4.2 自動セル・メンテナンスの理解

管理サーバー(MS)には、日付に基づくファイル削除ポリシーが含まれています。

自動診断リポジトリ(ADR)ディレクトリの領域が不足すると、MSは次のファイルを削除します。

  • 7日より古いADRベース・ディレクトリ内のすべてのファイル。
  • 7日より古いLOG_HOMEディレクトリ内のすべてのファイル。
  • 7日より古いすべてのメトリックの履歴ファイル。

保存期間は7日間がデフォルトです。保存期間を変更するには、metricHistoryDaysおよびdiagHistoryDays属性を使用してALTER CELLコマンドを実行します。diagHistoryDays属性ではADRファイルを制御し、metricHistoryDays属性では、その他のファイルを制御します。

十分なディスク領域がある場合、トレース・ファイルは消去されません。この結果、ADRベース・ディレクトリ内のファイルがdiagHistoryDaysで指定された時間制限を超えて保持される可能性があります。

さらに、alert.logファイルが10MBを超える場合は名前が変更され、7日より古いファイルのバージョンの合計サイズが50MBを超える場合は削除されます。

MSには、ファイル・システムの使用率が高い場合にトリガーされるファイルの削除ポリシーが含まれます。ファイルの使用率が80パーセントに達すると、/ (ルート)ディレクトリおよび/var/log/oracleディレクトリでのファイルの削除がトリガーされます。ファイル使用率が90パーセントに達すると/opt/oracleファイル・システムでのファイルの削除がトリガーされ、使用率が85パーセントを下回るとアラートはクリアされます。削除が開始される前にアラートが送信されます。アラートには、ディレクトリの名前と、サブディレクトリの領域の使用率が含まれます。削除ポリシーは次のとおりです。

  • /var/log/oracleファイル・システムの場合は、ADRベース・ディレクトリ、メトリックの履歴ディレクトリ、LOG_HOMEディレクトリ内のファイルは、ファイル変更タイムスタンプに基づくポリシーを使用して削除されます。

    • metricHistoryDays属性値で設定された日数より古いファイルが最初に削除されます。
    • その後、変更タイムスタンプが10分以前の古いファイル、またはファイル・システムの使用率が75パーセントを下回るファイルが削除されます。
    • 5MBを超え、連続する短い時間間隔より古い、名前が変更されたalert.logファイルおよびms-odl生成ファイルも削除されます。
    • /var/log/oracle/crashfilesディレクトリ内のクラッシュ・ファイルは1日を超えると削除できます。領域が不足していない場合、クラッシュ・ファイルの保存時間は、他のファイルの場合と同じになります。/var/log/oracle/crashfilesの下に空のディレクトリがある場合、これらのディレクトリも削除されます。
  • /opt/oracleファイル・システムの場合、削除ポリシーは前述の設定と似ています。ただし、ファイルのしきい値は90パーセントであり、ファイル・システムの使用率が85パーセントを下回るまでファイルは削除されます。

  • ファイル・システムの使用率が一杯になると、同じパージ・ポリシーを使用してdiagHistoryDaysおよびmetricHistoryDays属性で制御されるファイルが消去されます。

  • /ファイル・システムの場合は、5MBを超え、1日より古いホーム・ディレクトリ(cellmonitorおよびcelladmin)、/tmp/var/crashおよび/var/spoolディレクトリのファイルは削除されます。

1時間ごとに、次の基準を使用してMSが対象のアラートをアラート履歴から削除します。アラートがステートレスになるか、解決済のステートフル・アラートになると、そのアラートは対象とみなされます。

  • アラートが500未満の場合、100日より古いアラートが削除されます。

  • アラートが500から999の場合、7日より古いアラートが削除されます。

  • アラートが1,000を超える場合、対象のすべてのアラートが5分ごとに削除されます。

ノート:

名前にSAVEを含むディレクトリまたはファイルは削除されません。

関連トピック