10.2.1 フラッシュ・キャッシュの圧縮

フラッシュ・キャッシュの圧縮では、ユーザー・データがフラッシュ・キャッシュにロードされる際にデータを透過的に圧縮することによって、フラッシュ・キャッシュの論理容量が大幅に増加します。そのため、より多くのデータをフラッシュに維持することができ、ディスク・ドライブのデータにアクセスする必要が減ります。フラッシュのデータへのI/Oは、ディスク上のデータへのI/Oよりも大幅に速くなります。圧縮操作および解凍操作は、アプリケーションおよびデータベースに対して完全に透過的で、1秒当たり何百万I/Oという速度で実行してもパフォーマンスのオーバーヘッドはわずかです。

ユーザー・データの圧縮率に応じて、Oracle Exadata System Softwareは、フラッシュ・キャッシュ・サイズを最大2倍に動的に拡張します。圧縮の効果はデータの冗長性に応じて変わります。圧縮されていない表および索引の場合は、削減される領域が最も多くなります。OLTP圧縮された表および索引の場合は、領域が大幅に削減されます。ハイブリッド列圧縮を使用する表の場合は、削除される領域が最も少なくなります。フラッシュ・キャッシュ圧縮を有効にするには、Oracle拡張圧縮オプションが必要です。

この機能は、Exadata X3-2およびX4-2ストレージ・サーバー・モデルでのみ使用でき、flashCacheCompressセル属性を使用して制御されます。Oracle Exadata System Softwareリリース24.1.0以降、flashCacheCompressセル属性は使用できなくなりました。