14.3.3 RDFサーバーおよびクライアントの構成ファイル

グラフ問合せUIアプリケーションの設定は、RDFサーバーおよびクライアントのインストールに含まれるJSONファイルによって決定されます。

  • datasource.json: RDFデータ・ソース定義を含むファイル。
  • general.json: 一般構成パラメータ。
  • proxy.json: プロキシ・サーバー・パラメータ。
  • logging.json: ロギング設定。
  • seed.json: アプリケーションの最初のデプロイメントで生成されたマスター・シード・キー値。これは、資格証明で定義されたOracleデータ・ソースのパスワードの暗号化および復号化に使用される一意の値です。これは重要なファイルであり、これを失うと、パスワード値を暗号化または復号化できなくなります。

サーバー側では、ディレクトリWEB-INF/workspaceが、構成情報、ログおよび一時ファイルを格納するデフォルト・ディレクトリです。構成ファイルは、デフォルトでWEB-INF/workspace/configに格納されます。

ノート:

展開されていない.warファイルからRDFグラフ問合せアプリケーションがデプロイされ、ワークスペース・フォルダの場所にJVMパラメータが定義されていない場合、アプリケーションのデフォルトのワークスペースの場所は、WEB-INF/workspaceです。ただし、アプリケーションが再デプロイされると、アプリケーションによって実行された構成ファイル、ログ・ファイルおよび一時ファイルに対する更新が失われる場合があります。また、ウォレット・データ・ソース・ファイルおよび公開されたデータセット・ファイルが失われる可能性があります。

これを解決するには、JVMパラメータoracle.rdf.workspace.dirを設定して、WeblogicやTomcatなどのアプリケーション・サーバーを起動する必要があります。たとえば、=Doracle.rdf.workspace.dir=/rdf/server/workspaceです。ワークスペース・フォルダはファイル・システム上に存在する必要があります。それ以外の場合、ワークスペース・フォルダはデフォルトでWEB-INF/workspaceに設定されます。

別の場所にアプリケーションを再デプロイする場合は、ワークスペース・フォルダのバックアップを作成することをお薦めします。ワークスペース・フォルダの内容をJVMパラメータの場所にコピーすると、新しいデプロイメントのすべての構成をリストアできます。

14.3.3.1 データ・ソースJSON構成ファイル

データ・ソースのJSONファイルには、データ・ソースに関連付けられた特定のプロパティなど、データ・ソースの一般属性が格納されます。

次の例は、2つのデータ・ソースを含むデータ・ソースJSONファイルを示しています。1つはアプリケーション・サーバーに定義されているOracleコンテナ・データ・ソースで、もう1つは外部データ・ソースです。

{
  "datasources" : [ 
   {
    "name" : "rdfuser193c",
    "type" : "DATABASE",
    "description" : "19.3 Oracle database",
    "properties" : {
      "jndiName" : "jdbc/RDFUSER193c"
    }
   },
   {
     "name" : "dbpedia",
     "type" : "ENDPOINT",
     "description" : "Dbpedia RDF data - Dbpedia.org",
      "properties" : {
         "baseUrl" : "http://dbpedia.org/sparql",
         "provider" : "Dbpedia"
       }
    }
  ]
}

14.3.3.2 一般JSON構成ファイル

一般的なJSON構成ファイルには、SPARQL問合せ、JBDCパラメータおよびアップロード・パラメータに関連する情報が格納されます。

JSONファイルには、次のパラメータが含まれます。

  • SPARQLの最大行数: SPARQL問合せでフェッチされる行の制限を定義します。この制限を超えて問合せから返されると、フェッチ・プロセスは停止します。
  • SPARQL問合せタイムアウト: 問合せが完了するまで待機する時間を秒単位で定義します。
  • 公開の許可: SPARQL問合せエンドポイントで使用するためのパブリック・データ・ソースを選択可能にするためのフラグ。
  • データ・ソースの公開: データセットを公開するRDFデータ・ソース。
  • JDBCフェッチ・サイズ: JDBC問合せのフェッチ・サイズ・パラメータ。
  • JDBC CLOBプリフェッチ・サイズ: ラージ・オブジェクト値の取得時にプリフェッチされる文字数。
  • JDBCバッチ・サイズ: JDBC更新のバッチ・パラメータ。
  • 最大アップロード・ファイル・サイズ: サーバーにアップロードされる最大ファイル・サイズ。
  • 最大解凍済アイテム・サイズ: zipファイル内のアイテムの最大サイズ。
  • 最大解凍済合計サイズ: zipファイル内のすべてのエントリのサイズ制限。
  • 最大zip膨張乗数: ファイルを膨張するときに許可される最大乗数。

これらのパラメータは、次の図に示すように更新できます。

図14-81 一般的なSPARQLパラメータ

図14-81の説明が続きます
「図14-81 一般的なSPARQLパラメータ」の説明

図14-82 一般的なJDBCパラメータ

図14-82の説明が続きます
「図14-82 一般的なJDBCパラメータ」の説明

図14-83 一般的なファイル・アップロード・パラメータ

図14-83の説明が続きます
「図14-83 一般的なファイル・アップロード・パラメータ」の説明

14.3.3.3 プロキシJSON構成ファイル

プロキシJSON構成ファイルには、エンタープライズ・ネットワークのプロキシ情報が含まれています。

図14-84 プロキシJSON構成ファイル

図14-84の説明が続きます
「図14-84 プロキシJSON構成ファイル」の説明

このファイルには次のパラメータが含まれています。

  • プロキシの使用: プロキシ・パラメータを使用する必要があるかどうかを定義するためのフラグ。
  • ホスト: プロキシ・ホストの値。
  • ポート: プロキシ・ポート値。

14.3.3.4 ロギングJSON構成ファイル

ロギングJSON構成ファイルには、ロギング設定が含まれています。ロギング・レベルを指定できます。

管理者およびRDFユーザーの場合は、さらに分析するためにログをロードすることもできます。

図14-85 JSON構成ファイルのログ記録

図14-85の説明が続きます
「図14-85 JSON構成ファイルのログ記録」の説明