10.2.2 表スキャン・ワークロードの自動フラッシュ・キャッシュ
Oracle Exadata Storage Server Softwareは、オブジェクトが読み取られる頻度に基づいて、表およびパーティションのスキャン・ワークロードで読み取られたオブジェクトをフラッシュ・キャッシュに自動的にキャッシュします。アルゴリズムでは、オブジェクトのサイズ、オブジェクトのアクセス頻度、キャッシュから削除されたデータへのオブジェクトによるアクセス頻度、およびデータベースによって実行されているスキャンのタイプが考慮されます。フラッシュ・キャッシュ・サイズおよびその他の同時発生するワークロードに応じて、表またはパーティションのすべてまたは一部のみがキャッシュされます。フラッシュ・キャッシュのサイズに比べて大きいオブジェクトのキャッシュを試行したり、メンテナンス操作でアクセスされる表をキャッシュすることによって、フラッシュ・キャッシュをスラッシングするリスクはありません。
この機能により、フラッシュ・キャッシュに表を手動で維持する必要性がほとんどなくなりますが、例外として、特定のオブジェクトの場合は、合計ディスクI/Oを潜在的に増やすことにより、応答時間が確実に長くなります。以前のリリースでは、データベース管理者が大きなオブジェクトをKEEP
とマークして、表スキャン・ワークロード用のフラッシュ・キャッシュにキャッシュする必要がありました。
この機能は主に、データ・ウェアハウス、データ・マートなどの表スキャン集中型のワークロードに効果があります。オンライン・トランザクション処理(OLTP)に実行されるようなランダムI/Oは、以前のリリースと同じ方法で引き続きフラッシュ・キャッシュにキャッシュされます。
最小ソフトウェア: Oracle Exadata Storage Server Softwareリリース11.2.3.3