ZFS OCIオブジェクト・ストレージのクラウド・リポジトリとしての構成

ZDLRA archive-to-cloudを使用して、長期保存のバックアップをリカバリ・アプライアンスからZFS OCIオブジェクト・ストレージにコピーまたは移動します。

この構成には、次の前提条件があります:

  • ZFSアプライアンスでは、Oracle Cloud Infrastructureオブジェクト・ストレージ・サービス・サポートのためのOracle ZFS Storage Appliance Object APIガイドに記載されているように、OCIオブジェクト・ストレージのインタフェースが有効になっている必要があります。ZFSのアーカイブ・ストレージ層がないため、標準のオブジェクト・ストレージのみがサポートされます。

  • Oracle Key Vaultを使用するようにリカバリ・アプライアンスを構成する必要があります。リカバリ・アプライアンスは、ターゲットがローカルZFSアプライアンスであることを認識せず、OracleクラウドのOCIオブジェクト・ストレージと同じ操作を処理するため、これを実行する必要があります。クラウドと思われるものにデータを移動する場合、リカバリ・アプライアンスはデータを暗号化してからZFS OCIオブジェクト・ストレージに送信する必要があります。Oracle Key Vault (OKV)サーバーを使用して、この暗号化プロセスのキーを管理する必要があります。

ZFSアプライアンスでOCIオブジェクト・ストレージを構成および有効化し、リカバリ・アプライアンスでのOKVの使用を設定した後、ZFSバケットをcloud_locationとして構成するステップは次のとおりです。この項では、ZFSで使用する構成プロセスの違いについて説明します。

  1. racli add cloud_keyを使用して、リカバリ・アプライアンスにcloud_keyを作成します。
    • 新しいキー・ペアを作成する場合は、公開キーをZFSアプライアンスにコピーする必要があります。

    • 公開キーがすでにZFSアプライアンス上にある既存のキー・ペアが使用されている場合、一致する秘密キーを含むファイルを指定する必要があります

    • リカバリ・アプライアンスracli alter cloud_keyコマンドを使用して、cloud_keyを更新し、ZFSインタフェースで提供されるフィンガープリントを追加します。

  2. racli add cloud_userコマンドを使用して、リカバリ・アプライアンスcloud_userを作成します。
  3. racli add cloud_locationコマンドを使用して、cloud_location接続を作成します。
  4. リカバリ・アプライアンスでSBTジョブ・テンプレートおよびスケジュールを作成します。

リカバリ・アプライアンスは、Oracle Cloud Infrastructureクラウドのオブジェクト・ストレージの場合と同様に、ZFS OCIオブジェクト・ストレージのバケットに長期保存のバックアップを送信するようになりました。