データベース操作の監視の目的

データベース操作監視は通常、次のユーザーにとって役に立ちます。

  • コストの高い(応答時間が短い)SQL文とPL/SQLファンクションの識別を行うDBA

  • データ・ウェアハウスまたはOLTPシステムでバッチ・ジョブを管理するDBA

  • Data Pump操作など、特定の操作に関連するアクティビティの監視が必要なアプリケーションまたはデータベースの開発者

データベース操作の監視は次のタスクの実行に役に立ちます。

  • 追跡およびレポート作成

    追跡では、最初に複合データベース操作を定義する必要があります。操作が始まると、その操作の追跡対象はデータベース・インフラストラクチャで判断されます。たとえば、チューニング・タスクとして、バッチ・ジョブのかわりに実行するSQL文やその実行統計の以前の状態、その操作の実行中にデータベースで発生した事象などの特定が必要な場合もあります。Cloud Controlで、複合データベース操作と、その複合データベース操作を構成する単純なデータベース操作のレポートを表示することができます。レポートは、ディスクに保存できます。

  • 実行の進捗状況の監視

    このタスクでは、現在実行中のデータベース操作の監視が行われます。この情報は、操作の完了に時間がかかる理由を調査している場合に特に役立ちます。

  • リソース使用率の監視

    SQLの実行により過剰なCPUが使用されたり、過剰なI/Oが発行されたりするタイミング、およびSQLの実行に時間がかかるタイミングを検出することが必要な場合があります。Oracle Database Resource Manager (Resource Manager)を使用して、コンシューマ・グループごとに、そのグループにおけるすべてのSQL実行の最大リソース使用率を指定するしきい値を構成できます。SQL操作が指定されたしきい値に達したとき、Resource Managerでは、その操作をより優先順位の低いコンシューマ・グループに切り替えたり、セッションを終了したり、SQL操作をキャンセルして隔離します。このようなSQL操作をCloud Controlで調べることができます。

    参照:

    リソース・マネージャを使用してリソース制限を設定することによるコンシューマ・グループ切替えの詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照

  • レスポンス時間のチューニング

    データベース操作をチューニングする際、通常はレスポンス時間の改善が求められます。多くの場合に、データベース操作のパフォーマンスの問題は主にSQLパフォーマンスの問題と言えます。