Db2 z/OS: サポートされているデータ型、オブジェクトおよび操作

この項では、Db2 z/OSデータベースに対するOracle GoldenGateのサポート情報について説明します。

Db2 for z/OSのためのOracle GoldenGateでは、サポートされるDb2 for z/OSデータベース・バージョンの初期ロードおよびトランザクション・データの取得と配信がサポートされます。

Db for z/OSのためのOracle GoldenGateでは、ソース・データのマッピング、フィルタリングおよび変換がサポートされており、このドキュメントで特に明記されている場合を除き、Oracle GoldenGateでサポートされている他のソース・データベースから導出されたデータのDb2 for z/OSデータベースへのレプリケーションもサポートされています。

Db2 for z/OSのためのOracle GoldenGateは、LinuxおよびzLinuxにインストールしてリモートで実行します。

サポートされているDb2 z/OSデータ型

Oracle GoldenGateでサポートされるDb2 for z/OSのデータ型と、このサポートの制限事項を示します。

  • Oracle GoldenGateは、マルチバイト・データを含む列の文字セットの変換を行いません。これには、GRAPHICVARGRAPHICDBCLOBの各データ型やENCODING_SCHEMEが'M'(複数CCSIDセットまたは複数エンコーディング方法)または'U' (Unicode)で定義された表のCHARVARCHARおよびCLOBがあります。これらのデータは、ソースとターゲットのシステムが同じCCSIDの場合にのみサポートされます。

  • Oracle GoldenGateでは、ASCII、EBCDICおよびUnicodeデータ形式がサポートされます。Oracle GoldenGateは、ASCIIとEBCDICの間でデータを自動的に変換しますが、Unicodeは変換しません。

  • Oracle GoldenGateでは、サポートされていないDb2 for z/OSのデータ型にリストされたもの以外のほとんどのDb2のデータ型がサポートされます。

サポートの制限事項

  • 浮動小数点数の範囲および精度のサポートは、ホスト・マシンによって異なります。有効桁数は一般に16桁の精度ですが、想定されている近似を確認するには、データベースのドキュメントを参照してください。Oracle GoldenGateでは、サポートされる精度を超える値は丸められるか切り捨てられます。

  • Oracle GoldenGateでは、サイズが4Kを超えるオブジェクトのフィルタリング、列マッピングや操作はサポートされません。4K以下のオブジェクトには、Oracle GoldenGateのすべての機能を使用できます。

  • Oracle GoldenGateでは、最大9桁の小数値までのTIMESTAMPおよびTIMEZONEを伴うTIMESTAMPをサポートしますが、それ以上の桁数はサポートしません。

サポートされていないDb2 for z/OSのデータ型

Oracle GoldenGateでサポートされないDb2 for z/OSのデータ型を示します。サポートされていないデータが、ソース・データとターゲット・データとの整合性に影響を与える可能性があります。

  • 負の日付

  • ユーザー定義型

  • XML

Db2 z/OSについてサポートされているオブジェクトおよび操作

Oracle GoldenGateでサポートされるデータベース・オブジェクトおよび操作のタイプを次に示します。

  • Db2 for z/OS表でのDML操作の抽出およびレプリケーションでは、Db2 for z/OS列およびLOB列の最大行長がサポートされ、サイズは最大2GBです。

  • IBM LOADユーティリティによるINSERT操作は、ユーティリティがLOG YESおよびSHRLEVEL CHANGEで実行されており、ロードされるソース表でDATA CAPTURE CHANGESが有効(Oracle GoldenGateで必要)である場合、変更の取得でサポートされます。また、Oracle GoldenGateのExtract構成でこれらの表を指定またはマップします。Oracle GoldenGateでは、初期同期中にターゲット表をインスタンス化する、LOADユーティリティを使用した初期ロードもサポートされています。

  • Oracle GoldenGateでは、データベースによってサポートされる表の列の最大数がサポートされています。

  • Oracle GoldenGateでは、データベースによってサポートされる最大列サイズがサポートされています。

  • Oracle GoldenGateでは、Db2データ圧縮(CREATE TABLESPACE COMPRESS YES)を使用して格納されたデータの抽出およびレプリケートがサポートされています。

  • 一時履歴表からの取得がサポートされています。

  • TRUNCATE TABLEはサポートされていますが、このコマンドでは、行の削除を発行して切捨てを行うため、Oracle GoldenGate統計で削除として表示され、切捨て操作として表示されません。Replicatプロセスでは、WHERE句を指定しないDELETE操作を使用して、TRUNCATE文をレプリケートします。

  • TRUNCATESはDb2 for z/OSソースから必ず取得されますが、IGNORETRUNCATESパラメータがReplicatパラメータ・ファイルで使用されている場合、Replicatによって無視されます。

  • EBCDIC表のUNICODE列がサポートされています。

  • SHOWTRANSでサポートされるオプション:
    SHOWTRANS [transaction_ID]  [COUNT n]
    [DURATION duration unit] 
    [FILE file_name] |

    transaction_IDcount、またはtransaction_IDdurationは同時に指定しないでください。

  • SKIPTRANSFORCETRANSでサポートされるオプション:
    SKIPTRANS transaction_ID  
    [FORCE] FORCETRANS transaction_ID  [FORCE]

Db2 z/OSについてサポートされていないオブジェクトおよび操作

Oracle GoldenGateでは、Db2 z/OSに対する次のオブジェクトおよび操作はサポートされません。

  • DDL操作の抽出またはレプリケーション

  • 表のクローニング

  • 次のようなデータを操作するユーザー指定のDb2出口ルーチンはサポートされません。

    • 圧縮

    • 日付と時間のルーチン

    • 13.1より前のDb2リリース・バージョンの編集ルーチン(CREATE TABLE EDITPROC)

    • 検証ルーチン(CREATE TABLE VALIDPROC)

  • BATCHSQLによるレプリケーションはDb2 z/OSでは完全には機能しません。挿入以外の操作はサポートされないため、更新または削除操作を実行すると、Replicatが一時的にBATCHSQLモードから抜けます。トランザクションが停止し、エラーが発生します。