5.1 X8Mラックのマルチラック配線の理解
外部のRDMAネットワーク・ファブリック・スイッチを使用しないで最大8つのラックを配線できます。
複数のラックをケーブルでつなげる場合、各ラックには3つのRDMAネットワーク・ファブリック・スイッチが含まれている必要があります。
それらのスイッチのうち2つ(リーフ・スイッチと呼ばれる)が、ラック内のすべてのデータベース・サーバーおよびストレージ・サーバーに接続されます。リーフ・スイッチは次の場所にあります。
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Oracle Exadata X8M-2のラック・ユニット20 (U20)および22 (U22)。
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Oracle Exadata X8M-8のラック・ユニット21 (U21)および23 (U23)。
3つ目のスイッチ(スパイン・スイッチと呼ばれる)は、マルチラック構成でそれらのリーフ・スイッチを相互接続します。スパイン・スイッチは、ラック・ユニット1 (U1)にあります。ラックにスパイン・スイッチがない場合は、拡張スイッチ・キットを注文してください。
この項の手順は、ラックが相互に隣接していて、上げ床で標準の配線が使用され、上げ床に障害物がないことを前提としています。使用している環境がこれらの想定と異なる場合は、より長いケーブルが接続に必要となることがあります。
ノート:
デフォルトでは、Oracle Exadata Database Machine X8Mラックには、スペア・ケーブルまたは3番目のRoCEネットワーク・ファブリック・スイッチは付属していません。これらのラックを拡張するには、必要なケーブルおよびRoCEネットワーク・ファブリック・スイッチを注文する必要があります。次の図は、単一ラック・システムのデフォルトのRDMAネットワーク・ファブリック・アーキテクチャを示しています。各ラックには2つのリーフ・スイッチがあり、リーフ・スイッチ間に8つの接続があります。データベース・サーバーとストレージ・サーバーは、それぞれ両方のリーフ・スイッチに接続されます。各サーバーにはデュアルポートのRDMAネットワーク・ファブリック・カードが搭載されており、ポート1は下のリーフ・スイッチに接続され、ポート2は上のリーフ・スイッチに接続されています。
8台までのラックを接続する場合、各ラックの各リーフ・スイッチ間の8つの既存のスイッチの相互接続を解除します。各リーフ・スイッチから、すべてのラックのスパイン・スイッチに8つの接続を分散します。複数ラック環境の場合、次の図に示すようにラック内のリーフ・スイッチは相互に直接接続されていません。
前述の図に示すとおり、ラック1の各リーフ・スイッチには次の接続があります。
- 内部スパイン・スイッチへの4つの接続
- ラック2のスパイン・スイッチへの4つの接続
ラック1のスパイン・スイッチには次の接続があります。
- ラック1の各リーフ・スイッチへの4つの接続
- ラック2の各リーフ・スイッチへの4つの接続
ラック数が2から8に増加すると、次の図に示すようにパターンが継続します。
上図のように、各リーフ・スイッチは、8つのスイッチの相互接続をすべてのスパイン・スイッチに分散しています。各スパイン・スイッチは、16のスイッチの相互接続をすべてのリーフ・スイッチに分散しています。リーフ・スイッチは他のリーフ・スイッチと相互に直接接続されておらず、またスパイン・スイッチは他のスパイン・スイッチと相互に直接接続されていません。