11.2 空間Webサービスのユーザーの種類

空間Webサービスの構成に関与する様々なユーザーについて学習します。

空間Webサービス・アプリケーションを実装するユーザーは、次のいずれかです。

  • Webサービスのインフラストラクチャを設定する管理者。管理者は、データベース・ユーザーの作成、新規および既存のデータベース・ユーザーに対する権限とアクセス権の付与、複数のデータベース・ユーザーに影響するその他の操作などを行います。
    • Web Feature Serviceの場合、管理者はWFS管理コンソールを使用してフィーチャ表の登録、フィーチャ・タイプのパブリッシュを行います。

    • Catalog Service for the Webサービスの場合、管理者はCSW管理コンソールを使用してレコード・タイプをパブリッシュします。

    • Web Coverage Serviceの場合、管理者はWCS管理コンソールを使用してカバレッジをパブリッシュします。

    たとえば、管理者は、インフラストラクチャを設定して、道路や川などの空間フィーチャにアクセスできるようにします。

  • 空間データおよびメタデータを作成および管理するアプリケーション開発者。開発者は、空間データ表を作成し、空間索引を作成して、行をUSER_SDO_GEOM_METADATAビューに挿入し、空間のファンクションおよびプロシージャを使用してアプリケーション・ロジックを実装します。

    たとえば、アプリケーション開発者は、道路や川の表を作成し、アプリケーション・ロジックを実装することで、エンド・ユーザーが空間問合せ条件に基づいて道路や川を検索できるようにします。

  • KVP、POSTまたはSOAPプロトコルを使用したHTTPリクエストを介してサービスにアクセスするエンド・ユーザー

    たとえば、エンド・ユーザーは、特定の川から1マイル以内にあるすべての道路、またはその川を横断するすべての道路などの検索を行います。

管理者の立場から見ると、アプリケーション開発者もエンド・ユーザーもすべてユーザーです。これは、それぞれのニーズに合わせてデータベース・ユーザーを作成する必要があるためです。アプリケーション開発者は、空間表を作成および管理し、Oracle Spatialのファンクションおよびプロシージャを使用するための十分な権限を持つユーザーとして、データベースに接続します。エンド・ユーザーは、HTTPリクエストを介してデータベースにアクセスします。

SpatialのWebサービスに関する章は、エンド・ユーザー向けではなく、管理者およびアプリケーション開発者を対象としています。