2.7 Oracle Exadataでのネットワーク・カードの追加および構成
Oracle Exadata X6-2以降のシステムでネットワーク・カードを追加できます。
前提条件
Oracle Exadata X7-2以降の計算ノードに、正しいリンク速度を使用していることを確認してください。X7以降のシステム用クライアント・ネットワーク・ポートのリンク速度の検証および変更のステップを完了します。
Oracle Exadata X6-2
Oracle Exadata X6-2データベース・サーバーでは、マザーボードで高可用性の銅線10Gネットワークが提供され、スロット2のPCIカードを介して光学10Gネットワークが提供されます。オラクル社では、追加の接続を必要とするお客様のために追加のイーサネット・カードを用意しています。追加のカードにより、デュアル・ポートの10GEの銅線接続(部品番号7100488)またはデュアル・ポートの10GEの光学接続(部品番号X1109A-Z)が提供されます。Oracle Exadata X6-2データベース・サーバーのPCIeスロット1にこのカードを設置します。
カードを取り付けてネットワークに接続すると、Oracle Exadata System Softwareは、自動的にその新しいカードを認識してX6-2データベース・サーバー上で2つのポートをeth6
およびeth7
インタフェースとして構成します。これらの追加のポートを使用して追加のクライアント・ネットワークを提供することも、個別のバックアップまたはデータ・リカバリ・ネットワークを作成することもできます。仮想マシンを実行するデータベース・サーバーでは、これを使用して2つの仮想マシンからトラフィックを分離できます。
Oracle Exadata X7-2
Oracle Exadata X7-2以降のデータベース・サーバーでは、マザーボード上で2つの銅線(RJ45)ネットワーク接続または2つの光(SFP28)ネットワーク接続を利用できるだけでなく、PCIeカード・スロット1で2つの光(SFP28)ネットワーク接続を追加で利用できます。オラクル社では、追加の接続を必要とするお客様のために4つの追加の銅線(RJ45) 10Gネットワーク接続を用意しています。追加のカードはOracle Quad Port 10 GBase-Tカード(部品番号7111181)です。データベース・サーバーのPCIeスロット3にこのカードを設置します。
カードを取り付けてネットワークに接続すると、Oracle Exadata System Softwareは、自動的にその新しいカードを認識してデータベース・サーバー上で4つのポートをeth5
- eth8
インタフェースとして構成します。これらの追加のポートを使用して追加のクライアント・ネットワークを提供することも、個別のバックアップまたはデータ・リカバリ・ネットワークを作成することもできます。仮想マシンを実行するデータベース・サーバーでは、この追加のクライアント・ネットワークを使用して、2つの仮想マシンからのトラフィックを分離できます。
Oracle Exadata X8-2およびX8M-2
Oracle Exadata X8-2およびX8M-2のデータベース・サーバーでは、マザーボード上で2つの銅線(RJ45)ネットワーク接続または2つの銅線/光(SFP28)ネットワーク接続を利用できるだけでなく、PCIeカード・スロット1で2つの光(SFP28)ネットワーク接続を追加で利用できます。オラクル社では、追加の接続を必要とするお客様のために追加の4つの銅線1/10G (RJ45)または2つの光10/25G (SFP28)ネットワーク接続を用意しています。追加カードは次のとおりです。
- クアッドポート10 GBase-Tカード(部品番号7111181)
- デュアルポート25 Gbイーサネット・アダプタ(部品番号7118016)
追加カードは、データベース・サーバーのPCIeスロット3に取り付けます。
カードを取り付けてネットワークに接続すると、Oracle Exadata System Softwareはデータベース・サーバーで新しいカードを自動的に認識し、クアッド・ポート・カードの場合は4つのポートをeth5
からeth8
のインタフェースとして構成し、デュアル・ポート・カードの場合はeth5
とeth6
を構成します。これらの追加のポートを使用して追加のクライアント・ネットワークを提供することも、個別のバックアップまたはデータ・リカバリ・ネットワークを作成することもできます。仮想マシンを実行するデータベース・サーバーでは、この追加のクライアント・ネットワークを使用して、2つの仮想マシンからのトラフィックを分離できます。
Oracle Exadata X9M-2
Oracle Exadata X9M-2データベース・サーバーは、1つ、2つまたは3つのネットワーク・インタフェース・カードを使用して、柔軟性のある様々なネットワーク構成を提供します。各カードは次のいずれかになります。
- クアッドポート10 GBase-Tカード(RJ45) (部品番号7111181)
- デュアルポート25 Gbイーサネット・アダプタ(SFP28) (部品番号7118016)
最初のデプロイメント後、各データベース・サーバーでは最大3つのネットワーク・インタフェース・カードを追加できます。
エイス・ラック以外のシステムの場合のみ、オプションで、PCIeスロット2に1つのデュアルポート100 Gbイーサネット・アダプタ(QSFP28) (部品番号7603661)を取り付けることができます。
カードを取り付けてネットワークに接続すると、Oracle Exadata System Softwareは、その新しいカードを自動的に認識し、次のように物理ポートを構成します。
- PCIeスロット1のクアッドポート10 GBase-Tカード:
eth1
、eth2
、eth3
およびeth4
- PCIeスロット1のデュアルポート25 Gbイーサネット・アダプタ:
eth1
およびeth2
- PCIeスロット2のクアッドポート10 GBase-Tカード:
eth5
、eth6
、eth7
およびeth8
- PCIeスロット2のデュアルポート25 Gbイーサネット・アダプタ:
eth5
およびeth6
