口座の作成時の考慮事項
銀行、支店および口座は銀行口座モデルを前提として連携します。 銀行口座モデルを使用すると、すべての銀行口座を1箇所で定義および追跡できます。
銀行口座モデルでは、複数のビジネス・ユニット、機能およびユーザーに口座へのアクセスを明示的に許可できます。 銀行口座を設定するときには、次のことを考慮してください。
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一意の一般会計現預金勘定を各口座に割り当て、それを使用して口座のすべての資金トランザクションを記録します。 これによって、台帳から銀行への突合せが容易になります。
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銀行口座にセキュリティを付与します。 銀行口座セキュリティは、銀行口座使用セキュリティ、銀行口座アクセス・セキュリティ、ユーザーおよびロール・セキュリティで構成されます。
銀行口座設定に対する法的エンティティベースのデータ・アクセス
デフォルトでは、必要な機能セキュリティ権限を持つユーザーは、すべての当方銀行口座を作成および管理するためのアクセス権を持ちます。
オプションで、ユーザーの法的エンティティ・データ・アクセスに基づいて銀行口座情報へのアクセスを制限します。 これにより、資金マネージャは、自分がアクセス権を持つ法的エンティティに関連付けられた銀行口座のみを追加、レビューまたは変更できるようになります。 たとえば、Vision Operations法的エンティティの「銀行口座の管理」(CE_MANAGE_BANK_ACCOUNT_PRIV)権限が割り当てられているユーザーのみが、この法的エンティティに関連付けられた当方銀行口座を作成、レビューまたは変更できます。
分散型組織は、ユーザーが認可されている組織の銀行口座設定のみを管理できるようにすることで、セキュリティが向上したことでメリットが得られます。ビジネス上の利点は次のとおりです。
- 銀行口座情報へのユーザー・アクセスを制限することで、セキュリティを強化し、銀行口座設定の管理を強化します。
- ユーザーが認可されている組織の銀行口座情報の管理のみを必要とする分散型の組織を支援します。
- この機能を有効にするには、オプト・インUIを使用します。
- 適切な法的エンティティのセキュリティ・コンテキストにユーザーを割り当てます。
- 「設定および保守」作業領域で、「オファリング」として「財務」、「機能領域」として「ユーザーおよびセキュリティ」、「タスク」として「ユーザーのデータ・アクセスの管理」を選択します。
- 「ユーザーのデータ・アクセスの管理」ページで、ユーザー名、ロールとして資金マネージャ、セキュリティ・コンテキストとして法的エンティティ、およびセキュリティ・コンテキスト値として法的エンティティ名を入力して、ユーザーのデータ・アクセスを作成します。
- 変更を保存します。
この機能を有効にすると、UIまたはREST APIを使用して当方銀行口座を作成または管理するときに、法的エンティティベースのデータ・アクセス・セキュリティが適用されます。
口座使用
口座使用とは、次を対象に作成された口座のことをいいます。
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Oracle Fusion Payables
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Oracle Fusion Receivables
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Oracle Fusion Payroll
これらのアプリケーションの1つ以上で口座を作成する場合は、適切な使用を選択します。
口座アクセス
買掛管理および売掛管理の口座アクセスはビジネス・ユニットによって保護されます。 銀行口座を買掛管理または売掛管理で使用するには、次のことを行う必要があります。
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アプリケーションに適した使用を選択します。
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1つ以上のビジネス・ユニットにアクセス権を付与します。
ユーザーおよびロール・セキュリティ
特定のユーザーおよびロールのみが使用できるように、銀行口座をさらに保護できます。 「ユーザーとロールにより保護された銀行口座」のデフォルト値は「いいえ」です。買掛管理および売掛管理の場合、「ユーザーとロールにより保護された銀行口座」が「いいえ」であっても、銀行口座にアクセスするには適切なビジネス・ユニットが割り当てられている必要があります。「ユーザーとロールにより保護された銀行口座」が「はい」に設定されている場合、銀行口座を使用するには、ユーザー名が指定されているかまたは銀行口座に割り当てられているロールを実行する必要があります。
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銀行とブランチ、口座を設定するには、カスタム・ロールにCash Management Administrationというセキュリティ職務ロールが必要です。 ユーザーおよびロールのセキュリティを変更するには、「銀行口座セキュリティの管理」権限(CE_MANAGE_BANK_ACCOUNT_SECURITY_PRIV)が割り当てられている必要があります。
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「セキュリティ」タブへのアクセスを制限するには、カスタム・ロールを作成し、「銀行口座セキュリティの管理」(CE_MANAGE_BANK_ACCOUNT_SECURITY_PRIV)権限を削除する必要があります。 たとえば、Cash Management管理職務ロールをコピーして名前を変更し、権限を削除します。
GL現預金勘定科目セグメント
同じ勘定科目および他の指定されたセグメント値と一致する複数の現預金勘定組合せの仕訳明細を消し込むために、突合せで複数の現預金勘定組合せを使用可能にするオプションを選択することを検討してください。
たとえば、現預金勘定として01-000-1110-0000-000を設定し、「GL現預金勘定セグメント」として「勘定科目」および「サブ勘定科目」を選択した場合、同じ勘定科目'1110'およびサブ勘定科目'0000'に一致する異なる勘定科目コードの組合せに入力された仕訳明細を手動または自動で消し込むことができます。