ATO品目の納期回答時のサプライヤ生産能力の算入
オーダー組立品目を計画する場合は、各構成品目の生産能力ではなく、構成モデルの生産能力を使用します。 このようにして、同じモデルのバリエーションを作成するときに、すべての構成で使用されるリソースをスケジュールします。
通常、構成品目ごとにサプライヤの生産能力を決定することはできません。 ただし、サプライヤは通常同じ生産能力を使用して様々な構成を作成するため、納期回答では、承認済サプライヤ・リスト(ASL)から生産カレンダに従って生産能力を検証して消費できます。これにより、より正確な結果を得ることができます。 また、各モデルのサプライヤ生産能力に関する詳細を保守するほうが、そのモデルで可能な各構成を保守するよりも簡単です。
次の利点を実現できます。
- 納期回答の精度を向上します。 様々な構成に対応しながら、サプライヤの生産能力を追跡できます。
- 必要な設定量を削減します。 親に対するサプライヤの生産能力を、各子に個別に適用するのではなく、その親のすべての子に適用できます。
- サプライ・チェーンがより柔軟になります。 カレンダでリード・タイム・オフセットを使用し、構成ごとに異なるオフセットを設定します。
ノート
- 構成品目の有効数量を調整する必要がある場合は、High Volume Order Promising機能を使用する場合でも、承認済サプライヤ・リストからその品目のリード・タイムおよびカレンダを使用できます。
- 構成品目を履行するときに、供給有効数量REST APIを使用して、サプライヤの生産能力に関する詳細を取得できます。 詳細と例については、「Oracle Supply Chain Management CloudのREST API」にアクセスし、供給有効数量を検索します。
- 各ATO品目を納期処理すると、納期回答には仕入先生産能力が自動的に含まれます。
- 各構成品目は、親モデルのサプライヤ生産能力から供給を消費します。
- ファイルベースのデータ・インポートを使用して、サプライヤの生産能力、リード・タイムおよびカレンダをインポートできます。
サプライヤ・リード・タイムおよびカレンダの設定
- 構成品目の承認済サプライヤ・リストでサプライヤ・リード・タイムとカレンダを指定した場合、納期回答ではリード・タイム・オフセットの計算時にこれらの値が使用されます。 これを行わない場合、納期回答では、ATOモデルの承認済サプライヤ・リストに設定したカレンダおよびリード・タイムが使用されます。
- 承認済サプライヤ・リストまたはATOモデルにサプライヤ・リード・タイムとカレンダを指定しない場合、納期回答は品目の「プロセス・リード・タイム」属性を使用し、すべての時間と日付がカレンダで使用可能であると想定します。
例
AS54888 Desktop Computerという名前のATOモデルを設定して、毎日100ユニットのサプライヤ生産能力があるとします。
- | 1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目 | 5日目 |
---|---|---|---|---|---|
AS54888のサプライヤ生産能力 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 |
消込済 | 10 (AS54888大きいディスプレイ用) | - | 60 (AS54888小さいディスプレイ用) | - | - |
正味 | 90 | - | 40 | - | - |
累積 | 90 | 190 | 230 | 330 | 430 |
ノート
- 納期回答では、これらの需要を決定するために設定した要求日、リード・タイム・オフセットおよびカレンダが使用されます。
- 納期回答では、AS54888の100ユニットからのみサプライヤ生産能力を消費します。
- 販売オーダーは同一モデルの異なる構成用であるため、納期回答では、AS54888の100ユニットから大きいディスプレイ用に10ユニット、小さいディスプレイ用に60ユニットを消費します。