成情報が表示されます。

  • -diskgroupパラメータと-deviceパラメータを指定した場合は、指定したディスク・グループに存在するボリューム・デバイスの構成情報が表示されます。

  • このコマンドはOracle Clusterwareでのみ使用可能です。

このコマンドによって、次のような情報が返されます。

$ srvctl config volume -device /dev/asm/volume1-123

Diskgroup Name: DG1
Volume Name   : VOL1
Volume Device : /dev/asm/volume1-123
Volume is enabled.
Volume is enabled on nodes:
Volume is disabled on nodes:

どのパラメータも指定しない場合、SRVCTLによって次のようなすべてのボリュームの構成情報が返されます。

$ srvctl config volume

Diskgroup name: DG1
Volume name: VOL1
Volume device: /dev/asm/volume1-123
Volume is enabled.
Volume is enabled on nodes:
Volume is disabled on nodes:
Diskgroup name: DG1
Volume name: VOL2
Volume device: /dev/asm/volume2-456
Volume is enabled.
Volume is enabled on nodes:
Volume is disabled on nodes:
srvctl disable volume
特定のボリュームまたはすべてのボリュームのOracle Clusterware管理を無効化します。

このコマンドは、ボリュームのOracle Clusterwareリソースで動作することによって、そのボリューム・デバイスを停止できます。このコマンドはボリューム・デバイスを停止するのではありません。

構文

srvctl disable volume {-volume volume_name -diskgroup disk_group_name |
    -device volume_device}

パラメータ

表A-117 srvctl disable volumeコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-volume volume_name

無効化するボリュームの名前を指定します。

-diskgroup disk_group_name

無効化するボリュームが存在するディスク・グループの名前を指定します。

-device volume_device

-diskgroupパラメータを使用するかわりに、無効化するボリューム・デバイスへのパスを指定できます。

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • 無効化する特定のボリュームを指定する必要があります。特定のディスク・グループまたは特定のボリューム・デバイスに存在するボリュームを指定できます。

次の例は、DATAというディスク・グループに存在するVOLUME1というボリュームを無効化します。

$ srvctl disable volume -volume VOLUME1 -diskgroup DATA
srvctl enable volume
特定のボリュームまたはすべてのボリュームのOracle Clusterware管理を有効化します。

このコマンドは、ボリュームのOracle Clusterwareリソースで動作することによって、そのボリューム・デバイスを起動できます。このコマンドは、ボリューム・デバイスを起動せず、SQLコマンドALTER DISKGROUP ENABLE VOLUMEまたはASMCMDコマンドvolenableとは異なります(これらの2つのコマンドはボリューム・デバイスをオンラインにし、実行時状態では、ボリューム・デバイスをアクセス可能にするためです)。

構文

srvctl enable volume {-volume volume_name -diskgroup disk_group_name |
   -device volume_device}

パラメータ

表A-118 srvctl enable volumeコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-volume volume_name

有効化するボリュームの名前を指定します。

-diskgroup disk_group_name

有効化するボリュームが存在するディスク・グループの名前を指定します。

-device volume_device

-diskgroupパラメータを使用するかわりに、有効化するボリューム・デバイスへのパスを指定できます。

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • 有効化する特定のボリュームを指定する必要があります。特定のディスク・グループまたは特定のボリューム・デバイスに存在するボリュームを指定できます。

次の例は、DATAというディスク・グループに存在するVOLUME1というボリュームを有効化します。

$ srvctl enable volume -volume VOLUME1 -diskgroup DATA
srvctl remove volume
特定のボリュームを削除します。

構文

このコマンドは、次のいずれかの構文モデルで使用します。

srvctl remove volume -volume volume_name -diskgroup disk_group_name [-force]

srvctl remove volume -device volume_device [-force]

パラメータ

表A-119 srvctl remove volumeコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-volume volume_name

削除するボリュームの名前を指定します。

-diskgroup disk_group_name

削除するボリュームが存在するディスク・グループの名前を指定します。

-device volume_device

削除するボリュームが存在するファイル・システム・リソースへのパスを指定します。

–force

このパラメータを使用して、実行中のボリュームも削除できます。

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • ボリュームは、Oracle ASMで作成されます。

  • 削除する特定のボリュームを指定する必要があります。特定のディスク・グループまたは特定のボリューム・デバイスに存在するボリュームを指定できます。

次の例は、DATAというディスク・グループに存在するVOLUME1というボリュームを削除します。

$ srvctl remove volume -volume VOLUME1 -diskgroup DATA
srvctl start volume
特定の有効ボリュームを起動します。

