特定の開始ポイントへのExtractの設定

Extractの位置を、トランザクション・ログ内の特定の開始ポイントに設定できます。これは、Webインタフェース、コマンドライン・インタフェース(管理クライアント)またはREST APIサービス・エンドポイントから設定できます。

Extractを作成する場合は、次のステップを実行して、新しく作成したExtractをデータベース内の特定の位置で開始する必要があります:
  1. 次の例で示すように、BEGIN NOWオプションを指定してExtractを追加します:
    ADD EXTRACT extn, TRANLOG, BEGIN NOW
  2. Extractを登録します。
    REGISTER EXTRACT extn DATABASE
  3. このExtractを変更し、タイムスタンプを指定します。
    ALTER EXTRACT extn BEGIN 2020-08-02T06:05:30.000Z

Webインタフェース

Extractの位置をデータベース内の特定の開始ポイントに設定するには:
  1. Extractを停止します(それが実行中の場合)。

  2. 「アクション」列で、ドット3つのアイコンをクリックし、「変更」をクリックします。

  3. 「抽出の変更」ダイアログ・ボックスで、「開始」オプションをクリックし、「カスタム時間」を選択します。

  4. 「カスタム時間」フィールドからタイムスタンプを選択し、「タイムゾーン」を選択します。

  5. 「発行」をクリックします。

  6. 「アクション」列の「再実行」アイコンをクリックすることでExtractを再起動します。

管理クライアント

次のようにADD/ALTER EXTRACTコマンドを使用します:

{ADD | ALTER EXTRACT} group, LOGNUM log_num, LOGPOS log_pos
  • groupは、開始ポイントが必要なOracle GoldenGate Extractのグループ名です。

  • LOGNUMは、ログ・ファイル番号です。たとえば、必要なログ・ファイルの名前がtest.000034である場合、LOGNUM値は34です。Extractでは、このログ・ファイルが検索されます。ADD EXTRACTコマンドは、LOGNUM値の前にゼロが含まれていると失敗します。たとえば、ADD EXTRACT extn, TRANLOG, LOGNUM 000001, LOGPOS 0は失敗します。かわりに、LOGNUMを1に設定すると、この例は成功します。

  • LOGPOSは、特定のトランザクション・レコードを識別する、ログ・ファイル内のイベント・オフセット値です。イベント・オフセット値は、ログ・レコードのヘッダー・セクションに格納されます。binlogファイルの先頭に配置するには、LOGPOSを0に設定します。

MySQLログでは、イベント・オフセット値は所定のバイナリ・ファイル内でのみ一意にできます。位置の値とログ番号の組合せにより、トランザクション・レコードが一意に識別されます。ログ番号の最大長は8バイトの符号なし整数です。また、最大ログ・オフセット長は8バイトの符号なし整数です。ログ番号とログ・オフセットはパイプ(|)デリミタで区切ります。指定したログ内でこの位置の後に使用可能なトランザクション・レコードが、Extractによってキャプチャされます。また、タイムスタンプを使用してExtractを配置することもできます。