1.2.20.2 ボリューム・アタッチメント
ブロック・ボリュームを使用するには、ボリューム・アタッチメントを作成する必要があります。2つのタイプのボリューム・アタッチメントがあります:
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Exascaleダイレクト・ボリューム(EDV)アタッチメントは、ボリュームと、アタッチメントをホストするExadataコンピュート・ノードまたはOracle Grid Infrastructure (GI)クラスタ上のEDVデバイス・ファイルとの間のアソシエーションを作成します。
クラスタ全体のアタッチメントを作成すると、GIクラスタのすべてのノードにEDVデバイス・ファイルが作成されます。ノード固有のアタッチメントを作成すると、対応するEDVデバイスはそのノードにのみ作成されます。
アタッチ後、ボリュームは、RAWブロック・ストレージ・デバイスとして使用することも、ファイル・システムをサポートするために使用することもできます。Exascaleブロック・ボリューム・ストレージにOracle Advanced Cluster File System (ACFS)を実装するには、EDVアタッチメントを使用する必要があります。
各アタッチメントのI/Oは、EDVサーバー・プロセスによって処理されます。データの自動暗号化および復号化は、EDVプロセス内で行われます。
EDVは、クライアントがExadata RDMAネットワーク・ファブリック内のボリュームを使用する場合にお薦めするデフォルトのボリューム・アタッチメント・タイプです。一般的なファイル・ストレージに加えて、EDVアタッチメントを使用して、Oracle Database 23aiより前のバージョンのOracle Databaseデータ・ファイルをサポートできます。ただし、EDVアタッチメントはブート可能なボリュームには使用できません。
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iSCSIアタッチメントを使用すると、ボリュームをiSCSIターゲットとして使用できます。
この種のアタッチメントは、ボリューム(iSCSIターゲット)とiSCSIイニシエータ間のアソシエーションを作成します。アタッチ後、iSCSIイニシエータは標準のiSCSIプロトコルおよびコマンドを使用してターゲット(ボリューム)とやり取りできます。
各アタッチメントのI/Oは、ブロック・ストア仮想IPアドレス(VIP)を使用して信頼できるネットワーク・エンドポイントを提供するブロック・ストア・ワーカー(BSW)プロセスによって処理されます。
Exascaleでは、iSCSIイニシエータの認証のために相互CHAP (チャレンジ・ハンドシェイク認証プロトコル)をサポートしています。iSCSIボリューム・アタッチメントを通過するデータは自動的に暗号化され、ブロック・ストア・ワーカー・プロセス内で復号化されます。
Exascale iSCSIアタッチメントは、ブート可能なボリュームのサポートに使用できます。
ボリュームの最初のアタッチメントの作成後は、ボリュームにマークが付けられ、アタッチできるのは同じタイプのボリューム・アタッチメントを使用してのみとなります。
アタッチメント・タイプに関係なく、Exascaleは、ボリュームごとに複数のアタッチメントの同時使用をサポートし、様々なタイプのクラスタ化されたファイル・システムをサポートするために使用できます。
関連トピック
親トピック: Exascaleブロック・ストア