統合診断について

統合診断REST APIは、統合Extract、統合ReplicatおよびパラレルReplicat、統合Replicatに関連するパフォーマンスの問題を診断できるように、パフォーマンス・データを取得するのに役立ちます。これは、以前使用されていたレプリケーション・パフォーマンス・アドバイザ・ユーティリティ(UTLRPDAV)にかわるものです。

統合診断機能は、Oracle GoldenGateのExtractおよびReplicatの各プロセスの診断およびパフォーマンス・データを収集します。このプロセスでは、インターバル・データがメモリーに保持され、CPU使用率、セッション待機時間、様々なカウントおよびステータスに関連するすべての統計値が計算されます。

統合診断機能の使用には、次の2つの部分があります。
  • データの収集

  • データの表示

統合診断の複数のインスタンスが実行され、異なるレプリケーション・プロセスのデータを収集する可能性があります。診断コレクタは、収集した診断データをJSON形式で{deployment}/var/lib/reportsディレクトリに書き込みます。ファイル名の形式: {ProcessName}.diagnostics.YYYY-MM-DD-HH-MM-SSZ

各プロセスには最大10個のコレクション・ファイルが存在します。新しいコレクションの開始時に、すでに10個のファイルがある場合は、最も古いコレクションがパージされます。サンプルが収集されるたびにデータが保存されるため、コレクタの実行中に、収集された診断にアクセスできます。既存のレポートはいつでもダウンロードできます。

診断コレクタでは、特定のExtractまたはReplicatに対して一度に実行できるインスタンスは1つのみです。管理サービスは、収集された診断およびパフォーマンス・データを取得し、これまでに収集されたデータのリストを提供します。

統合診断の構成方法

統合診断機能を使用してExtractまたはReplicatのモニタリングを設定するには、次のステップを実行します。
  1. 管理サービスの左側のナビゲーション・ペインで、統合診断を使用してパフォーマンス・モニタリングを構成するExtractまたはReplicatプロセスを選択します。プロセス・メニューが左側のペインに展開されます。

  2. 「統合診断」オプションをクリックして、統合診断の構成ページを開きます。

  3. プラス(+)記号をクリックして、統合診断コレクションの作成ダイアログ・ボックスを開きます。


    統合診断コレクションの作成ダイアログ・ボックス

  4. このダイアログ・ボックスで、次の値を指定します。
    • コレクション頻度(秒): 選択したExtract/Replicatプロセスのパフォーマンス統計を収集する頻度の時間間隔を設定します。最小値は5秒です。

    • コレクション期間(分): データを収集する期間を設定します。

    たとえば、10秒間隔で5分(300秒)間データを収集する場合、コレクションには30の測定ポイントが含まれます。

  5. 「発行」をクリックして問合せを作成します。この問合せは、指定されたコレクション期間に対して実行されます。コレクション期間が終了するまで、問合せは実行中の状態になります。次のイメージに示すように、データ・コレクション期間が終了すると、ステータスが「完了」に変わります。


    ステータスが「完了」の統合診断問合せ。

  6. 「詳細」アイコンをクリックして、問合せの詳細な結果を表示します。選択したプロセスのモニタリング・データを示すダイアログ・ボックスが表示されます。


    Extractプロセスの診断コレクションに表示される詳細統計

    イメージに示されているように、情報の表示にはグラフィック・チャートや表も使用されます。この表を.csvファイルとしてダウンロードすることもできます。

    表示される情報には、Extract、Replicatプロセスのアイドル時間、上位待機イベント、CPU使用率、システムI/Oファイル順次読取り値などの測定(表示プロパティ)が含まれています。これらの値は、ラグ、取得/送信メッセージ、LogMiner Reader、LogMiner Preparer、LogMiner Merger、LogMiner Builder、および取得またはReplicatプロセスに対して測定されます。

  7. 「ダウンロード」アイコンを使用して、問合せの結果をダウンロードします。