2.53 COMPATIBLE
COMPATIBLE
を使用すると、Oracleの新しいリリースの使用が可能になる一方で、データベースを前のリリースにダウングレードすることもできます。
特性 | 説明 |
---|---|
パラメータ・タイプ |
文字列 |
構文 |
|
デフォルト値 |
Oracle Database 23ai (初期リリース): Oracle Database 23ai、リリース更新23.5: Oracle Database 23aiリリース更新23.6以降: |
変更可能 |
いいえ |
PDBで変更可能 |
いいえ |
値の範囲 |
値は、 |
基本 |
はい |
Oracle RAC |
複数インスタンスには、同じ値を指定する必要がある。 |
COMPATIBLE
パラメータでは、データベースのディスク形式が互換性を持つOracleのバージョン番号を指定します。データベースはCOMPATIBLE
パラメータで指定したバージョン以降にダウングレードできます。
COMPATIBLE
を設定すると、新機能では将来のダウングレードを妨げる、前のリリースと互換性がないデータ形式や構造体への書込みが行われません。正しく動作するために高い値のCOMPATIBLE
が必要になる機能は、ダウングレードできるように制限されるか無効になる可能性があります。
通常、Oracleソフトウェアをアップグレードする場合、COMPATIBLE
は変更せずにそのままにします。アップグレード後に、ユーザーは新しいリリースのOracleソフトウェアを数週間実行し、新しいリリースが正しく動作することを確認します。その後、COMPATIBLE
を最新バージョンに更新して新機能を利用します。
次のリリース更新ガイドラインが適用されます:
-
Oracle Database 23aiの場合:
RUの場合、
COMPATIBLE
パラメータの値は、次の状況でのみ変更する必要があります: Oracle Database 23aiの初期リリースを実行しており、COMPATIBLE
を任意の値(デフォルト値23.4.0
を含む)に明示的に設定しています。次に、リリース更新を適用します。この場合は、次のようにします:-
リリース更新23.5を適用する場合、Oracle Database 23aiのすべての機能(23.5で導入された機能を含む)を使用するには、
COMPATIBLE
の値を23.5.0
に設定する必要があります。 -
リリース更新23.6以降を適用する場合、AIベクトル検索機能など、Oracle Database 23aiのすべての機能(23.6で導入された機能を含む)を使用するには、
COMPATIBLE
の値を23.6.0
に設定する必要があります。
Oracle Database 23aiのRURの場合、
COMPATIBLE
パラメータの値は変更しないでください。 -
-
Oracle Database 21c、Oracle Database 19cおよびOracle Database 18cの場合:
COMPATIBLE
パラメータの値は、リリース更新(RU)またはリリース更新リビジョン(RUR)では変更できません。たとえば、Oracle Database 21cを実行しており、COMPATIBLE
の値が21.0.0
であるとします。その後、Oracle Database 21c、リリース更新21.4を適用します。COMPATIBLE
の値を21.4.0
に設定しないでください。21.0.0
に設定したままにします。
ノート:
-
COMPATIBLE
パラメータの値はより新しいバージョンに上げることはできますが、古いバージョンに下げることはできません。 -
スタンバイ・データベース機能を使用している場合、このパラメータはプライマリ・データベースとスタンバイ・データベースの両方で同じ値にする必要があります。
関連項目:
このパラメータの設定の詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。