6.3.9 セル・ディスクI/Oの監視
データベース・パフォーマンスの問題がExadataストレージ・サーバーのI/O負荷に関連する場合は、通常、I/O関連の待機イベントのレイテンシが増加し、User I/OまたはSystem I/OのWait Classのデータベース時間が増加します。データベース・レイテンシの増加がExadataストレージ・サーバーのパフォーマンスによるものである場合、増加したレイテンシもセル側の統計に示されます。システムが適切に実行されている期間の包括的なベースライン統計がある場合は、ベースライン統計を他の観測データと比較して差異を特定し、状況を明らかにできます。
たとえば、Oracle Databaseでcell single block physical read
のレイテンシが増加したと報告された場合は、ストレージ・サーバーの統計をチェックし、それらをベースラインと比較して、原因がフラッシュ・デバイスのレイテンシの増加か、ディスクI/Oの増加か、またはその他の原因かを判断できます。統計にディスクI/Oリクエストの増加が示されている場合は、Exadata Smart Flash Cacheの変更に関連している可能性があるため、Exadata Smart Flash Cacheの統計を確認するよう求められます。一方、統計にフラッシュからの小さい読取りのレイテンシの増加が示されている場合は、I/Oパターンの変更が原因である可能性があります。増加したI/Oのタイプ(Small Reads、Small Writes、Large Reads、Large Writes)を把握すると、さらに調査を進める際に役立ちます。
通常、Exadata環境では、すべてのセルおよびすべてのディスクにワークロードを均等に分散することが期待されます。1つのセルまたは1つのディスクが他のセルまたは他のディスクよりも多くの作業を行っている場合は、そのセルまたはディスクがシステム全体の速度を低下させる可能性があるため、さらに調査する必要があります。