構文

srvctl start volume {-volume volume_name -diskgroup disk_group_name |
    -device volume_device} [-node node_list]

パラメータ

表A-120 srvctl start volumeコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-volume volume_name

起動するボリュームの名前を指定します。

-diskgroup disk_group_name

起動するボリュームが存在するディスク・グループの名前を指定します。

-device volume_device

-diskgroupパラメータを使用するかわりに、起動するボリューム・デバイスへのパスを指定できます。

-node node_list

必要に応じて、起動するボリュームが存在するノード名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定できます。

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • srvctl start volumeコマンドでは、ボリューム・サービスは作成されません。ボリュームがすでに存在し、ボリューム・リソースが有効化されている場合は、SRVCTLによってそのボリュームの起動が試行されます。ボリュームが存在していても、リソースが無効化されている場合は、srvctl start volumeによりエラーが戻されます。

次の例は、DATAというディスク・グループに存在するVOLUME1というボリュームを起動します。

$ srvctl start volume -volume VOLUME1 -diskgroup DATA
srvctl status volume
特定のボリュームまたはすべてのボリュームのステータスを表示します。

構文

srvctl status volume [-device volume_device] [-volume volume_name] 
   [-diskgroup disk_group_name] [-node "node_list"]

パラメータ

表A-121 srvctl status volumeコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-device volume_device

必要に応じて、ステータスを表示するボリューム・デバイスへのパスを指定できます。

-volume volume_name

必要に応じて、ステータスを表示するボリュームの名前を指定できます。

-diskgroup disk_group_name

必要に応じて、ステータスを表示するボリュームが存在するディスク・グループの名前を指定できます。

-node "node_list"

必要に応じて、ステータスを表示するボリュームが存在するノード名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定できます。

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • どのオプション・パラメータも指定しない場合、SRVCTLによってすべてのボリュームのステータスが表示されます。

  • -volumeパラメータのみを指定した場合、指定したボリュームのステータスが表示されます。

  • -diskgroupパラメータのみを指定した場合、指定したディスク・グループに存在するボリュームのステータスが表示されます。

  • -deviceパラメータのみを指定した場合、指定したボリューム・デバイスのステータスが表示されます。

  • -diskgroupパラメータと-deviceパラメータを指定した場合、指定したディスク・グループ内のボリューム・デバイスのステータスが表示されます。

  • -nodeパラメータを指定した場合、指定したノードに存在するボリュームのステータスが表示されます。

このコマンドを実行すると、次のような情報が表示されます。

$ srvctl status volume –volume vol1
Volume vol1 of diskgroup diskgrp1 for device volume_device_path1 is enabled
Volume vol1 of diskgroup diskgrp1 for device volume_device_path1 is running

前述の例では、-nodeパラメータを指定していないため、すべてのノードに対してステータス問合せが行われます。

$ srvctl status volume
Volume vol1 of diskgroup diskgrp for device volume_device_path1 is enabled
Volume vol1 of diskgroup diskgrp for device volume_device_path1 is running
Volume vol2 of diskgroup diskgrp for device volume_device_path2 is enabled
Volume vol2 of diskgroup diskgrp for device volume_device_path2 is running

前述の例では、パラメータを指定していないため、SRVCTLによって登録されているすべてのボリュームのステータスが表示されます。

srvctl stop volume
実行中の特定のボリュームを停止します。

構文

srvctl stop volume {-volume volume_name -diskgroup disk_group_name |
    -device volume_device} [-node "node_list"]

パラメータ

表A-122 srvctl stop volumeコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-volume volume_name

停止するボリュームの名前を指定します。

-diskgroup disk_group_name

停止するボリュームが存在するディスク・グループの名前を指定します。

-device volume_device

-diskgroupパラメータを使用するかわりに、停止するボリューム・デバイスへのパスを指定できます。

-node "node_list"

必要に応じて、停止するボリュームが存在するノード名を二重引用符("")で囲んだカンマ区切りリストを指定できます。

使用上のノート

  • このコマンドは、Oracle Clusterwareでのみ使用できます。

  • srvctl stop volumeコマンドでは、ボリュームの停止(無効化)は試行されますが、リソースが無効化されたり、Oracle ASMからボリュームが削除されることはありません。

次の例は、DATAというディスク・グループに存在するVOLUME1というボリュームを停止します。

$ srvctl stop volume -volume VOLUME1 -diskgroup DATA