6.18 ゲストの別のデータベース・サーバーへの移動

ゲストは、別のデータベース・サーバーに移動できます。

ターゲットのOracle Exadataデータベース・サーバーが、次の要件を満たしている必要があります:

  • ターゲット・データベース・サーバーに、同一リリースのOracle Exadata System SoftwareおよびOracle Linux KVMがインストールされていることが必要です。

  • ターゲット・データベース・サーバーに、同一のネットワークが表示されている。

  • ターゲット・データベース・サーバーは、同一のOracle Exadataストレージ・サーバーにアクセスできることが必要です。

  • ターゲットのデータベース・サーバーには、ゲストの動作のために十分な空きリソース(メモリー、CPUおよびローカル・ディスク領域)があることが必要です。

    • 仮想CPUをオーバーコミットすると、すべてのドメインに割り当てられた仮想CPUを、システム上の物理CPU数より多く割り当てることができます。CPUのオーバーコミットは、過剰に収容されたリソースへの競合するワークロードが十分理解され、同時に発生する要求が物理能力を超えない場合にのみ、実行する必要があります。

    • メモリーをオーバーコミットすることはできません。

    • ディスク・イメージをターゲット・データベース・サーバーにコピーすると、ディスク・イメージ・ファイルの領域の割当てが増加する場合があります。これは、コピーされたファイルは、reflinkを利用してディスク領域を省略できないためです。

  • ゲストの名前は、ターゲットのデータベース・サーバーで未使用のものにする必要があります。

次の手順に従い、ゲストを同一のOracle Exadata System Software構成内の新しいデータベース・サーバーに移動します。

  1. KVMホストで、移動するゲストを停止します。
    # vm_maker --stop-domain GuestName
  2. ゲストのディスク・イメージと構成ファイルをターゲットのデータベース・サーバーにコピーします。

    次の例では、GuestNameゲストの名前で置き換え、targetをターゲットKVMホストのホスト名で置き換えます。

    # scp -r /EXAVMIMAGES/GuestImages/GuestName/ target:/EXAVMIMAGES/GuestImages
  3. ゲストのXML定義をターゲット・データベース・サーバーにコピーします。
    # scp /etc/libvirt/qemu/GuestName.xml target:/EXAVMIMAGES/GuestImages
  4. ターゲットKVMホストで、ドメインを定義します。
    # virsh define /EXAVMIMAGES/GuestImages/GuestName.xml
  5. Oracle Exadata System Softwareリリース20.1以降を使用している場合は、次のvm_makerコマンドをターゲットKVMホストで実行し、ゲストの移行を完了します。
    # vm_maker --update-mac GuestName

    ノート:

    • vm_maker --update-macコマンドは、Oracle Exadata System Softwareリリース20.1.4 (2020年11月)で初めて導入されました。以前の20.1リリースを使用している場合、このコマンドを取得するには更新を実行する必要があります。

    • このステップは、20.1より前のリリースのOracle Exadata System Softwareを使用しているシステムでは必要ありません。

  6. ターゲットKVMホストで、移行したゲストを起動します。
    # vm_maker --start-domain GuestName