6.2.6.1 chvault

ボールトの属性を変更します。

用途

chvaultコマンドは、ボールトの属性を変更します。

構文

chvault vault --attributes attribute=value[,attribute=value] ...

コマンド・オプション

chvaultコマンドのオプションは、次のとおりです:

  • vault: 変更するボールトの名前を識別します。

  • --attributes: 変更する属性を指定します。

    describe chvaultコマンドを使用して、chvaultで変更できるすべてのボールト属性の詳細を表示します。

使用上のノート

このコマンドを使用する際は、次の情報に注意してください:

  • このコマンドは、指定された属性のみを変更します。他の設定に影響はありません。

  • 変更可能なボールト固有のリソース・プロビジョニング属性のリストを次に示します:

    • spaceProvEF: 指定された量のEFストレージ領域をボールトにプロビジョニングします。
    • spaceProvHC: 指定された量のHCストレージ領域をボールトにプロビジョニングします。
    • iopsProvEF: EFストレージから指定された数のIOPSをボールトにプロビジョニングします。
    • iopsProvHC: HCストレージから指定された数のIOPSをボールトにプロビジョニングします。
    • flashCacheProv: 指定された量のフラッシュ・キャッシュ領域をボールトにプロビジョニングします。
    • flashLogProv: ボールトにExadataスマート・フラッシュ・ログへのアクセス権がプロビジョニングされているかどうかを示すブール値(trueまたはfalse)。デフォルト値はtrueです。
    • xrmemCacheProv: 指定された量のExadata RDMAメモリー・キャッシュ(XRMEMキャッシュ)領域をボールトにプロビジョニングします。

      この属性は、HCストレージまたはEFストレージの(両方ではなく)一方を備えたシステムでのみ使用します。HCストレージとEFストレージを備えたシステムでは、次のメディア固有のXRMEMキャッシュ・プロビジョニング属性を使用します。

    • xrmemCacheProvEF: EFメディアに関連付けられた指定された量のXRMEMキャッシュ領域をボールトにプロビジョニングします。

    • xrmemCacheProvHC: HCメディアに関連付けられた指定された量のXRMEMキャッシュ領域をボールトにプロビジョニングします。

  • 領域量を指定するには、次のようにします:

    • バイト数を表す整数値を使用します。最大値は4503599626321920です。

    • 領域の値は、接尾辞KKBMMBGGBTTBを使用して指定します。接尾辞は、大/小文字が区別されません。

    • unlimitedを使用して、無制限の領域量を指定します。

  • IOPSの数を指定するには、次のようにします:

    • 整数値を使用します。最大値は4294967295です。

    • unlimitedを使用して、無制限のIOPS数を指定します。

  • キャッシュ・プロビジョニング属性(flashCacheProvxrmemCacheProvxrmemCacheProvEFまたはxrmemCacheProvHC)の値として0 (ゼロ)を指定すると、対応するキャッシュのボールトに対する使用が実質的に無効になります。

例6-64 ボールト用にプロビジョニングされる領域量の設定

次の例では、MYDATAという名前のボールトに対してプロビジョニングされるHCストレージ領域の量を10 TBに設定します。

@> chvault MYDATA --attributes spaceProvHC=10T