- PCIeスロット2のデュアルポート100 Gbイーサネット・アダプタ:
eth5
およびeth6
- PCIeスロット3のクアッドポート10 GBase-Tカード:
eth9
、eth10
、eth11
およびeth12
- PCIeスロット3のデュアルポート25 Gbイーサネット・アダプタ:
eth9
およびeth10
ネットワーク・ポートを使用すると、複数のクライアント・ネットワークを提供することも、バックアップとリカバリ、およびバルク・データ転送用にそれぞれ専用ネットワークを作成することもできます。仮想マシン(VM)を実行するデータベース・サーバーでは、複数のクライアント・ネットワークを使用して、各VMクラスタのトラフィックを分離できます。
Oracle Exadata X10M
Oracle Exadata X10Mデータベース・サーバーは、最大5つのネットワーク・インタフェース・カードを使用して、柔軟性のある様々なネットワーク構成を提供します。
各X10Mデータベース・サーバーには、工場出荷時にインストールされる2つのCX6-LXネットワーク・カードがあり、それぞれに2つのSFP+/SFP28ポート(10/25 GbE)があります。
各X10Mデータベース・サーバーには、フィールド・インストールされる追加のネットワークカードを含めることもできます。フィールド・インストールされるネットワーク・カードとして、次のものがサポートされています:
- 2つのSFP+/SFP28ポート(10/25 GbE)を持つCX6-LX
- 2つのQSFP28ポート(100GbE)を持つCX6-DX。各QSFP28ポートは、1つの10GbEまたは25GbEリンクを適切なブレイクアウト・ケーブルでサポートできます。
- 4つの10GBASE-Tポート(10 GbE)を備えたクワッド10G RJ45イーサネット
エイス・ラック以外のシステムの場合のみ、オプションでフィールド・インストールのネットワーク・カードを最大3つ取り付けることができます。追加の各カードは、サポートされている任意のタイプにすることができます。
Exadata X10Mのエイス・ラック以外のデータベース・サーバーの各ネットワーク・インタフェースに適用される物理ポート・マッピングの概要を次に示します:
- 出荷時に取り付けられたPCIeスロット3内のCX6-LXネットワーク・アダプタ:
eth9
およびeth10
- 出荷時に取り付けられたPCIeスロット8内のCX6-LXネットワーク・アダプタ:
eth29
およびeth30
- PCIeスロット1内のオプションのクワッドポート10G RJ45イーサネット・アダプタ:
eth1
、eth2
、eth3
およびeth4
- PCIeスロット1内のオプションのデュアルポート・ネットワーク・アダプタ(CX6-LXまたはCX6-DX):
eth1
およびeth2
- PCIeスロット2内のオプションのクワッドポート10G RJ45イーサネット・アダプタ:
eth5
、eth6
、eth7
およびeth8
- PCIeスロット2内のオプションのデュアルポート・ネットワーク・アダプタ(CX6-LXまたはCX6-DX):
eth5
およびeth6
- PCIeスロット6内のオプションのクワッドポート10G RJ45イーサネット・アダプタ:
eth21
、eth22
、eth23
およびeth24
- PCIeスロット6内のオプションのデュアルポート・ネットワーク・アダプタ(CX6-LXまたはCX6-DX):
eth21
およびeth22
エイス・ラックのシステムの場合のみ、オプションでフィールド・インストールのネットワーク・カードを追加で1つ取り付けることができます。また、工場出荷時に取り付けられたCX6-LXネットワーク・カードの1つまたは両方を、現場で取り付けられたクワッド10G RJ45イーサネット・ネットワーク・カード(それぞれ4つの10GBASE-Tポート(10 GbE)を持つ)に交換することもできます。
Exadata X10Mのエイス・ラックのデータベース・サーバーの各ネットワーク・インタフェースに適用される物理ポート・マッピングの概要を次に示します:
- 出荷時に取り付けられたPCIeスロット8内のCX6-LXネットワーク・アダプタ:
eth29
およびeth30
- 出荷時に取り付けられたPCIeスロット9内のCX6-LXネットワーク・アダプタ:
eth33
およびeth34
- PCIeスロット6内のオプションのクワッドポート10G RJ45イーサネット・アダプタ:
eth21
、eth22
、eth23
およびeth24
- PCIeスロット6内のオプションのデュアルポート・ネットワーク・アダプタ(CX6-LXまたはCX6-DX):
eth21
およびeth22
- PCIeスロット8内のオプションのクワッドポート10G RJ45イーサネット・アダプタ:
eth29
、eth30
、eth31
およびeth32
- PCIeスロット9内のオプションのクワッドポート10G RJ45イーサネット・アダプタ:
eth33
、eth34
、eth35
およびeth36
ネットワーク・ポートを使用すると、複数のクライアント・ネットワークを提供することも、バックアップとリカバリ、およびバルク・データ転送用にそれぞれ専用ネットワークを作成することもできます。仮想マシン(VM)を実行するデータベース・サーバーでは、複数のクライアント・ネットワークを使用して、各VMクラスタのトラフィックを分離できます。
追加構成
次のトピックでは、データベース・サーバーにカードを追加した後に実行が必要な可能性がある追加の構成手順について説明します:
- ネットワーク・インタフェースの表示
ネットワーク・インタフェースを表示するには、ipconf.pl
コマンドを実行します。 - 非Oracle VM環境での追加のネットワーク・カードの構成
非Oracle VM環境のOracle Exadata X6-2以降のデータベース・サーバーでは追加のネットワーク・カードを構成できます。 - Oracle VM環境での追加のネットワーク・カードの構成
Oracle VM環境のOracle Exadata X6-2以降のデータベース・サーバーでは追加のネットワーク・カードを構成できます。
親トピック: Exadataデータベース・サーバーの保守