6.3.7.3 SQLモニターを使用したスマートI/Oの監視

Oracle Databaseには、動的パフォーマンス・ビューおよび待機イベントに加えて、個々のSQL文の実行を監視できるSQLモニターが用意されています。

SQLモニター・レポートには、スマートI/O操作に関する追加情報を含む、行ソースの詳細な統計が含まれます。行ソース統計は、行ソースの双眼鏡をクリックすることで、Enterprise ManagerのアクティブなSQLモニター・レポートに表示できます。次に例を示します:

図6-24 SQLモニター・レポート: スマートI/O行ソース統計

この画像は、SQLモニターによって提供されるスマートI/O行ソース統計の例を示しています。

次の表では、スマートI/Oの監視に役立つ、SQLモニターによって提供される様々な行ソース統計について説明します。

統計 説明
Filtered bytes セルによって返されたバイト数。
Cell passthru IO bytes オフロードされず、処理のためにデータベースに返されたバイト数。
Cell passthru IO bytes due to quarantine セルに対する検疫が原因でオフロードされず、処理のためにデータベースに返されたバイト数。
Eligible bytes for smart IO

条件のオフロードの対象となる実際のバイト数。

たとえば、列キャッシュを使用する場合、これはディスク上のサイズではなく列キャッシュのサイズです。

SI saved bytes ストレージ索引によって保存されたバイト数。つまり読み取る必要がなかったバイト数。
Columnar cache saved bytes 列キャッシュによって保存されたバイト数。つまり読み取る必要がなかったバイト数。
Partial flash cache and disk bytes Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュとディスクの両方から読み取られたバイト数。
Flash cache bytes Exadataスマート・フラッシュ・キャッシュから読み取られたバイト数。
IM Capacity bytes 列キャッシュからmemcompress for capacity形式で読み取られたバイト数。
IM Query bytes 列キャッシュからmemcompress for query形式で読み取られたバイト数。
No memcompress bytes 列キャッシュからno memcompress形式で読み取られたバイト数。
XRMEM Columnar Cache bytes Exadata RDMAメモリー(XRMEM)上の列キャッシュから読み取られたバイト数。
Bytes added to storage index スマート・スキャン中にストレージ索引に追加されたバイト数。これは、ストレージ索引が作成中であることを示します。
cell IORM IO requests on flash フラッシュ・ストレージに対する物理I/Oリクエスト数。
cell IORM wait time on flash (us)

IORMがフラッシュ・リクエストをキューに入れた時間(マイクロ秒)。

cell IORM wait time on flash (us)/cell IORM IO requests on flashは、IORMキューで費やされた平均時間を示します。

cell IORM IO requests on disk ディスク・ストレージに対する物理I/Oリクエスト数。
cell IORM wait time on disk (us)

IORMがディスク・リクエストをキューに入れた時間(マイクロ秒)。

cell IORM wait time on disk (us)/cell IORM IO requests on diskは、IORMキューで費やされた平均時間を示します。

Block IO bytes ブロックI/Oモードのバイト数。

Slow metadata bytes

Metadata bytes

データベース・コンピュート・ノードからセルに送信された問合せメタデータのサイズ。
Eligible bytes 条件のオフロードの対象となるディスク上のバイト数。

特定の統計の可用性は、使用しているOracle Databaseのバージョンによって決まります。