6.3.8.3.5 IORM使用率の監視

メトリックを使用してIORM使用率を監視できます。

OLTPワークロードとDSSワークロードがOracle Exadata Storage Serverを共有する場合は、短いレイテンシまたは高スループットのいずれに対して最適化するかがIORMにより決定されます。低レイテンシに対して最適化するには、Large IOリクエストの同時実行を減らしてI/O帯域幅が飽和しないようにします。高スループットに対して最適化するには、各Oracle Exadata Storage Serverで多くの大きい同時I/Oリクエストを処理し、最適化アルゴリズムの適用中にストレージをフルに使用できるようにする必要があります。ただし、セルに多くの大きい同時I/Oリクエストがある場合は、各I/Oは他のI/Oの後でキューに入れられるため、平均レイテンシが増加することがあります。

データベース、プラガブル・データベース(PDB)またはコンシューマ・グループからのI/Oリクエストの使用率メトリックは、データベース、PDBまたはコンシューマ・グループがストレージ・サーバーを使用した時間に対応します。Large IOリクエストは、Small IOリクエストよりも多くのストレージ・サーバーを使用します。次は、IORM最適化を決定する使用率メトリックを示したものです。

  • CG_IO_UTIL_LG
  • CG_IO_UTIL_SM
  • PDB_IO_UTIL_LG
  • PDB_IO_UTIL_SM
  • CT_IO_UTIL_LG
  • CT_IO_UTIL_SM
  • DB_IO_UTIL_LG
  • DB_IO_UTIL_SM

データベース管理者は、I/Oリソース使用量とI/Oリソース割当てを比較することで、IORMをレイテンシまたはスループットに対してチューニングする必要があるかどうか、またはバランス調整するアプローチが最適かどうかを判断できます。IORMメトリックIORM_MODEは、IORMのモードを示しています。メトリック値は1から3の範囲内です。値の定義は次のとおりです。

ノート:

現在のプランでIORM属性objectiveBASICに設定されている場合、IORM_MODEには意味がなく無視されます。
  • 1はセルのIORM目標がlow_latencyに設定されていることを示します。
  • 2はセルのIORM目標がbalancedに設定されていることを示します。
  • 3はセルのIORM目標がhigh_throughputに設定されていることを示します。

1から2の間または2から3の間の値は、IORMの目標がメトリック期間中に変更されたことを示し、正確な値は指定目標への近接度を示します。ワークロードの組合せが絶えず変化することも示しています。