スプリント・バーンダウンの例

スプリント・バーンダウンを分析して、アジャイル製品開発の将来のスプリントのプランニングを改善します。スプリント・バーンダウン・グラフは、プロジェクト・プランから計画時間数を、チーム・メンバーによってレポートされた進捗から実績時間数を取得します。

アジャイル・スクラム・チームのスプリント・バーンダウンを分析するには、次の情報を使用できる必要があります。

  • バックログ項目から作成されたタスクのあるプロジェクト・プラン。

  • バックログ項目が作業される時点のスプリント。

  • プロジェクト・タスクの計画時間数。

  • タスクのチーム・メンバーによってレポートされた実績時間数。

  • 最新データで更新されたスプリント・バーンダウン・グラフ。

次に示すのは、スプリントの開始時にバックログ項目に割り当てられたストーリー・ポイントに基づいたシナリオの例です。

実績時間数が理想的な時間数より多い場合

チームが、スプリント内のタスクに当初計画されたより多くの時間を使用しています。

この図は、実績時間数の残りの線が理想的な残り時間の線より上にあり、2つの線の間の距離が増加していることを示しています。これは、スプリント内に達成できるバックログ項目数を過大評価したため、スプリントで計画したバックログ項目の一部が完了されないことを示しています。これに基づいて、スクラム・マスターと製品所有者は、現在のスプリントで未完了のバックログ項目を次のスプリントに移動し、次のスプリントの開始時にバックログ項目に再度優先度を付ける必要があります。
実績時間数が理想的な時間数より多い場合

理想的な時間よりも時間がかかっている理由として、次のことが考えられます。

  • 複雑さに基づくスプリントの計画バックログ項目数の過小見積。

  • 解決に時間がかかった不明な問題。

  • 他のチームの成果物との依存関係。

実績時間数が理想的な場合

チームは、スプリントのタスクに予想どおりの時間数を使用しています。

この図は、実績時間数の残りの線が理想的な残り時間の線と重なっていることを示しています。これは、計画時間数が正確であるため、チームはスプリントで計画バックログ項目を完了でき、スプリントの終了までに計画時間数を消費することを示しています。
使用される実績時間数が理想的な場合

理想と実際の残り時間の変動は少ないため、スクラム・チームは、バックログ項目の複雑さを正確に査定し、スプリントで作業を完了するために必要な時間数に到達できることがわかります。

実績時間数が理想的な時間数より少ない場合

チームが、スプリント内のタスクに当初計画されたより少ない時間を使用しています。

この図は、実績時間数の残りの線が理想的な残り時間の線より下にあり、2つの線の間の距離が増加していることを示しています。つまり、チームはスプリントに計画バックログ項目を早く完了し、製品所有者とともに製品バックログから次に重要なバックログ項目を識別する作業を行えると予測できます。
実績時間数が理想的な時間数より少ない場合

費やされた時間が理想より少なかった理由としては、バックログ項目の複雑さを過小評価し、スプリントで作業を完了するために必要な時間より多くの時間を計画したことが考えられます。