4.5.1 Oracle Exadata Storage Serverのソフトウェアおよびファームウェア・コンポーネントの概要

/usr/local/bin/ディレクトリにあるimageinfoコマンドは、Oracle Exadata Storage Server上のソフトウェアおよびファームウェア・コンポーネントのリリースとステータスの概要を提供します。

ストレージ・サーバー・イメージは、ソフトウェアおよびファームウェア・コンポーネントで構成されます。My Oracle Supportと連動する場合は、リリースおよびステータス情報が必要です。

次の表は、imageinfoコマンドからの出力フィールドを示しています。

表4-2 imageinfoコマンド出力の説明

フィールド 説明

Active image activated

セルのイメージが完了、成功または失敗と見なされた場合のUTC形式の日付スタンプ。セル・パッチはタイムスタンプを更新し、セルにパッチが適用された時間を示します。

Active image status

総称して検証と呼ばれるセルフ・テストおよび構成アクションのセットの成功または失敗に基づくセル・イメージのステータス。このステータスが未定義、空、または失敗の場合は、/var/log/cellosディレクトリの別の検証ログを調べてステータスの原因を特定します。

Active image version

オペレーティング・システム、コアとなるOracle Exadata System Software (セルのrpm)、セルのほとんどのキー・コンポーネントのファームウェア・レベルのリリースの特定の組合せを示す全体的なセルのイメージのメイン・リリース・バージョン。通常、セル・パッチはこの情報を更新します。バージョンの最初の5つの区切られたフィールドは、Oracle製品のリリースが識別される標準的な方法と一致します。最後のフィールドは、リリースの正確なビルド番号です。ビルド日付のYYMMDD形式に対応しています。

Active system partition on device

セルのオペレーティング・システムのルート(/)・パーティション・デバイス。セルのパッチが正常に適用されると、セルはアクティブ・パーティションから非アクティブ・パーティションに切り替わります。正常にパッチが適用された各セルは、アクティブと非アクティブの各パーティション間でのセルの切替えを保持します。セル・パッチのパーティションが切替らない場合はごくわずかです。これはまれなケースで、パーティション内パッチと呼ばれます。

Boot area has rollback archive for version

パーティション内以外のセル・パッチを使用してセルをパッチした場合は、セルを非アクティブ・イメージのバージョンにロールバックする際に使用できる適切なバックアップ・アーカイブがあるかどうかを示します。このアーカイブは必要ですが、セル・イメージを非アクティブ・バージョンにロールバックするには不十分です。

Cell boot usb partition

Oracle Exadata Storage Serverの起動およびレスキュー用USBパーティション。

Cell boot usb version

起動用USBのソフトウェアのバージョン。正常なセルでは、このリリースはアクティブ・イメージのバージョン行の値と同じである必要があります。

Cell rpm version

CellCLIユーティリティによってレポートされたセルのソフトウェア・バージョンまたはセルのrpmバージョン。

Cell version

CellCLIユーティリティによってレポートされたリリース・バージョン。

In partition rollback

セル・パッチにはパーティションを切替えないものがあります。これらがパーティション内パッチです。このフィールドはそのようなパッチをロールバックする情報があるかどうかを示します。

Inactive image activated

非アクティブ・イメージのアクティブ化のタイムスタンプ。このフィールドはアクティブ化済アクティブ・イメージのフィールドに似ています。

Inactive image status

非アクティブ・イメージのステータス。このフィールドはアクティブ・イメージのステータスに似ています。

Inactive image version

最新のパッチが適用される前のセルのバージョン。

Inactive software partition on device

非アクティブ・イメージのOracle Exadata System Softwareのファイル・システムのパーティション、/opt/oracle

Inactive system partition on device

非アクティブ・イメージのルート(/)・ファイル・システムのパーティション。

Kernel version

セルのオペレーティング・システムのカーネル・バージョン。

Rollback to inactive partition

セルでロールバックを実行してセル・イメージの非アクティブ・バージョンに戻せるかどうかを示す、パーティション内以外でパッチ適用されたセルの概要インジケータ。新規セルでは、このフィールドは空、または値がundefinedです。

imageinfoコマンドの出力例を次に示します。

Kernel version: 2.6.18-194.3.1.0.3.el5 #1 SMP Tue Aug 31 22:41:13 EDT 2010 x86_64
Cell version: OSS_MAIN_LINUX.X64_101105
Cell rpm version: cell-11.2.2.1.1_LINUX.X64_101105-1
 
Active image version: 11.2.2.1.1.101105
Active image activated: 2010-11-06 21:52:08 -0700
Active image status: success
Active system partition on device: /dev/md5
Active software partition on device: /dev/md7
 
In partition rollback: Impossible
 
Cell boot usb partition: /dev/sdm1
Cell boot usb version: 11.2.2.1.1.101105
 
Inactive image version: 11.2.1.3.1
Inactive image activated: 2010-08-28 20:01:30 -0700
Inactive image status: success
Inactive system partition on device: /dev/md6
Inactive software partition on device: /dev/md8
 
Boot area has rollback archive for the version: 11.2.1.3.1
Rollback to the inactive partitions: Possible