7.7.1.2.2 Exadata Storage Serverハードウェアを管理するためのALTER CELLコマンド

構文

ALTER CELL {
    RESTART BMC
  | LED {ON | OFF}
  | DONOTSERVICELED {ON | OFF [FORCE]}
  | CONFIGUREBMC
  | BBU { DROP FOR REPLACEMENT | REENABLE }
  | attribute_name = attribute_value [, attribute_name = attribute_value]...
  }

使用上のノート

次の表は、Exadataストレージ・サーバー・ハードウェア管理操作を実行するALTER CELLコマンドの引数およびオプションを示しています。

引数 オプション 説明

RESTART BMC

なし

ベースボード管理コントローラ(BMC)を再起動します。

LED

ON

OFF

LED ON操作ではフォルト・サービスが必要であるというLEDを点灯し、LED OFF操作ではシャーシのLEDを消灯します。

セルでメンテナンスが必要なことを示すようにLEDを手動で点灯できます。コンポーネントが失敗した場合、LEDは自動的に点灯します。

DONOTSERVICELED

ON

OFF

サービスなしLEDを点灯または消灯します。このLEDは、Oracle Exadata Database Machine X7以降のモデルで使用できます。

CONFIGUREBMC

なし

管理サーバー(MS)でアラートを検出できるように、ローカル・セルにハードウェア・アラートを設定するようBMCを構成します。

BBU

DROP FOR REPLACEMENT

REENABLE

BBU DROP FOR REPLACEMENTでは、ハード・ディスク・コントローラのバッテリ・バックアップ・ユニット(BBU)を削除します。

BBU REENABLEでは、BBUを再有効化します。

次に、ストレージ・サーバー・ハードウェア管理を実行するALTER CELLコマンドの使用に関するその他のノートを示します。

  • ALTER CELL BBU DROP FOR REPLACEMENTコマンドは、ハード・ディスク・コントローラのバッテリを交換する前に実行します。このコマンドでは、キャッシング・ポリシーをwritebackからwritethroughに変更し、ロケータLEDをオンにします。新規バッテリは自動的に有効化されます。

  • ALTER CELL BBU REENABLEコマンドは、バッテリを取り外してから同じバッテリを再度挿入する際に実行します。このコマンドでは、キャッシング・ポリシーをwritethroughからwritebackに変更し、ロケータLEDをオフにします。

ハードウェア管理に関連する属性

  • bbuLearnCycleTime属性を使用して、バッテリ学習サイクルの開始時間を設定します。学習サイクルが終了すると、属性はデフォルトの四半期ごとのサイクルに戻ります。

  • bbuLearnSchedule属性を使用して、次回のバッテリ学習サイクルを設定します。bbuLearnSchedule属性では、次のパラメータを使用します。

    • month: 値は1から12までの範囲です。現在の月から次の3か月までの月を入力する必要があります。たとえば、bbuLearnSchedule属性を2月に設定した場合、月は2月、3月、4月または5月になります。
    • week: 値は1から5までの範囲です。値1は月の第1週を表し、2は第2週を表し、それ以降も同様です。monthおよびdayを指定する場合、week値の指定は必須です。
    • day: 値は1から7までの範囲です。値1は日曜日を表し、2は月曜日を表し、それ以降も同様です。monthおよびweekを指定する場合、day値の指定は必須です。
    • date: 値は1から31までの範囲です。値は月の日を表します。デフォルトの日付は17です。
    • hour: 値は0から23までの範囲です。値0は12:00 a.m.を表し、1は1:00 a.m.を表し、それ以降も同様です。
    • minute: 値は0から59までの範囲です。値は1時間における分を表します。
    • second: 値は0から59までの範囲です。値は1分間における秒を表します。
  • ALTER CELL eighthRack=trueコマンドでは、Oracle Exadata Database Machine X3-2クオータ・ラック以上でエイス・ラック構成を有効化または無効化します。オプションは、エイス・ラック構成を有効化するtrueおよびエイス・ラック構成を無効化するfalseです。ALTER CELL eighthRack=trueコマンドを使用するには、セル・ディスクが存在しないことが条件となります。エイス・ラックを有効化する場合、ハード・ディスク容量とフラッシュ容量の半分しか構成に使用されないためです。このコマンドの使用後は、セル・サーバー(CELLSRV)を再起動して新しい変更を有効にし、予期しない結果を防ぐ必要があります。

例7-4 セルのLEDの消灯/点灯の設定

この例は、セルでフォルト・サービスが必要であるというLEDを点灯および消灯する方法を示しています。

CellCLI> ALTER CELL LED OFF
CellCLI> ALTER CELL LED ON

例7-5 バッテリ学習サイクルの設定

この例は、バッテリ学習サイクルのスケジュール方法を示しています。この例では、バッテリ学習サイクルを1月17日3:00:59に実行するように設定しています。それ以降の学習サイクルは、4月17日3:00:59、7月17日3:00:59および10月17日3:00:59になります。デフォルト設定は"MONTH 1 DATE 17 HOUR 2 MINUTE 0"です。

CellCLI> ALTER CELL bbuLearnSchedule = "MONTH 1 HOUR 3 SECOND 59"