リカバリ・アプライアンスについて

Oracle Zero Data Loss Recovery Applianceは、組織全体でOracle Databaseのデータ損失のリスクをなくすのに役立つエンジニアド・データ保護ソリューションです。ミッションクリティカルなデータベースに対する変更が発生するとすぐにリカバリ・アプライアンスのログに記録されるため、停止やランサムウェア攻撃が発生したときに、保護されたデータベースをお客様が1秒未満でリカバリできます。リカバリ・アプライアンスでの検証を伴う、自動化された増分のみのアプローチをバックアップに適用しているため、時間のかかる完全バックアップが不要になり、データベース・サーバーおよび管理リソースを解放して、本番作業に振り向けることができます。リカバリの自動化、バックアップの不変性、および高可用性アーキテクチャが、重要なデータを保護し、迅速にリカバリするための政府の要件を組織が満たすのに役立ちます。

データベース・デルタ・プッシュ・テクノロジを使用すれば、Oracle DBAは、完全なRecovery Manager (RMAN)バックアップ(レベル0)を一度だけ実行し、その後は、それぞれのデータベースからリカバリ・アプライアンスへ増分バックアップ(レベル1)のみを実行するだけですみます。完全バックアップやテープ・バックアップを繰り返したり、RMANバックアップの削除、検証、メンテナンスのコマンドを何度も実行する必要はありません。

障害が発生した場合、DBAは、すべてのデータベースをリカバリ・ウィンドウの任意の時点、または現在時刻まであと1秒未満の時点までリカバリできます。データベース・デルタ・ストアの仮想完全バックアップ・テクノロジは、RMANのデータベース・リストア・リクエストに対応して、常駐増分ブロックから物理バックアップを作成します。

ローカルのリカバリ・アプライアンスにあるバックアップを、安全なネットワークを使用して、簡単かつ迅速にリモートのリカバリ・アプライアンスにレプリケートし、サーバーやサイトの停止から保護できます。変更されたブロックのみがレプリケートされます。データベースのリストア操作には、リモートのリカバリ・アプライアンスの仮想完全バックアップを使用できます。

自律型テープ・アーカイブにより、サイト災害からの保護がさらに強化されます。リカバリ・アプライアンスでは、長期に渡る保存とアーカイブを目的として、仮想の完全バックアップと増分バックアップが自動的にテープにコピーされます。テープ・ハードウェアに直接接続できるよう、リカバリ・アプライアンスには、テープ・バックアップのソフトウェアが事前にインストールされており、オプションで、計算サーバーごとに16GBのファイバ・チャネル・カードもサポートされます。

データ保護のステータスをエンドツーエンドで把握しながら、このインフラストラクチャ全体を管理し、いつでも正常にデータをリカバリできます。主要な管理ツールは、Oracle Enterprise Manager Cloud ControlとRMANコマンド・インタフェースです。