AHFリリース24.11

データベースのパフォーマンスとハードウェア使用状況の最適化

AHFバランスでは、パフォーマンス・チューニングの推奨事項に含まれるデータベースの数を制限できるようになりました。これにより、段階的な構成変更を実装しやすくなり、膨大な変更管理プロセスを必要とせずにパフォーマンスが向上します。

AHFバランスを使用したAIによるチューニング

AHFバランスは、AIを使用してデータベースのCPU_COUNTに関するチューニングの推奨事項を提供します。データベース管理者(DBA)、クラスタ管理者およびフリート管理者は、これらの推奨事項を活用して、ハードウェア使用率を最大化しながらデータベース・パフォーマンスを最適化できます。

チューニング推奨事項の柔軟性の向上

以前は、AHFバランスでは、クラスタ内のすべてのデータベースがCPU_COUNT調整の候補とみなされていました。これにより、多くの場合、50以上のデータベースでCPU_COUNTを変更する推奨事項が作成され、このような大規模な変更を同時に実装するという課題が生じました。

新しい--limit-db-changesオプションを使用すると、AHFバランスで、チューニングの推奨事項に含まれるデータベースの数を制限することで、パフォーマンスを増分的に向上されることが可能になります。これにより、管理者は、管理可能なステージで一連のチューニングを繰り返して変更を加えることができます。

ノート:

--type impactオプションを指定してahf analysisコマンドを実行する前に、最初に構成コマンドahf configuration set --type impact --user-name USER_NAME --connect-string CONNECT-STRINGを実行してください。

このステップは、分析を実行する前に必要な接続詳細を設定するために必要です。

コマンドの使用例
  • フリート分析:
    フリートの分析を実行し、クラスタ間でデータベース変更の数を制限するには、次のコマンドを使用します:
    ahf analysis create --type impact --scope fleet --name <fleet-name> --limit-db-changes <positive-integer-number-of-databases>
  • クラスタ分析:
    特定のクラスタの分析を実行し、データベース変更の数を制限するには、次のコマンドを使用します:
    ahf analysis create --type impact --scope cluster --name <cluster-name> --limit-db-changes <positive-integer-number-of-databases>
  • クラスタ内のデータベース分析:
    クラスタ内の特定のデータベースの分析を実行するには、次のコマンドを使用します:
    ahf analysis create --type impact --scope database --name <db-name> --cluster <cluster-name> --limit-db-changes <positive-integer-number-of-databases>

データベースの変更を制限することで、AHFバランスによって、パフォーマンス・チューニングに対するより制御された効率的なアプローチが提供され、よりスムーズな実装と改善された結果が実現されます。

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