補正を使用した月次賞与の計算

この例では、参加者に年累計(YTD)達成を満たす月次(期間)の賞与を提供する年次インセンティブ・プランを作成する方法を示します。このプランでは、現在の計算済利益から、以前に支払われた金額を減算(補正)します。

このシナリオでのプラン・コンポーネントの主な意思決定事項を次にまとめます。

検討する意思決定事項	この例での決定
支払頻度	月次利益はプラン年単位で補正されます。
計算タイプ	間隔ベース
必要なメジャー数とそれらの加重	1メジャー。加重はなし
必要なレート表の数と、各表のディメンション数	1レート、1ディメンション
レートの適用方法	非比例(ステップ・レート)

次は、このシナリオでのパフォーマンス・メジャーの主な意思決定事項です。

検討する意思決定事項	この例での決定
計算でのトランザクションの処理方法	間隔別にグループ化
単位	Amount
パフォーマンス間隔	年
計算に収益を使用するか	Yes
計算にスコアカードを使用するか	No

タスクの概要

「報酬プラン」作業領域で、まず部品を作成し、それらをプランに関連付けてプランを作成します。

達成式を作成します。
パフォーマンス・メジャーを作成し、メジャー算式に達成式を関連付けます。
レート・ディメンション入力式と利益式を作成します。
支払パーセンテージ・レート表を作成します。
プラン・コンポーネントを作成し、インセンティブ算式に利益式を関連付けます。また、レート表とレート・ディメンション入力式も関連付けします。
インセンティブ報酬プランを作成し、プラン・コンポーネントを関連付けます。

ステップで他の値が指定されていないかぎり、各フィールドにはデフォルト値を使用します。

達成式の作成

YTD収益達成を計算するための式を作成します。その後、その式をパフォーマンス・メジャー算式に関連付けます。

「報酬プラン」作業領域の「式の管理」で、「作成」をクリックします。
式の名前を「YTD Credit Amount」とします
「式の構成」セクションで、式SUM(Credit.Credit Amount)を作成します。
1. 「属性」メニューで、「関数」-「集計関数」-「SUM」を選択します。
2. 左カッコ(をクリックします。
3. 「属性」メニューで、「クレジット」 > 「貸方金額」を選択します。
4. 右カッコ)をクリックします。
「保存してクローズ」をクリックして、「式の管理」ページに戻ります。
「完了」をクリックします。

YTD収益達成パフォーマンス・メジャーの作成

作成した達成式を使用してYTD収益達成を計算するパフォーマンス・メジャーを作成します。

「パフォーマンス・メジャーの管理」の「作成」をクリックします。
名前を「YTD Revenue」とします。
「パフォーマンス間隔」フィールドで、「年次」を選択します。
年の開始日と終了日を設定します。
「次」をクリックして、「目標の定義」ページを開きます。
1. 「ターゲット」フィールドで、金額を入力します(たとえば、120,000)。
2. ターゲットを均等に配分します。
「次」をクリックして、「クレジット・カテゴリの追加」ページを開きます。
1. クレジット・カテゴリを追加します。
  
  クレジット・カテゴリが存在しない場合は「作成」をクリックして作成し、メジャーに追加します。
「次」をクリックして、「メジャー算式の定義」ページを開きます。
1. 「トランザクションの処理」フィールドで、「間隔別にグループ化」を選択します。
2. 「式名」フィールドで、YTD収益達成を計算する式「YTD Credit Amount」を検索し、選択します。
「保存してクローズ」をクリックして、「パフォーマンス・メジャーの管理」ページに戻ります。
「完了」をクリックします。

レート・ディメンション入力式と利益式の作成

賞与支払を計算する、次の2つの式を作成します。その後、それらの式をプラン・コンポーネントに関連付けます。

式	目的
レート・ディメンション入力	収益達成率を特定するためにレート表で使用されます
利益	YTD補正済賞与を計算するために使用されます

「式の管理」の「作成」をクリックします。
「式の構成」セクションで、1つ目のレート・ディメンション入力式Measure.ITD Output Achievedを作成し、次に利益式Measure result.YTD Revenue..ITD Output Achieved * Rate Table Rateを作成します。

