14.2 RDFグラフ問合せUIのユーザー・ロールの管理

ユーザーは、ロール・レベルに基づいてアプリケーション・リソースにアクセスできます。問合せUIアプリケーションにアクセスするには、ユーザーのロールを有効にする必要があります。

次に、様々なユーザー・ロールとその権限について説明します。

  • 管理者: 管理者は問合せUIアプリケーションへの完全なアクセス権を持ち、構成ファイルの更新、RDFオブジェクトの管理、SPARQL問合せおよびSPARQL更新の実行が可能です。

  • RDF: RDFユーザーは、Oracle RDFオブジェクトの読取りまたは書込みができ、SPARQL問合せおよびSPARQL更新を実行できます。ただし、構成ファイルの変更はできません。

  • ゲスト: ゲスト・ユーザーはOracle RDFオブジェクトの読取りと、SPARQL問合せの実行のみができます。

図14-2 RDFグラフ問合せのユーザー・ロール

図14-2の説明が続きます
「図14-2 RDFグラフ問合せのユーザー・ロール」の説明

WebLogic Server、Tomcatなどのアプリケーション・サーバーでは、ユーザーを定義してユーザー・グループに割り当てることができます。管理者はRDFグラフ・サーバーのインストール時に設定されますが、アプリケーション・コンソールにアクセスするにはRDFおよびゲスト・ユーザーを作成する必要があります。

14.2.1 WebLogic Serverでのグループおよびユーザーの管理

WebLogic Serverのセキュリティ・レルムでは、インストールの一部として入力されたユーザー情報がデフォルトで管理者グループに追加されます。このグループに割り当てられたすべてのユーザーは、RDFグラフ問合せUIアプリケーションへの完全なアクセス権を持ちます。

WebLogic Server管理コンソールを開くには、ブラウザにhttp://localhost:7101/consoleと入力し、管理資格証明を使用してログオンします。次の図に示すように、「セキュリティ・レルム」をクリックします。

図14-3 WebLogic Server管理コンソール

図14-3の説明が続きます
「図14-3 WebLogic Server管理コンソール」の説明

14.2.1.1 WebLogic Serverでのユーザー・グループの作成

WebLogic Serverで新規ユーザー・グループを作成するには:

  1. 図14-3に示されているレルムからセキュリティ・レルムを選択します。

  2. ユーザーとグループ」→「グループ」の順にクリックします。

  3. 次に示すように、「新規」をクリックして、Weblogicに新しいRDFユーザー・グループを作成します。

    図14-4 WebLogic Serverでの新規ユーザー・グループの作成

    図14-4の説明が続きます
    「図14-4 WebLogic Serverでの新規ユーザー・グループの作成」の説明

次の例では、次の2つのユーザー・グループを作成します。

  • RDFreadUser: アプリケーションへの読取りアクセス権のみを持つゲスト・ユーザー用。

  • RDFreadwriteUser: RDFオブジェクトへの読取りおよび書込みアクセス権を持つユーザー用。

図14-5 WebLogic Serverで作成されたユーザー・グループ

図14-5の説明が続きます
「図14-5 WebLogic Serverで作成されたユーザー・グループ」の説明

14.2.1.2 WebLogic ServerでのRDFおよびゲスト・ユーザーの作成

RDFユーザーおよびゲスト・ユーザーをユーザー・グループに含めるには、最初にRDFユーザーおよびゲスト・ユーザーを作成し、それぞれのグループに割り当てる必要があります。

WebLogic Serverで新規RDFユーザーおよびゲスト・ユーザーを作成するには:

前提条件: RDFユーザーおよびゲスト・ユーザーのグループが使用可能であるか、作成されている必要があります。ユーザー・グループ作成の詳細は、WebLogic Serverでのユーザー・グループの作成を参照してください。

  1. 図14-3に示すように、リストからセキュリティ・レルムを選択します

  2. ユーザーとグループ」タブ→「ユーザー」をクリックします。

  3. 新規」をクリックして、RDFおよびゲスト・ユーザーを作成します。

    図14-6 WebLogic Serverでの新規ユーザーの作成

    図14-6の説明が続きます
    「図14-6 WebLogic Serverでの新規ユーザーの作成」の説明

    次の例では、2つの新規ユーザーを作成します。

    • rdfuser: 読取りおよび書込み権限を付けてグループに割り当てるユーザー。

    • nonrdfuser: 読取り権限のみを付けてグループに割り当てるゲスト・ユーザー。

    図14-7 新しいRDFユーザーとゲスト・ユーザー

    図14-7の説明が続きます
    「図14-7 新しいRDFユーザーとゲスト・ユーザー」の説明
  4. ユーザー名を選択して「グループ」をクリックして、特定のグループにユーザーを割り当てます。

  5. rdfuserRDFreadwriteUserグループに割り当てます。

  6. RDFreadUserグループにnonrdfuserを割り当てます。

    図14-9 RDFゲスト・ユーザー

    図14-9の説明が続きます
    「図14-9 RDFゲスト・ユーザー」の説明

14.2.2 Tomcatサーバーでのユーザーとロールの管理

Apache Tomcatの場合は、Tomcatユーザー・ファイルconf/tomcat-users.xmlを編集してRDFユーザー・ロールを含めます。たとえば、次のようにします。

<tomcat-users xmlns="http://tomcat.apache.org/xml" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" version="1.0" xsi:schemaLocation="http://tomcat.apache.org/xml tomcat-users.xsd">

    <role rolename="rdf-admin-user"/>

    <role rolename="rdf-read-user"/>

    <role rolename="rdf-readwrite-user"/>

    <user password="adminpassword" roles="manager-script,admin,rdf-admin-user" username="admin"/>

    <user password="rdfuserpassword" roles="rdf-readwrite-user" username="rdfuser"/>

    <user password="notrdfuserpassword" roles="rdf-read-user" username="notrdfuser"/>

</tomcat-users>