チャネル営業ロールの概要

チャネル営業では、チャネル組織はチャネル・パートナを募集し、これらのパートナを通してチャネル組織の製品およびサービスを販売し、ビジネスを拡大します。

チャネル組織およびそのパートナは、パートナ・リレーションシップ管理機能を使用して、より確実にディールをクローズできるように、ビジネス・プラクティスを調整します。また、チャネル組織はパートナのパフォーマンスを分析する機能を使用して、パートナに関する時間的および財務的な投資効果を最大化できます。

チャネル営業のジョブ・ロール

ジョブ・ロールは、ユーザーが各自のジョブを達成できるように、様々な機能およびデータへのアクセスをユーザーに提供します。チャネル営業は、複数の異なるジョブ・ロールを使用して、これらの目標を達成します。

次の表に、チャネル営業に関連するジョブ・ロールおよび各ロールの一般的な職責の説明を示します。

ジョブ・ロール名	ジョブ・ロールの説明
チャネル運用マネージャ	パートナ・リレーションシップ管理機能の観点から、チャネル営業チームとそのチャネル・パートナの生産性を高めるため、プログラムおよびビジネス・プロセスを管理します。また、このロールは、メトリックおよびレポートを作成し、チャネル・ビジネス全体の成功を追跡および評価する責任も負います。
チャネル・アカウント・マネージャ	チャネル・パートナとブランド所有者のビジネス関係を管理します。このロールは、共同セールス、マーケティング、パートナーの生産性およびエンゲージメントを向上するためのビジネス・プロセスのプランニングおよびサポートする責任を負います。
チャネル営業マネージャ	チャネル・アカウント・マネージャのアクティビティおよび実績を管理、監視します。
パートナ管理者	会社のプロファイルを管理し、ユーザーおよびチャネル組織のアプリケーションへのユーザー・アクセスを制御します。また、このロールは、自社のビジネス・ニーズに最適なパートナ・プログラムおよびインセンティブの活用を維持、徹底する責任を負います。
パートナ営業マネージャ	パートナ営業担当のアクティビティおよび実績を管理、監視します。また、このロールは、主なプランニング・ツールおよびプログラムを管理する責任を負います。また、ビジネス・プランおよびマーケティング開発資金を管理します。
パートナ営業担当	チャネル・パートナと顧客の販売関係を管理し、ブランド所有者の製品またはサービスを販売する主責任を負います。このロールは、リードおよび商談管理、ディール登録などの機能を使用して、営業の生産性を最大限に高めます。
アプリケーション実装コンサルタント/営業管理者	初期実装および構成について責任を負います。営業およびビジネス・プロセスを管理して、営業チームの生産性を向上させます。

アクセス・グループとアクセス拡張ルール

ジョブ・ロールは、様々な機能およびデータへのアクセスをユーザーに提供します。ジョブ・ロールに加え、アクセス・グループを使用して、営業オブジェクト・データへの追加アクセス権を営業リソースに提供できます。アクセス・グループは、ユーザーにデータ権限を付与する代替の方法です。アクセス・グループは、ジョブ・ロールおよび他のセキュリティ・メカニズムによりユーザーに付与されるデータ・アクセスを補足するために使用します。

アクセス・グループには、カスタム・アクセス・グループとシステム・アクセス・グループの2つのタイプがあります。カスタム・アクセス・グループは、ビジネス・ニーズに応じてデータのアクセス権をユーザーに提供するときに作成します。一方システム・アクセス・グループは、Oracleによって作成されるアクセス・グループです。

アクセス・グループは、次のオブジェクトとともに使用できます。

パートナ

アクセス・グループを使用してパートナを保護した場合は、そのパートナに属するパートナ担当者も、その同じアクセス・グループに自動的に含まれます。つまり、特定のパートナへのアクセス権を持つアクセス・グループのすべてのメンバーが、そのパートナの担当者に自動的にアクセスできるようになります。
ディール登録
MDF予算
MDF要求
MDF請求
プログラム登録

ノート: アクセス・グループはデータへのアクセス権を付与しますが、ユーザーがオブジェクトにアクセスするには、対応する機能権限を保有している必要があります。

一方、アクセス・グループが営業オブジェクト・データへのアクセス権をユーザーに付与するのと同様に、アクセス拡張ルールは関連するオブジェクト・データへのアクセス権をユーザーに付与します。この拡張アクセスにより、セキュリティ構成が大幅に簡略化されます。たとえば、アクセス・グループを使用してパートナなどのオブジェクトへのアクセスを保護している場合は、アクセス拡張ルールを作成して、パートナ・オブジェクトに定義されているアクセス権をディール登録などの関連オブジェクトに拡張できます。パートナ・データにアクセスできるアクセス・グループのすべてのメンバーは、ディール登録データに対しても同じようにアクセスできます。

アクセス拡張ルールを使用すると、次のオブジェクトに定義されているアクセス・グループ・セキュリティを、その関連オブジェクトに拡張できます。

パートナ
MDF予算
MDF要求

ノート: 製品オブジェクトを含む多くのオブジェクトでは、データ・セキュリティのためのアクセス・グループの使用がサポートされています。アクセス・グループを製品オブジェクトとともに使用する場合、ディール登録を処理するユーザーが、それらのディールに含まれる製品の1つまたはすべてにアクセスできなくなる可能性があることに注意してください。この場合でも、ユーザーはディール登録からこのような製品を削除したり、ディール登録の製品属性を変更したり、ディール登録をコピーまたは承認できます。ただし、ユーザーに製品へのアクセス権がない場合は、ディール登録に追加できません。

アクセス・グループの使用方法の詳細は、関連トピックの項のトピックを参照してください。