5.15 ドキュメント中心の推論の実行
ドキュメント中心の推論とは、各ドキュメントから個々に推論する機能です。
2つの異なるドキュメントから抽出されたトリプルを、一緒に推論に使用することはできません。一般的なコーパス中心の推論の場合は、これとは対照的に、複数のドキュメントから抽出されたトリプルの組合せから新しいトリプルを推論できます。
検索結果にドキュメントが含まれることは、そのドキュメントのみを対象に抽出または推論された(あるいはその両方が行われた)トリプルに基づくため(コーパスの他のドキュメントから抽出または推論された(あるいはその両方が行われた)トリプルは、そのドキュメントの選択に何の役割も果たさないため)、ドキュメント中心の推論はドキュメント検索アプリケーションに適しています。(たとえば、データの信頼性またはドキュメント作成者のバイアスに違いがあるためにドキュメント間に一貫性がない場合、ドキュメント中心の推論が推奨されることがあります。)
ドキュメント中心の推論を実行するには、SEM_APIS.CREATE_INFERRED_GRAPH_プロシージャへのコールでoptions => 'LOCAL_NG_INF=T'
を指定して、名前付きグラフをベースにしたローカル推論(「名前付きグラフをベースにしたローカル推論(NGLI)」を参照)を使用します。
ドキュメント中心の推論を通じて作成された推論グラフをセマンティク索引の内容として含めるには、例5-2に示すとおり、依存ポリシーを作成してそのポリシーをセマンティク索引に追加します。
例5-2 ドキュメント中心の推論の使用
-- Create inferred graph 'extr_data_inf' using document-centric inference -- assuming: -- model_name for semantic index based on base policy: 'RDFCTX_MOD_1' -- (model name (RDF graph name)is available from the RDFCTX_INDEX_POLICIES view; -- see RDFCTX_INDEX_POLICIES View) -- ontology: dataOntology -- rulebase: OWL2RL -- options: 'LOCAL_NG_INF=T' (for document-centric inference) BEGIN sem_apis.create_inferred_graph('extr_data_inf', models_in => sem_models('RDFCTX_MOD_1', 'dataOntology'), rulebases_in => sem_rulebases('OWL2RL'), options => 'LOCAL_NG_INF=T'); END; / -- Create a dependent policy to augment data extracted using base policy -- with content of inferred graph extr_data_inf (computed in previous statement) BEGIN sem_rdfctx.create_policy ( policy_name => 'SEM_EXTR_PLUS_DATA_INF', base_policy => 'SEM_EXTR', user_models => NULL, user_entailments => sem_models('extr_data_inf')); END; / -- Add the dependent policy to the ARTICLEINDEX index. EXECUTE sem_rdfctx.add_dependent_policy('ARTICLEINDEX','SEM_EXTR_PLUS_DATA_INF');
親トピック: ドキュメントのセマンティク索引付け