1.1.2 Oracle Exadataでの管理面の差異の理解
Oracle Exadataのサーバー上でのほとんどの管理タスクは、従来のデータベース・サーバーおよびストレージ・サーバーと似ています。ただし、違いがいくつかあります。
次のリストは、Oracle Exadataサーバーの相違点と例外を示しています:
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Oracle Exadataのデータベース・サーバー、RDMAネットワーク・ファブリックのスイッチおよびその他のコンポーネントの構成は、テストおよびパフォーマンス基準に基づいて設定されています。会社の方針またはその他の理由により、データベース・サーバーのファームウェアまたはカーネル・パラメータなどの構成設定を変更する場合は、Oracle Exadataに対する影響の可能性を確認する必要があります。
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サーバーを不正に再起動すると、データベースが壊れる可能性があります。ストレージ・サーバーには、サーバーを再起動する前にグリッド・ディスクをオフラインにする、一度に複数のサーバーを再起動できないなど、データベースの破壊を最小化するために従う必要がある特別な手順とガイドラインがあります。
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ストレージ・サーバーは、データベース・サーバーと同じ方法では変更できません。NTPサーバーまたはDNSサーバーなどのネットワークの変更は、
ipconf
ユーティリティを使用して行います。ネットワークの変更は構成ファイルを編集して手動で行うことはできません。さらに、ストレージ・サーバーにソフトウェアまたは追加パッケージをインストールすることはできません。この制約にはソフトウェアの監視が含まれます。ストレージ・サーバー・システムのアップデートは、Oracle Exadata System Softwareのアップグレードで行われます。 -
ストレージ・サーバーにバックアップは必要ありません。セルのリカバリには、自己保守される内部USBドライブまたはM.2デバイスが使用できます。ストレージ・サーバーには、バックアップ・クライアントをインストールできません。
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ストレージ・サーバーを使用するOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)データベースのOracle待機イベントには、名前に
%cell%
が付いたイベントが含まれていることがあります。これらのイベントは、ストレージ・サーバー関連のものです。 -
Oracle Databaseの
V$CELL
ビューには、Oracle Exadata Storage Serverを使用するデータベースの行が含まれています。 -
Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)ディスクのパス名の形式は
o/cell_ip_address/cell_griddisk_name
です。たとえば、次のようになります。o/192.168.10.1/data_CD_01_dm01cel01
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SQL計画に
storage
を含めると、操作の一部をストレージ・サーバーに肩がわりさせて負荷を軽減できることを示すことができます。 -
バックアップやリカバリなどの操作ではOracle Recovery Manager (RMAN)が使用されます。バックアップおよびリカバリ用のすべてのデータは引き続きデータベース・インスタンスを経由します。RMANのバックアップ・クライアントをOracle Exadataのデータベース・サーバーにインストールし、従来の環境の場合と同じようにエンタープライズ・バックアップ・ソリューションとの統合を容易にする必要があります。
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開発、テストおよび品質保証用の1つ以上の非本稼働環境のデプロイのプラクティスは、Oracle Exadata環境にも適用されます。
親トピック: ロールおよび職責の概要