レート・ディメンション入力
1. 式の名前を「ITD Output Achieved」とします。
2. 「ユーザー定義オブジェクト」メニューで、「メジャー結果」を選択します。
3. 収益達成を計算するメジャー「YTD Revenue」を検索し、選択します。
4. 「ITD Output Achieved」を選択します。
5. 「式に追加」をクリックします。
6. 「保存して別の作成」をクリックして、利益式を作成します。
利益
1. 2番目の式の名前を「YTD True Up Bonus」とします。
2. 「ユーザー定義オブジェクト」メニューで、「メジャー結果」を選択します。
3. 収益達成を計算するメジャー「YTD Revenue」を検索し、選択します。
4. 「ITD Output Achieved」を選択します。
5. 「式に追加」をクリックします。
6. アスタリスク*をクリックします。
7. 「属性」メニューで、「レート表レート」を選択します。
8. 「保存してクローズ」をクリックして、「式の管理」ページに戻ります。
9. 「完了」をクリックします。

支払パーセンテージ・レート表の作成

利益または支払レートを特定するためにプラン・コンポーネントで使用される、1ディメンションのレート表を作成します。

「レート表の管理」の「作成」をクリックします。
名前を「Earnings Rate」とします。
「タイプ」フィールドで、「パーセント」を選択します。
「レート・ディメンション」セクションのツールバーで、「アクション」 > 「作成」をクリックします。
1. ディメンションの名前を「Earnings」とします。
2. 段セクションで、各段の「自」値と「至」値を追加します(0 -- 25,000、25,000 -- 50,000、50, 000 -- 100,000、100,000 -- 9,999,999など)。最後の「至」値は、使用する可能性がある値よりも十分大きい値にしてください(たとえば、9,999,999)。
3. 「保存してクローズ」をクリックして、「レート表の作成」ページに戻ります。
「レートの編集」をクリックします。
1. 各段のパーセンテージ・レートを編集します(2.5、5、7.5、10など)。
2. 「保存してクローズ」をクリックして、「レート表の作成」ページに戻ります。
「保存してクローズ」をクリックして、「レート表の管理」ページに戻ります。
「完了」をクリックします。

YTD補正賞与プラン・コンポーネントの作成

作成した賞与入力式と出力式、およびレート表を使用してYTD補正済賞与を計算するプラン・コンポーネントを作成します。

「プラン・コンポーネントの管理」の「作成」をクリックします。
名前を「YTD True Up Bonus」とします。
「インセンティブの計算」フィールドで、「間隔ごと」を選択します。
「インセンティブ・タイプ」フィールドで、「ボーナス」を選択します。
年の開始日と終了日を入力します。
「次」をクリックして、「パフォーマンス・メジャーの追加」ページを開きます。
1. 収益達成を計算するメジャーである「YTD Revenue」を追加します。
「次」をクリックして、「インセンティブ算式の定義」ページを開きます。
1. 「式名」フィールドで、YTD補正済賞与を計算する利益式「YTD True Up Bonus」を検索し、選択します。
2. 「補正」チェック・ボックスを選択して、現在の計算済利益から以前の利益が自動的に減算されるようにします。
3. 「リセット間隔」フィールドで、「年次」を選択します。
「次」をクリックして、「レート表の追加」ページを開きます。
1. 「レート表」セクション・ツールバーで、「追加」をクリックします。
2. 「名前」フィールドで、支払パーセンテージを特定するレート表「Earnings Rate」を検索し、選択します。
3. 「レート・ディメンション入力」セクションの「式名」フィールドで、メジャーITD出力達成を提供する式「ITD Output Achieved」を検索し、選択します。
「保存してクローズ」をクリックして、「プラン・コンポーネントの管理」ページに戻ります。
「完了」をクリックします。

月次補正済賞与インセンティブ報酬プランの作成

補正済YTD収益達成に基づいて賞与を提供するインセンティブ報酬プランの作成

「報酬プランの管理」の「作成」をクリックします。
プランの名前を「Monthly Trued Up Bonus」とします。
年の開始日と終了日を入力します。

ヒント: 報酬プランには常に終了日を指定してください。
「次」をクリックして、「プラン・コンポーネントの追加」ページを開きます。
YTD補正済賞与を計算するプラン・コンポーネントである「YTD True Up Bonus」を追加します。
「保存してクローズ」をクリックして、「報酬プランの管理」ページに戻ります。