3.9.4.1 ボリューム・クローンの作成

Exascaleボリューム・クローンは、ボリューム・スナップショットのシンプロビジョニングされた読取り/書込みポイントインタイム・コピーです。

Exascaleボリューム・クローンを作成するには、ESCLI mkvolumeコマンドを使用して、ボリューム・クローンの属性を指定します。コマンドの構文は次のようになります。

@> mkvolume --attributes volumeSnapshot=parent_snapshot_id[,name=clone_name][,iopsProvisioned=integer_value][,iopsInherited={true|false}]

このコマンドの説明:

  • volumeSnapshot=parent_snapshot_id: クローニングするボリューム・スナップショットを識別します。lsvolumesnapshotコマンドを使用すると、各ボリューム・スナップショットの識別子を検出できます。

  • name=clone_name: オプションで、ボリューム・クローンの名前を指定します。これにより、後で識別しやすくなります。指定しない場合、システム生成の名前が割り当てられます。

  • iopsProvisioned=integer_value: オプションで、ボリューム・クローン用にプロビジョニングされるI/O帯域幅を指定します。I/O帯域幅は、1秒当たりのI/O数(IOPS)で表されます。

  • iopsInherited={true|false}: オプションで、ボリューム・クローンが、プロビジョニングされたI/O帯域幅(継承されていない)を保持するボリューム階層内の最も近い祖先からI/O帯域幅を継承するかどうかを指定します。

iopsProvisioned属性設定とiopsInherited属性設定の関係を次に示します:

  • iopsProvisionedを指定せず、iopsInheritedfalseに設定されていない(iopsInheritedが未指定またはiopsInherited=true)場合、次のようになります:

    • ボリューム・クローンは、最も近い祖先からI/O帯域幅を継承します。

    • ボリューム・クローンの設定は、iopsInherited=trueです。

  • iopsProvisionedを指定せず、iopsInherited=falseの場合、次のようになります:

    • ボリューム・クローンには、無制限のiopsProvisionedがプロビジョニングされます。

    • ボリューム・クローンの設定は、iopsInherited=falseです。

  • iopsProvisionedの値を指定し、iopsInheritedtrueに設定されていない(iopsInheritedが未指定またはiopsInherited=false)場合、次のようになります:

    • ボリューム・クローンは、指定されたiopsProvisioned値によって制御されます。

    • ボリューム・クローンの設定は、iopsInherited=falseです。

  • iopsProvisionedの値およびiopsInherited=trueを指定すると、エラーが発生します。これは無効な組合せです。

ボリューム・クローンを作成したら、コンテンツにアクセスするためにアタッチメントを作成する必要があります。アタッチされていないボリューム・クローンは、単独ではどのクライアントでも使用できません。