8.5.6 root以外のユーザーとしての更新ユーティリティの実行および複数の起動の同時実行

デフォルトでは、更新ユーティリティはrootとして実行することを前提としています。ただし、リモート・ホストからroot以外のユーザーとして更新ユーティリティを実行することもできます。また、複数の起動を同時に実行することもできます。これにより、Exadataデータベース・サーバーの複数の論理グループを同時に更新できます。これを行うには、-log_dirフラグを指定して更新ユーティリティを実行します。

現在のユーザーのSSH等価が更新対象のExadataデータベース・サーバーのrootユーザーに対して設定されていることを確認してください。

次の例では、root以外のユーザーとして実行し、複数の起動を実行するオプションを示します。

[oracle@nonExadataHost ]$ ./patchmgr -dbnodes ~/dbs_group -upgrade -iso_repo /u01/ /p23557378_121223_Linux-x86-64.zip
 -target_version 12.1.2.4.0.160710 -log_dir auto

-log_dirには、ログ・ディレクトリへの絶対パスか、キーワードautoを指定します。後者の場合、起動ディレクトリおよびノードのリスト・ファイルの内容に基づいて、ユーティリティがログ・ディレクトリへのパスを生成して設定します。その後、Exadataデータベース・サーバーのリストを変更した場合に、起動するときに同じログ・ディレクトリが使用されるようにするには、-get log_dirフラグを使用して、以前のセッションで使用していた-log_dirの場所を取得します。たとえば、次のコマンドを入力したとします。

[oracle@nonExadata ]$ ./patchmgr -dbnodes ~/dbs_group_test  -log_dir auto -get log_dir

このコマンドによって、次のような出力が返されます。

log_dir=/u01/test/dbserver_patch_5.160715/log/dbm01_dbm02_e8f1f75

後続のコマンドでは、log_dir値を使用します。次に例を示します:

[oracle@nonExadata ]$ ./patchmgr -dbnodes ~/dbs_group_test -precheck 
-log_dir /u01/test/dbserver_patch_5.160715/log/dbm01_dbm02_e8f1f75 
-iso_repo /u01/test/dbserver_patch_5.160715/p23557378_121223_Linux-x86-64.zip 
-target_version 12.1.2.2.3.160720 -allow_active_network_mounts